「推してだめなら」「37Good」
良質:21票トリック:3票物語:8票納得感:5票
人気YouTuberグループ『らてらるず』の一人、幕雅府院ハヤトに本気で恋をしてしまったヒトミ。
叶わぬ恋だろうと思いながらも日に日に募る気持ちを抑えられなくなった彼女は、家にある中で最も思い入れのないぬいぐるみを、自宅のリビングに飾ることにした。
一体なぜ?
叶わぬ恋だろうと思いながらも日に日に募る気持ちを抑えられなくなった彼女は、家にある中で最も思い入れのないぬいぐるみを、自宅のリビングに飾ることにした。
一体なぜ?
23年07月23日 21:45
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]
解説を見る
『要約』
ハヤトと同じく{『らてらるず』の一員である}ヒトミ。
告白が成功すれば良いが、もし振られてしまった場合には、今まで通りの関係を続けるために{「この告白はドッキリである」}という嘘をつくことに決めた。
その嘘の整合性をとるために、ヒトミ宅での告白をぬいぐるみに仕込んだ{隠しカメラで撮影}する準備をした。
※思い入れのないものを選んだのは、カメラを仕込む関係上、手を加える必要があったからである。
ハヤトと同じく『らてらるず』の一員である水平坂ヒトミ。
5人組としてずっと対等に切磋琢磨してきた仲であり、これから頑張らなくてはいけない時期にグループ内恋愛など認められない。
みんな、特にリーダーのハヤトはそう考えているのだろうと、彼女は気持ちを伝えられずにいた。
しかし誰よりも近くでハヤトを見つめる時間はあまりにも長く濃密で、残酷だった。
次第に恋心が抑えられなくなった彼女は、自宅にハヤトを呼んで想いを告白することに決めた。
告白がうまくいけばいい、ヒトミは心からそう思った。
だがそう楽観視できない状況であることもわかっている。下手をすればこれまで積み上げてきた信頼が崩れるかもしれない。
もし断られたとしても今まで通りの関係を続けていくためにはどうすればいいか、悩んだ末にヒトミが出した結論は、「この告白は『らてらるず』のドッキリ企画である」という嘘を保険として準備しておくことであった。
自宅にハヤトを呼び、告白する。
受け入れてもらえればそれでよし。晴れてこの想いが報われる。
受け入れられなければ、彼女は涙を流すだろう。彼は謝罪をするだろう。わかってくれると嬉しいと、そう優しく言うだろう。
そして彼女は無理に笑って告げるだろう。
{『ドッキリ大成功』}、と。
さて、この嘘を真実にするためには、告白の一部始終を撮影しておき、いざという時に実際に動画として公開できるように準備しておかなければならない。
押し入れからいつ買ったかも覚えていないクマのぬいぐるみを取り出したヒトミは、その体を切り開くと、内部に隠しカメラを仕込み、リビングの隅の棚の上に飾った。
ちょうど部屋のソファで話す2人が捉えられる角度にぬいぐるみを調整すると、録画開始のボタンをそっと押した。
彼女は今、独り静かに彼を待っている。
用意してきた愛の言葉を、頭で何度も繰り返しながら。
この不恰好な思いの丈を耳にするのが、ハヤトだけになることを願いながら。
「ねぇ、こないだのらてらるず観た?」
「肝試しのやつでしょ?最近ドッキリ系多いよねー。」
「あ、また新しい動画でたみたいだよ。」
「ほんとだ。なになに、
『ご報告』?」
ハヤトと同じく{『らてらるず』の一員である}ヒトミ。
告白が成功すれば良いが、もし振られてしまった場合には、今まで通りの関係を続けるために{「この告白はドッキリである」}という嘘をつくことに決めた。
その嘘の整合性をとるために、ヒトミ宅での告白をぬいぐるみに仕込んだ{隠しカメラで撮影}する準備をした。
※思い入れのないものを選んだのは、カメラを仕込む関係上、手を加える必要があったからである。
ハヤトと同じく『らてらるず』の一員である水平坂ヒトミ。
5人組としてずっと対等に切磋琢磨してきた仲であり、これから頑張らなくてはいけない時期にグループ内恋愛など認められない。
みんな、特にリーダーのハヤトはそう考えているのだろうと、彼女は気持ちを伝えられずにいた。
しかし誰よりも近くでハヤトを見つめる時間はあまりにも長く濃密で、残酷だった。
次第に恋心が抑えられなくなった彼女は、自宅にハヤトを呼んで想いを告白することに決めた。
告白がうまくいけばいい、ヒトミは心からそう思った。
だがそう楽観視できない状況であることもわかっている。下手をすればこれまで積み上げてきた信頼が崩れるかもしれない。
もし断られたとしても今まで通りの関係を続けていくためにはどうすればいいか、悩んだ末にヒトミが出した結論は、「この告白は『らてらるず』のドッキリ企画である」という嘘を保険として準備しておくことであった。
自宅にハヤトを呼び、告白する。
受け入れてもらえればそれでよし。晴れてこの想いが報われる。
受け入れられなければ、彼女は涙を流すだろう。彼は謝罪をするだろう。わかってくれると嬉しいと、そう優しく言うだろう。
そして彼女は無理に笑って告げるだろう。
{『ドッキリ大成功』}、と。
さて、この嘘を真実にするためには、告白の一部始終を撮影しておき、いざという時に実際に動画として公開できるように準備しておかなければならない。
押し入れからいつ買ったかも覚えていないクマのぬいぐるみを取り出したヒトミは、その体を切り開くと、内部に隠しカメラを仕込み、リビングの隅の棚の上に飾った。
ちょうど部屋のソファで話す2人が捉えられる角度にぬいぐるみを調整すると、録画開始のボタンをそっと押した。
彼女は今、独り静かに彼を待っている。
用意してきた愛の言葉を、頭で何度も繰り返しながら。
この不恰好な思いの丈を耳にするのが、ハヤトだけになることを願いながら。
「ねぇ、こないだのらてらるず観た?」
「肝試しのやつでしょ?最近ドッキリ系多いよねー。」
「あ、また新しい動画でたみたいだよ。」
「ほんとだ。なになに、
『ご報告』?」
「ホットコーヒーはいかが?」「36Good」
良質:27票トリック:2票物語:2票納得感:5票
あなたは駅前のコーヒーショップ「ラテラル」の新米店員です。
ある日、先輩にサポートしてもらいながらレジを担当していると、お店にやってきた1人のお客様がこう注文しました。
【「ホットコーヒーのLサイズをテイクアウトで。あ、ちょっとだけコーヒーを減らしてもらえるかい?」】
あなたは、お客様に満足してもらうためにどのような対応をすればいいでしょうか?
《ルール》
・あなたは店員として次の行動をとることができます。
①お客様に対してYESNOで答えられる質問をする。
「お客様、」と呼びかけることでお客様に質問ができます。
ただし、お客様に素早く対応するために{質問できるのはYESNOで答えられる質問5回まで}です。
例:「お客様、コーヒーはお持ち帰りしますか?」
②先輩に対してYESNOで答えられる質問をする。
「先輩、」と呼びかけることで、お店に関することやコーヒーに関することなどを先輩に質問することができます。
先輩は優しいので{YESNOで答えられる質問なら何回でも}答えてくれます。
お客様を待たせることは心配しなくても大丈夫です。
なんせ先輩は不思議な力で時間を止めて答えてくれます!(この問題の非現実要素はここだけです。先輩の能力はお客様の対応には関係しません。)
例:「先輩、このお店ってクッキー売ってますか?」
③先輩に対応について相談する。
何か対応を思いついたら、先輩に相談してみましょう。
歴戦のコーヒーショップ店員の先輩なので、いい対応の例もたくさん知っています。
ただし、最初から甘えるのではなく、まずは自分で考えてみましょう。
例:「先輩、こういう対応をしようと思うんですけど…」
・お客様への対応によっていくつかの結末に分かれます。
その中で、出題者(ほずみ)が想定する対応をした方に[正解]をつけます。
他にもすばらしいと思った対応があれば[正解]を付けます!
1つの結末にたどり着いた後で、もう一度やり直すことも可能です。
やり直したいときには先輩に言ってみましょう。
【さあ、お客様がお待ちです!】
ある日、先輩にサポートしてもらいながらレジを担当していると、お店にやってきた1人のお客様がこう注文しました。
【「ホットコーヒーのLサイズをテイクアウトで。あ、ちょっとだけコーヒーを減らしてもらえるかい?」】
あなたは、お客様に満足してもらうためにどのような対応をすればいいでしょうか?
《ルール》
・あなたは店員として次の行動をとることができます。
①お客様に対してYESNOで答えられる質問をする。
「お客様、」と呼びかけることでお客様に質問ができます。
ただし、お客様に素早く対応するために{質問できるのはYESNOで答えられる質問5回まで}です。
例:「お客様、コーヒーはお持ち帰りしますか?」
②先輩に対してYESNOで答えられる質問をする。
「先輩、」と呼びかけることで、お店に関することやコーヒーに関することなどを先輩に質問することができます。
先輩は優しいので{YESNOで答えられる質問なら何回でも}答えてくれます。
お客様を待たせることは心配しなくても大丈夫です。
なんせ先輩は不思議な力で時間を止めて答えてくれます!(この問題の非現実要素はここだけです。先輩の能力はお客様の対応には関係しません。)
例:「先輩、このお店ってクッキー売ってますか?」
③先輩に対応について相談する。
何か対応を思いついたら、先輩に相談してみましょう。
歴戦のコーヒーショップ店員の先輩なので、いい対応の例もたくさん知っています。
ただし、最初から甘えるのではなく、まずは自分で考えてみましょう。
例:「先輩、こういう対応をしようと思うんですけど…」
・お客様への対応によっていくつかの結末に分かれます。
その中で、出題者(ほずみ)が想定する対応をした方に[正解]をつけます。
他にもすばらしいと思った対応があれば[正解]を付けます!
1つの結末にたどり着いた後で、もう一度やり直すことも可能です。
やり直したいときには先輩に言ってみましょう。
【さあ、お客様がお待ちです!】
22年12月25日 18:29
【新・形式】 [ほずみ]
【新・形式】 [ほずみ]
テストプレイ:「マクガフィン」さん、OUTISさん
解説を見る
《解説》
「どうもありがとう。こんなにいい対応をしてもらって、子供たちにプレゼントを配り終えてからも日本に残ってよかったなぁ」
そう言って、赤いコートを着て立派な白髭を蓄えた老紳士はコーヒーを手にお店を去っていきました。
「どう? お客様にいい対応はできたかな? 接客で大事なことは{『お客様が望んでいることを考える』}こと。
・今は冬で、温かいコーヒーが飲みたいだろうこと。
・電車に長い時間乗るから大きいサイズがいいけれど、コーヒーをこぼすのが心配なこと。
このことからお客様は『Lサイズのホットコーヒーのカップに少し減らして注いでほしい』と注文したんだね。
今すぐできる対応として、私だったら{『XLサイズのホットコーヒーのカップにLサイズの量を入れてお出しする』}という対応を考えるね。
そしてもう一つ大切なのが、{『注文と違う物をお出しするときには一言その理由を添える』}こと。
たとえお客様にとってお得になるような提供の仕方でも、何も言わずに出されたら不安にさせてしまうからね。
さて、君はどういう対応を考えたかな?
私の想定よりも素晴らしい対応を考えてくれたかもしれないね。
今後もお客様のことを考えて、いい接客ができるように頑張ってね!」
《正解条件》
お客様の要望は
・今は冬で、温かいコーヒーが飲みたいこと
・電車に長い時間乗るから大きいサイズがいいけれど、コーヒーをこぼすのが心配なこと
の2点。
それに加え、「この後電車に乗るため、こぼさないようにXLサイズのカップに入れた」ことをお客様に伝えることの計3点がクリアできた場合に完全クリアとしました。
△:最低限コーヒーを出した(アイスコーヒー、小さいサイズのコーヒーなど)
○:お客様の要望をそのまま実行した
◎:想定解(XLのカップにLの量を入れる) [正解]マーカー
💮:想定解以外でお客様が満足しそうな対応 [正解]マーカー
「どうもありがとう。こんなにいい対応をしてもらって、子供たちにプレゼントを配り終えてからも日本に残ってよかったなぁ」
そう言って、赤いコートを着て立派な白髭を蓄えた老紳士はコーヒーを手にお店を去っていきました。
「どう? お客様にいい対応はできたかな? 接客で大事なことは{『お客様が望んでいることを考える』}こと。
・今は冬で、温かいコーヒーが飲みたいだろうこと。
・電車に長い時間乗るから大きいサイズがいいけれど、コーヒーをこぼすのが心配なこと。
このことからお客様は『Lサイズのホットコーヒーのカップに少し減らして注いでほしい』と注文したんだね。
今すぐできる対応として、私だったら{『XLサイズのホットコーヒーのカップにLサイズの量を入れてお出しする』}という対応を考えるね。
そしてもう一つ大切なのが、{『注文と違う物をお出しするときには一言その理由を添える』}こと。
たとえお客様にとってお得になるような提供の仕方でも、何も言わずに出されたら不安にさせてしまうからね。
さて、君はどういう対応を考えたかな?
私の想定よりも素晴らしい対応を考えてくれたかもしれないね。
今後もお客様のことを考えて、いい接客ができるように頑張ってね!」
《正解条件》
お客様の要望は
・今は冬で、温かいコーヒーが飲みたいこと
・電車に長い時間乗るから大きいサイズがいいけれど、コーヒーをこぼすのが心配なこと
の2点。
それに加え、「この後電車に乗るため、こぼさないようにXLサイズのカップに入れた」ことをお客様に伝えることの計3点がクリアできた場合に完全クリアとしました。
△:最低限コーヒーを出した(アイスコーヒー、小さいサイズのコーヒーなど)
○:お客様の要望をそのまま実行した
◎:想定解(XLのカップにLの量を入れる) [正解]マーカー
💮:想定解以外でお客様が満足しそうな対応 [正解]マーカー
「探偵業の裏の裏」「36Good」
良質:21票トリック:7票物語:3票納得感:5票
名探偵浦島は、ひとつの結論を出した。
A氏が不倫をしているという事実はない、と。
そして、浦島は助手にこう言った。
「不倫相手と別れて家族に謝罪するよう、A氏に伝えてください」
なぜ?
A氏が不倫をしているという事実はない、と。
そして、浦島は助手にこう言った。
「不倫相手と別れて家族に謝罪するよう、A氏に伝えてください」
なぜ?
23年01月28日 23:17
【ウミガメのスープ】 [ルーシー]
【ウミガメのスープ】 [ルーシー]
解説を見る
浦島は助手から相談を受けた。
助手の知人A氏が、家族に不倫を疑われているらしい。
だが、浦島は察する。
A氏は架空の人物で、不倫をしているのはこの助手なのだろう。
自分自身のことを、まるで他人の話であるかのように装っているのだ。
それを指摘するのも野暮だと思い、あくまでA氏への忠告という形をとることにした。
助手の知人A氏が、家族に不倫を疑われているらしい。
だが、浦島は察する。
A氏は架空の人物で、不倫をしているのはこの助手なのだろう。
自分自身のことを、まるで他人の話であるかのように装っているのだ。
それを指摘するのも野暮だと思い、あくまでA氏への忠告という形をとることにした。
「胸襟を開いて」「36Good」
良質:15票トリック:4票物語:4票納得感:13票
超がつくほど真面目な生徒会長の奥田が、制服をだらしなく着崩す男子を見かけた次の日から、学ランのボタンを留めずに登校するようになったのは何故?
23年11月30日 22:45
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]
テストプレイ:ほずみさん
解説を見る
校内で制服を着崩す不良生徒を見かけ、注意した奥田。溢れる学校愛からつい強い口調になっていく。
恨みを買った奥田は下校中にその生徒から喧嘩をふっかけられ、左腕を骨折してしまう。
次の日から腕にギプスと包帯をつけて登校するようになった奥田は、学ランに左腕を通せなくなったため、治るまでボタンを留めずにその間から左腕を出し、羽織る形で着用するようになった。
恨みを買った奥田は下校中にその生徒から喧嘩をふっかけられ、左腕を骨折してしまう。
次の日から腕にギプスと包帯をつけて登校するようになった奥田は、学ランに左腕を通せなくなったため、治るまでボタンを留めずにその間から左腕を出し、羽織る形で着用するようになった。
「口は靴ほどに」「35Good」
良質:12票物語:15票納得感:8票
いつも信也は玄関先で靴を履いてから「いってきます」と言うようにしている。
{なぜ靴を履く前ではいけないのだろう?}
{なぜ靴を履く前ではいけないのだろう?}
22年11月18日 22:02
【ウミガメのスープ】 [だだだだ3号機]
【ウミガメのスープ】 [だだだだ3号機]
解説を見る
【簡易解説】
二人は身長差があるため、信也が玄関土間に降りてからでないと、妻の美優と「いってらっしゃいのキス」をしづらいから。
【ながいやつ】
新婚生活真っ只中の信也と美優。
平日は仕事で朝早くに家を出る信也のことを、美優はいつも玄関先までお見送りしに来てくれる。
そんな時にアッツアツの新婚夫婦がやることは一つである。
【「{いってらっしゃいのキス}」である。】
そう!二人は新婚カップル!
アッツアツである!
当然「いってらっしゃいのキス」はマストなのだ!!
…えー、コホン。
この二人も毎日「いってらっしゃいのキス」をするのだが、ここで一つ問題がある。実はこの二人、それなりに身長差があるのだ。
世間ではキスしやすい身長差は12cmだとか言われているが、二人の身長差は20cm以上。
以前、{玄関先で靴を履く前に「いってきます」と言った時}は、こんなことがあった。
◆◆◆
「じゃあ美優、いってきます。」
「いってらっしゃい。(セノビー)」
「…。」
「…ごめん、ちょっと屈んでもらえる?」
「(あっ…キスか。)うん…。」
◆◆◆
いたたまれない。
キスできないこともないが、毎日となると微妙に億劫だろう。
しかし、靴を履いた後ならどうだろうか。
玄関土間に降りて靴を履いてしまえば、二人の身長差は段差の分縮まる。靴を履いた分信也の身長は高くなってしまうが、段差に比べれば厚底でもない靴の分なんてたかが知れているというものだ。
そのあと「いってきます」「いってらっしゃい」と続ければ、お互い楽な姿勢で自然と唇を重ねられてしまう。
以来、{信也は美優と自然にキスしやすいように、玄関先では必ず靴に履き替えてから「いってきます」と言うようにしている}のだ。
信也の決めたルーティーン。
それは何より、二人の愛の証なのである。
末永くお幸せに。
(ちなみにおかえりはハグなので靴を脱ぐ前後どちらでも構いません。)
二人は身長差があるため、信也が玄関土間に降りてからでないと、妻の美優と「いってらっしゃいのキス」をしづらいから。
【ながいやつ】
新婚生活真っ只中の信也と美優。
平日は仕事で朝早くに家を出る信也のことを、美優はいつも玄関先までお見送りしに来てくれる。
そんな時にアッツアツの新婚夫婦がやることは一つである。
【「{いってらっしゃいのキス}」である。】
そう!二人は新婚カップル!
アッツアツである!
当然「いってらっしゃいのキス」はマストなのだ!!
…えー、コホン。
この二人も毎日「いってらっしゃいのキス」をするのだが、ここで一つ問題がある。実はこの二人、それなりに身長差があるのだ。
世間ではキスしやすい身長差は12cmだとか言われているが、二人の身長差は20cm以上。
以前、{玄関先で靴を履く前に「いってきます」と言った時}は、こんなことがあった。
◆◆◆
「じゃあ美優、いってきます。」
「いってらっしゃい。(セノビー)」
「…。」
「…ごめん、ちょっと屈んでもらえる?」
「(あっ…キスか。)うん…。」
◆◆◆
いたたまれない。
キスできないこともないが、毎日となると微妙に億劫だろう。
しかし、靴を履いた後ならどうだろうか。
玄関土間に降りて靴を履いてしまえば、二人の身長差は段差の分縮まる。靴を履いた分信也の身長は高くなってしまうが、段差に比べれば厚底でもない靴の分なんてたかが知れているというものだ。
そのあと「いってきます」「いってらっしゃい」と続ければ、お互い楽な姿勢で自然と唇を重ねられてしまう。
以来、{信也は美優と自然にキスしやすいように、玄関先では必ず靴に履き替えてから「いってきます」と言うようにしている}のだ。
信也の決めたルーティーン。
それは何より、二人の愛の証なのである。
末永くお幸せに。
(ちなみにおかえりはハグなので靴を脱ぐ前後どちらでも構いません。)