「泣きたくなるほど嬉しい日々に」「29Good」
良質:15票トリック:6票物語:7票納得感:1票
小さい頃からクランの花が大好きで、一度でいいからクランの花畑に行きたいと望んでいたコトミ。
しかしコトミは体が弱いため、なかなか遠くの地にしか咲かないクランの花畑に行くことが出来なかった。
それでもなんとかして連れて行きたいと、両親は、コトミの18歳の誕生日にクランの花畑に連れて行こうと決めた。
そして迎えた18歳の誕生日、両親に連れられ、コトミは念願のクランの花畑に行くことができた。
クランの花畑を初めて目にしたコトミは、涙を浮かべ、頬を緩めた。
「これがクランの花… とってもきれい…」
さて、クランの花に囲まれ、微笑むコトミの頬を伝う涙は、嬉しさではなく、悲しみによるものである。
一体なぜ?
しかしコトミは体が弱いため、なかなか遠くの地にしか咲かないクランの花畑に行くことが出来なかった。
それでもなんとかして連れて行きたいと、両親は、コトミの18歳の誕生日にクランの花畑に連れて行こうと決めた。
そして迎えた18歳の誕生日、両親に連れられ、コトミは念願のクランの花畑に行くことができた。
クランの花畑を初めて目にしたコトミは、涙を浮かべ、頬を緩めた。
「これがクランの花… とってもきれい…」
さて、クランの花に囲まれ、微笑むコトミの頬を伝う涙は、嬉しさではなく、悲しみによるものである。
一体なぜ?
22年10月03日 22:33
【ウミガメのスープ】 [ベルン]
【ウミガメのスープ】 [ベルン]

月曜22時頃まで!
解説を見る
簡易解説
クランの花畑を見た夜、発作に対応できず、そのまま亡くなってしまったコトミ。
死ぬまでに見ておきたかったクランの花を見ることができたのか、その死に顔は微笑んでいた。
さて、お葬式のとき、棺の中でクランの花に囲まれて横たわるコトミを見て母親の流した涙がコトミの頬に落ち、そのまま流れていった。
物語風解説
コトミは少し貧しい家に、一人娘として生まれた。
念願の子供だったのもあり、両親は大変愛情をこめてコトミを育てた。
コトミもそんな両親が大好きだった。
しかし、コトミは生まれつき体が弱く、ほとんどの時間を病院で過ごしていた。
両親はそんなコトミの治療費を稼ぐため、必死になって働いていた。
そのため、コトミのそばにはいつもおばあちゃんがいて、話し相手になったり、簡単なゲームをしたり、本を読んであげたりした。
その中でもコトミが大好きだったのは、おばあちゃんの昔話。
おばあちゃんは旅がとても大好きで、色々なところに行っており、ほとんど病院から出られないコトミにとって見たことのない所の話は、とても新鮮で面白かった。
アフリカに行ってピラミッドという大きなお墓の中に入った話。
アメリカに行って今は亡きおじいちゃんと運命的な出会いをした話。
インドに行って大量のお金を盗まれた話。
この世界は色々なことで満ちあふれているというのは、コトミにとってとても魅力的だった。
その中でも特にコトミが気に入っていたのは、北欧にあるというクランの花のお話。
なんとクランは、雪の中から鮮やかな青色をした花を咲かすという。
そのためその花は、どんな辛いときでも希望を与えてくれる花だと現地では言い伝えられているらしい。
そしてその花畑は、おじいちゃんがおばあちゃんに結婚を申し込んだところでもあった。
懐かしそうに、それでいてどこか淋しそうにその話をしてくれるおばあちゃんを見ていると、コトミもクランの花畑にとっても行きたくなった。
おばあちゃんが見せてくれた、当時撮った写真の中のクランの花は、色あせているのにも関わらずコトミの瞳にとても鮮やかに映った。
私もこんな綺麗なところ、おばあちゃんの思い出の場所に行ってみたいなぁ。
コトミの口からは自然とその言葉が漏れた。
…そうだね、大きくなって、元気になったらおばあちゃんと一緒に行こうね。
おばあちゃんは笑顔でそう言った。
うん!
コトミも嬉しそうに返した。
それから約一年、おばあちゃんは病気にかかり、そのまま天国に行ってしまった。
生まれてから一番長く一緒の時間を過ごした人の死。
コトミはそれが受け入れがたく、固く心を閉ざしてしまった。
それを見た両親は、少なくとも片方はずっとコトミのそばにいてあげようと誓った。
ある日、お母さんがおばあちゃんの遺品を整理していると、コトミ、と書かれた箱が出てきた。
箱を開けると、中からはノートが一冊入っていた。
ノートを開くと、そこにはコトミと過ごした日々が日記に綴られていた。
とりとめもない日常のことばかりだったが、コトミとおばあちゃんが二人で過ごした日々が、明確に脳裏に浮かんでくるようで、お母さんの目からは涙がこぼれた。
そのままペラペラとノートをめくっていくと、中から何枚かの写真が落ちた。
ピラミッドに行ったときの写真や、おじいちゃんとのツーショット。
そして、雪の中に咲き誇るクランの花畑。
こんなにいろんなお話をしてくれたんだね...
ありがとう...
そう思いながらもお母さんは、その形見をコトミの病室に持って行った。
コトミにそれを見せると、コトミの目からは一筋の涙がこぼれ落ちた。
…そしてまた一筋。
そのノートと写真は、コトミの心を開く鍵となり、それからおばあちゃんとの思い出をコトミはゆっくりと話してくれた。
そして、おばあちゃんはもうここにはいないと知っているのに、全然実感が湧かなかったということも。
そして…
でも、最近は夢でずっとおばあちゃんが色々な話をしてくれるんだ。
…だから、もう悲しくなんてないよ。
今まで、折角そばにいてくれたのに態度悪くしてごめんね。
お母さんには、7歳になるコトミの姿が、ずいぶんと大人びて見えた。
こちらこそごめんね、お母さん、こんなにコトミのこと知らなかったなんて気付かなかった。
こんなお母さんだけど、これからもよろしくね。
…うん!
それからコトミは、お母さんやお父さんとも、生前のおばあちゃんと同じくらい心を開き、それからの入院生活を楽しそうに送り始めた。
そんなある日、お母さんは、8歳の誕生日を祝おうと、誕生日に何が欲しいかを尋ねてみた。
するとコトミは、クランの花を実際に見たいと告げた。
家があまり裕福でない上に病気の治療費がかさんでいるのを知っていたのか、滅多に欲しいものなど言わなかったコトミが求めたもの。
それは、遠くの地にしか咲かない、今は亡きおばあちゃんの思い出の地である花畑だった。
滅多に願い事を言わない娘が希望したものだったので、クランの花畑は絶対に見せようと両親は心に誓った。
…いつか絶対一緒に見ようね。ただ、今すぐにはコトミの体調もあるし、ちょっと遠い場所にあるからなぁ。
大きくなって、体調が良くなったら絶対見に行こう、約束するね。
それから十年近く経った。
コトミの病気はなかなか良くならず、いまだにクランの花畑まで連れて行くことは出来ていなかった。
もうすぐ18歳、ついに成人だな。
誕生日は何が欲しい?
…やっぱりクランの花畑が見たい
そうだよな、小さい頃からずっと言ってるもんな。
でも私の病気がっていうんでしょ?
…いや、数日病院を離れるくらいは何とか出来るか、お医者さんにもう一度尋ねてみよう
そうやって毎年のように言ってるじゃない
…はは、でも折角成人になるんだ、今年こそコトミの夢を叶えてあげたいんだ
そして何度も無理言って医者に頼んだ結果、お医者さん同行のもと、数日間の旅行をなんとか許可して貰えた。
コトミ! 今年こそクランの花畑に行けるぞ!
え! 本当に?
コトミの体調が良かったら、という条件付きだけど、サトミ先生も一緒に来てくれるんだって!
ぱぁっと満面の笑みを咲かせるコトミ。
それだけで、両親の心は温かくなった。
そして迎えた旅行前日。
コトミの体調も旅行に合わせたかのように、絶好調だった。
これなら数日病院を離れても大丈夫でしょう、という先生の言葉は、それだけでコトミと両親をとっても嬉しくさせた。
そして出発の日。
コトミは初めて日本を出た。
初めての飛行機、初めての外国、初めての景色…
初めてだらけの経験にコトミは胸を躍らせていた。
…と同時に、体には負担がとてもかかっていることにコトミは気づけていなかった。
そのまま、コトミ一行はクランの花畑のある国に到着した。
明日はついに長年の夢だった、クランの花畑。
今が満開で一番の見頃だという。
興奮とある種の緊張で、その晩はなかなか寝付けなかったコトミだが、ホテルのベッドで微睡むうちにいつのまにか翌朝になっていた。
今日、ついに、クランの花畑が見れる。
おばあちゃんの思い出の場所に行ける。
そう思うだけでワクワクしていた。
そして、母親に車椅子を押してもらいながら、クランの花畑に到着したコトミ。
実はコトミには内緒で、両親は花畑を一時間だけ貸し切りにしてもらっていた。
貸切状態に驚くカメコの目の前に広がっているのは、雪の積もる中、一面に咲き誇る青色の花。
どんなに辛いときでも希望を、幸せを運んでくれるという花。
そして、おばあちゃんとおじいちゃんの思い出の花。
クランの花畑を初めて目にしたコトミは、涙を浮かべ、笑みを浮かべた。
「これがクランの花… とってもきれい…」
車椅子からいつの間にか立ち上がり、ただただ青色の花々に見とれるコトミ。
その目からは嬉し涙が溢れていた。
「本当にクランの花畑を私、見てるのね…」
普段は観光客でいっぱいの花畑が、この一時間だけはコトミだけのものである。
心の底から喜ぶコトミを見ながら、両親も涙を流して微笑んでいる。
コトミが人生で一番見たかったもの、それを一緒に見れている。
私たちはなんて幸せなんだろう。
「コトミ、18歳の誕生日、おめでとう」
「お父さん、お母さん… ありがとう… 本当にありがとう…」
このまま時が止まってしまえばいいのに。
ずっとここにいられたらいいのに。
しかし時間は残酷で、貸し切りの一時間は一瞬で過ぎ去り、閉園時刻が訪れた。
あとはホテルに戻って、明日には飛行機で日本に帰ってしまう。
あぁ、クランの花畑は本当に綺麗だったな…
もっともっといたかったな…
そう思いを馳せながら、タクシーに揺られるコトミ。
でも本当に幸せだったな…
そんな時だった。
慣れない旅行で疲れていたのか、予期せぬ発作が起こった。
「う゛っ!!」
突然苦しみ出すコトミ。
必死に呼びかける両親。
異常に気付き、急いでタクシーを路肩に止める、言葉のほとんど通じない運転手。
鞄から発作を収める薬を取り出し、焦りつつも慣れた手つきで注射する医者。
「う゛っ げほっ げほっ」
「コトミ! 大丈夫か!?」
「コトミちゃん!」
「… うん、 げほっ 薬のおかげで大分落ち着いたみたい…」
胸をなで下ろす両親と医者。
「よかった…」
「う゛ぅ … ふぅ。。」
「いったんタクシーから降りて、そこに横になろう」
「…うん」
タクシーの外に運ばれながら、コトミは直感的に感じていた。
この発作は今までに無いほど辛いもので、
このまま自分は死んでいくことを。
「クランの花… とっても綺麗だったよ」
「…うん、綺麗だったね」
「本当に連れてきてくれてありがとう。
私のわがままを聞いてくれてありがとう」
「…」
「本当にお父さんとお母さんの元に生まれれて幸せだった」
そのままそっとコトミは息を引き取った。
その顔は、発作が起こったとは思えないほど穏やかで、口元には笑みすらたたえていた。
数日後。
特別に許可をもらい、クランの花畑から摘んで持って帰ってきたクランの花が、コトミのお葬式で大量に飾られた。
その中心で微笑む、写真の中のコトミ。
両親は改めて愛娘の死を実感したが、もはや涙は出なかった。
そしてお葬式が終わり、式場を飾っていたたくさんのクランの花がコトミの入った棺の中に全て入れられた。
クランの花に囲まれるコトミ。
その微笑みを浮かべた死に顔を見て、両親の目からは枯れたと思っていた涙が再び溢れ出してきた。
その中の一滴がコトミの頬に落ち、そのまま流れてクランの花びらに染みを作った。
どんな辛いときでも希望を運んでくれるという、幸せの花。
その見事なまでに青い花は、コトミと一緒に灰となり、天高く昇っていった。
クランの花畑を見た夜、発作に対応できず、そのまま亡くなってしまったコトミ。
死ぬまでに見ておきたかったクランの花を見ることができたのか、その死に顔は微笑んでいた。
さて、お葬式のとき、棺の中でクランの花に囲まれて横たわるコトミを見て母親の流した涙がコトミの頬に落ち、そのまま流れていった。
物語風解説
コトミは少し貧しい家に、一人娘として生まれた。
念願の子供だったのもあり、両親は大変愛情をこめてコトミを育てた。
コトミもそんな両親が大好きだった。
しかし、コトミは生まれつき体が弱く、ほとんどの時間を病院で過ごしていた。
両親はそんなコトミの治療費を稼ぐため、必死になって働いていた。
そのため、コトミのそばにはいつもおばあちゃんがいて、話し相手になったり、簡単なゲームをしたり、本を読んであげたりした。
その中でもコトミが大好きだったのは、おばあちゃんの昔話。
おばあちゃんは旅がとても大好きで、色々なところに行っており、ほとんど病院から出られないコトミにとって見たことのない所の話は、とても新鮮で面白かった。
アフリカに行ってピラミッドという大きなお墓の中に入った話。
アメリカに行って今は亡きおじいちゃんと運命的な出会いをした話。
インドに行って大量のお金を盗まれた話。
この世界は色々なことで満ちあふれているというのは、コトミにとってとても魅力的だった。
その中でも特にコトミが気に入っていたのは、北欧にあるというクランの花のお話。
なんとクランは、雪の中から鮮やかな青色をした花を咲かすという。
そのためその花は、どんな辛いときでも希望を与えてくれる花だと現地では言い伝えられているらしい。
そしてその花畑は、おじいちゃんがおばあちゃんに結婚を申し込んだところでもあった。
懐かしそうに、それでいてどこか淋しそうにその話をしてくれるおばあちゃんを見ていると、コトミもクランの花畑にとっても行きたくなった。
おばあちゃんが見せてくれた、当時撮った写真の中のクランの花は、色あせているのにも関わらずコトミの瞳にとても鮮やかに映った。
私もこんな綺麗なところ、おばあちゃんの思い出の場所に行ってみたいなぁ。
コトミの口からは自然とその言葉が漏れた。
…そうだね、大きくなって、元気になったらおばあちゃんと一緒に行こうね。
おばあちゃんは笑顔でそう言った。
うん!
コトミも嬉しそうに返した。
それから約一年、おばあちゃんは病気にかかり、そのまま天国に行ってしまった。
生まれてから一番長く一緒の時間を過ごした人の死。
コトミはそれが受け入れがたく、固く心を閉ざしてしまった。
それを見た両親は、少なくとも片方はずっとコトミのそばにいてあげようと誓った。
ある日、お母さんがおばあちゃんの遺品を整理していると、コトミ、と書かれた箱が出てきた。
箱を開けると、中からはノートが一冊入っていた。
ノートを開くと、そこにはコトミと過ごした日々が日記に綴られていた。
とりとめもない日常のことばかりだったが、コトミとおばあちゃんが二人で過ごした日々が、明確に脳裏に浮かんでくるようで、お母さんの目からは涙がこぼれた。
そのままペラペラとノートをめくっていくと、中から何枚かの写真が落ちた。
ピラミッドに行ったときの写真や、おじいちゃんとのツーショット。
そして、雪の中に咲き誇るクランの花畑。
こんなにいろんなお話をしてくれたんだね...
ありがとう...
そう思いながらもお母さんは、その形見をコトミの病室に持って行った。
コトミにそれを見せると、コトミの目からは一筋の涙がこぼれ落ちた。
…そしてまた一筋。
そのノートと写真は、コトミの心を開く鍵となり、それからおばあちゃんとの思い出をコトミはゆっくりと話してくれた。
そして、おばあちゃんはもうここにはいないと知っているのに、全然実感が湧かなかったということも。
そして…
でも、最近は夢でずっとおばあちゃんが色々な話をしてくれるんだ。
…だから、もう悲しくなんてないよ。
今まで、折角そばにいてくれたのに態度悪くしてごめんね。
お母さんには、7歳になるコトミの姿が、ずいぶんと大人びて見えた。
こちらこそごめんね、お母さん、こんなにコトミのこと知らなかったなんて気付かなかった。
こんなお母さんだけど、これからもよろしくね。
…うん!
それからコトミは、お母さんやお父さんとも、生前のおばあちゃんと同じくらい心を開き、それからの入院生活を楽しそうに送り始めた。
そんなある日、お母さんは、8歳の誕生日を祝おうと、誕生日に何が欲しいかを尋ねてみた。
するとコトミは、クランの花を実際に見たいと告げた。
家があまり裕福でない上に病気の治療費がかさんでいるのを知っていたのか、滅多に欲しいものなど言わなかったコトミが求めたもの。
それは、遠くの地にしか咲かない、今は亡きおばあちゃんの思い出の地である花畑だった。
滅多に願い事を言わない娘が希望したものだったので、クランの花畑は絶対に見せようと両親は心に誓った。
…いつか絶対一緒に見ようね。ただ、今すぐにはコトミの体調もあるし、ちょっと遠い場所にあるからなぁ。
大きくなって、体調が良くなったら絶対見に行こう、約束するね。
それから十年近く経った。
コトミの病気はなかなか良くならず、いまだにクランの花畑まで連れて行くことは出来ていなかった。
もうすぐ18歳、ついに成人だな。
誕生日は何が欲しい?
…やっぱりクランの花畑が見たい
そうだよな、小さい頃からずっと言ってるもんな。
でも私の病気がっていうんでしょ?
…いや、数日病院を離れるくらいは何とか出来るか、お医者さんにもう一度尋ねてみよう
そうやって毎年のように言ってるじゃない
…はは、でも折角成人になるんだ、今年こそコトミの夢を叶えてあげたいんだ
そして何度も無理言って医者に頼んだ結果、お医者さん同行のもと、数日間の旅行をなんとか許可して貰えた。
コトミ! 今年こそクランの花畑に行けるぞ!
え! 本当に?
コトミの体調が良かったら、という条件付きだけど、サトミ先生も一緒に来てくれるんだって!
ぱぁっと満面の笑みを咲かせるコトミ。
それだけで、両親の心は温かくなった。
そして迎えた旅行前日。
コトミの体調も旅行に合わせたかのように、絶好調だった。
これなら数日病院を離れても大丈夫でしょう、という先生の言葉は、それだけでコトミと両親をとっても嬉しくさせた。
そして出発の日。
コトミは初めて日本を出た。
初めての飛行機、初めての外国、初めての景色…
初めてだらけの経験にコトミは胸を躍らせていた。
…と同時に、体には負担がとてもかかっていることにコトミは気づけていなかった。
そのまま、コトミ一行はクランの花畑のある国に到着した。
明日はついに長年の夢だった、クランの花畑。
今が満開で一番の見頃だという。
興奮とある種の緊張で、その晩はなかなか寝付けなかったコトミだが、ホテルのベッドで微睡むうちにいつのまにか翌朝になっていた。
今日、ついに、クランの花畑が見れる。
おばあちゃんの思い出の場所に行ける。
そう思うだけでワクワクしていた。
そして、母親に車椅子を押してもらいながら、クランの花畑に到着したコトミ。
実はコトミには内緒で、両親は花畑を一時間だけ貸し切りにしてもらっていた。
貸切状態に驚くカメコの目の前に広がっているのは、雪の積もる中、一面に咲き誇る青色の花。
どんなに辛いときでも希望を、幸せを運んでくれるという花。
そして、おばあちゃんとおじいちゃんの思い出の花。
クランの花畑を初めて目にしたコトミは、涙を浮かべ、笑みを浮かべた。
「これがクランの花… とってもきれい…」
車椅子からいつの間にか立ち上がり、ただただ青色の花々に見とれるコトミ。
その目からは嬉し涙が溢れていた。
「本当にクランの花畑を私、見てるのね…」
普段は観光客でいっぱいの花畑が、この一時間だけはコトミだけのものである。
心の底から喜ぶコトミを見ながら、両親も涙を流して微笑んでいる。
コトミが人生で一番見たかったもの、それを一緒に見れている。
私たちはなんて幸せなんだろう。
「コトミ、18歳の誕生日、おめでとう」
「お父さん、お母さん… ありがとう… 本当にありがとう…」
このまま時が止まってしまえばいいのに。
ずっとここにいられたらいいのに。
しかし時間は残酷で、貸し切りの一時間は一瞬で過ぎ去り、閉園時刻が訪れた。
あとはホテルに戻って、明日には飛行機で日本に帰ってしまう。
あぁ、クランの花畑は本当に綺麗だったな…
もっともっといたかったな…
そう思いを馳せながら、タクシーに揺られるコトミ。
でも本当に幸せだったな…
そんな時だった。
慣れない旅行で疲れていたのか、予期せぬ発作が起こった。
「う゛っ!!」
突然苦しみ出すコトミ。
必死に呼びかける両親。
異常に気付き、急いでタクシーを路肩に止める、言葉のほとんど通じない運転手。
鞄から発作を収める薬を取り出し、焦りつつも慣れた手つきで注射する医者。
「う゛っ げほっ げほっ」
「コトミ! 大丈夫か!?」
「コトミちゃん!」
「… うん、 げほっ 薬のおかげで大分落ち着いたみたい…」
胸をなで下ろす両親と医者。
「よかった…」
「う゛ぅ … ふぅ。。」
「いったんタクシーから降りて、そこに横になろう」
「…うん」
タクシーの外に運ばれながら、コトミは直感的に感じていた。
この発作は今までに無いほど辛いもので、
このまま自分は死んでいくことを。
「クランの花… とっても綺麗だったよ」
「…うん、綺麗だったね」
「本当に連れてきてくれてありがとう。
私のわがままを聞いてくれてありがとう」
「…」
「本当にお父さんとお母さんの元に生まれれて幸せだった」
そのままそっとコトミは息を引き取った。
その顔は、発作が起こったとは思えないほど穏やかで、口元には笑みすらたたえていた。
数日後。
特別に許可をもらい、クランの花畑から摘んで持って帰ってきたクランの花が、コトミのお葬式で大量に飾られた。
その中心で微笑む、写真の中のコトミ。
両親は改めて愛娘の死を実感したが、もはや涙は出なかった。
そしてお葬式が終わり、式場を飾っていたたくさんのクランの花がコトミの入った棺の中に全て入れられた。
クランの花に囲まれるコトミ。
その微笑みを浮かべた死に顔を見て、両親の目からは枯れたと思っていた涙が再び溢れ出してきた。
その中の一滴がコトミの頬に落ち、そのまま流れてクランの花びらに染みを作った。
どんな辛いときでも希望を運んでくれるという、幸せの花。
その見事なまでに青い花は、コトミと一緒に灰となり、天高く昇っていった。
「死____」「29Good」
良質:6票トリック:4票物語:7票納得感:12票
ここ最近。
毎夜、日付が変わる頃になると、町と城を繋ぐ街道に幽霊が出るらしい。
先日その街道で死んだ女の霊だという噂だ。
町に住んでいるジャックが、怖いもの見たさで噂の場所に行ってみると、確かにそこには女が一人すすり泣いていた。ぱっと見では気づかなかったが、近づいてよくよく見てみれば驚くほどの美人だ。
「どうして泣いているんだ?」
『もう一度だけでいいから好きな人に会って、私はここにいますって伝えたいのに……それができなくて辛いの。だって私、幽霊になっちゃったんだもの。会えたとしても、きっともう私だって分かってもらえないわ……』
「そんなことないさ。よければ俺がその好きな人とやらをここまで連れてきてやるからよ」
そう慰めても『そんなことしても無駄よ』と一向に聞き入れてくれずに泣くばかりだ。
何故彼女はこんなにも頑なに、“好きな人に自分のことを分かってもらえない”と思っているのだろう?
毎夜、日付が変わる頃になると、町と城を繋ぐ街道に幽霊が出るらしい。
先日その街道で死んだ女の霊だという噂だ。
町に住んでいるジャックが、怖いもの見たさで噂の場所に行ってみると、確かにそこには女が一人すすり泣いていた。ぱっと見では気づかなかったが、近づいてよくよく見てみれば驚くほどの美人だ。
「どうして泣いているんだ?」
『もう一度だけでいいから好きな人に会って、私はここにいますって伝えたいのに……それができなくて辛いの。だって私、幽霊になっちゃったんだもの。会えたとしても、きっともう私だって分かってもらえないわ……』
「そんなことないさ。よければ俺がその好きな人とやらをここまで連れてきてやるからよ」
そう慰めても『そんなことしても無駄よ』と一向に聞き入れてくれずに泣くばかりだ。
何故彼女はこんなにも頑なに、“好きな人に自分のことを分かってもらえない”と思っているのだろう?
23年10月24日 12:00
【ウミガメのスープ】 [オリオン]
【ウミガメのスープ】 [オリオン]

一応検索したのですが、もしネタ被ってたらすみません。
解説を見る
「無駄だなんて言うなよ。やってみなくちゃ分からないだろ?」
『いいえ、分かるわよ。あなた……最近、王子様が、舞踏会で見初めた相手を探しているって話はご存知?』
「もちろん知ってるとも。うちの娘も、その想い人の落とし物のガラスの靴とやらを穿かされたからな。だが、町中の娘を試したのに足のサイズが合う娘が見つからないから、もしかしたら他の国から遊びに来ていたお嬢さんだったんじゃないかって…………って、ちょ、ちょちょっと待て!……まさか、お前さん!」
『そうよ! あの夜ガラスの靴を落としたのは私よ! 急いで家に帰ろうと馬車を飛ばしてたら事故でこんなことに…………。やっぱり、いくら魔法とはいえ、ネズミに御者をやらせるなんて無茶だったんだわ……』
ネズミに御者?
突然飛び出してきた不可解な言葉に、ジャックは首を傾げる。確かに街道で見つかったという女の死体の近くには、ネズミの死体やら砕け散ったカボチャやら、変な物がいくつか落ちていたらしいが。
『靴を頼りに探しているということは、王子様は私の顔をはっきりとは覚えてないのよ。当然よね、一度会っただけの相手だもの。もちろん、言葉で“あの日舞踏会で踊った相手は私なんです”って訴えることはできるわよ……でも、もし嘘なんじゃないかって疑われたら? 証拠を見せろって言われたらどうしたらいいの?…………幽霊には足がないんだから、もう私ガラスの靴なんて履けないわ』
そう言って、幽霊がが泣き崩れた弾みでひらりとめくれあがったスカートの下には、
ーーーー確かに足がなかった。
◾️この問題の正式タイトル◾️
『死ンデレラ』
◾️簡易解説◾️
幽霊の名はシンデレラ。城の舞踏会から帰る途中、カボチャの馬車を飛ばしすぎて事故で死んでしまい、幽霊の自分にはもう足がなく、ガラスの靴を履いて「舞踏会で踊った相手は自分だと」証明することができないと思っている。
◾️別解解説◾️
霊体ではそもそも物体に触ることができず、ガラスの靴が履けないから。
「シンデレラ」が「幽霊になったせい」で「ガラスの靴が履けないことを嘆いている」という部分を当ててくだされば、どちらの解答でも正解とします。
『いいえ、分かるわよ。あなた……最近、王子様が、舞踏会で見初めた相手を探しているって話はご存知?』
「もちろん知ってるとも。うちの娘も、その想い人の落とし物のガラスの靴とやらを穿かされたからな。だが、町中の娘を試したのに足のサイズが合う娘が見つからないから、もしかしたら他の国から遊びに来ていたお嬢さんだったんじゃないかって…………って、ちょ、ちょちょっと待て!……まさか、お前さん!」
『そうよ! あの夜ガラスの靴を落としたのは私よ! 急いで家に帰ろうと馬車を飛ばしてたら事故でこんなことに…………。やっぱり、いくら魔法とはいえ、ネズミに御者をやらせるなんて無茶だったんだわ……』
ネズミに御者?
突然飛び出してきた不可解な言葉に、ジャックは首を傾げる。確かに街道で見つかったという女の死体の近くには、ネズミの死体やら砕け散ったカボチャやら、変な物がいくつか落ちていたらしいが。
『靴を頼りに探しているということは、王子様は私の顔をはっきりとは覚えてないのよ。当然よね、一度会っただけの相手だもの。もちろん、言葉で“あの日舞踏会で踊った相手は私なんです”って訴えることはできるわよ……でも、もし嘘なんじゃないかって疑われたら? 証拠を見せろって言われたらどうしたらいいの?…………幽霊には足がないんだから、もう私ガラスの靴なんて履けないわ』
そう言って、幽霊がが泣き崩れた弾みでひらりとめくれあがったスカートの下には、
ーーーー確かに足がなかった。
◾️この問題の正式タイトル◾️
『死ンデレラ』
◾️簡易解説◾️
幽霊の名はシンデレラ。城の舞踏会から帰る途中、カボチャの馬車を飛ばしすぎて事故で死んでしまい、幽霊の自分にはもう足がなく、ガラスの靴を履いて「舞踏会で踊った相手は自分だと」証明することができないと思っている。
◾️別解解説◾️
霊体ではそもそも物体に触ることができず、ガラスの靴が履けないから。
「シンデレラ」が「幽霊になったせい」で「ガラスの靴が履けないことを嘆いている」という部分を当ててくだされば、どちらの解答でも正解とします。
「ベンタブラック」「29Good」
良質:21票トリック:5票納得感:3票
殺人事件の捜査が行われる度に、人を殺した疑いがどんどん強まっていくカメオ。
現在、最大で四人を殺している疑いがあるのだが、カメオがその内の誰も殺していない可能性はどのくらいだろうか?
現在、最大で四人を殺している疑いがあるのだが、カメオがその内の誰も殺していない可能性はどのくらいだろうか?
24年03月18日 23:08
【20の扉】 [ぺてー]
【20の扉】 [ぺてー]
解説を見る
A. 約20%
ラテラテ国では殺人を犯すとほとんどのケースで死刑となるため、殺人事件の捜査が行われる度にどんどん死刑囚が増えていき、刑務所の空きを作るために死刑の執行が行われる。
死刑囚とはいえ人を殺すことは精神的負荷が大きいため、本物の死刑執行ボタンに加えてダミーのボタンが二つあり、三人の執行人が同時に押すことで、誰が死刑を執行したかが分からなくなるシステムとなっている。
このような配慮こそあるものの、すでに四人の死刑を執行した新人執行人のカメオは、自分の手で死刑囚を殺してしまったのではないかという疑いで胸が潰れそうになっている。
そんなカメオがまだ誰も殺していない可能性は約20%である。
ラテラテ国では殺人を犯すとほとんどのケースで死刑となるため、殺人事件の捜査が行われる度にどんどん死刑囚が増えていき、刑務所の空きを作るために死刑の執行が行われる。
死刑囚とはいえ人を殺すことは精神的負荷が大きいため、本物の死刑執行ボタンに加えてダミーのボタンが二つあり、三人の執行人が同時に押すことで、誰が死刑を執行したかが分からなくなるシステムとなっている。
このような配慮こそあるものの、すでに四人の死刑を執行した新人執行人のカメオは、自分の手で死刑囚を殺してしまったのではないかという疑いで胸が潰れそうになっている。
そんなカメオがまだ誰も殺していない可能性は約20%である。
「ソードマスター・ザ・モンスターカスタマー」「29Good」
良質:18票トリック:7票納得感:4票
旅の剣士ギドに差し出された剣を鞘から抜いて確認する鍛冶師アレン。
アレン「うーん。刃こぼれどころか曇り一つも無い素晴らしい状態ですね。 お客さん、どういったご要望で?」
ギド「今すぐ鍛冶屋を辞めろ」
なぜ?
アレン「うーん。刃こぼれどころか曇り一つも無い素晴らしい状態ですね。 お客さん、どういったご要望で?」
ギド「今すぐ鍛冶屋を辞めろ」
なぜ?
25年08月18日 00:06
【ウミガメのスープ】 [異邦人]
【ウミガメのスープ】 [異邦人]
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正解:アレンが勇者にしか抜けない剣を抜けたから
ギド「魔王討伐の旅の末にこの伝説の剣を見つけたものの、俺には鞘から剣を抜けなかった。刀身が錆び付いているだけかもしれないと思っていたが、残念ながら俺が選ばれし勇者ではなかっただけのようだ」
アレン「そんな! 自分こそ刃物を鍛えるだけの一般人ですよ!?」
ギド「問題ない。俺がお前を鍛えてやる」
ギド「魔王討伐の旅の末にこの伝説の剣を見つけたものの、俺には鞘から剣を抜けなかった。刀身が錆び付いているだけかもしれないと思っていたが、残念ながら俺が選ばれし勇者ではなかっただけのようだ」
アレン「そんな! 自分こそ刃物を鍛えるだけの一般人ですよ!?」
ギド「問題ない。俺がお前を鍛えてやる」
「セピア色の胸騒ぎ」「29Good」
良質:27票物語:2票
あなたは行きつけの『喫茶店』にやって来ました。
入店した際、店内には三人の人間がいました。
いつも気怠そうにしているアルバイト店員『有田灰斗(アリタ ハイト)』
常連客である近所のご婦人『暮井マミ子(クレイ マミコ)』
同じく常連客の女子大生『御茶ノ水秋葉(オチャノミズ アキハ)』
の三人です。
あなたは適当な『テーブル』を選んで、いつものように『カフェラテ』を注文しました。そうして運ばれて来たカフェラテにいつものように口を付けようとしたのですが、
そのときです。
ぞ く り と ……
あなたは何だかとても嫌な予感を察知しました。このままカフェラテを飲んではいけないような気がするのです。
しかし、何故自分がそんな風に感じるのか、あなたは自分でも理解できていません。
このままでは、頭の片隅で確かに点滅している危険信号をきっと気のせいだとろう振り払って、あなたはカフェラテを飲んでしまうことでしょう……。
◆ ◆ ◆
《ルール説明》
あなたの目的は何故自分がカフェラテを飲んではいけないと感じたのか、その根拠に思い至ってカフェラテを飲むのをやめることです。
あなたは質問欄に書き込むことで、下記の三つの行動をとることができます。
①『』を観察する
この問題には本文と回答に『』が付いているワードがいくつも登場します。そういった『』のワードに対して取ることができる行動です。
店内にある『』をよく見たり『』に対して聞き耳を立てたりして新たな情報を得ることができます。
②『』について思い出す
『』について知っていることを思い出します。
③〜〜だと推理する
考えが正しいかどうかを確認することができます。
最終的には“私はこういう理由で自分がカフェラテを飲んではいけないと感じたのだと推理します”のように、この推理するのコマンドを使って、カフェラテを飲んではいけないと感じた理由を詳しく説明してくだされば問題クリアとなります。
そういった最終的なまとめとしてだけではなく、こういう方向性で調べていこうと考えてるんだけどこれであってるかな?のような確認作業にもりようできる機能です。
入店した際、店内には三人の人間がいました。
いつも気怠そうにしているアルバイト店員『有田灰斗(アリタ ハイト)』
常連客である近所のご婦人『暮井マミ子(クレイ マミコ)』
同じく常連客の女子大生『御茶ノ水秋葉(オチャノミズ アキハ)』
の三人です。
あなたは適当な『テーブル』を選んで、いつものように『カフェラテ』を注文しました。そうして運ばれて来たカフェラテにいつものように口を付けようとしたのですが、
そのときです。
ぞ く り と ……
あなたは何だかとても嫌な予感を察知しました。このままカフェラテを飲んではいけないような気がするのです。
しかし、何故自分がそんな風に感じるのか、あなたは自分でも理解できていません。
このままでは、頭の片隅で確かに点滅している危険信号をきっと気のせいだとろう振り払って、あなたはカフェラテを飲んでしまうことでしょう……。
◆ ◆ ◆
《ルール説明》
あなたの目的は何故自分がカフェラテを飲んではいけないと感じたのか、その根拠に思い至ってカフェラテを飲むのをやめることです。
あなたは質問欄に書き込むことで、下記の三つの行動をとることができます。
①『』を観察する
この問題には本文と回答に『』が付いているワードがいくつも登場します。そういった『』のワードに対して取ることができる行動です。
店内にある『』をよく見たり『』に対して聞き耳を立てたりして新たな情報を得ることができます。
②『』について思い出す
『』について知っていることを思い出します。
③〜〜だと推理する
考えが正しいかどうかを確認することができます。
最終的には“私はこういう理由で自分がカフェラテを飲んではいけないと感じたのだと推理します”のように、この推理するのコマンドを使って、カフェラテを飲んではいけないと感じた理由を詳しく説明してくだされば問題クリアとなります。
そういった最終的なまとめとしてだけではなく、こういう方向性で調べていこうと考えてるんだけどこれであってるかな?のような確認作業にもりようできる機能です。
18年07月16日 21:00
【新・形式】 [オリオン]
【新・形式】 [オリオン]

まとメモに例題が貼ってあります。質問の仕方の参考になれば幸いです。
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回答一覧
★が付いている回答が良質です
『喫茶店』
《喫茶店を観察する》
あなたは店内を見回しました。いつもと変わりない、喫茶店らしい落ち着いた内装の店です。特に変わったところはありません。
《喫茶店について思い出す》
あなたはこの喫茶店について自分が知っている情報を思い出してみました。
この店の名前は喫茶アフタヌーン。アフタヌーンティーが由来のその店名の通り紅茶がメインの喫茶店で、あなたのようにカフェラテや『コーヒー』の類を注文する客はかなり珍しいです。
『コーヒー』
《コーヒーを観察する》
あなたはコーヒーを観察しようとしましたが観察対象になるコーヒーがこの場にはありません。特にコーヒーを観察する必要はないようです。
《コーヒーについて思い出す》
★あなたは、御茶ノ水はこの店に来るといつも決まってブラックコーヒーを飲んでいたということを思い出しました。
『有田灰斗』
《有田灰斗を観察する》
有田に目を向けると、彼は暮井婦人に何やら文句を言われています。『文句を言っている暮井婦人』はとても不機嫌そうです。
《有田について思い出す》
★有田は無精髭を生やした、身なりからして適当さがにじみ出ている男です。いつ来てもいかにも面倒臭そうに仕事をしていて、
あなたは有田のことを、
どうにかして少しでも仕事をサボりたい
できるだけ手抜きをしたい
そういう考えが態度に出ているとても嫌な店員だと感じています。
『暮井マミ子』
《暮井マミ子を観察する》
暮井マミ子に目を向けると、彼女は何やら有田に向かって文句を言っています。『文句を言っている暮井婦人』はとても不機嫌そうです。
《暮井マミ子について思い出す》
暮井婦人は少々クレーマー気質の強気な女性で、今までにも、何度も彼女が有田の適当な勤務態度に抗議しているのを見かけたことがあります。
しかしあなた自身有田の勤務態度にあまり良い印象を持っていないので、あなたは彼女のことを理不尽なクレーマーというより、キツイ態度のせいで誤解されがちだけどちゃんとした理由や証拠があって注意をする人だと思っています。
『文句を言っている暮井』
《文句を言っている暮井を観察する》
★頼んだ紅茶がやけにぬるい!
淹れたてとは思えないんだけど!あんた!ちゃんと紅茶淹れたんでしょうねっ!?
そんな風に怒鳴っている暮井の声があなたの席まではっきりと聴こえてきました。
《文句を言っている暮井を思い出す》
★暮井婦人が有田のだらしない接客態度に苦言を呈すのはこの喫茶店では日常茶飯事です。
そういえばついこの間来店した時には、
ちょっと!!
見てこのカップ!口紅がベットリ付いてるんだけど!あんたちゃんとカップ洗ってんの!?
と彼女が有田に向かって激昂していました。あの時は確か御茶ノ水もたまたま店に居合わせていて、暮井のすごい剣幕に驚いた顔をしていたのをよく覚えています。
『御茶ノ水秋葉』
《御茶ノ水秋葉を観察する》
★あなたは御茶ノ水のことを観察しようとしましたが、御茶ノ水は既にこの場にはいません。
そういえば、
自分が店に入ってきたのと入れ違いになる形で御茶ノ水は何やらガサゴソと帰り支度を始めて、カフェラテを注文する頃にはお会計を済ませて店から出て行ってしまった
ということを思い出します。
それと同時に、あなたは『店を出て行く前の御茶ノ水の様子』に何か強い違和感を感じます。
《御茶ノ水秋葉について思い出す》
★近所でも有名なプライドの高いお嬢様です。美人ですが性格がすこぶる悪く、あなたは以前この店で些細なことから彼女と言い争いになったことがあり、彼女に嫌われていると自覚しています。
親が大きな病院を営んでいて、彼女も現在はどこかの医大に通っていたはずです。
『店を出て行く前の御茶ノ水の様子』
《店を出て行く前の御茶ノ水の様子を観察する》
時系列的に過去の出来事なので観察することはできません。《思い出す》しかないようです。
《店を出て行く前の御茶ノ水の様子を思い出す》
★御茶ノ水は帰る直前に、飲んでいたらしいコーヒーに『スティックシュガー』で砂糖を入れているように見えました。にも関わらず彼女はその後コーヒーに一口も口を付けることなく店から出て行ってしまい、彼女のテーブルには『中身が半分ほど残ったコーヒーカップ』だけが残されていました。
『スティックシュガー』
《スティックシュガーを観察する》
★スティックシュガーを観察することはできません。何故ならこの場にはスティックシュガーなんて無いのですから。
《スティックシュガーについて思い出す》
★彼女の細い指先から砂時計の砂のようにサラサラと、白い粒が、カップへと流れ落ちて行く様子が鮮明に脳内に蘇ります。思い返せば思い返すほど、嫌な予感がますます強くなっていくような気がしました。
『中身が半分ほど残ったコーヒーカップ』
《中身が半分ほど残ったコーヒーカップを観察する》
★御茶ノ水が飲んでいたコーヒーは既に有田が片付けてしまったので観察することはできません。……観察できない、はずなのですが、あなたは不思議と観察ができるような気がしました。
《中身が半分ほど残ったコーヒーカップについて思い出す》
★あなたは、いつもはバッチリ化粧をしている御茶ノ水が今日は口紅を付けていなかったことに気付きます。そのおかげで彼女が使っていたカップは口紅の跡も無くとても綺麗な状態でした。
『テーブル』
《テーブルを観察する》
★テーブルの上にはメニュー表と紙ナプキン。そして何の変哲も無い角砂糖が入ったシュガーポットが置いてあります。
《テーブルについて思い出す》
あなたは小さい頃にクレヨンで家のリビングのテーブルに落書きをして母親にものすごく叱られたことをふと思い出しました……すこしだけ懐かしい気分になりました。
今回の状況には関係のない、ただの素敵な思い出です。
『カフェラテ』
《カフェラテを観察する》
あなたがいつも飲んでいるカフェラテです。一見した限りでは特におかしなところはなく美味しそうですが……何故か嫌な予感がします。
《カフェラテについて思い出す》
★コーヒーに牛乳を混ぜて作る、あなたが好きな飲み物です。そういえば……注文してから運ばれて来るまでの時間が妙に早かったような気がします。
◆ ◆ ◆
あなたは前々から職務怠慢な有田が食器を洗っていないどころか、客の飲み残しを他の客に使い回して提供しているのかもしれないという事実に薄々勘付いています。
そして今日の御茶ノ水のおかしな行動に、見逃せない違和感を感じます。
以上を踏まえて、
御茶ノ水もあなたと同様に有田が客の飲み残しを使いまわしていることに気がついており、
飲み残したコーヒーがあなたのカフェオレとして再利用されるであろうことを見越した上で、御茶ノ水が砂糖を入れるふりをして毒を入れた
ということを推理できれば嫌な予感の正体は解明となります。
“解明できたあなた”様!
あなたはカフェオレを飲むのをやめ、事無きを得ることができました!
心よりおめでとうございます!
“解明できなかったあなた”様は…………………………。
★が付いている回答が良質です
『喫茶店』
《喫茶店を観察する》
あなたは店内を見回しました。いつもと変わりない、喫茶店らしい落ち着いた内装の店です。特に変わったところはありません。
《喫茶店について思い出す》
あなたはこの喫茶店について自分が知っている情報を思い出してみました。
この店の名前は喫茶アフタヌーン。アフタヌーンティーが由来のその店名の通り紅茶がメインの喫茶店で、あなたのようにカフェラテや『コーヒー』の類を注文する客はかなり珍しいです。
『コーヒー』
《コーヒーを観察する》
あなたはコーヒーを観察しようとしましたが観察対象になるコーヒーがこの場にはありません。特にコーヒーを観察する必要はないようです。
《コーヒーについて思い出す》
★あなたは、御茶ノ水はこの店に来るといつも決まってブラックコーヒーを飲んでいたということを思い出しました。
『有田灰斗』
《有田灰斗を観察する》
有田に目を向けると、彼は暮井婦人に何やら文句を言われています。『文句を言っている暮井婦人』はとても不機嫌そうです。
《有田について思い出す》
★有田は無精髭を生やした、身なりからして適当さがにじみ出ている男です。いつ来てもいかにも面倒臭そうに仕事をしていて、
あなたは有田のことを、
どうにかして少しでも仕事をサボりたい
できるだけ手抜きをしたい
そういう考えが態度に出ているとても嫌な店員だと感じています。
『暮井マミ子』
《暮井マミ子を観察する》
暮井マミ子に目を向けると、彼女は何やら有田に向かって文句を言っています。『文句を言っている暮井婦人』はとても不機嫌そうです。
《暮井マミ子について思い出す》
暮井婦人は少々クレーマー気質の強気な女性で、今までにも、何度も彼女が有田の適当な勤務態度に抗議しているのを見かけたことがあります。
しかしあなた自身有田の勤務態度にあまり良い印象を持っていないので、あなたは彼女のことを理不尽なクレーマーというより、キツイ態度のせいで誤解されがちだけどちゃんとした理由や証拠があって注意をする人だと思っています。
『文句を言っている暮井』
《文句を言っている暮井を観察する》
★頼んだ紅茶がやけにぬるい!
淹れたてとは思えないんだけど!あんた!ちゃんと紅茶淹れたんでしょうねっ!?
そんな風に怒鳴っている暮井の声があなたの席まではっきりと聴こえてきました。
《文句を言っている暮井を思い出す》
★暮井婦人が有田のだらしない接客態度に苦言を呈すのはこの喫茶店では日常茶飯事です。
そういえばついこの間来店した時には、
ちょっと!!
見てこのカップ!口紅がベットリ付いてるんだけど!あんたちゃんとカップ洗ってんの!?
と彼女が有田に向かって激昂していました。あの時は確か御茶ノ水もたまたま店に居合わせていて、暮井のすごい剣幕に驚いた顔をしていたのをよく覚えています。
『御茶ノ水秋葉』
《御茶ノ水秋葉を観察する》
★あなたは御茶ノ水のことを観察しようとしましたが、御茶ノ水は既にこの場にはいません。
そういえば、
自分が店に入ってきたのと入れ違いになる形で御茶ノ水は何やらガサゴソと帰り支度を始めて、カフェラテを注文する頃にはお会計を済ませて店から出て行ってしまった
ということを思い出します。
それと同時に、あなたは『店を出て行く前の御茶ノ水の様子』に何か強い違和感を感じます。
《御茶ノ水秋葉について思い出す》
★近所でも有名なプライドの高いお嬢様です。美人ですが性格がすこぶる悪く、あなたは以前この店で些細なことから彼女と言い争いになったことがあり、彼女に嫌われていると自覚しています。
親が大きな病院を営んでいて、彼女も現在はどこかの医大に通っていたはずです。
『店を出て行く前の御茶ノ水の様子』
《店を出て行く前の御茶ノ水の様子を観察する》
時系列的に過去の出来事なので観察することはできません。《思い出す》しかないようです。
《店を出て行く前の御茶ノ水の様子を思い出す》
★御茶ノ水は帰る直前に、飲んでいたらしいコーヒーに『スティックシュガー』で砂糖を入れているように見えました。にも関わらず彼女はその後コーヒーに一口も口を付けることなく店から出て行ってしまい、彼女のテーブルには『中身が半分ほど残ったコーヒーカップ』だけが残されていました。
『スティックシュガー』
《スティックシュガーを観察する》
★スティックシュガーを観察することはできません。何故ならこの場にはスティックシュガーなんて無いのですから。
《スティックシュガーについて思い出す》
★彼女の細い指先から砂時計の砂のようにサラサラと、白い粒が、カップへと流れ落ちて行く様子が鮮明に脳内に蘇ります。思い返せば思い返すほど、嫌な予感がますます強くなっていくような気がしました。
『中身が半分ほど残ったコーヒーカップ』
《中身が半分ほど残ったコーヒーカップを観察する》
★御茶ノ水が飲んでいたコーヒーは既に有田が片付けてしまったので観察することはできません。……観察できない、はずなのですが、あなたは不思議と観察ができるような気がしました。
《中身が半分ほど残ったコーヒーカップについて思い出す》
★あなたは、いつもはバッチリ化粧をしている御茶ノ水が今日は口紅を付けていなかったことに気付きます。そのおかげで彼女が使っていたカップは口紅の跡も無くとても綺麗な状態でした。
『テーブル』
《テーブルを観察する》
★テーブルの上にはメニュー表と紙ナプキン。そして何の変哲も無い角砂糖が入ったシュガーポットが置いてあります。
《テーブルについて思い出す》
あなたは小さい頃にクレヨンで家のリビングのテーブルに落書きをして母親にものすごく叱られたことをふと思い出しました……すこしだけ懐かしい気分になりました。
今回の状況には関係のない、ただの素敵な思い出です。
『カフェラテ』
《カフェラテを観察する》
あなたがいつも飲んでいるカフェラテです。一見した限りでは特におかしなところはなく美味しそうですが……何故か嫌な予感がします。
《カフェラテについて思い出す》
★コーヒーに牛乳を混ぜて作る、あなたが好きな飲み物です。そういえば……注文してから運ばれて来るまでの時間が妙に早かったような気がします。
◆ ◆ ◆
あなたは前々から職務怠慢な有田が食器を洗っていないどころか、客の飲み残しを他の客に使い回して提供しているのかもしれないという事実に薄々勘付いています。
そして今日の御茶ノ水のおかしな行動に、見逃せない違和感を感じます。
以上を踏まえて、
御茶ノ水もあなたと同様に有田が客の飲み残しを使いまわしていることに気がついており、
飲み残したコーヒーがあなたのカフェオレとして再利用されるであろうことを見越した上で、御茶ノ水が砂糖を入れるふりをして毒を入れた
ということを推理できれば嫌な予感の正体は解明となります。
“解明できたあなた”様!
あなたはカフェオレを飲むのをやめ、事無きを得ることができました!
心よりおめでとうございます!
“解明できなかったあなた”様は…………………………。












