みんなのGood

9年目の真実「55Good」
良質:39票トリック:2票物語:9票納得感:5票
今から9年前の春、ある女が死んだ。
名前は夏子。自殺とみられた。

彼女がなぜ死を選んだのか、誰もその理由に心当たりはなかった。
遺書や日記も見つからなかった。

唯一の手がかりは彼女の手帳から発見された、
【 2019年2月10日 】
という走り書きだ。

皆そんな未来の日付に思い当たることはなく、謎は深まるばかり……


そして時は流れ、今日は【2019年2月10日】。
女の家族は9年越しに彼女の死の真相を知り、戦慄することとなった。


さて、どうして夏子は死んだのだろう?
19年02月10日 22:33
【ウミガメのスープ】 [もっぷさん]

元祖「ウミガメのスープ」のぞくぞく感を目指して!




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【解説】

夏子は15年前の「今日」発生した殺人事件の犯人。
事件後、時効完成の日付をメモしてその日を待ちわびていたが、2010年の時効廃止に絶望し、耐え切れず自殺した。




【物語】

2019年2月10日。

……今日はあの子の手帳に書かれていた日だわ……
冬美は夕食の支度をしながらぼんやりと思った。

長女の夏子がこの世を去ったのは2010年4月28日。まだ、24歳だった。

夫は「仕事疲れで鬱状態だったのかもしれない」と、自殺の理由を推測していたが、冬美に言わせればそんな事はありえなかった。

あんなに頑張り屋のあの子が。
憧れの仕事に就いてあんなに生き生きとしてたあの子が。
仕事を苦に自殺するなんてとても信じられない……

冬美は意識せずともこの9年ずっと「2019年2月10日」に囚われてきた。
そんな予言じみた事があるわけないと思いながらも、何かがわかるのではないかというすがる思いでこの日を待っていたのだ。


◆◆


同日19時、夕飯の席にて。
冬美はいつものように夫と次女・秋菜と食卓を囲んだ。
テレビはニュース番組をやっていた。


──○○区の路上で高校生が殺害された事件から、今日で15年です──


「あ、これ被害者、お姉ちゃんの高校の人だったよね」
秋菜がテレビを指差した。

そんな事件もあったわね、と冬美もテレビに目を向ける。

確か予備校帰りで通り魔に刺されたんだっけ。

現場はうちとは反対方面だし、夏子とは違うクラスの子だったからそこまで気にかけてなかったけれど。


──当時高校3年生だった花園優さんは、帰宅途中に何者かに後ろから──


「まだ人生これからだったのになあ……」

ポツリと夫がつぶやく。無論、自分の娘に重ねあわせた発言に違いない。

冬美も思う。きっとこの被害者の家族も「なぜ死んでしまったの」という思いを抱えて生きてきたんだろう……
私たちと同じように。


──事故発生当時は15年で時効でしたから、本来は今日時効が完成するはずでした──


スタジオのコメンテーターが解説している。

冬美は肉じゃがをつまみながら考えた。
……時効。ご家族はさぞ無念だろう。
逆に犯人にとっては2019年2月10日という日は待ちわびた日だったわけね。

あら?でも確か時効って……


──その後、2010年4月27日の法改正で公訴時効が廃止されました。そのため現在でも──

そうそう。時効って廃止されたのよね。

日本の逃亡中の犯罪者達はさぞかし絶望したことだろう。2010年4月27日……


冬美の箸が止まる。


それって、夏子が死ぬ前日じゃない……


冬美の脳に嫌な考えがむくむくと湧いてきた。


システム手帳のメモページに残されたあの走り書き。

自殺の直前に書かれたものなのかしら?
そうでなかったとしたら。
本当はもっとずっと前、そう、2004年の殺人事件の後に、その時効成立日を忘れないようにメモしたものだとしたら……?


時効廃止のニュースを聞いて絶望して自殺……
……これはまるで。犯人の行動ではないか……

そこまで考えて、冬美は自らの思考を打ち消した。
そんなわけないじゃない、考えすぎよ。偶然よ偶然。



胸騒ぎを押し殺してテレビ画面に注目していると、白黒の映像に切り替わった。店舗の駐車場らしきぼんやりとした映像だ。


──現場付近の防犯カメラの映像です。画面奥の歩道に、現場から立ち去る犯人と見られる人物の映像が写っています。映像解析技術の向上によって鮮明になり、新たな情報として先月警視庁が公開したものです──


家族の目は映像に釘付けになる。


鮮明になったとはいえ性別もはっきりしないようなぼやけた映像だが、それでも冬美にはわかった。

間違いない。この特徴的なバタバタとした走り方。夏子だ。

「ねぇ、お姉ちゃんが死んだのってもしかして……」
秋菜が震える声でつぶやいた。どうやら気づいたらしい。夫も顔面蒼白だ。

家族は戦慄した。ついに思い至った死の真相に。
ブラシの色「51Good」
良質:30票トリック:5票物語:6票納得感:10票
今日カツオは、古くなった歯ブラシをいつもと同じ色の歯ブラシに買い替えた。
するとサザエは、洗面所で歯ブラシを見る度にしょんぼりするようになった。

それは歯ブラシが◯色ではなかったからなのだが、
◯色に当てはまるのは何色だろうか?



<《 ルール 》>
正解条件①…{◯}の色を当てること
正解条件②…{しょんぼりする理由}を当てること

・①②それぞれ一つずつ、最大で二つ正解マークをつけます。
片方だけ解いてもOKです。

・{色の解答権}は、基本的にお一人様{一回限り}とさせてください。

・色の解答権がなくなった場合も質問はできますが、「◯色ですか?」と色だけを当てる質問には回答せず、色が合っていたとしても{良質マーク}をつけるだけとしますので、ご了承ください。
21年04月03日 18:58
【20の扉】 [霜ばしら]

歯抜けの歯ブラシの色




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<《 答え 》 虹色
サザエは、カツオがいないことを実感してしょんぼりした。>




一家の家族構成は、父・母・姉・姉婿・カツオ・妹・甥 の{7}人。
彼らは、どれが誰の歯ブラシかわかるように{色で区別}することにしていて、
洗面所にある歯ブラシは、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の{虹色}だった。

この春、社会人になったカツオは{一人暮らし}を始めることになった。
引っ越しの前日、カツオは新居で使うために歯ブラシを新調した。
もう好きな色を買えるようになったのだが、結局しっくりきたのは
長年使っていた緑色の歯ブラシだった。

そして、実家の洗面所にはカツオの歯ブラシを置かなくなったため、
{虹色ではなくなった}6本の歯ブラシを見る度に、ふとカツオのいない
寂しさがこみあげてくるサザエなのであった。
ヒェッ「49Good」
良質:24票トリック:13票物語:1票納得感:11票
とある海の見えるレストランにて。


【「ヒイッ!!」】


運ばれてきた『ウミガメ丼』を一口食べ、大声をあげたカメオ。

とある勘違いをしていた彼は、
『ウミガメ丼』が想像よりも遥かに美味しかったため、
このような声をあげてしまったらしい。

さて、彼のしていた『勘違い』とは、一体なんだろう?
下の解答に合うようにA,Bを埋めてほしい。


【解答:】
【上に乗っている「{A}」のことを「{B}」だと勘違いしていた。】


禁止事項
・A,Bに入る文字自体についての質問(文字数、数字が入るかなど)
20年10月19日 01:35
【20の扉】 [るょ]



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最近ようやく漢字を覚えだした外国人のカメオ。
彼はレストラン店頭の『ウミガメ丼』の広告に書かれていた

「旨い!!」

という文字を見て、おそらくこれは「でりしゃす」のことであると解釈した。

ひらがなとカタカナは知っている。
フリガナが振ってあるため、漢字の読み方もわかる。

早速、このレストランで使ってみるとしよう。

【「日(ヒ)イッ!!」】


【解答:】
【上に乗っている「{ヒ}」のことを「{フリガナ}」だと勘違いしていた。】
毎週[金 土 日]の21:00~00:00は広告無しのらてらてタイム
良質:33票トリック:10票物語:1票納得感:4票


少し肌寒くなってきたある日のこと。
近所に住むある女性を気に入っていた男は、遂に衝動的に彼女に手を出し{殺害}してしまう。
隠蔽のために死体を{A}に運んだ男であったが、その後死体はゆっくりと{B}に移動をし始めたのだという。


{B-A}は漢字三文字でなんだろうか。


※リスト聞き不可
※検索可



21年06月12日 13:03
【ウミガメのスープ】 [だだだだ3号機]

ジャンルミスです!20の扉です!ページすごい重いのでお気をつけて!!




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物心ついた時から、そういう衝動に駆られることがあった。
実際に行動に起こしたのは大学生の時。
初めて付き合った彼女を半年間かけて食べた。口に運んだ途端、鼻腔にまで漂う血の匂いが堪らなかった。自分の体内を少しずつ動いて通って行く感覚まで感じられるようだった…。

それからも好きになった女性を、殺しては食べた。知ってるかい?骨だって煮込めばまるごと食べられるんだ。
悪いことかもしれないが、仕方ない。そういう性なんだから。
君だって好きな人と話したり、一緒に町を歩くのは好きだろう?一緒に海水浴に行ったりさ、山登りをしたり……それと同じだ。
これが、僕の{愛}なんだ。


そういえば、今月に入って若い女性が越してきたんだ。挨拶はこれからなんだけど。

美しい人だ。
誰にでも愛想がよく、笑顔が眩しくて、肌が白く、程好い肉付きで………

{と} {て} {も} {旨} {そ} {う} {だ} {。}



【解説】
A、{口} B、{胃}

B-Aは、漢字の共通部分を除いて、{十月}。

よって漢字三文字で表すと、FAは{神無月}。

奪い桜「46Good」
良質:27票トリック:6票物語:11票納得感:2票
「国道沿いに生えてる大きな桜の木の近くを通っちゃだめ。」
「確かに、思わず{目を奪われる}綺麗な桜だけど…『近くを通る人の命を奪う』って噂があるの。」


……カメコは嘘をついている。

カメオは直感でそう理解した。
そもそも、{彼女は生まれつき目が見えない}はずなのだ。

…だが、嘘をつく理由が一向にわからない。
疑問を払拭できなかった彼は、彼女の忠告を無視し、その桜を見に行った。

そこで、彼は彼女が嘘をつく理由を知ったのだった。


さて、カメコが嘘をついた理由とは?
21年06月27日 22:04
【ウミガメのスープ】 [るょ]

SP感謝:松神さんと愉快な仲間たち




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その桜の木の近くでは年に数回、交通事故が発生する。
誰が言い出したか、その桜のそばを通ると命を奪われるという怪談話すらあった。

そんな折、桜の木に目を奪われたせいで重大な交通事故を起こしてしまったカメオ。
その被害として、自身は意識不明の重体に、そして、同乗者である恋人のカメコは視力を失ってしまった。

・・・
意識が戻ったカメオは、事故以前の記憶の一切を失っていた。

ショックを受けたカメコだったが、同時に、彼はとても幸運だと思った。

「自分の些細な不注意が原因で、愛する人が盲目になってしまった。」
という記憶を取り戻したとき、カメオが受けるショックは計り知れないだろう。

盲目の恋人という存在は、彼の人生を狂わせるのではないか?
このままカメオに記憶が戻らないほうが幸せなのではないか?

そう考えたカメコは、カメオにある嘘をついたのだった。

「私はカメコ。生まれつき、目が見えないんです。」




答え:
「カメコが桜の木を見たことがある」
「桜の木が命を奪うといる噂がある」

どちらも嘘ではない。
これらは、桜の木がきっかけで記憶を取り戻すことを恐れた『脅し』である。

「生まれつき目が見えない」というのが、彼女がついた嘘。

盲目になった自分の事など忘れて、
彼にだけは前向きに生きていてほしいという願いからついた嘘だった。