みんなのGood

良質:3票物語:12票納得感:1票
カメオは大学受験に失敗したことをきっかけに完全無欠の「ニート」となり、数年ほど親の脛をかじって生活し続けていた。カメオの両親も初めは仕方ないと思っていたが、何一つ自分の生活を変えようとせず毎日ゲームばかりし続けるカメオに、ついに堪忍袋の緒が切れた。ある日、両親はカメオにある程度のお金を渡した上で「もうこの家から出ていけ」と言い放ち、カメオを家から追い出してしまった。
それからカメオは独り暮らしを始めたが、それでも会社やアルバイトの面接に行くようなことはなく、自宅でゲームばかりしていた。もちろん、その間は両親との交流も一切なかった。
ところが、カメオが家を追い出されてからしばらく経ったある日、突然カメオの元に父から電話が掛かってきた。カメオがおそるおそる出てみると、

カメオ「……今さら何の用だよ。」
父「……お前に言っておきたいことがある。」
カメオ「なんだよ」
父「お前はいつも早口で何を言っているのか分かりにくいから、今後はもっとゆっくり喋るようにしなさい。」

これを聞いてカメオは泣き出してしまった。一体なぜ?
20年05月26日 18:50
【ウミガメのスープ】 [ブラダマンテ]

果たしてこのカメオは1年後の私の姿かもしれません()




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家を追い出されたカメオは、初めこそ両親に憤りを感じていたものの、次第に「確かに両親には迷惑を掛けすぎた」と反省し、心を入れ替えて自立して生きていくことを決意した。とは言っても、今まで働いた経験もなく大した特技や取り柄もない自分が社会でやっていけるのか不安でもあった。今のカメオが得意なことなど、ゲームくらいしかなかった。
そこでカメオは、「YouTuberになり、ゲーム実況などで稼ぐ」ことを思い付いた。早速、両親から貰ったお金で機材を揃えゲーム実況を始めた。

ニート生活で培ったゲームの高い実力や元々の明るい性格に起因する喋りの上手さに加え、「無職だから職場等への身バレの心配がない」として顔出しで実況をすることでリアクションを楽しまれるなどして、カメオの動画は少しずつ視聴者を増やしていき、しばらくするとYouTuberとしての収益だけでそれなりの生活を送ることができるようになっていた。
そんな時に、父から電話が掛かってきた。

父「お前は早口で何を言っているのか分かりにくいから、今後はもっとゆっくり喋るようにしなさい。」
カメオ「……へ?」
父「せっかくゲームも喋りも上手いのに、肝心の実況がちゃんと聞き取れなければ意味がないだろう。コメントでもたまに早口で聞き取りにくいと書かれているぞ。今後は気を付けなさい。」
カメオ「……!?まさか、親父、俺の動画を……!?」
父「…最近話題になっている、ゆーちゅーばーと言ったか。世間では色々と意見はあるが、お笑い芸人みたいにこれも人を楽しませる立派な職業だと俺は思う。お前を家から追い出した俺達を、今さら許してほしいとは言わないが…それでも俺も母さんも、今のお前のことは応援している。…それだけ伝えたかったんだ。達者で暮らせ。」
カメオ「親父…ありがとう…」

一度は自分を見捨てた両親ではあったが、実際にはYouTuberとして再起した自分を応援し動画を観てくれていたことを知り、カメオは嬉しさから泣き出してしまった。
良質:9票納得感:7票
あの日、ひび割れたアスファルトの辺りで美月お姉ちゃんが写真を撮っていたのは。

あの日、陽太お兄ちゃんがビー玉を取り出そうと悪戦苦闘していたのは。

あの日、僕の眼下に広がる赤がとても美しかったのは。

あの日、僕たちの住む白川郷が世界遺産になったのは。


全部ぜんぶ、いったい{何}が傾いているからだと思いますか?
20年06月02日 21:54
【20の扉】 [休み鶴]

SP:イナーシャさん。ありがとうございました!




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【地軸】

{春}にアスファルトの隙間を縫ってタンポポが咲くのも、

{夏}にラムネが飲みたくなり、瓶の中のビー玉と格闘するのも、

{秋}にロープウェイから眺める紅葉が美しいのも、

{冬}の積雪に耐えるための建築様式に、文化的価値が認められたのも、

全部ぜんぶ、僕たちの国に{四季}があるからであり、

僕たちの国に四季があるのは、{地軸}が傾いているからである。
良質:3票トリック:11票物語:1票納得感:1票
「プ…プププ…プレゼントです!!」
勇気を出して、憧れのイケメン・ダテにプレゼントのネクタイを渡したジュンコ。
ダテはにっこり笑ってネクタイを受け取った。

その後、ダテは一度たりともジュンコが渡したネクタイを身に着けることはなかった。

しかし、ジュンコのダテに対する好感度は全く下がらなかった。

恋は盲目…というわけでないのなら、いったいなぜ?
20年07月29日 23:02
【ウミガメのスープ】 [ちくたく]

ネクタイの締め方を忘れそうになる




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紳士服店のイケメン店員・ダテに憧れる女子高生のジュンコ。何がいいかというと、完全に顔がド・ストライクなのだ。
しかし自分には縁のない店なので、「カッコいいなぁ…」と遠くから眺めるくらいだった。

6月のことだった。ジュンコは母から、
「今度の父の日は、お父さんにネクタイ買ってあげようかねぇ。ジュンコ、あなたが買ってきてくれる?」
と言われた。

ジュンコは瞬時に閃いた。「あのイケメン店員のお店に行って買おう!」

店に行ってネクタイを選ぶジュンコ。
ジュンコ「どんなのがいいのだろう…わからない…。けどこれにしちゃおっと!」

ネクタイをレジまで持っていくジュンコ。

ダテ  「ありがとうございます。ご自宅用ですか?プレゼント用ですか?」
ジュンコ「プ…プププ…プレゼントです!!」

ジュンコは、『父へのプレゼント』のネクタイをダテに手渡した。
ダテはにっこりと笑って受け取り、「ではお包みしますね」と言った。

父へのプレゼントなので、当然ながらダテがそのネクタイを身に着けることはなかった。

しかし憧れのダテと話せて大満足のジュンコなのだった。
望まれない帰宅「16Good」
トリック:12票納得感:4票
夜通し車を走らせていたカメオは、夜が明けてからようやく自宅に帰ってくる事ができた。
本来なら昨晩には帰ってきていたはずなのだが、半日遅れでの帰宅となった。

妻と息子はどうしているかなと、様子を見に行くカメオ。
まだそれなりに朝も早かったので、二人はまだベッドで寝ていた。

帰宅を知らせるために
「帰ってきたぞ~」
と二人を起こしたカメオ。

起こされた息子のウミオは
「え?パパ、もう家に帰ってきちゃったの?」
と言い悲しそうな顔をした。

ウミオは別にパパの事を嫌っている訳ではないのだが、いったい何故?
20年09月21日 03:36
【ウミガメのスープ】 [琴水]



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大型のキャンピングカーを購入したカメオ一家は、この連休を使って早速二泊三日のキャンプにでかけた。
最終日、まだ帰りたくないと駄々をこねたウミオに負けて、ずるずると滞在時間をのばした結果
ウミオは疲れて寝てしまい、カメオ夜通し車を走らせての半日遅れの帰宅となってしまった。

妻と息子はどうしているかなと、様子を見に行くカメオ。
まだそれなりに朝も早かったので、二人はまだ車の最後尾に備え付けられたベッドで寝ていた。

帰宅を知らせるために
「帰ってきたぞ~」
と二人を起こしたカメオ。

起こされた息子のウミオは、寝ている間に楽しい旅行が終わってしまったことを告げられて
「え?パパ、もう家に帰ってきちゃったの?」
と言い悲しそうな顔をしたのであった。
良質:9票物語:5票納得感:2票
ボタンを落としながら、
「良かった」と女はつぶやいた。

状況を補完してください。


※この問題は{BS問題です}。
出題から30分経過もしくは正解が出ますと
ネタありボケあり雑談ありの1時間のBSタイムに突入いたします。
マナーと良識を順守の上でお楽しみください!
BS終了後は速やかに問題を解く作業にお戻りください。
それではよろしくお願いいたします!

BSとは何ぞや?という方はこちらを↓
https://late-late.jp/tag/tag/BS
20年11月01日 21:00
【ウミガメのスープ】 [たけの子]

200問目です!




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【※要約】
{育てていた少女が何不自由なく暮らせるように突き放すために老婆は嘘をついた。}


とある森に薬を作る名人の老婆と、
彼女に小さい頃森で拾われたリリという女の子が暮らしていました。

老婆は森で材料を採っては薬を作り、近くの町に卸していました。
リリもそんなお婆さんの手伝いを良くして二人は楽しく暮らしていました。

ある日のこと、
リリがいつものように町へ薬を届けに行っている間に
領主さまの使いを名乗る者がやってきました。

曰く、
領主さまの娘が10年前に駆け落ちして女の子を産んだこと。
娘夫婦は数年後勘当を解かれて娘を見せに来る途中この森で事故に遭ったこと。
町で偶々見かけたリリが領主さまの娘の幼いころと瓜二つであること、
―――何一つ不自由はさせない、こちらで引き取らせてほしいということ。
返事は一週間後に聞かせてもらう、と言い使いの者は帰っていきました。


使いが持ってきた手紙を老婆は手に取りました。
たしかに紙にも領主さまの家の紋が刻まれています。
これだけのものを偽造するのは難しいでしょう。
つまりあの使いは本物でリリを引き取りに来たのです。
その話を帰ってきたリリにしたところ怒っていましたが。

そうして使いの者が再びやってくる日、
老婆はリリにずっしりと中身の詰まった袋を見せました。
「あんたは領主さまの所に行きな」
「ほら、あたしはこれだけの金も貰ってるんだ」
使いの者を老婆が追い返してくれると信じて疑っていなかったリリは
少しの間固まった後、大声で泣き出しました。

使いの者がリリを連れて行ってがらんどうになった部屋で
老婆は力が抜けたように持っていた袋を床に落としました。

袋の中からこぼれ出たのはリリの服を飾るためにこっそり集めていたボタンでした。

老婆の身内のひいき目抜きにしてもリリは賢くてかわいらしい子なのです。
領主さまに引き取ってもらえば、
水仕事で手を真っ赤にすることも、
脚が棒になるくらい遠くまで薬の材料を採りに行く必要もなく暮らしていけるのです。

老婆の嘘にすぐにリリは気付くかもしれません。
それでもお屋敷に入ってしまえばそうそうこの森まで来ることはできないでしょう。

「―――良かった…良かったのさ、これで」
そう静かに老婆はつぶやきました。