みんなのGood

良質:3票物語:2票納得感:2票
ラテラル山に、ラテラルモンキーズと呼ばれる新種の動物が見つかった。
初期の研究によって、いろいろと面白い特性がわかってきた。

ラテラル山の固有種であること。
身体能力が他のサルと比べても驚異的であること。
既存のサルなどとは全く異なった遺伝子を持つこと。
鳴き声のパターンがあり、会話のような意思疎通をしている可能性があること。
たまに、2匹以上で他の動物には見られないスリリングな遊びをしていることなどだ。


さて、ウミガメ大学にカメオという博士がいた。
彼はこのラテラルモンキーズを研究対象にしており、国の許可も得て、調査の際はラテラル山から
ラテラルモンキーズを捕獲し、大学で研究を行なっていた。

ある日、ラテラルモンキーズがお箸で餌を食べている様子をみたカメオ博士は
急いでラテラル山へ調査に赴いた。

しかし、今回はラテラルモンキーズを一匹も捕まえることなく大学へ戻ってきたという。
いつも必ず一匹はサンプルとして持ち帰るというのに。

一体なぜだろう。
状況を説明してください。
20年12月12日 23:23
【ウミガメのスープ】 [ドラノール12]



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ある日、カメオ博士は研究室で驚いた光景を目撃した。

ラテラルモンキーズが試験用の棒を二本用いて、器用に餌を食べているのだ。
これまで、このような報告は今まで聞いたことがなく、事実このラテラルモンキーズたちもこれまでは確かに手づかみで食べていた。

博士はその様子を観察したところ、餌を箸で食べる仕草が、どことなく自分のくせに似ている気がした。

そう思ったところ、彼に一つの仮説が思い浮かんだ。

ラテラルモンキーズは自分たちと同等以上の存在をつぶさに観察し、そして正確に真似ることができるのではないか。
たしかに、カメオはラテラルモンキーズを観察研究しながらご飯を食べることがあった。

そのようすを、ラテラルモンキーズはじっと何度も観察し、そして正確に真似をすることができるようになったのだ。

そう思った時、カメオは背筋が凍るのがわかった。

ラテラルモンキーズは2匹以上で面白い遊びをすることがあった。
{それは一匹がもう一匹を担ぎ上げ、崖の下に落とすというものだった。}
落ちていったラテラルモンキーズはその脅威的な身体能力で落ちる途中で下の木々にしがみついたりして落ちても無事である。

しかし、もしそれが人間だったならば無事では済まないだろう。

これまで、ただ単にスリルを求めた遊びだとしか思ってなかった。
珍しい特性があるものだ、と。

【それがもし、他の動物の行動を観察して、真似ていた結果だったとしたら・・・?】

これまで、多くの動物を調査してきたが、一方がもう一方を担ぎ上げて、崖に落とす種など、私は2種しか知らない。

このラテラルモンキーズと、ーー人間だ。

もし、あのラテラル山で、誰かがあの崖から人を落としていたとしたら?
{そしてそれを何度も。何度もじっとラテラルモンキーズたちが観察し、「遊び」として真似するようになったのだとしたら。}

そう考えたカメオ博士は急いでラテラル山へ行き、崖の下の地面を調査した。
果たして、そこには{10や20はくだらない、大量の人骨が発見された。}

なんたることだーーー。

とにかく警察に。

そう思って、顔を上げたところ。

ラテラルモンキーズたちと目があった。

じっと、瞬きすらせずにカメオ博士を捉えている。
今のカメオ博士を、つぶさに観察しているようだったーー。



<簡易解説>
お箸を使って食べることから人間の行動を高度に模倣できると判明。
あの崖から落ちるというスリリングな遊びは人間から真似たのではと考えたカメオ博士はラテラル山に行き、
ラテラルモンキーズではなく、ラテラル山を調べた。
結果、崖の下から大量の人骨を見つけたのだった。
Self Report「7Good」
良質:3票トリック:3票物語:1票
宇宙船の中で共同生活を送る10人の船員たち。
コウタはあるとき、些細なことから船員のヒロキと言い合いになってしまい、カッとなってヒロキを突き飛ばし、【殺してしまった。】
しかしコウタがヒロキを殺すところを目撃していた船員たちは皆、コウタに口々に{感謝}した。
ヒロキが全員から嫌われていたというわけでもないし、何故だろう?
20年12月19日 00:08
【ウミガメのスープ】 [靴下]

好きなゲームAmongUsをテーマにした問題〜!(ゲームについての知識は不要です。)




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【要約解説】
コウタはヒロキを突き飛ばし、気絶させた後、第一発見者を装いみんなを呼んだ。そして全員が見守る中、人工呼吸や心臓マッサージを行い蘇生作業するフリをし、気づかれないようにヒロキの命を絶った。そのことを知らないメンバーは、助からなかったとはいえ懸命に蘇生作業をしてくれたコウタに感謝した。

【長っがい解説】
ついカッとなってヒロキを突き飛ばしてしまった。いつもならよろめく程度で済むくらいの力だったはずだが、何しろここは宇宙船の中だ。踏ん張りが効かないヒロキは真っ直ぐ壁に飛ばされ、突き出ていた計器のスイッチか何かに頭をぶつけてしまった。当然聞こえてくるはずの叫び声や呻き声すら挙げなかったのは、当たりどころが悪かったのだろう。
コウタは頭が真っ白になった。地上で研究医として勤務した経験のあるコウタには、脳震盪だろうと見当がついた。物が重力で落ちてこない無重量の宇宙船内では、頭に強い衝撃が加わって発生する脳震盪は起こり得ない。起こるとすれば、他者の意思が介在するーー。
幸い誰も現場を見ていない。何食わぬ顔で船内作業に戻ろうか。しかし、部屋から出てきたところを他の船員に見られても、後で怪しまれるだろう。そう言えばコウタがヒロキと一緒にいたーーそんなことを証言されては、自分に疑いの目がかかるのは避けられない。
部屋にある排気口のダクトは人1人通れるくらいの幅があり、医務室と電気室に繋がってはいたが、そんなところを通っているところを見られてしまった日には自分が怪しいと公言しているようなものだ。
ここから逃げおおせることは不可能に近い。

ならばいっそーー。

コウタは、自らの手で、緊急事態発生を知らせるスイッチを押した。第一発見者を装ったのだ。
程なく、他の船員が集まってくる。コウタは自分が突き飛ばした部分は隠し、急にヒロキが胸を掻きむしり暴れ出し、やがて静かになった旨を説明した。幸い誰も怪しむことなく話を聞いてくれたようだ。

しかし、脳震盪は数分で意識が復活する。
ヒロキが目を覚まし意識を取り戻せば、私が突き飛ばしたことを証言してしまうだろう。
そうなってしまっては困る。
できる限り危険を排除する必要のある宇宙船生活において、カッとなっただけで仲間に危害を加えるような危険人物は邪魔としか言いようがないだろう。

コウタは自らの手でヒロキの心臓に手を触れる。幸い、いや生憎ヒロキの心臓は脈動を続けていた。これを止めなければならない。
「心臓が動いていない!」
そう叫ぶと、コウタは心臓マッサージと人工呼吸を始めた。
正常に動いている心臓に心臓マッサージをすると、本来の脈動を邪魔しかねないため非常に危険な行為である。また、コウタは人工呼吸を行うふりをしながら、自らの口でヒロキの口を塞ぎ、息を殺し続けた。
これによってヒロキの体内に酸素が行き渡るのを阻害し続けたのである。
船員は皆、人命救助の訓練を行っている。しかし、地上で行うのと無重量の宇宙船内で行うのでは勝手が異なる。唯一医療に携わった経験のあるコウタの蘇生作業、いや絶命作業を、皆固唾を飲んで見守っていた。

懸命な作業の甲斐もなくーーいや、甲斐あって、ヒロキはその生命活動を終えた。
皆はヒロキのことを惜しみ、とても悲しがった。コウタも、事実1人の仲間を失ったことはとても悲しく心苦しかった。

船長がコウタに向かって、最後まで諦めずに蘇生作業をしてくれたことに対し、感謝の意を表してくれた。皆も口々にヒロキに感謝してくれた。コウタがヒロキを殺したんだ、と詰る者は1人もいなかった。


宇宙の旅は終わらない。

ヒロキの死体は、放っておくわけにはいかない。船員たちはヒロキの死体を等身大のケースに入れ、原子炉で火葬することにした。八方を囲み、ヒロキの棺を原子炉に投入した。巨大なエネルギーの塊は、ヒロキの体をすっぽり飲み込み、わずかな推進力に変えてしまった。
目的地に辿り着くまで、残された9人での共同生活を頑張ろう。
皆の心が1つになった。









{そのとき、酸素室から減圧を知らせるブザーが鳴り響いた。
慌てて酸素室に向かう8人の船員を眺める1組の眼光が、排気口の底でキラリと光った。}
KAMEKO -怒りの体操着-「7Good」
良質:3票トリック:2票物語:1票納得感:1票
学校から帰ってきておやつを食べようとしていた息子を、叱りつけた母カメコ。
カメコが怒ったのは直前に《ある物》を見たからなのだが、さてその《ある物》とは次のうちどれ?
理由とともにお答えください。

①高価な体操着
②綺麗な体操着
③新しい体操着
④古びた体操着
⑤縮んだ体操着
⑥薄手の体操着
20年12月18日 08:47
【20の扉】 [五条断]

「私にとっての2020年」の 称号用の一問でした




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《答え》
②綺麗な体操着
《理由》
忘れ物防止のために書かれたらしい
息子の手のひらの『体操着の文字』が
擦れたり薄くなったりしておらず
『綺麗な状態』であるのを見て
彼が帰宅後に手を洗わないままでいることに気がついたから








《2020年》
普段そこまで手洗いうがいを徹底していたわけではなかったすぼらな自分にとって
帰宅後に必ず手洗いうがいをする習慣がついた一年になりました
良質:3票物語:4票
街中を彩るイルミネーションを前に、他愛もない会話をしている1組のカップル。

「見て、あれめっちゃ綺麗!」

そう言ってウミコが指差した先には、高さ10mほどの巨大なクリスマスツリーが立っていた。

しかし、隣にいるカメオは彼女の呼びかけに応えず、俯いたままである。

その様子を見たウミコは、彼の{優しい心遣い}を嬉しく思った。

一体どういうことだろう?
20年12月25日 23:00
【ウミガメのスープ】 [あおがめ]



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クリスマスデートのため、地元の遊園地へ遊びに来ていた1組のカップル。

「ねぇ、せっかくだから{観覧車}乗らない?」

極度の{高所恐怖症}であるカメオだったが、そんなウミコの誘いを断りきれずにゴンドラへ乗り込んだ。

他愛もない会話で気を紛らわせつつ、できるだけ外を見ないように心がけていたカメオ。

やがて地上50m付近に到達した時、窓の外を眺めていたウミコが遠くを指差した。

「見て、あれめっちゃ綺麗!」

この日の為に設置された、高さ10mほどの巨大なクリスマスツリー。
しかし、カメオはどうしても外の景色を見ることが出来ない。

「あれ、どうしたの?」
「…い、いや。気にしないで。」

その瞬間、ウミコは彼が高所恐怖症であることに気づくと同時に、
にもかかわらず自分の誘いに応じてくれる、そんな彼の優しい心遣いを嬉しく思った。
トリック:2票物語:3票納得感:2票
国内でも数少ない像職人、マクガフ。

ある年、国王から彼に、国の中央広場に設置する純金製の国王像を造ってほしいとの依頼があった。
しかしその像を造る費用としてマクガフが提示した予算は莫大なものであった。

そのあまりの金額に難色を示す国王の前に、一人の彫刻家が現れる。
彼はマクガフの提示した予算よりはるかに少ない金額で黄金に光り輝く像を造り、国王に献上した。

たいそう喜んだ国王は彼を重用する一方、マクガフを予算を偽って王から金銀を騙し取ろうとした詐欺師だと断じた。
無実を訴えるも耳を貸してもらえないマクガフは、家族もろともその国から追い出されることとなる。

その決定を聞いたマクガフは、出国までの間に、『広場の国王像に願えばどんな病気や怪我でも治る』という噂を国中に広め、国王や像の素晴らしさを皆に説いてまわった。

一体なぜ?
20年12月26日 20:33
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]

様子を見ながら本日の23:30を目処に締め切りなのです。




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マクガフは激怒した。

純金製の大きな像を造ろうとすれば、これだけの値段がするのは当然のこと。詐欺師などと言われる筋合いはない。
むしろたったあれだけの金額で像を造ったあの男。彼こそが、安価な金属像の表面を金で覆っただけの詐欺師に違いない。

像をよく調べればすぐにわかるだろうが、疑われている身で何を言おうとも聞き入れてはもらえまい。そう考えたマクガフは、疑いを晴らすことを諦めた。国に残ることを諦めた。

そして国王や広場の像を褒め称えてまわった。こんな噂と共に。
{『広場の国王像に願えば、どんな病気や怪我でも治るという。像の患部にあたる部分を撫でれば、その聖なる力があなたの身体を癒すであろう。』}


多くの人が訪れるたび、多くの人が手を触れるたび、像の塗装が、詐欺師の化けの皮が、ほんの少しずつ剥がれていく。
そしていつの日か、綺麗に飾られたうわべの奥から、その鈍く光る正体が白日の元に晒されることを願って。

何年、何十年、いや、何百年かもしれない。
王も詐欺師も、マクガフでさえもきっと生きてはいないだろう。こんな事件があったこと自体、もはや歴史上の些事かもしれない。

だがそれでいい。
あの像が偽物だと証明されたなら。
王の誤りに見知らぬ誰かが気づいたなら。
彼の、彼の一家の潔白が、確かなものになるのだから。



国を出るとき、彼は空に向かって叫んだ。
それは未だ見ぬ遠い未来への祈りにも似た、誇り高き男の叫びだった。



《一文解説》
多くの人に像に手を触れさせることで、像の金メッキを少しずつ剥がし、はるか未来にマクガフ一家の汚名を雪ぐため。