「Dyary スパイ」「7Good」
トリック:5票物語:2票
革命派の東国ハイオンと守旧派の西国ウェルー。両国は冷戦と熱戦の狭間にあった。
そんな中で、東国の総帥が病気により危篤となる。死は一刻を争う状態で、精神的支柱を失いつつある東国はまとまりを欠いていた。
こうした噂を耳にした西国の幹部サクリ。といっても実はサクリは、東国の総帥が秘密裏に派遣した東国のスパイであった。サクリは東国の劣勢を憂い、起死回生の一手として、苦心して入手した最終手段をついに用いることにした。
『Dyary』という日記帳状の道具で、これに日付・名前・状況を記すことで表紙の紋様が点滅し、記した通りに任意の相手一人を必ず自然な死に追いやることができる。ただし大きな制約として全体の回数制限があり、歴史の中で様々な人々に使われたために、今となってはあと一回しか使えない。
東国の総帥が危篤という今しか使用のタイミングはないだろうと思い、サクリは西国の総帥の名前を綴った。
{2023.8.8 ダズ・ライン 病死}
さて、サクリがDyaryへの書き込みに際して{極太の油性ペン}を用いた目的はなんだろうか?
{※}元ネタとして想起しうるあのノートについては、私がよく知らないくらいですので知識は不要です。
そんな中で、東国の総帥が病気により危篤となる。死は一刻を争う状態で、精神的支柱を失いつつある東国はまとまりを欠いていた。
こうした噂を耳にした西国の幹部サクリ。といっても実はサクリは、東国の総帥が秘密裏に派遣した東国のスパイであった。サクリは東国の劣勢を憂い、起死回生の一手として、苦心して入手した最終手段をついに用いることにした。
『Dyary』という日記帳状の道具で、これに日付・名前・状況を記すことで表紙の紋様が点滅し、記した通りに任意の相手一人を必ず自然な死に追いやることができる。ただし大きな制約として全体の回数制限があり、歴史の中で様々な人々に使われたために、今となってはあと一回しか使えない。
東国の総帥が危篤という今しか使用のタイミングはないだろうと思い、サクリは西国の総帥の名前を綴った。
{2023.8.8 ダズ・ライン 病死}
さて、サクリがDyaryへの書き込みに際して{極太の油性ペン}を用いた目的はなんだろうか?
{※}元ネタとして想起しうるあのノートについては、私がよく知らないくらいですので知識は不要です。
23年07月08日 23:47
【ウミガメのスープ】 [さなめ。]
【ウミガメのスープ】 [さなめ。]
解説を見る
【要約:】
サクリは西国の総帥の名前を通常のペンで書いたあと、表紙の紋様の点滅を待ってから日付と名前を極太の油性ペンで{黒塗り}した。
これによって、{『誰がDyaryの効果で病死したか』がうやむやになる。}サクリは東国の者共が、東国の総帥こそがその効果の該当者だと勘違いするように誘導しようとした。
(FAここまで。その詳しい意図は解説へ託す。)
【解説:】
サクリは人混みの中を闊歩していた。東国の総帥の秘書を待っているのだが、周囲の人間に必要以上に怪しまれてはいけない。やがて総帥の秘書が見えた際も、立ち止まることなく迅速に彼の持つ文書を奪い取った。
剣呑な目つきでその場をあとにする秘書を横目に、自身もその場を去る。西国の拠点にて一人でその文書を開くと、中には暗号でこんなことが書かれていた。
『親愛なる右腕 サクリへ綴る
東国ハイオンの総帥、私はついに病に侵された。西国との闘い半ばにして、無念なことである。
残念だが、私という求心力を失えば、東国の者はまとまりを欠き、憎き西国以下の正義しか執行できないほどになるだろう。ずっと苦心させてきただろうが、とうとう君に頼るほかなくなってしまった。
西国はもちろん、{味方の東国すら欺いて}秘密裏に派遣した我が右腕サクリよ。今こそ東国の人々を団結へ導き、西国を打ち砕く星となって欲しい。手段は問わない。
ドイ・バレン』
サクリは深く息をついた。ハイオンの総帥は、{父}はもうじき世を去る。それはサクリにとって哀しいことであるとともに、東国の多大な窮地をも招くであろう事実だった。
サクリは想像した。東国の人々は精神的支柱を失い、徐々に意志の分裂が起こる。主導者を失って革命的な東国の正義が明確には信じられなくなり、現状維持にすがるあまり西国に寝返ろうとする輩すら現れうる。東国は内部分裂の深化によって、意志の固い西国に大きく劣っていくことになる。このままでは敗戦は必至だ。
サクリは厳重に錠がなされた引き出しから日記状の代物を取り出し、表紙を静かに見つめた。「Dyary」。あと一回だけ、誰かを{自然な死}に追いやることのできる道具。今となってはこれに頼るしかない。思慮深いサクリですらそう感じる、絶望的な状況だった。
ずいぶん前にこれを手に入れてから、幾度となく使用を迷った。西国の総帥ダズ・ラインの名前を書けば、一発でたちまちに彼はいなくなる。
しかし、それだけでは目的の達成に不十分だった。
先の通り、東国とは対照的に守旧の西国は国の意志が硬く統一されている。一番トップの総帥がいなくなったところで、次に偉い誰かがたちまち指揮を安定させるだけだ。そしてその誰かは、幹部の自分とは限らない。
一方の我が東国はどうだろうか。総帥がいた頃ですら、まともな団結はギリギリの状態だった集団。総帥という柱をひとたび失えば、残るのは意志薄弱の平和ボケ集団だ。西国の総帥が死んだからといって、そこから一気呵成に攻めに転じられるとは考えられない。自陣のまとまりに腐心するうちに西国が体勢を立て直すのがオチだろう。
そんな状態では、自分というスパイが一人いたところで、西国側を内側から崩壊させることは難しい。ひと一人を殺めたくらいでは、革命の闘いは集結しないのだ。
また、サクリは{東国の人々にすら内密でスパイを行う身}である。(これも内密の情報であるが)東国の総帥の子供であるとはいえ、まとまりを欠いている東国を自分一人の力で{直接}団結に導くことは当然難しい。
今の状況のままでは、たとえ運よく西国を下せたとしても、{まとまりのない東国の統治では真の平和や真の統一は、決して実現できない。}革命は、決して完遂しない。
それに、道具概念としてのDyaryの存在は誰もが知っている。そうしたものを下手に使用して、攻勢に転ずる前にサクリの計画が明るみになれば、東国にメリットは何もない。
そうしたいくつもの制御しがたい懸念から、いつまでも使い所に恵まれずいたこの道具。しかしサクリは今、これを用いた起死回生の一手を編み出していた。
東国の総帥の病。自分が、東国の味方にすら知られていないスパイであること。西国の好戦的姿勢。
現状で生じつつあるこれらの不利な要素を、{一気に味方につける一手}を。
サクリは小さく流麗な字で、この世で最も憎い人間の名前を綴る。
{2023.8.8 ダズ・ライン 病死}
{一ヶ月後}、西国の総帥は病死する。{表紙の紋様の点滅を見届けて}、サクリは確信した。やはりこの道具は本物だったのだと安心するのも束の間、サクリはペンを持ち替えた。通常のペンから、極太の油性ペンへ。そして、自身の小さな字を{大胆に上書きした。}
{2023.}■■■■■■■■■ {病死}
震える手で少し歪んだ黒塗り。しかし、それが書き終わる頃には震えは止まり、サクリの覚悟の表情に迷いはなかった。
革命のためだったら、私は何だってする。ずっと前にそう決めたのだから。
病床に伏す父に、革命の主導者に誓いを立てる思いで、サクリは一旦再び、Dyaryを引き出しに入れた。
——————
その後、{東国の総帥の訃報が席巻し混乱が訪れる中}、サクリは「不用意にも」東国ハイオンに独断・孤立無援で侵入した。敵情視察という大層な名目を引っ提げつつ、その実は無能を演じる。サクリはやがて西国の幹部として、東国の人間に捕えられた。
所持品の押収に拷問じみた尋問。我が国ながら敵国の人間の処理は尤もなものだと感心する。苦しい尋問に耐えるサクリは舌を巻いた。
「おい、この日記帳はなんだ?」
監視員の怒号に、サクリは表情を変えず皮肉混じりに応える。
「さあ。何だろうな。噂の、魔法の日記帳か何かじゃないか。」
そのまま尋問を凌ぎ、サクリはあのページが開かれる瞬間を待った。
「ちょっと、教官!これ、最近の記述じゃないですか?」
「これは…。まさか、これってあのDyaryなんじゃないのか?最近の記述で誰かが殺されているみたいだ。
{ヤツは黒塗りで隠したつもり}だろうが、ここに総帥の名前が入っているとしたら…。」
{2023.}7.20. ドイ・バレン {病死}
「お前が…総帥を手にかけたのか。国の威信をかけた闘いに、こんな卑劣な道具を使いやがって!」
にわかに受容し難い推測に狼狽する監視員の二人は、サクリをそう罵倒した。こうした展開は、当初サクリの思っていたようなものになっていたのだった。
{西国の一員としか認識されない自分}がDyaryに綴るであろう人物は、東国の総帥と予想される。自分は、「西国の一員として東国のリーダーを卑劣な方法で死に追いやった者」だと認識される。
東国の総帥は本当に病で死んだ。しかし、それすらもこの日記帳によって仕組まれたものだと錯覚させることができれば…。サクリは、{そして西国は}、東国にとって卑劣なヤツに映るだろう。
威信をかけた闘いにフェアを欠いた、非道な西国。その西国が語る思想に傾倒することを迷っていた東国の人々は、この事件を知ってからはその迷いを断ち切る。反対勢力を手段を選ばず葬るような卑劣な西国を、革命によって打倒しようという風潮は、俄然に確固として強くなる。
カリスマのドイ総帥を殺めた西国への恨みを募らせ、東国は一致団結する。死してなお、ドイ総帥という精神的支柱が東国を導くのだ。
さらに西国には追い討ちとして、その後にダズ総帥の死が待っている。サクリが本来仕組んだ、計画的な死。のちに先の計画のために黒塗りにしてしまったかの書き込みだが、{当然上から黒塗りしたところで効果は消えない。}サクリが書き込んだ直後に{表紙の紋様が点滅したのが確認された時点で、書き込みを消そうが黒塗りしようが、仕組まれた死は不可避のものとなっている。}
その死の影響を西国が立て直す前に、団結した東国が攻めに転ずれば、東国の優勢が実現しうる、と考えたのだった。Dyaryの効果の実像と虚像。ひと一人を殺められる日記帳への書き込みを、サクリは二重に利用したというわけである。
事実、みるみるうちにその通りに、東国は優勢となった。今となってはもう、西国の陥落は時間の問題だろう。
それに…。それに、今の東国は革命へのまとまりを持った集団となった。ドイ総帥の、いや人々の{本来の意志}が全員に共有された今なら、西国を下せさえすれば{真の統一が実現できる。}
これは、ただ単に西国の総帥を病死させるだけでは叶わなかったことだ。東国の変わりようを目の当たりにし、サクリは改めて確信した。
私の犯したことは、決して間違いではなかった。
——————
サクリは今、東国の処刑台にいる。若き新たな総帥の立会いのもと、「一連の闘いにおける最大の悪人」を裁くときが訪れた。
『自由を志す我が東国の意志に反し、凄惨な方法で始祖たる元総帥の命を奪った西国の痴れ者』
処刑台に向かって、口々にそんな言葉が放たれた。
{全て真実だ}と、サクリは思った。
「西国の」総帥をDyaryで殺めたのは自分に違いないし、それは東国の意志に反する悪烈な行為である。自分は正体を隠していることに関係なく、もはや東国の人々に受け入れられることのない人間に堕ちてしまった。
それでもサクリは、満足そうに不敵な笑みを浮かべた。
『今こそ東国の人々を団結へ導き、西国を打ち砕く星となって欲しい。手段は問わない。』
ドイ総帥の、父の教えにしたがって東国を統一に導いたのは自分だ。ただ、誰にも知られずスパイを続けた自分に、痴れ者としての孤独は相応しい。私たちが全てを投げうってでも実現したかった自由が、まさに今、実現に向かっているのだから、進んで東国に立ちはだかった敵たる自分は、闘いの妥当な犠牲である。
自分一人が悪役となって、国が平らかになるのなら。
それが「我ら」の望みなのだから。
遠く眼前で、こちらに迷いのない軽蔑の眼差しを向ける新たな総帥へ、サクリは全ての希望を託すように、誰にも気づかれないほど小さく微笑んだ。
彼女が着ていた囚人服に刺繍された東国のエンブレムが、執行の瞬間、わずかに輝いた。
(終わり。)
【簡易解説:】
書き込みの名前部分を{黒塗り}し、誰がDyaryの効果で亡くなったのかわからなくするため。
サクリは西国の総帥の名前を通常のペンで書いたあと、表紙の紋様の点滅を待ってから日付と名前を極太の油性ペンで{黒塗り}した。
これによって、{『誰がDyaryの効果で病死したか』がうやむやになる。}サクリは東国の者共が、東国の総帥こそがその効果の該当者だと勘違いするように誘導しようとした。
(FAここまで。その詳しい意図は解説へ託す。)
【解説:】
サクリは人混みの中を闊歩していた。東国の総帥の秘書を待っているのだが、周囲の人間に必要以上に怪しまれてはいけない。やがて総帥の秘書が見えた際も、立ち止まることなく迅速に彼の持つ文書を奪い取った。
剣呑な目つきでその場をあとにする秘書を横目に、自身もその場を去る。西国の拠点にて一人でその文書を開くと、中には暗号でこんなことが書かれていた。
『親愛なる右腕 サクリへ綴る
東国ハイオンの総帥、私はついに病に侵された。西国との闘い半ばにして、無念なことである。
残念だが、私という求心力を失えば、東国の者はまとまりを欠き、憎き西国以下の正義しか執行できないほどになるだろう。ずっと苦心させてきただろうが、とうとう君に頼るほかなくなってしまった。
西国はもちろん、{味方の東国すら欺いて}秘密裏に派遣した我が右腕サクリよ。今こそ東国の人々を団結へ導き、西国を打ち砕く星となって欲しい。手段は問わない。
ドイ・バレン』
サクリは深く息をついた。ハイオンの総帥は、{父}はもうじき世を去る。それはサクリにとって哀しいことであるとともに、東国の多大な窮地をも招くであろう事実だった。
サクリは想像した。東国の人々は精神的支柱を失い、徐々に意志の分裂が起こる。主導者を失って革命的な東国の正義が明確には信じられなくなり、現状維持にすがるあまり西国に寝返ろうとする輩すら現れうる。東国は内部分裂の深化によって、意志の固い西国に大きく劣っていくことになる。このままでは敗戦は必至だ。
サクリは厳重に錠がなされた引き出しから日記状の代物を取り出し、表紙を静かに見つめた。「Dyary」。あと一回だけ、誰かを{自然な死}に追いやることのできる道具。今となってはこれに頼るしかない。思慮深いサクリですらそう感じる、絶望的な状況だった。
ずいぶん前にこれを手に入れてから、幾度となく使用を迷った。西国の総帥ダズ・ラインの名前を書けば、一発でたちまちに彼はいなくなる。
しかし、それだけでは目的の達成に不十分だった。
先の通り、東国とは対照的に守旧の西国は国の意志が硬く統一されている。一番トップの総帥がいなくなったところで、次に偉い誰かがたちまち指揮を安定させるだけだ。そしてその誰かは、幹部の自分とは限らない。
一方の我が東国はどうだろうか。総帥がいた頃ですら、まともな団結はギリギリの状態だった集団。総帥という柱をひとたび失えば、残るのは意志薄弱の平和ボケ集団だ。西国の総帥が死んだからといって、そこから一気呵成に攻めに転じられるとは考えられない。自陣のまとまりに腐心するうちに西国が体勢を立て直すのがオチだろう。
そんな状態では、自分というスパイが一人いたところで、西国側を内側から崩壊させることは難しい。ひと一人を殺めたくらいでは、革命の闘いは集結しないのだ。
また、サクリは{東国の人々にすら内密でスパイを行う身}である。(これも内密の情報であるが)東国の総帥の子供であるとはいえ、まとまりを欠いている東国を自分一人の力で{直接}団結に導くことは当然難しい。
今の状況のままでは、たとえ運よく西国を下せたとしても、{まとまりのない東国の統治では真の平和や真の統一は、決して実現できない。}革命は、決して完遂しない。
それに、道具概念としてのDyaryの存在は誰もが知っている。そうしたものを下手に使用して、攻勢に転ずる前にサクリの計画が明るみになれば、東国にメリットは何もない。
そうしたいくつもの制御しがたい懸念から、いつまでも使い所に恵まれずいたこの道具。しかしサクリは今、これを用いた起死回生の一手を編み出していた。
東国の総帥の病。自分が、東国の味方にすら知られていないスパイであること。西国の好戦的姿勢。
現状で生じつつあるこれらの不利な要素を、{一気に味方につける一手}を。
サクリは小さく流麗な字で、この世で最も憎い人間の名前を綴る。
{2023.8.8 ダズ・ライン 病死}
{一ヶ月後}、西国の総帥は病死する。{表紙の紋様の点滅を見届けて}、サクリは確信した。やはりこの道具は本物だったのだと安心するのも束の間、サクリはペンを持ち替えた。通常のペンから、極太の油性ペンへ。そして、自身の小さな字を{大胆に上書きした。}
{2023.}■■■■■■■■■ {病死}
震える手で少し歪んだ黒塗り。しかし、それが書き終わる頃には震えは止まり、サクリの覚悟の表情に迷いはなかった。
革命のためだったら、私は何だってする。ずっと前にそう決めたのだから。
病床に伏す父に、革命の主導者に誓いを立てる思いで、サクリは一旦再び、Dyaryを引き出しに入れた。
——————
その後、{東国の総帥の訃報が席巻し混乱が訪れる中}、サクリは「不用意にも」東国ハイオンに独断・孤立無援で侵入した。敵情視察という大層な名目を引っ提げつつ、その実は無能を演じる。サクリはやがて西国の幹部として、東国の人間に捕えられた。
所持品の押収に拷問じみた尋問。我が国ながら敵国の人間の処理は尤もなものだと感心する。苦しい尋問に耐えるサクリは舌を巻いた。
「おい、この日記帳はなんだ?」
監視員の怒号に、サクリは表情を変えず皮肉混じりに応える。
「さあ。何だろうな。噂の、魔法の日記帳か何かじゃないか。」
そのまま尋問を凌ぎ、サクリはあのページが開かれる瞬間を待った。
「ちょっと、教官!これ、最近の記述じゃないですか?」
「これは…。まさか、これってあのDyaryなんじゃないのか?最近の記述で誰かが殺されているみたいだ。
{ヤツは黒塗りで隠したつもり}だろうが、ここに総帥の名前が入っているとしたら…。」
{2023.}7.20. ドイ・バレン {病死}
「お前が…総帥を手にかけたのか。国の威信をかけた闘いに、こんな卑劣な道具を使いやがって!」
にわかに受容し難い推測に狼狽する監視員の二人は、サクリをそう罵倒した。こうした展開は、当初サクリの思っていたようなものになっていたのだった。
{西国の一員としか認識されない自分}がDyaryに綴るであろう人物は、東国の総帥と予想される。自分は、「西国の一員として東国のリーダーを卑劣な方法で死に追いやった者」だと認識される。
東国の総帥は本当に病で死んだ。しかし、それすらもこの日記帳によって仕組まれたものだと錯覚させることができれば…。サクリは、{そして西国は}、東国にとって卑劣なヤツに映るだろう。
威信をかけた闘いにフェアを欠いた、非道な西国。その西国が語る思想に傾倒することを迷っていた東国の人々は、この事件を知ってからはその迷いを断ち切る。反対勢力を手段を選ばず葬るような卑劣な西国を、革命によって打倒しようという風潮は、俄然に確固として強くなる。
カリスマのドイ総帥を殺めた西国への恨みを募らせ、東国は一致団結する。死してなお、ドイ総帥という精神的支柱が東国を導くのだ。
さらに西国には追い討ちとして、その後にダズ総帥の死が待っている。サクリが本来仕組んだ、計画的な死。のちに先の計画のために黒塗りにしてしまったかの書き込みだが、{当然上から黒塗りしたところで効果は消えない。}サクリが書き込んだ直後に{表紙の紋様が点滅したのが確認された時点で、書き込みを消そうが黒塗りしようが、仕組まれた死は不可避のものとなっている。}
その死の影響を西国が立て直す前に、団結した東国が攻めに転ずれば、東国の優勢が実現しうる、と考えたのだった。Dyaryの効果の実像と虚像。ひと一人を殺められる日記帳への書き込みを、サクリは二重に利用したというわけである。
事実、みるみるうちにその通りに、東国は優勢となった。今となってはもう、西国の陥落は時間の問題だろう。
それに…。それに、今の東国は革命へのまとまりを持った集団となった。ドイ総帥の、いや人々の{本来の意志}が全員に共有された今なら、西国を下せさえすれば{真の統一が実現できる。}
これは、ただ単に西国の総帥を病死させるだけでは叶わなかったことだ。東国の変わりようを目の当たりにし、サクリは改めて確信した。
私の犯したことは、決して間違いではなかった。
——————
サクリは今、東国の処刑台にいる。若き新たな総帥の立会いのもと、「一連の闘いにおける最大の悪人」を裁くときが訪れた。
『自由を志す我が東国の意志に反し、凄惨な方法で始祖たる元総帥の命を奪った西国の痴れ者』
処刑台に向かって、口々にそんな言葉が放たれた。
{全て真実だ}と、サクリは思った。
「西国の」総帥をDyaryで殺めたのは自分に違いないし、それは東国の意志に反する悪烈な行為である。自分は正体を隠していることに関係なく、もはや東国の人々に受け入れられることのない人間に堕ちてしまった。
それでもサクリは、満足そうに不敵な笑みを浮かべた。
『今こそ東国の人々を団結へ導き、西国を打ち砕く星となって欲しい。手段は問わない。』
ドイ総帥の、父の教えにしたがって東国を統一に導いたのは自分だ。ただ、誰にも知られずスパイを続けた自分に、痴れ者としての孤独は相応しい。私たちが全てを投げうってでも実現したかった自由が、まさに今、実現に向かっているのだから、進んで東国に立ちはだかった敵たる自分は、闘いの妥当な犠牲である。
自分一人が悪役となって、国が平らかになるのなら。
それが「我ら」の望みなのだから。
遠く眼前で、こちらに迷いのない軽蔑の眼差しを向ける新たな総帥へ、サクリは全ての希望を託すように、誰にも気づかれないほど小さく微笑んだ。
彼女が着ていた囚人服に刺繍された東国のエンブレムが、執行の瞬間、わずかに輝いた。
(終わり。)
【簡易解説:】
書き込みの名前部分を{黒塗り}し、誰がDyaryの効果で亡くなったのかわからなくするため。
「ムーンサルトが綺麗ですね」「7Good」
良質:3票納得感:4票
男は女に愛を伝えたくて後方宙返りをした。
一体どういうことだろう?
一体どういうことだろう?
23年07月09日 19:16
【ウミガメのスープ】 [わかめ]
【ウミガメのスープ】 [わかめ]
解説を見る
パイロットの男は操縦桿のスイッチを押してスモークを出し、急上昇してからひねりを加えつつ後方に宙返りして空中にハートマークを描いた。
「梔子手折るもその手を咎めらる」「7Good」
良質:3票トリック:3票納得感:1票
男の名は{海野龍一}。
“元“プロの{将棋棋士}である。
プロ時代は序盤で形勢を崩しても終盤に相手の悪手、緩手を的確に咎め、勝利をもぎ取る様から「終盤は海野に聞け」と言われるほどであった。
自室には上等な盤駒があり
その日ももう体は動かなくなってきているというのにそれでも指し続けていた。
プロの将棋に詳しい者なら盤面を見て勘付くかもしれないが
指している相手は{亀谷桂二}八段。
最近の活躍目覚ましくトーナメントを勝ち進みタイトル戦の一つである{棋杯戦}への挑戦権を手にした気鋭の棋士であり
海野と同じく終盤に強く、棋風が似ていることもあり2人の年齢は違ったが研究仲間であり友人でもあった。
その日の盤上の勝敗は将棋に詳しい者なら簡単に気づける、明確な後手側の敗北であった。
はてさてこの日から数日経ち、{棋杯戦}も間近に迫ったある日、突如として亀谷八段が{プロを辞める}こととなったのはいったいなぜだろうか?
“元“プロの{将棋棋士}である。
プロ時代は序盤で形勢を崩しても終盤に相手の悪手、緩手を的確に咎め、勝利をもぎ取る様から「終盤は海野に聞け」と言われるほどであった。
自室には上等な盤駒があり
その日ももう体は動かなくなってきているというのにそれでも指し続けていた。
プロの将棋に詳しい者なら盤面を見て勘付くかもしれないが
指している相手は{亀谷桂二}八段。
最近の活躍目覚ましくトーナメントを勝ち進みタイトル戦の一つである{棋杯戦}への挑戦権を手にした気鋭の棋士であり
海野と同じく終盤に強く、棋風が似ていることもあり2人の年齢は違ったが研究仲間であり友人でもあった。
その日の盤上の勝敗は将棋に詳しい者なら簡単に気づける、明確な後手側の敗北であった。
はてさてこの日から数日経ち、{棋杯戦}も間近に迫ったある日、突如として亀谷八段が{プロを辞める}こととなったのはいったいなぜだろうか?
23年07月22日 20:33
【ウミガメのスープ】 [特攻トマト]
【ウミガメのスープ】 [特攻トマト]

復帰明けの亀汁。勝手ながら正解者と良質最多獲得者の名前を解説に使わせていただきます。
解説を見る
解答
海野が残した{ダイイングメッセージ}により
亀谷が海野の{殺人事件}において犯人として逮捕されたから。
トリック解説
“もう動かなくなってきている“は加齢によるものではなく毒によって近づいている死によるもの
二つの“指す“は対象が“将棋“ではなくそれぞれ“ダイイングメッセージを残した盤“と“ダイイングメッセージが示す犯人“
物語解説
※フィクションであり実在の人物や団体とは無関係です。
ある男が自室で死体として発見された。
男の名は海野龍一。
目下活躍中のプロ棋士であったもののあまりの終盤の正確性から対局中の{AIソフトのカンニング疑惑}をかけられ、嫌疑の晴れぬまま数日前に引退したばかりであった。
死因は市販の農薬を{服毒}したことによるもので
自室には鍵がかけてあり整然とした様子で抵抗した痕跡もなく自ら服用した様子であること、そして現場に残された遺書から
当初ソフト指し疑惑による誹謗中傷に堪えきれず自殺したとの見立てで警察は捜査を開始した。
「この死体、なんで将棋盤から離れた位置で将棋盤の方を指しているんでしょうね。」
現場検証の結果を見て頭のまわる捜査官“{アカガミ}“がつぶやいた。
「普通、死の直前まで将棋を指していたなら盤の近くで死んでそうですが。」
「そりゃ苦しんでのたうち回った結果、偶然そうなっただけじゃないか?」
この事件の捜査指揮をとるポンコツ捜査官のトマトは彼の意見に懐疑的であった
「仮にそうだとしたらこの部屋は綺麗すぎますし、姿勢としては不自然じゃないですか?」
「もしかして将棋盤に{ダイイングメッセージ}があったり…」
「阿保、ドラマや小説の見過ぎだ。」
そんなやりとりをしていると扉の方からいきなり声がした。
「いいや、彼の言っていることは強ち間違っていないかもしれませんよ。」
突然のセリフに一同の目線が声の主に集まる。
声の主は“{日本語勉強中のL}“
世間には名を知られていないものの裏で数々の難事件の解決の糸口を見つけてきた名探偵である。
警察とも懇ろな関係でもあるため、
声の主は続ける。
「これが現場の将棋盤の盤面ですよね?」
そう言って図面を指す。
「これがなんだ、普通に将棋をしてただけじゃないのか?」
「ええ、一見そう見えますね。では、この将棋、王と玉どちらが負けているでしょうか。」
「なんとなくだが玉の方か?」
「でもこの後どうなるかわからないし、勝敗は決まってないんじゃ……」
「いいえ、勝敗はもう決まってますよ」
「じゃあ言い方を変えましょうか、この盤面には{不思議なところ}があるのですが」
「“{アカガミ}“くん、貴方はわかりますよね?」
"{日本語勉強中のL}"から突然名指しされ目を白黒させたものの盤面を見やると何かに気づいたように目を見開いた。
【「っっ王側の{桂馬}が変なところにいます!」】
「ん?どういうことだ?」
「“{アカガミ}“くん、トマト氏にもわかるように伝えてくれませんか?」
「はい、桂馬は二マス前の右が左かの二方向にしか動けない駒ですが、これ以上はもう動けない位置に桂馬が置いてあるんです。」
「ご名答です。」
「そしてもう動けない位置に駒を置くのは{反則}、指した時点で負けでしてね。」
「プロの棋士であった被害者がこのルールを知らないわけがない。」
「それじゃあ…」
「ええ、被害者があえて残した可能性が極めて高いです。」
「おそらく被害者が将棋盤から離れていたのもこの状態を保つためでしょう。」
一同は得心したように頷いた。
「しかし、これだけでは誰のことを指しているのかわからんが…」
「重要なのは桂馬の置かれた{マス目}です。将棋はマス目に横の列と縦の列にそれぞれ数字が振ってあります。」
「そして、この手は後手{2八桂}と表されます。」
一呼吸おいて探偵““はその人物の名を切り出した。
「そういえばプロ棋士には亀谷桂二という人物がいるそうですね。彼の段位は八段。」
亀谷と言えば生前の海野の友人であり研究仲間であったことが判明していて、すでに事情聴取をしていた男である。
「……よし、亀谷について徹底的に調べるぞ」
【「「「はいっ」」」】
ほどなくして毒殺に使用された農薬の購入履歴から亀谷が容疑者として逮捕された。
その後の取り調べで亀谷はあっさりと自らの犯行を自供した。
「2人でソフト指しの不正をしてたんです。」
「1人が指している間にもう1人がソフトを使って良い手を確認して指示をしてました。」
「海野が疑惑をかけられてプロ棋士を辞めて自分の不正も一緒にバラされるんじゃないかと思い、{口封じ}をしなければと考えました。」
「あいつ、疑惑が出てから周りからの風当たりが強くて外も出歩けないほど病んでて眠れなかったみたいなんです。」
「そこで農薬を入れた水を、買ってきた睡眠薬を溶かした水だと偽ってを寝る前に飲むように促す、という計画を思いつきました。」
この件は大々的に報道され、当然のことながら亀谷氏には段位の剥奪及び将棋界からの永久追放の処分が下された。
将棋についてはまことしやかに語られるこんな言い伝えがある。
将棋盤の脚が梔子(クチナシ)を象っているのは対局中に対局者以外が助言するという禁忌を戒めるためだと。
そして将棋盤の裏にある窪みは
その禁忌を犯した者の首を刎ね、
まさに「死人に口無し」とそこに据えておくためだと。
海野が残した{ダイイングメッセージ}により
亀谷が海野の{殺人事件}において犯人として逮捕されたから。
トリック解説
“もう動かなくなってきている“は加齢によるものではなく毒によって近づいている死によるもの
二つの“指す“は対象が“将棋“ではなくそれぞれ“ダイイングメッセージを残した盤“と“ダイイングメッセージが示す犯人“
物語解説
※フィクションであり実在の人物や団体とは無関係です。
ある男が自室で死体として発見された。
男の名は海野龍一。
目下活躍中のプロ棋士であったもののあまりの終盤の正確性から対局中の{AIソフトのカンニング疑惑}をかけられ、嫌疑の晴れぬまま数日前に引退したばかりであった。
死因は市販の農薬を{服毒}したことによるもので
自室には鍵がかけてあり整然とした様子で抵抗した痕跡もなく自ら服用した様子であること、そして現場に残された遺書から
当初ソフト指し疑惑による誹謗中傷に堪えきれず自殺したとの見立てで警察は捜査を開始した。
「この死体、なんで将棋盤から離れた位置で将棋盤の方を指しているんでしょうね。」
現場検証の結果を見て頭のまわる捜査官“{アカガミ}“がつぶやいた。
「普通、死の直前まで将棋を指していたなら盤の近くで死んでそうですが。」
「そりゃ苦しんでのたうち回った結果、偶然そうなっただけじゃないか?」
この事件の捜査指揮をとるポンコツ捜査官のトマトは彼の意見に懐疑的であった
「仮にそうだとしたらこの部屋は綺麗すぎますし、姿勢としては不自然じゃないですか?」
「もしかして将棋盤に{ダイイングメッセージ}があったり…」
「阿保、ドラマや小説の見過ぎだ。」
そんなやりとりをしていると扉の方からいきなり声がした。
「いいや、彼の言っていることは強ち間違っていないかもしれませんよ。」
突然のセリフに一同の目線が声の主に集まる。
声の主は“{日本語勉強中のL}“
世間には名を知られていないものの裏で数々の難事件の解決の糸口を見つけてきた名探偵である。
警察とも懇ろな関係でもあるため、
声の主は続ける。
「これが現場の将棋盤の盤面ですよね?」
そう言って図面を指す。
「これがなんだ、普通に将棋をしてただけじゃないのか?」
「ええ、一見そう見えますね。では、この将棋、王と玉どちらが負けているでしょうか。」
「なんとなくだが玉の方か?」
「でもこの後どうなるかわからないし、勝敗は決まってないんじゃ……」
「いいえ、勝敗はもう決まってますよ」
「じゃあ言い方を変えましょうか、この盤面には{不思議なところ}があるのですが」
「“{アカガミ}“くん、貴方はわかりますよね?」
"{日本語勉強中のL}"から突然名指しされ目を白黒させたものの盤面を見やると何かに気づいたように目を見開いた。
【「っっ王側の{桂馬}が変なところにいます!」】
「ん?どういうことだ?」
「“{アカガミ}“くん、トマト氏にもわかるように伝えてくれませんか?」
「はい、桂馬は二マス前の右が左かの二方向にしか動けない駒ですが、これ以上はもう動けない位置に桂馬が置いてあるんです。」
「ご名答です。」
「そしてもう動けない位置に駒を置くのは{反則}、指した時点で負けでしてね。」
「プロの棋士であった被害者がこのルールを知らないわけがない。」
「それじゃあ…」
「ええ、被害者があえて残した可能性が極めて高いです。」
「おそらく被害者が将棋盤から離れていたのもこの状態を保つためでしょう。」
一同は得心したように頷いた。
「しかし、これだけでは誰のことを指しているのかわからんが…」
「重要なのは桂馬の置かれた{マス目}です。将棋はマス目に横の列と縦の列にそれぞれ数字が振ってあります。」
「そして、この手は後手{2八桂}と表されます。」
一呼吸おいて探偵““はその人物の名を切り出した。
「そういえばプロ棋士には亀谷桂二という人物がいるそうですね。彼の段位は八段。」
亀谷と言えば生前の海野の友人であり研究仲間であったことが判明していて、すでに事情聴取をしていた男である。
「……よし、亀谷について徹底的に調べるぞ」
【「「「はいっ」」」】
ほどなくして毒殺に使用された農薬の購入履歴から亀谷が容疑者として逮捕された。
その後の取り調べで亀谷はあっさりと自らの犯行を自供した。
「2人でソフト指しの不正をしてたんです。」
「1人が指している間にもう1人がソフトを使って良い手を確認して指示をしてました。」
「海野が疑惑をかけられてプロ棋士を辞めて自分の不正も一緒にバラされるんじゃないかと思い、{口封じ}をしなければと考えました。」
「あいつ、疑惑が出てから周りからの風当たりが強くて外も出歩けないほど病んでて眠れなかったみたいなんです。」
「そこで農薬を入れた水を、買ってきた睡眠薬を溶かした水だと偽ってを寝る前に飲むように促す、という計画を思いつきました。」
この件は大々的に報道され、当然のことながら亀谷氏には段位の剥奪及び将棋界からの永久追放の処分が下された。
将棋についてはまことしやかに語られるこんな言い伝えがある。
将棋盤の脚が梔子(クチナシ)を象っているのは対局中に対局者以外が助言するという禁忌を戒めるためだと。
そして将棋盤の裏にある窪みは
その禁忌を犯した者の首を刎ね、
まさに「死人に口無し」とそこに据えておくためだと。
「音声推理」「7Good」
トリック:5票納得感:2票
家の外で遊んでいる子供たちの声を聞いたAは、
◯◯のすぐ手前に立つ子供は確実に口を閉じていると考えた。
さて、◯◯には何が入るだろうか?
※ 2023年8月13日(日)22時00分で出題期間終了の予定です。(詳細はまとメモを御確認ください)
◯◯のすぐ手前に立つ子供は確実に口を閉じていると考えた。
さて、◯◯には何が入るだろうか?
※ 2023年8月13日(日)22時00分で出題期間終了の予定です。(詳細はまとメモを御確認ください)
23年08月10日 20:38
【20の扉】 [フリテンダブリー]
【20の扉】 [フリテンダブリー]

Cindy(別名義で登録しています)からの再出題です。
解説を見る
【両足】
「「ケン{ケン}パ・{ケン}パ・{ケン}パ・ケン{ケン}パ!」」
「パ」を発音しながら◯◯に飛ぶためには、「{ケン}」で◯に着地した後に口を閉じる必要があるだろう。
「「ケン{ケン}パ・{ケン}パ・{ケン}パ・ケン{ケン}パ!」」
「パ」を発音しながら◯◯に飛ぶためには、「{ケン}」で◯に着地した後に口を閉じる必要があるだろう。
「高速道路」「7Good」
良質:6票トリック:1票
ソウの部屋から漏れ聞こえてくるのは、人気ゲーム『Tリープ』の有名曲。
うるさいなあと隣の部屋から文句を言いにいこうと思った、姉のリン。
そこで、先日、母が自分と同じようにソウに文句をいいに言っていたことを思い出すと、ソウが何をやっているか予想がついた。
『Tリープ』は、森に潜む様々な妖怪を見つけ退治していくというコンセプトのゲームなのだが、ではソウはどんな妖怪を探していたのか?
うるさいなあと隣の部屋から文句を言いにいこうと思った、姉のリン。
そこで、先日、母が自分と同じようにソウに文句をいいに言っていたことを思い出すと、ソウが何をやっているか予想がついた。
『Tリープ』は、森に潜む様々な妖怪を見つけ退治していくというコンセプトのゲームなのだが、ではソウはどんな妖怪を探していたのか?
23年08月24日 22:30
【20の扉】 [みさこ]
【20の扉】 [みさこ]
解説を見る
ヤマタノオロチ
ソウの部屋からは、有名曲を{口笛で吹く}音が漏れ聞こえていた。
ゲームしながら口笛を吹くソウに対し、母は『夜に口笛を吹くと蛇が出る』という迷信を用いてソウを叱りつけた。
それを文面通りに受け取ったソウは、口笛を吹いてプレーしていれば、レア妖怪のヤマタノオロチが見つかるかもしれない!と思って、大きな音で口笛を吹き続けているのである。
ソウの部屋からは、有名曲を{口笛で吹く}音が漏れ聞こえていた。
ゲームしながら口笛を吹くソウに対し、母は『夜に口笛を吹くと蛇が出る』という迷信を用いてソウを叱りつけた。
それを文面通りに受け取ったソウは、口笛を吹いてプレーしていれば、レア妖怪のヤマタノオロチが見つかるかもしれない!と思って、大きな音で口笛を吹き続けているのである。