みんなのGood

人を食った話「19Good」
良質:9票物語:8票納得感:2票
【南米の奥地に住む少数民族・リバニ族には、今もなお食人の風習が残っている】……との噂がある。

噂がある、というのはつまり、リバニ族が実際に人間を食しているところを見た者は誰もいない、ということだ。いや、何も、真実を知った者は生きては彼らの集落から出られないとか、迷い込んだ旅人はことごとく襲われ喰われるので誰も近づきたがらないとか、そういう恐ろしい話ではない。

噂によるとこうだ。{リバニ族は、民族の誰かが死亡すると、その親族が集まり、死者の肉を食べ、血を飲む。これは、死者の血肉を己の身体に取り込むことで、その魂をこの世に留め、不滅のものとするという、リバニ族流の弔いの儀式である}……とのことらしい。
そして、その儀式の場には死者の親族以外は決して立ち入ることを許されない。そのため、実際の儀式の場で何が行われているのか、リバニ族以外は誰も見たことがないのだ。

{文化人類学者である私}は、リバニ族のこの噂に大いに興味を持ち、その真相を確かめるべく、フィールドワークとして彼らの住む小さな集落を訪れた。
いきなり噂のことを尋ねてもまともに答えてくれる訳がないと思った私は、とにかくまずは彼らとの交流を深めることに注力。やがて、カメルという一人の若者と親しくなった私は、彼の家に住まわせてもらえるようになった。昼はカメルの仕事――彼の仕事は主に森から資材を切り出し、それを集落の倉庫へ運ぶことだ――を手伝い、夜はカメルの家族から、リバニ族に伝わる言い伝えや昔話を収集し記録するという、学者としての本業を行う日々。カメルの家族や、その他のリバニ族からの信頼も得て、私はすっかり彼らの暮らしに溶け込んでいった。

そんな暮らしを続けることおよそ3ヶ月。{カメルの祖父・ウミスが死んだ。}
横たわるウミスの遺体と、すすり泣く彼の親族たち。そんな中、カメルは私に、「弔いの儀式を行うので、しばらく家を出ていてほしい」と伝えてきた。
私は思いきって、儀式に同席させてくれないかと尋ねたが、カメルは申し訳なさそうに首を振った。
「君が我々のことをよく知ろうとしてくれていることは嬉しく思うし、本当は儀式のことも気になっていたのだろうけれど、それを無闇に口にないようにしていたことも分かっている。僕もウミスも、君のその誠実さがとても好きだ。けれど、すまない、儀式には家族しか立ち会えない……これは我々の掟なんだ、分かってくれ」
「分かった。無理を言ってすまなかった。すぐに出て行くとするよ。外で待っているから、終わったら声をかけてくれ」
そう言うと私は、彼の家を出た。

――それから2時間程が経った後。

儀式が終わったのか、家からカメルが出てきた。
「ありがとう。おかげで儀式は無事に終わり、ウミスを弔うことが出来た。ウミスの魂は僕とともにある。彼も君に感謝しているよ。今の僕にはそれが分かる」
「礼を言うのはこちらの方だ。君たちのおかげで私は多くを知ることができた。ありがとうカメル、そしてウミス」

私はカメルと固く抱き合いながら、

 【――リバニ族が人を食うという話は、どうやら嘘のようだな。】

{と結論付けたのだった。}

さて、それは何故だか、わかるだろうか?
22年06月19日 00:58
【ウミガメのスープ】 [ブルーエール]



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気づいてほしい「19Good」
良質:12票納得感:7票
日頃からのストレスが祟り、ついに失声症(心の問題で声が出せなくなる病気)に罹ってしまった緋紗子。

《一度でいいから、"すみません"と言ってほしい。》
彼女は発症してまもない頃、クラスメイトの千秋にこう要求した。

ただし、千秋は緋紗子を虐めていたわけでは全くない。彼女の意図は何?
22年08月02日 23:21
【ウミガメのスープ】 [みさこ]

ありがとうございました!




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お花畑だった「19Good」
トリック:8票物語:7票納得感:4票
花田ハナコは小学生の時母親に「花田ハナコって名前変じゃない?」と訊いたことを後悔している。何故?
23年02月18日 01:03
【ウミガメのスープ】 [るぐら]



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良質:9票トリック:5票納得感:4票
中央に入る漢字1文字は何?
1度間違えるとヒントが出ます。
22年08月08日 13:22
【20の扉】 [びーんず]

検索可




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良質:9票トリック:7票納得感:2票
ある国に聖魔法を得意とする最強の勇者、カメオがいた。
カメオは日々強力な魔物に難なく勝利し、人々に最強の勇者と褒めそやされても、どこか浮かない顔をしている。王国の姫や聖女から求婚されても、カメオは気にするそぶりも見せず孤独を貫いた。
その理由は、不運な事故で亡くなってしまったためにもう会えなくなってしまった初恋の人を想い続けているからである。
同じ村で生まれ育った、幼馴染のカメコ。カメオが一生一緒にいたいと願った相手で、あの日からただ夢で会うことしかできなくなった相手。

さて、その国の支配を目論んでいる魔王サルバーンはそんなカメオを何とか倒すか味方に引き入れようとしていた。
ただ、倒すにはカメオの聖魔法は、闇魔法を得意とするサルバーンにとって分が悪い。
そこでサルバーンはカメオの前に現れ、こう提案した。
「私の闇魔法の進化系、死霊魔法は魂すらも操ることができる。カメオよ、私の配下にならないか?お前の大切な女性の魂を呼び出して、お前と再会させてやろうぞ」
サルバーンはカメオを懐柔できると思っていたが、カメオはその提案を一蹴して、聖属性極大魔法でサルバーンを消し炭にした。
めでたしめでたし。

ところで、不運な事故とは一体どんな事故だろうか。もっともありそうなものを答えてほしい。
22年11月01日 00:22
【ウミガメのスープ】 [うつま]

SP:ベルンさん。やらかした!ジャンルミス!




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