みんなのGood

M other「18Good」
良質:6票トリック:1票物語:7票納得感:4票
ナナミのことを「ママ」と呼んでいた息子•ヨウタに、初めて「おかあさん」と呼ばれたとき。

ナナミがヨウタに、ママと呼んで欲しい気持ちを我慢して「ママでもお母さんでもない別の呼び方」で自分のことを呼ぶよう言ったのは何故か?
23年11月03日 23:12
【ウミガメのスープ】 [オリオン]

マ〜マ! ママ!




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息子は言葉の覚えが比較的早い子だった。

『マ〜マ!』

ぷくぷくとした唇が私に向かって何度もぱくぱくと動いて、初めての言葉はやっぱりママだったねなんて夫と笑いあったのが、息子が1歳になる少し前のこと。

私の両親が良くない筋からの借金を残したまま事故で死んで、どうやらその返済名義が一人娘の私になっているらしいと発覚したのが、息子が1歳になった少し後。

恫喝まがいの取り立てから家族を守りたくて、夫に息子を託す形で離婚したのが同じ頃。

昼も夜も働き通しだった毎日。

やっと完済の目処が立って、学生の頃からの夢だった小学校の先生へと転職したのが去年。

    ◆ ◆ ◆

そして今年。
何の運命のいたずらなのかーーーーなんと息子が、私の学校に入学してきた。

驚いた。間違っても息子達に取り立ての矛先が向かないようにと、別れてから一切連絡を取らないようにしていたから。
…………どうしよう。声をかけてもいいものなのかしら。でも、なんて声をかけたらいいの。
『ママのこと覚えてる?』『もし叶うなら、もう一度ママと呼んで欲しい』って。そんな風に思ってしまうのは……やっぱりわがままかしら。
悶々と悩み続けて数週間。


「おかあさん」


不意に、息子にそう呼ばれた。
……心臓が止まるかと思った。愛しさで目が潤みそうになったけど……息子がすぐにハッとした顔になって、それから恥ずかしそうにおろおろとし始めたのを見て、気がつく。
そういえば、この子は私を『ママ』と呼んでいたのに、さっきの『おかあさん』は随分と慣れた言い方だった。

そっか…………。
{あなたにはきっと、もう私とは別の『おかあさん』がいるのね。それなら、『ママ』って呼んで欲しいなんて私のわがままで、あなたを困らせるわけにはいかないわ。}

「こら、洋太くん。私はあなたのママでもお母さんでもありませんよ? ちゃんと七海先生って呼んでくださいね?」
「はぁい! ごめんなさぁいななみせんせい!」

寂しいけど、あなたが今幸せなら、
『ママ』とっても嬉しいわ!


◾️簡易解説◾️
息子が物心つく前に離婚した、小学校教師をしてい七海。
数年ぶりに再会した息子が、『せんせい』を呼ぶつもりで間違えて『おかあさん』と呼んできた。それはむまり、息子は咄嗟に呼び間違いをするくらい、普段から『おかあさん』という言葉を口にし慣れており、今は七海とは別の『おかあさん』と暮らしているということだと思ったので、七海は自分が『ママ』だと明かすことをやめて、あくまでも教師として息子と接することにした。
涙喰らい「18Good」
良質:3票トリック:7票物語:8票
夜、浮気性のジョンが寝室で枕を濡らしていたのは、{あること}への恐怖からである。

状況を補完した上で、{あること}の詳細を答えて欲しい。

※{あること}とは「妻に浮気がバレること」や「離婚を言い渡されること」ではありません。
24年02月27日 22:36
【ウミガメのスープ】 [だだだだ3号機]



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【A、窒息死すること】








ジョンの様子がおかしいのは、なんとなく気付いていたの。
帰りが遅い日が続いたり、突然の出張が増えたり。

当然、彼を疑いたくはなかった。
でも、夕食の際にトイレに行った隙に、つい彼の携帯を見てしまった。

知らない女とのツーショット。知らない女とのやり取り。知らない女に向けた、愛の言葉まで。
しかも一人じゃない。複数人と似たようなやり取りをしてた。
ずっと前からよ。ここ一年や二年に限った話じゃなかった。
後頭部を殴られたような衝撃だったわ。

勝手に見たのは悪いと思ったけど、平静を保つなんて出来なかった。
戻ってきた彼に写真を突きつけて、問い詰めたの。

そしたら彼、開き直った様子で、「君にも原因がある」って言ったのよ。
いつも家事で忙しそうにしていて、家にいても安らげないし、ちっとも気を使ってくれなかったって。

私が悪いんだって。

許せなかった。浮気をしておいて、問い詰められても開き直って、厚かましくも他人のせいにする態度が。

もうこの人とは、やっていけないと思った。
好きなところは沢山あった。でももう無理だった。
たった一回の裏切りだけど、どうしようもない侮辱でしかなかった。

だから言った、離婚しようって。

でも彼、全然まともに受け取ってくれなかった。
本気だって言っても、「エマ、君は冷静じゃないね。だから勝手に人の携帯を見たりするんだ。明日になれば落ち着いて話もできるだろう。」って。

そう言って、一人で寝室に行ってしまったの。


その後は、よく覚えてない。

暫く一人で色々なことを逡巡して、気付けば1時間くらい経ってたと思う。

自分でも何を考えてるか解らなかったけど、そのままふらふらと彼の寝てる寝室に向かったの。

起こさないようにそっと扉を開けて中に入ると、ぐっすりと眠ってる彼がいたわ。
今日のことなんて、何もショックを受けてないみたいだった。

その時、強烈に彼のことが憎くなった。
絶対に許せなかった。絶対に。

{隣にあった私の枕を手にとって、仰向けで寝ている彼の顔に押し付けたの。}
当然彼は暴れたわ。でも、全体重をかけて必死に押さえ込んだ。凄く長い間そうしていたと思う。実際は、もっとずっと短い時間だったんだろうけど。

いっとう身体が跳ねたと思ったら、そのうち彼は動かなくなった。

{恐る恐る枕をどかすと、彼の顔と枕は涙で濡れていた。}

泣いていたのよ。彼。
息ができない苦しさと、死ぬことへの恐怖で。

でもそれを見て、「咄嗟に枕にしてよかった」って思ったの。
殺すときに泣いている彼の顔を見たら、正気に戻ってしまいそうだったから。

私はそのまま、気絶するようにソファで眠った。それで朝になって、冷静になってここに来たの。

別に後悔は無いわ。
でも…そうね。ジョンの言う通りだった。

一晩経てば、落ち着いて話せてしまえるものね、刑事さん。
良質:3票トリック:12票物語:1票納得感:2票
旅先にて、たまたま見つけた蕎麦屋に立ち寄ったカメオ。

そんな彼が、

「この店の蕎麦はあまり人気がないのだろう」

と考えたのは、メニューのとある文字が消えていることに気づいたからである。

どの文字のことだろうか?
理由も合わせて適切に答えて欲しい。
24年05月30日 22:07
【新・形式】 [だだだだ3号機]

実験作その4




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立ち寄った蕎麦屋は券売機による注文システムを導入していた。
入店したカメオが発券をしようとメニューのボタンを見ると、「そば」のボタンの隣に「{うどん}」のボタンがあった。

(まあ、うどんもある蕎麦屋なんて珍しくないよな)

そう思った矢先、カメオはあることに気づいた。

多くの人に押され続けたのだろう。書かれた「うどん」の印字のうち、ボタンの中心にある{「ど」の文字は完全に消え}、「う」と「ん」も少し薄れはじめていた。
対して「そば」の印字は比較的綺麗なままであった。

「この店の蕎麦はあまり人気がないのだろう」

カメオはそう思った。



さて、問いかけに答えると、

{消えていた文字とは「ど」の文字のことであるので、上記の理由も合わせて肯定をする}のが適切と言える。



{※本問題は「とある文字」を特定する問題ではなく、とある文字が「ど」であるかどうかという問いかけに答える問題です。よって、ジャンルは20の扉ではありません。}
【魔除けの紙袋】「18Good」
良質:3票トリック:3票物語:4票納得感:8票
ある日、男は女の霊が出ると噂の不気味な森の奥にある館へとやって来た。
心拍数は上がり精神は興奮するのを感じる中、男は古い扉までたどり着いた。
そして、その扉を開けるとそこには一人の女がいた。
女は男の顔を見るとうっすらと笑みを浮かべるとゆっくりと男のもとへやって来た。
しかし、男の持っている紙袋を見ると男の元から離れていった。
一体何故だろうか?
19年05月03日 12:57
【ウミガメのスープ】 [OUTIS]

みんな久しぶり!




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誘拐犯の男は身代金の為に人気のない館へ女を幽閉していた。
女の様子を確認する為に男は女の元へやって来た。
犯罪を犯している為男の心拍数は上がり、古い地下室の扉までたどり着いた。
男は普段紙袋で顔を隠していたが、その日は被るのを忘れていた為素顔の状態で入ってしまった。
女は男の素顔を知らない為最初は助けが来たのかと思い男の元へ寄って来たが、男が紙袋を持っているのを見て誘拐犯だと知り部屋の隅へ逃げるように離れていった。
逃げる場所はもう無いのに・・・

【要約】
誘拐犯の男は紙袋で普段顔を隠していたが、その時だけ被るのを忘れていた為女は助けが来たと勘違いした。
しかし紙袋に気づき男が誘拐犯だとわかって部屋の隅へ逃げていった。
良質:6票トリック:6票納得感:6票
ユキコはヨシタカが書いたラブレターを真剣に読んでいる。
しかし、{最後まで読みきらなかった。}
一体なぜ?
20年06月04日 18:48
【ウミガメのスープ】 [やすくん]



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ユキコは{百人一首大会の読手}だった。
上の句を読んだ時点で札が取られたので、彼女は読むのをやめたということ。
百人一首の半数近くは1000年前に詠まれた恋文なのだ。


【君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひぬるかな
藤原義孝】

(訳)君のためなら惜しくはないと思っていたこの命でさえ、やっと君に逢えた今となっては少しでも長生きしたいと思ってしまうのだ。