みんなのブックマーク

商人?→NO「7ブックマーク」
美術館に展示されている絵画を専門に盗む大怪盗カメオ。
カメオは美術館から絵画を盗んだ数日後、変装もせずにその美術館に直接出向いて「絵画を盗んだのは私だ」と職員へ直接伝える。
自首をする意図は当然なく、脅迫するわけでもない。美術館に防犯意識を持たせるためにわざと盗んだということも当然ない。
では、カメオは何を考えてそんな行動をとるのだろう?
20年01月09日 20:11
【ウミガメのスープ】 [甘木]



解説を見る
カメオには人並外れた二つの技術を持っていた。
一つは怪盗としての盗みの技術。そしてもう一つは{絵を模写する技術}である。
カメオはお目当ての絵画を盗む時、盗む絵に似せて自ら描いたニセモノの絵画とすりかえておく。最初は発覚を遅らせることが目的であった。しかし今は……。


観客の立場として美術館にやってきたカメオは美術館の責任者を呼んだ。

カメオ「ここの『アルカーノの晩餐』とタイトルで展示されている絵画……これは本当に、『アルカーノの晩餐』という絵画ですか?」
責任者「はい、『アルカーノの晩餐』に間違いございません」

その言葉を聞いたカメオは笑いながらこう言った。

カメオ「絵画を盗んだのは私だ」

きょとんとする責任者。カメオは構うことなく続けた。

カメオ「ここに展示されているのは私が模写して描いたニセモノだ。三日前、本物を盗んだ時にすりかえておいたんだよ」

しばしの沈黙の後、困ったように責任者が口を開いた。

責任者「いやはや、お客様もご冗談がお上手で……!ここに展示されている絵画は正真正銘の『アルカーノの晩餐』です。さぁ見てください、この独特のタッチに大胆な筆使い。間違いなく本物でしょう。これがニセモノだったのであれば、それを見抜けなかった私は転職先を探さねばなりませんねぇ。ふふふ……」

カメオ「……ま、信じるかどうかはお前さん次第だね。じゃあ、失礼するよ……」


美術館から出たカメオはほくそ笑んでいた。

カメオ(いつも通り、まったく気づいていない!すりかえに気付いているが、美術館の名誉のための盗まれたことを隠し通してるという可能性……も、あの様子だとないな。演技ではなく、本気であれが本物の『アルカーノの晩餐』だと思い込んでやがる。クククッ……いつになっても、この快感はたまらないな!)

カメオは盗みの技術以上に、模写の技術に誇りを持っていた。
自分の言った「絵画を盗んだ」という事実が美術館側に【承認】されなかった事実は、プロの目でも見抜けないレベルで自身の模写の技術が認められたという何よりもの証拠。
それはカメオにとってはある種の【承認欲求】が満たされる最高の瞬間なのであった。
角煮の美味しいレストラン「7ブックマーク」
出張中のコウチャンは、出張先付近のレストランで「角煮をお願いします。」と頼んだ。
すると本社にいるはずの部長や同僚に笑われた気がした。

どういうこと?
20年01月17日 20:32
【ウミガメのスープ】 [コウCHA]



解説を見る
出張先付近のレストランで、出張の報告と確認事項を連絡するため、
社用ノートPCで本社に居る部長と同僚宛にメールを送ろうとしていた。

その際に、
『急で申し訳ありませんが、確認をお願いします。』
と入力したつもりが、

『{旧}で申し訳ありませんが、{【角煮】}をお願いします。』

と誤って入力してしまったのだ。
しかし、その誤字に気付かず、コウチャンは本社に向けて送信してしまった。

誤字があったことに気付いたのは、同僚からの返信の最後にある追伸に気付いてからだった。

『追伸:残念ながら弊社では{【豚の角煮】}は取り扱っておりません。ドンマイww』


※:本日、仕事中にて「{【角煮】}をお願いします。」でメールを送るところでした。危なかった。。
マンダリンの空、オレンジの楼上。「7ブックマーク」
昔々、楠木リットという娘が両親と暮らしていました。

家の裏には大きな蜜柑畑があって、その世話をするのが彼女の日課です。

ある晩のこと。

家に帰るなり、玄関で足についた土を落としている姿を母親が見つけると、

「{もう二度と、この家に帰ってこないで。}」

と彼女に向かって言いました。

一体なぜでしょう??
20年01月25日 23:29
【ウミガメのスープ】 [弥七]

劇団ココナッツ🌴




解説を見る
<解説>
簡易解答:母親と娘は父親の暴力(虐待)に耐えながら生活し、少女は一人蜜柑を売って生計を立てていた。ある晩予想以上の売上で、自分のポケットや帽子に入りきらないほどの大金を『{長靴}』に入れ運んできた娘を見て、母親は今こそ彼女を逃すべきだと悟ったのであった。

ーーーーーーーーーー
私は何度も考えた。

この見えない檻の中から、愛する娘を救い出す方法はないものか、と。

病弱な私と、大酒家で暴力的な父を両親に持ちながらも、リットはたった一人で家庭を支えてくれた。蜜柑畑に通っては水と肥料を与え、収穫した果実は市場に売りに出して毎日の生活費を得ていた。

私はベットの上で、毎日ひび割れた窓ガラス越しにそれを眺めることしかできなかった。

井戸と畑の間を水桶を持っていったりきたり。仕事の合間には樹の根元に腰掛け、小さい頃に買い与えたギターを手に練習をする彼女の姿があった。


リット(Beautiful city… beautiful city…)


幼い娘には、たくさんの可能性が眠っているというのに。

いつか音楽家になりたいと言っていたが、彼女には全く違う将来が待ち受けているかもしれないし、その願い通りになるのかもしれない。

あの人のように、誰かを傷つける大人になるのかもしれないし、他人に愛や幸せを与える人間になるかもしれない。

しかしどれだけ彼女の明日を夢見ようがここは檻の中。全ては砂上の楼閣、なんとも脆い、叶わぬ夢に他ならなかった。

その原因が私自身にもあるかと思うと、なおさら私は耐えられずにいた。





あの晩。

家に帰ってきた娘の姿を見て、私はとうとうその答えを見つけた。いや、彼女自身がそれを運んできた。

迎えに行くと玄関に立つリットの足は土と泥にまみれていた。靴を履いていなかったのだ。彼女は手に持っていた長靴を差し出して、私に向かい笑いかける。その中には蜜柑を売って手に入れた大量のお札や硬貨が詰め込まれていた。

リット「持ちきれなかったから。見て、全部売れたんだよ。これであたたかいスープでも作ろう、そしたら病気も治るかもね。」

声をかけながら小さな背中を抱きしめ、理解した。彼女は私の考えている以上に、優しく、たくましく育ったのだろう。そして決めた。


ーーーあの人は家にいない。チャンスは今しかないのだ。


お金の入った長靴と宝物のギターを渡し、家の外へ連れ出した。

私があの時喋ったことは、もう思い出したくもない。ただ滔々と、感情を捨て、苦しい言葉を吐いた。あの小さな目がどんどん丸くなるのを見て、胸が張り裂けそうだった。


港に見える、あの船に乗って、どこまでも逃げなさい。

そして、

「{もう二度と、この家に帰ってこないで。}」


私は彼女の後ろ姿を最後まで見送ることもできず、その場に泣き崩れた。





外輪船は汽笛をあげ、飛沫を立てながら波止場を後にする。

甲板にうずくまる少女の袖から、かさこそと一匹の蟻が這い出てきた。彼女はそれを手に乗せてしげしげと見つめた。服の中に隠れ、きっとここまで一緒についてきたのだろう。

もう二度と、元の棲家へ帰ることもない。

「…私と、おんなじだね。」
「…もし、お嬢さん。」

はっと顔を上げると、向かいの老人がリットに向かって話しかける。

「ずいぶん年季の入ったギターだこと。旅のお供に一曲、聞かせてもらえんかね?」

少女の前に、一枚の硬貨が転がった。揺れる足場で、ころころと行ったり来たりしながら危なっかしくも目の前へとやってきた。彼女はそれを掴まなければなるまいと思った。そして少しでも前に進まなければ、生きなければ。からんと硬貨をギターの中に入れると、徐に弦に手をかけた。


リット(Beautiful city… beautiful city…)


ひとり、またひとりと彼女の周りに人だかりができた。彼女は演奏を続けながら、もはや遠く離れてしまった故郷の方角を振り返った。

今、朝日が登ろうとしている。

線香花火の火球のように、その輪郭がじくじくと腫れぼったいのは、瞳に溜まった涙のせいだろうか。朝焼けが森を焦がしてゆく。彼女は遠い山の頂上でひときわ輝く光から、目を離すことができなかった。間違えるはずもない、あれは…蜜柑の樹だ。

彼女の育てた蜜柑畑が、太陽と溶け合ってひとつの色に染まっていた。


リット(Beautiful city… beautiful city… さよならさ。)


景色が、その色が、彼女の心にどう映ったのか。

例えるにも、それは筆舌に尽くし難く。

ただ{マンダリンの空}の下、美しい{オレンジの楼上}は、彼女の行く先をまっすぐに照らしているのだった。

(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)

ーーーーーーーーーー
『劇団ココナッツ🌴』
・老人役(弥七)
・楠木リット役(きっとくりすさん)
・母親役(みづさん)
ふたりにSpecial Thanks!!!
☆参考:『琥珀色の街、上海蟹の朝』(くるり)
ふたつのとびら「7ブックマーク」
【うとうと うつり ねるまね みたり じつさい しらぬ ひと いるさ】

--------------------
《もんだい》
【うえの ぶんしょうに ふたつ あるもの とりさると なに?】

《るーる》
・しつもん ひとつにつき きけるのは ひとつだけ
(「Aは○○で Bは△△ですか?」などと きくのは だめ)
・さしえのないよう (「○○が えがかれていますか?」など) きくのは だめ
・こたえの りゆうは そうだんちゃっとに かいておいてね(りゆうなし だと せいかいに ならないよ)
20年01月25日 23:44
【20の扉】 [とかげ]

ひらがなのとびら




解説を見る
【《こたえ》子】

《A》
問題文の「とりさると なに?」は「酉(とり)申(さる)と何?」という意味。
実は上の文章は、干支の動物の名称(ね、うし、とら、う、たつ、み、うま、ひつじ、さる、とり、いぬ、い)の並べ替え、いわゆるアナグラムになっているのだ。
それぞれの干支の名称を消していくと、残るのは「ねりとるさ」。つまり、二つあるものは「とり」、「さる」をのぞけば残りは「ね」。
答えは{「ね」}である。

しかし、Aに正しく答えても、Bの答えに当てはまらないせいで、どうやら{[正解]}にはならないようである。
A、Bの両方について正解しなくてはいけないようだ。

《B》
問題文を素直に、「二つあるもの取り去ると何?」と読む。このとき、二つあるものとは、ひらがなのことである。同じひらがなが二つあるものを前から順番に消していくと、残るのは「うまみたじしらぬひと」となる(「う」と「と」は三つあるから除外した場合は、「うとうとうまみたじしらぬひと」となり、それでも成り立つ)。
問題文からするとこれだけでも正解なのだが、このまま答えてしまうと、Aの方が正解にならない。
何か他の言い方で「馬見た字知らぬ人」を表せればよいのだが、この文章だけではどんな状況かもわからず、言い換えようがない。きっとこれを表していたであろう挿し絵もない上、ルールにより挿し絵の内容を聞くこともできない。
普通なら答えようがないのだが、一つの質問につき一つしか聞くことができないというルールにより、Aの答えとBの答えは同じである必要がある。Aの答えである「ね」を表すものとしては、他に「ねずみ、鼠、子」などがあるが、これらのうち「馬見た字知らぬ人」であると考えられるのは、人である{「子(子ども)」}と推測できる。

--------------------

かっこいい ぎみっくを おもいついて
がんばって あなぐらむを かんがえたの
あとは うまみたじしらぬひと=こども を なりたたせる さしえがあれば!
でも……かけない! その じょうきょう どころか うますら まともに かけない!
……あれ? でも さしえが なくても すいりで とけるのでは?
ない えごころに きたいするより みんなの すいりを きたいしようかな?
よし さしえは やーめた!

--------------------

というわけで、子年に出したかった扉である。
ちなみに、十二支は「丑三つ時」などのように時間も表すことがある。
この問題を出題した時間は「子二つ(23時30分~24時)」になっている。
ごみとともにクラス「7ブックマーク」
私は小学校教諭のカメオ。
私の受け持つクラスは、ある一つの問題を抱えている。

それは『{ゴミのポイ捨て問題}』。

クラスの子供たちは自分のゴミを、
あろうことか教室のその辺に「ポイ捨て」しているのだ。

教室にはゴミ箱がちゃんと設置してあるのに、一向に改善する気配は無い…。

一体どうすればいい?
皆さんの知恵を貸してほしい。
(事態を改善できるような提案をくれたらFAです)
20年02月06日 23:16
【亀夫君問題】 [るょ]

新・深夜の小ネタ集6




解説を見る
私はよく、教室で鉛筆や消しゴムを拾う。
いわゆる落とし物だ。

子供たちの趣味や、勉強の様子をよく観察していた私は、
名前が書いていなくても、ほとんどの子に落とし物を返すことができた。

しかし、私の返した『落とし物』は、
近日中に、決まって{教室のゴミ箱に捨てられてしまう}のだった。

私は最初、子供たちが『{いらなくなったものを教室に捨てている}』
と思っていたのだが…。

真実は違った…。

彼らは、私に触られた鉛筆や消しゴムを…。
まるで{バイ菌が付着したモノを扱うかのように捨てていた}のだ…。


…私はただ、善い行いをしようとしただけなのに…。

…ともかく、ありがとう…。
…どうやら…改善の方法は見つかったみたいだ…{ハハ}…。


真実:
生徒は教室にゴミを捨てていたのではなく、
大嫌いな先生に触られた落とし物を後日ゴミとして捨てていた。
よって正解は以下のような提案

・生徒に好かれましょう
・あなたが拾わなければ良い