「午後三時クッキー争奪戦」「8ブックマーク」
ある日のおやつの時間、クッキーを食べていた食いしん坊の姉妹は、お皿に残ったクッキーが10枚を切ったのに気付きました。
「ねえ、クッキー残り少なくなってきたね」
姉が言い、妹が頷きます。
「うん。あたし残り全部食べたい」
食い意地の張った妹の言葉に、今度は姉が頷きます。
「私だって全部食べたいよ。……だからさ、ゲームで決めない? 勝った方が、お皿に残ったクッキーを総取りできるの」
「うん、いいよ!」
「ゲームは……こんなのどう? おはじきとか鉛筆とか、1つ2つって数えられるものを8つ用意して、テーブルに並べる。そして、それを先攻後攻、交互に取っていき、最後の1つを取った方の勝ち」
「ふむふむ」
「ただし、駒を取っていい数は1ターンに1つから3つまで。1つも取らなかったり、4つ取ったりするのはダメ」
「じゃあ、あたし先攻! 先攻がいい!」
先攻を望む妹に、姉はほくそ笑みました。このゲームは、最初に先攻がいくつ駒を取ろうと、後攻が残り4つになるよう取りさえすれば、絶対に後攻が勝てるからです。
ところが、ゲームが始まった直後、姉の笑みは崩壊しました。一体なぜ?
「ねえ、クッキー残り少なくなってきたね」
姉が言い、妹が頷きます。
「うん。あたし残り全部食べたい」
食い意地の張った妹の言葉に、今度は姉が頷きます。
「私だって全部食べたいよ。……だからさ、ゲームで決めない? 勝った方が、お皿に残ったクッキーを総取りできるの」
「うん、いいよ!」
「ゲームは……こんなのどう? おはじきとか鉛筆とか、1つ2つって数えられるものを8つ用意して、テーブルに並べる。そして、それを先攻後攻、交互に取っていき、最後の1つを取った方の勝ち」
「ふむふむ」
「ただし、駒を取っていい数は1ターンに1つから3つまで。1つも取らなかったり、4つ取ったりするのはダメ」
「じゃあ、あたし先攻! 先攻がいい!」
先攻を望む妹に、姉はほくそ笑みました。このゲームは、最初に先攻がいくつ駒を取ろうと、後攻が残り4つになるよう取りさえすれば、絶対に後攻が勝てるからです。
ところが、ゲームが始まった直後、姉の笑みは崩壊しました。一体なぜ?
18年07月05日 21:40
【ウミガメのスープ】 [黒井由紀]
【ウミガメのスープ】 [黒井由紀]

ニム
解説を見る
「いいよ。じゃあ私は後攻でゲーム成立ね」
「早速ゲームを始めよう。駒は……あ、これでいいよね?」
姉の言葉を受けた妹は、皿に手を伸ばし、9枚残っていたクッキーのうち8つを、テーブルに並べました。唖然とする姉をよそに、妹は
「まず私のターン。1、2、3つ取るよ」
とテーブルの上のクッキーを3つ取り、口に入れてしまいます。
「えっ、ちょっと待ってよ……!」
戸惑う姉に、妹はクッキーを咀嚼しながら言います。
「だってお姉ちゃん言ってたじゃない。“勝った方が、お皿に残ったクッキーを総取り”って。私が今食べた分はテーブルに載ってたゲームの駒だよ」
屁理屈だと思いつつも、必勝法のあるゲームで妹を嵌めようとした手前、姉は何も言えません。仕方なく自分も最大数の3つクッキーを取ろうとしたときに、姉は気づきます。
自分がどのように取ったとしても、あと3つしかクッキーを食べられないことに。
必勝法を守って1つだけ取った場合、恐らく妹は最大数の3つを取るので、自分は最後の1つを取り、お皿のクッキー1枚を手に入れられるでしょう。食べられるクッキーの合計は、ゲーム中に取った2つと合わせて3枚です。
必勝法を無視して3つ取った場合、妹は残りの2つとお皿のクッキー1枚を手に入れます。この場合も、食べられるクッキーの合計は3枚です。
必勝法も最大数も無視して2つ取った場合は、一番悲惨です。残りの3つもお皿のクッキー1枚も妹に取られ、姉は2枚しか食べられません。
「ううーーっ……」
姉は唸ったまま、クッキーに手を伸ばすことができませんでした。
「早速ゲームを始めよう。駒は……あ、これでいいよね?」
姉の言葉を受けた妹は、皿に手を伸ばし、9枚残っていたクッキーのうち8つを、テーブルに並べました。唖然とする姉をよそに、妹は
「まず私のターン。1、2、3つ取るよ」
とテーブルの上のクッキーを3つ取り、口に入れてしまいます。
「えっ、ちょっと待ってよ……!」
戸惑う姉に、妹はクッキーを咀嚼しながら言います。
「だってお姉ちゃん言ってたじゃない。“勝った方が、お皿に残ったクッキーを総取り”って。私が今食べた分はテーブルに載ってたゲームの駒だよ」
屁理屈だと思いつつも、必勝法のあるゲームで妹を嵌めようとした手前、姉は何も言えません。仕方なく自分も最大数の3つクッキーを取ろうとしたときに、姉は気づきます。
自分がどのように取ったとしても、あと3つしかクッキーを食べられないことに。
必勝法を守って1つだけ取った場合、恐らく妹は最大数の3つを取るので、自分は最後の1つを取り、お皿のクッキー1枚を手に入れられるでしょう。食べられるクッキーの合計は、ゲーム中に取った2つと合わせて3枚です。
必勝法を無視して3つ取った場合、妹は残りの2つとお皿のクッキー1枚を手に入れます。この場合も、食べられるクッキーの合計は3枚です。
必勝法も最大数も無視して2つ取った場合は、一番悲惨です。残りの3つもお皿のクッキー1枚も妹に取られ、姉は2枚しか食べられません。
「ううーーっ……」
姉は唸ったまま、クッキーに手を伸ばすことができませんでした。
「かれんだあ」「8ブックマーク」
来年のカレンダーを買おうと思い立った男。
様々なカレンダーの中からモノクロで地味とも言えるカレンダーを選んだのは、
彼が【 ? 】を好きだったからだと言う。
【 ? 】を埋めて下さい。
----------------------------------------------------
(【 ? 】に入る品詞を尋ねる質問はNGとさせていただきます)
様々なカレンダーの中からモノクロで地味とも言えるカレンダーを選んだのは、
彼が【 ? 】を好きだったからだと言う。
【 ? 】を埋めて下さい。
----------------------------------------------------
(【 ? 】に入る品詞を尋ねる質問はNGとさせていただきます)
18年12月17日 20:48
【20の扉】 [結局誰やねん]
【20の扉】 [結局誰やねん]

皆様準備はお済ですか?
解説を見る
--FA--
みつ
(又は、相田みつ)
風景、絵画、動物、乗り物、等々。
多種多様なカレンダーの中から、白地に黒の文字が書いてあるだけのカレンダーを選んだのは、
彼が「みつを好き(みつをずき)」だったからである。(相田みつをカレンダーをチョイス)
みつ
(又は、相田みつ)
風景、絵画、動物、乗り物、等々。
多種多様なカレンダーの中から、白地に黒の文字が書いてあるだけのカレンダーを選んだのは、
彼が「みつを好き(みつをずき)」だったからである。(相田みつをカレンダーをチョイス)
「【正解を創りだす】投票会場【第6回】」「8ブックマーク」
※こちらは投票会場です。本会場(https://late-late.jp/mondai/show/3315)をご確認の上、どなたでもお気軽にどうぞ!
今回12個の個性豊かな要素を使った作品が13個揃いました!
深夜投稿組からギリギリ投稿、2作創りだした方もいっぱいいらっしゃいました!
参加された皆さん、素晴らしい作品をありがとうございます!
それでは、これより「正解を創りだすウミガメ」の投票フェーズに移行します。
お気に入りの作品、苦戦した要素を選出しましょう。
作品投稿してない方も投票できますよ!
●投票の手順
作品を投稿した「シェフ」は”3”票、投稿していない「観戦者」は”1”票を、気に入った作品に投票できます。
それぞれの「タイトル・票数・作者・感想」を質問欄で述べてください。
また、「最も組み込むのが難しかった(難しそうな)要素」も1つお答えください。
※投票は、1人に複数投票でも、バラバラに投票しても構いません。
※自分の作品に投票は出来ません。その分の票を棄権したとみなします。
※こちらの質問欄は闇スープに設定しております。発表まで他の人の投票を見ることはできません。
※投票締め切りまで何度でも投票内容を編集できます。
皆様の投票により、
◆最難関要素賞(最も票を集めた要素)
◆最優秀作品賞(最も票数を集めた作品)
◆シェチュ王(最も票数を集めたシェフ)※次回の【正解を創りだすウミガメ】を出題していただきます!
が決定します。
◯投票フェーズ
12/27(木)00:00頃~12/31(月)23:59まで
◯結果発表
1/1(火)夜遅く ※多少のずれアリ
●投票テンプレート例
「◯◯◯」(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
「◯◯◯」(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
「◯◯◯」(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
最も組み込むのが難しかった要素「◯◯◯」
●エントリーした要素一覧(全12種)
①信じることが出来ない
②喧嘩の原因は男にある
③フィットネスジムに入る
④戦闘機がスクランブル発信する
⑤なんだかんだ言ってみんな青春している
⑥増え過ぎて困る
⑦砂糖と塩を間違える
⑧食堂のおばちゃんは関係する
⑨防火扉は関係する
⑩大晦日でしか起こり得ない
⑪出逢えたことから全てが始まった
⑫小指の爪が割れている
●エントリーした作品一覧(提出順、敬称略)
「自己中な男」(作:みづ)
「20XX年、ラテ共和国にて」(作:ミンタカ)
「今年の漢字は『災』」(作:とろたく(記憶喪失))
「ラテ学園戦争」(作:赤升)
「億劫」(作:ミンタカ)
「シュガー&ソルト」(作:赤升)
「創出神話 第8章」(作:こはいち)
「家族の絆」(作:夜船)
「ぎぼむす?(B級、むしろC?)」(作:みづ)
「食堂のおばちゃんはすごい」(作:きっとくりす)
「かわるもの」(作:ハシバミ)
「聖母の娘は静かに笑う 中二病物語」(作:キャノー)
「元スパイ、日本を救う」(作:まりむう)
「ウミガメ高校サッカー部事件」(作:ぎんがけい)
今回12個の個性豊かな要素を使った作品が13個揃いました!
深夜投稿組からギリギリ投稿、2作創りだした方もいっぱいいらっしゃいました!
参加された皆さん、素晴らしい作品をありがとうございます!
それでは、これより「正解を創りだすウミガメ」の投票フェーズに移行します。
お気に入りの作品、苦戦した要素を選出しましょう。
作品投稿してない方も投票できますよ!
●投票の手順
作品を投稿した「シェフ」は”3”票、投稿していない「観戦者」は”1”票を、気に入った作品に投票できます。
それぞれの「タイトル・票数・作者・感想」を質問欄で述べてください。
また、「最も組み込むのが難しかった(難しそうな)要素」も1つお答えください。
※投票は、1人に複数投票でも、バラバラに投票しても構いません。
※自分の作品に投票は出来ません。その分の票を棄権したとみなします。
※こちらの質問欄は闇スープに設定しております。発表まで他の人の投票を見ることはできません。
※投票締め切りまで何度でも投票内容を編集できます。
皆様の投票により、
◆最難関要素賞(最も票を集めた要素)
◆最優秀作品賞(最も票数を集めた作品)
◆シェチュ王(最も票数を集めたシェフ)※次回の【正解を創りだすウミガメ】を出題していただきます!
が決定します。
◯投票フェーズ
12/27(木)00:00頃~12/31(月)23:59まで
◯結果発表
1/1(火)夜遅く ※多少のずれアリ
●投票テンプレート例
「◯◯◯」(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
「◯◯◯」(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
「◯◯◯」(作・◯◯◯)に◯票
◯◯◯◯◯。
最も組み込むのが難しかった要素「◯◯◯」
●エントリーした要素一覧(全12種)
①信じることが出来ない
②喧嘩の原因は男にある
③フィットネスジムに入る
④戦闘機がスクランブル発信する
⑤なんだかんだ言ってみんな青春している
⑥増え過ぎて困る
⑦砂糖と塩を間違える
⑧食堂のおばちゃんは関係する
⑨防火扉は関係する
⑩大晦日でしか起こり得ない
⑪出逢えたことから全てが始まった
⑫小指の爪が割れている
●エントリーした作品一覧(提出順、敬称略)
「自己中な男」(作:みづ)
「20XX年、ラテ共和国にて」(作:ミンタカ)
「今年の漢字は『災』」(作:とろたく(記憶喪失))
「ラテ学園戦争」(作:赤升)
「億劫」(作:ミンタカ)
「シュガー&ソルト」(作:赤升)
「創出神話 第8章」(作:こはいち)
「家族の絆」(作:夜船)
「ぎぼむす?(B級、むしろC?)」(作:みづ)
「食堂のおばちゃんはすごい」(作:きっとくりす)
「かわるもの」(作:ハシバミ)
「聖母の娘は静かに笑う 中二病物語」(作:キャノー)
「元スパイ、日本を救う」(作:まりむう)
「ウミガメ高校サッカー部事件」(作:ぎんがけい)
18年12月27日 00:05
【新・形式】 [鯖虎]
【新・形式】 [鯖虎]

【第6回正解を創りだすウミガメ】の投票会場です。結果発表しました!詳しくは本会場の方へ!
解説を見る
結果発表(簡易版です。本会場の方に詳しく載せました)
【最難関要素賞】
👑『大晦日でしか起こり得ない』(3票)
『防火扉は関係する』(2票)
『フィットネスジムに入る』(1票)
『戦闘機がスクランブル発信する』(1票)
『なんだかんだ言ってみんな青春している』(1票)
『食堂のおばちゃんは関係する』(1票)
『出逢えたことから全てが始まった』(1票)
『小指の爪が割れている』(1票)
【最優秀作品賞】
👑「今年の漢字は『災』」(作:とろたく(記憶喪失))(8票)
「シュガー&ソルト」(作:赤升)(3票)
「食堂のおばちゃんはすごい」(作:きっとくりす)(3票)
「かわるもの」(作:ハシバミ)(3票)
「聖母の娘は静かに笑う 中二病物語」(作:キャノー)(3票)
「自己中な男」(作:みづ) (2票)
「20XX年、ラテ共和国にて」(作:ミンタカ) (2票)
「ラテ学園戦争」(作:赤升) (2票)
「ぎぼむす?(B級、むしろC?)」(作:みづ)(1票)
「ウミガメ高校サッカー部事件」(作:ぎんがけい)(1票)
【シェチュ王】
とろたく(記憶喪失)さん(8票)
最後に拙いながらもこっそり初日に開催者も解説を作ってみたのであげさせていただきます。
【風が吹けば恋を覚える】
響く轟音。頭の上を戦闘機が飛んでいく。
またスクランブル(緊急発進)の指示が政府から発信されたのであろう。④
もうすぐ年の瀬だっていうのに忙しいものだ。
と同時に戦闘機による風がコンクリートジャングルを吹きすさぶ。
男「あぁー、さっぶ。なんか暖かいもの食べたいわ。」
風よけも兼ねてと近くの大衆食堂に入り込む。
「ウミガメのスープ」とメニューに書かれていたのでそれを頼むと、湯気の立ったスープが出てきた。
ごくりごくりと喉を鳴らし熱を取り入れていると食堂のおばちゃんがにやりと笑い話しかけてきた。
おばちゃん「それね、看板娘の自信作なのよ、どう?」
男「いやいや、あんた看板“娘”って年じゃあないだろう。」
おばちゃん「あっはっは!私じゃあないよ!この子!」
ケタケタとおばちゃんは笑い声をあげ厨房の方を指さす。
そこには顔だけのぞかせた状態でこちらをうかがっている少女がいた。
俺がそちらを見ると少女は厨房に逃げていった。
なるほど、確かに娘って年だが少し人見知りが過ぎるんじゃないだろうか。
男「恥ずかしがり屋か…?まぁスープは確かに美味しかったぞ。」
おばちゃん「そんなところさ。彼女に伝えとくよ。」
おばちゃんに伝言を頼みお店を出る。何とも家庭的な味で気に入った。
それ以上にこう風が強いと暖かいスープがないとやってられない。
一週間に何度も出動する戦闘機を思い出し空をにらむ。
我が国を守るためだなんて言われても
何度も緊急発進が行われている現状を作った政府を信じることはできない①
政治を嘆く酒場のオヤジみたいだが、
戦闘機を見る回数が増えすぎた現実に一人頭を抱えた。⑥
===============================================================================
そうして何回か食堂に来るにつれて分かったことがある。
ひとつ、看板娘には彼氏がいること。
ふたつ、その彼氏は戦闘機乗りだっていうこと。
どちらも食堂のおばちゃんから教えてもらった⑧ことだが、どうやら本当らしい。
恥ずかしがり屋の彼女からたまに頼まれる味見がその証拠だろう。
その味見はいつだって似たような濃い味付けばかりで、
俺が「もしかして誰かへ奮う料理の練習?」とかまをかけると
顔を真っ赤にして厨房の奥へと逃げるのだ。
しかし今日の味見は少し違った味だった。
目の前に置かれたシフォンケーキを咀嚼しながら彼女に問う。
男「このシフォンケーキ、しょっぱいな。」
娘「え、砂糖と塩を間違えたかもしれません……⑦」
男「それにちょっと湿っているし。」
娘「焼く時間が短かったのかも……」
男「君の目が赤くなっている。泣いたんじゃないのか?」
娘「……!!!」
彼女はその発言に驚くと同時に俺の手を引っ張り店の奥へと連れてきた。
そのまま細い腕で防火扉を閉める⑨。簡易的な密室の完成だ。
何かまずいことをしてしまったと気付いたが後には引けない。
何をされるかと身構えていると彼女はぼろぼろと大粒の涙をこぼしながら言葉を紡いだ。
話を聞くとどうやら彼氏の様子がおかしいらしい。
しかし戦闘機乗りは毎年の大晦日しか帰れず、
検閲された手紙でしか連絡を取り合うことができない。
彼氏が心配で心配で、戦闘機乗りをやめてほしいらしい。
なるほど、防火扉で密室を作ったのは政府の悪口を誰かに聞かれると困るからか。
とりあえずのわが身の安全にほぅっと息を吐く。
しかし恥ずかしがり屋の彼女がこうも感情をあらわにするのだ。
何かしてやりたいと思うのは自然なことだった。
男「分かった。俺が大晦日に彼と出会って話そう。」
そういうと彼女は顔を真っ赤にしながらお礼を何度も繰り返した。
戦闘機の多さに辟易してたのはどこのどいつだと心のどこかで思いながらも
なぜかうれしさにそっと微笑んでいた。
===============================================================================
そうして大晦日の夜のこと。娘の彼氏を待って夜の闇に潜む。
そうしてやってきたところにこう声をかけた。
男「やぁ、そこの彼氏さん。あんたの彼女さんからの伝言でね
アンタの仕事を辞めてほしいらしくてさ。」
しかし彼氏は虚ろな目をしたままふらりふらりと歩いていく。
彼氏「出撃、殲滅、シュツゲキ、センメツ……」
その様子に奇妙さを抱き「おい」と肩を掴むと彼は寒空に咆哮を上げ襲い掛かってきた。
彼氏「ウぉおオォォォッ!!」
まずいと思いすぐさま防戦の構えをとる。
喧嘩になったときの為にフィットネスジムに入った③がまさに役に立つとは。
軽く相手の攻撃をいなすと相手は勢いのまま壁にぶつかった。
男「あれ!?戦闘機乗りも軍人だろ?」
一般人でもいなせるなんておかしいと思い調べてみると
彼の目には隈、さらには体中にムチの跡がついていた。
睡眠不足に体罰か、それなら体力など尽きているだろう。
彼氏「あれ、私は一体……」
男「あぁ、ちょっと喧嘩をして目を回していたんだよ。
俺の言い方も悪かったし喧嘩は俺のせいにしてくれ②
でも仕事の件は本当だ。彼女さんがあんたの心身を心配してんだ。
このままじゃあアンタが壊れちまうって。」
彼氏「でも仕事をしなければ、私は……」
彼氏の瞳からまた光がなくなっていく。それを見て俺はこう提案していた。
男「なら、入れ替わればいい。
スープ屋に通うさえない男の俺と、政府の犬である戦闘機乗りのお前と。」
彼氏「しかしそんなことをしたらあなたが!」
男「どちらにしろその手じゃ戦闘機のハンドルは握れないだろう。」
彼氏の手を指さす。その手は喧嘩によって小指の爪が割れ血がダラダラと垂れていた。⑫
それに俺の心配をすぐにできる奴だ。
きっとあの恥ずかしがり屋の娘を悲しませることはないだろう。
こうして除夜の鐘が響く大晦日の町で
冴えないスープ屋通いの男と一人の戦闘機乗りが改名した。
お互いがお互いの名前へ。
大晦日だからこそ起こった⑩この奇跡は誰にも知られることがなかった。
===============================================================================
そうしてこの年から俺は戦闘機乗りとなった。
とはいえ俺はあの彼氏のように真面目な好青年なんかじゃない。
政府を信じられないひねくれものだ。
やってくるスクランブルの命令を無視し、敵機などない晴天を舞う。
勝手に敵なんか創りだして他の国を好き勝手脅かしやがって。
これだから政府はいけ好かないんだと狭い機内で独り愚痴る。
だってなんだかんだ言って地上ではみんな青春しているんだから。⑤
何も知らない民間人も、戦闘機乗りも、きっと海の向こうでも。
あの日風が強くなければ、あの店を選ばなければ、ウミガメのスープを頼まなければ、
俺はこんなことしていないで戦闘機が飛び回る平和をかみしめていただろう。
いや、違う。
きっとあの恥ずかしがり屋の看板娘に出逢ってから全てが始まった。⑪
あの日からずっと俺はあの子のためになりたいと思っていたんだ。
遅すぎる、しかも失恋確定の患いに呆れながらも戦闘機のハンドルを強く握りしめた。
===============================================================================
○×年、とある戦闘機乗りが国を守るという重要な職務を放棄したとして、
裁判にかけられることになった。
しかし彼の主張する「敵機が存在しない」という説が本当ならば、
彼は襲撃を拒絶し、他国の民間人を救った英雄となるだろう。
しかし政府は「彼の発言は全て嘘である。」との声明を出している。
職務怠慢な隊員の法螺話なのか、注目の裁判が明日始まる。
《△月○×日、とある新聞からの抜粋》
=完=
【最難関要素賞】
👑『大晦日でしか起こり得ない』(3票)
『防火扉は関係する』(2票)
『フィットネスジムに入る』(1票)
『戦闘機がスクランブル発信する』(1票)
『なんだかんだ言ってみんな青春している』(1票)
『食堂のおばちゃんは関係する』(1票)
『出逢えたことから全てが始まった』(1票)
『小指の爪が割れている』(1票)
【最優秀作品賞】
👑「今年の漢字は『災』」(作:とろたく(記憶喪失))(8票)
「シュガー&ソルト」(作:赤升)(3票)
「食堂のおばちゃんはすごい」(作:きっとくりす)(3票)
「かわるもの」(作:ハシバミ)(3票)
「聖母の娘は静かに笑う 中二病物語」(作:キャノー)(3票)
「自己中な男」(作:みづ) (2票)
「20XX年、ラテ共和国にて」(作:ミンタカ) (2票)
「ラテ学園戦争」(作:赤升) (2票)
「ぎぼむす?(B級、むしろC?)」(作:みづ)(1票)
「ウミガメ高校サッカー部事件」(作:ぎんがけい)(1票)
【シェチュ王】
とろたく(記憶喪失)さん(8票)
最後に拙いながらもこっそり初日に開催者も解説を作ってみたのであげさせていただきます。
【風が吹けば恋を覚える】
響く轟音。頭の上を戦闘機が飛んでいく。
またスクランブル(緊急発進)の指示が政府から発信されたのであろう。④
もうすぐ年の瀬だっていうのに忙しいものだ。
と同時に戦闘機による風がコンクリートジャングルを吹きすさぶ。
男「あぁー、さっぶ。なんか暖かいもの食べたいわ。」
風よけも兼ねてと近くの大衆食堂に入り込む。
「ウミガメのスープ」とメニューに書かれていたのでそれを頼むと、湯気の立ったスープが出てきた。
ごくりごくりと喉を鳴らし熱を取り入れていると食堂のおばちゃんがにやりと笑い話しかけてきた。
おばちゃん「それね、看板娘の自信作なのよ、どう?」
男「いやいや、あんた看板“娘”って年じゃあないだろう。」
おばちゃん「あっはっは!私じゃあないよ!この子!」
ケタケタとおばちゃんは笑い声をあげ厨房の方を指さす。
そこには顔だけのぞかせた状態でこちらをうかがっている少女がいた。
俺がそちらを見ると少女は厨房に逃げていった。
なるほど、確かに娘って年だが少し人見知りが過ぎるんじゃないだろうか。
男「恥ずかしがり屋か…?まぁスープは確かに美味しかったぞ。」
おばちゃん「そんなところさ。彼女に伝えとくよ。」
おばちゃんに伝言を頼みお店を出る。何とも家庭的な味で気に入った。
それ以上にこう風が強いと暖かいスープがないとやってられない。
一週間に何度も出動する戦闘機を思い出し空をにらむ。
我が国を守るためだなんて言われても
何度も緊急発進が行われている現状を作った政府を信じることはできない①
政治を嘆く酒場のオヤジみたいだが、
戦闘機を見る回数が増えすぎた現実に一人頭を抱えた。⑥
===============================================================================
そうして何回か食堂に来るにつれて分かったことがある。
ひとつ、看板娘には彼氏がいること。
ふたつ、その彼氏は戦闘機乗りだっていうこと。
どちらも食堂のおばちゃんから教えてもらった⑧ことだが、どうやら本当らしい。
恥ずかしがり屋の彼女からたまに頼まれる味見がその証拠だろう。
その味見はいつだって似たような濃い味付けばかりで、
俺が「もしかして誰かへ奮う料理の練習?」とかまをかけると
顔を真っ赤にして厨房の奥へと逃げるのだ。
しかし今日の味見は少し違った味だった。
目の前に置かれたシフォンケーキを咀嚼しながら彼女に問う。
男「このシフォンケーキ、しょっぱいな。」
娘「え、砂糖と塩を間違えたかもしれません……⑦」
男「それにちょっと湿っているし。」
娘「焼く時間が短かったのかも……」
男「君の目が赤くなっている。泣いたんじゃないのか?」
娘「……!!!」
彼女はその発言に驚くと同時に俺の手を引っ張り店の奥へと連れてきた。
そのまま細い腕で防火扉を閉める⑨。簡易的な密室の完成だ。
何かまずいことをしてしまったと気付いたが後には引けない。
何をされるかと身構えていると彼女はぼろぼろと大粒の涙をこぼしながら言葉を紡いだ。
話を聞くとどうやら彼氏の様子がおかしいらしい。
しかし戦闘機乗りは毎年の大晦日しか帰れず、
検閲された手紙でしか連絡を取り合うことができない。
彼氏が心配で心配で、戦闘機乗りをやめてほしいらしい。
なるほど、防火扉で密室を作ったのは政府の悪口を誰かに聞かれると困るからか。
とりあえずのわが身の安全にほぅっと息を吐く。
しかし恥ずかしがり屋の彼女がこうも感情をあらわにするのだ。
何かしてやりたいと思うのは自然なことだった。
男「分かった。俺が大晦日に彼と出会って話そう。」
そういうと彼女は顔を真っ赤にしながらお礼を何度も繰り返した。
戦闘機の多さに辟易してたのはどこのどいつだと心のどこかで思いながらも
なぜかうれしさにそっと微笑んでいた。
===============================================================================
そうして大晦日の夜のこと。娘の彼氏を待って夜の闇に潜む。
そうしてやってきたところにこう声をかけた。
男「やぁ、そこの彼氏さん。あんたの彼女さんからの伝言でね
アンタの仕事を辞めてほしいらしくてさ。」
しかし彼氏は虚ろな目をしたままふらりふらりと歩いていく。
彼氏「出撃、殲滅、シュツゲキ、センメツ……」
その様子に奇妙さを抱き「おい」と肩を掴むと彼は寒空に咆哮を上げ襲い掛かってきた。
彼氏「ウぉおオォォォッ!!」
まずいと思いすぐさま防戦の構えをとる。
喧嘩になったときの為にフィットネスジムに入った③がまさに役に立つとは。
軽く相手の攻撃をいなすと相手は勢いのまま壁にぶつかった。
男「あれ!?戦闘機乗りも軍人だろ?」
一般人でもいなせるなんておかしいと思い調べてみると
彼の目には隈、さらには体中にムチの跡がついていた。
睡眠不足に体罰か、それなら体力など尽きているだろう。
彼氏「あれ、私は一体……」
男「あぁ、ちょっと喧嘩をして目を回していたんだよ。
俺の言い方も悪かったし喧嘩は俺のせいにしてくれ②
でも仕事の件は本当だ。彼女さんがあんたの心身を心配してんだ。
このままじゃあアンタが壊れちまうって。」
彼氏「でも仕事をしなければ、私は……」
彼氏の瞳からまた光がなくなっていく。それを見て俺はこう提案していた。
男「なら、入れ替わればいい。
スープ屋に通うさえない男の俺と、政府の犬である戦闘機乗りのお前と。」
彼氏「しかしそんなことをしたらあなたが!」
男「どちらにしろその手じゃ戦闘機のハンドルは握れないだろう。」
彼氏の手を指さす。その手は喧嘩によって小指の爪が割れ血がダラダラと垂れていた。⑫
それに俺の心配をすぐにできる奴だ。
きっとあの恥ずかしがり屋の娘を悲しませることはないだろう。
こうして除夜の鐘が響く大晦日の町で
冴えないスープ屋通いの男と一人の戦闘機乗りが改名した。
お互いがお互いの名前へ。
大晦日だからこそ起こった⑩この奇跡は誰にも知られることがなかった。
===============================================================================
そうしてこの年から俺は戦闘機乗りとなった。
とはいえ俺はあの彼氏のように真面目な好青年なんかじゃない。
政府を信じられないひねくれものだ。
やってくるスクランブルの命令を無視し、敵機などない晴天を舞う。
勝手に敵なんか創りだして他の国を好き勝手脅かしやがって。
これだから政府はいけ好かないんだと狭い機内で独り愚痴る。
だってなんだかんだ言って地上ではみんな青春しているんだから。⑤
何も知らない民間人も、戦闘機乗りも、きっと海の向こうでも。
あの日風が強くなければ、あの店を選ばなければ、ウミガメのスープを頼まなければ、
俺はこんなことしていないで戦闘機が飛び回る平和をかみしめていただろう。
いや、違う。
きっとあの恥ずかしがり屋の看板娘に出逢ってから全てが始まった。⑪
あの日からずっと俺はあの子のためになりたいと思っていたんだ。
遅すぎる、しかも失恋確定の患いに呆れながらも戦闘機のハンドルを強く握りしめた。
===============================================================================
○×年、とある戦闘機乗りが国を守るという重要な職務を放棄したとして、
裁判にかけられることになった。
しかし彼の主張する「敵機が存在しない」という説が本当ならば、
彼は襲撃を拒絶し、他国の民間人を救った英雄となるだろう。
しかし政府は「彼の発言は全て嘘である。」との声明を出している。
職務怠慢な隊員の法螺話なのか、注目の裁判が明日始まる。
《△月○×日、とある新聞からの抜粋》
=完=
「あなたのように」「8ブックマーク」
弟が生まれ、姉になったカメコ。
カメオの食べこぼしを拾っては口元へ運ぶ。教えてもいないのにすっかりお姉さんになったカメコを見て、母のウミノはたまらなく嬉しくなった。
カメオはそんなカメコのそばで泣いていた。しかし、カメコもウミノもカメオをあやそうとはしない。
一体なぜ?
カメオの食べこぼしを拾っては口元へ運ぶ。教えてもいないのにすっかりお姉さんになったカメコを見て、母のウミノはたまらなく嬉しくなった。
カメオはそんなカメコのそばで泣いていた。しかし、カメコもウミノもカメオをあやそうとはしない。
一体なぜ?
19年01月14日 23:55
【ウミガメのスープ】 [藤井]
【ウミガメのスープ】 [藤井]

ご参加ありがとうございました!
解説を見る
【解説】
小学生のカメコには、一歳になる弟カメジロウがいる。
母のウミノはカメジロウの育児に手一杯。
そして、祖父のカメオは利き手が不自由で食事の介助が必要だった。今までは母のウミノが介助をしており、その姿を見ていたカメコ。
「ママはカメジロウのお世話がたいへんだから、おじいちゃんのおてつだいはカメコがするの」
そう言って自ら祖父の食事介助を買って出たカメコ。小さい頃カメコにご飯を食べさせてくれていた祖父への恩返しだと言う。
娘の成長に心底嬉しくなった母ウミノ。
孫の優しさにカメオは喉を震わせた。頬を涙が伝う。
「おじいちゃん、泣いちゃったら食べられないよ~」
祖父の背中を撫でるカメコ。
そんな二人のやりとりを見て胸がいっぱいになりながら、ウミノは腕の中で泣き始めたカメジロウをあやすのだった。
【解答】
カメオはおじいちゃん。
カメコの成長と心遣いに感動して涙を流しているので、あやす必要はない(そもそもあやす対象ではない)のだ。
小学生のカメコには、一歳になる弟カメジロウがいる。
母のウミノはカメジロウの育児に手一杯。
そして、祖父のカメオは利き手が不自由で食事の介助が必要だった。今までは母のウミノが介助をしており、その姿を見ていたカメコ。
「ママはカメジロウのお世話がたいへんだから、おじいちゃんのおてつだいはカメコがするの」
そう言って自ら祖父の食事介助を買って出たカメコ。小さい頃カメコにご飯を食べさせてくれていた祖父への恩返しだと言う。
娘の成長に心底嬉しくなった母ウミノ。
孫の優しさにカメオは喉を震わせた。頬を涙が伝う。
「おじいちゃん、泣いちゃったら食べられないよ~」
祖父の背中を撫でるカメコ。
そんな二人のやりとりを見て胸がいっぱいになりながら、ウミノは腕の中で泣き始めたカメジロウをあやすのだった。
【解答】
カメオはおじいちゃん。
カメコの成長と心遣いに感動して涙を流しているので、あやす必要はない(そもそもあやす対象ではない)のだ。
「流しソメーン、一方その頃」「8ブックマーク」
独創的な発想で度々世間を騒がせる天才コック、カメオ。
彼はある時、日本の『流し素麺』に目をつけ、彼流にアレンジ。
そうして生み出された『流しソメーン』は様々な形にカットされた色とりどりの食材を
これまたカメオが生み出した『流しソメーン用スープ』と一緒に
まるで川のように上から流し客が自由にすくって食べるというもので
食べる者だけでなく見る者も楽しませると好評になり、またたく間に大人気メニューとなった。
一方その頃、靴屋も儲かった。
なぜ?
彼はある時、日本の『流し素麺』に目をつけ、彼流にアレンジ。
そうして生み出された『流しソメーン』は様々な形にカットされた色とりどりの食材を
これまたカメオが生み出した『流しソメーン用スープ』と一緒に
まるで川のように上から流し客が自由にすくって食べるというもので
食べる者だけでなく見る者も楽しませると好評になり、またたく間に大人気メニューとなった。
一方その頃、靴屋も儲かった。
なぜ?
19年02月08日 15:34
【ウミガメのスープ】 [やかた]
【ウミガメのスープ】 [やかた]

のどごしトゥルトゥル
解説を見る
ときは2XXX年、人類は宇宙進出を果たし、
人類の多くは宇宙に漂うコロニー内で生活していた。
ある時、寂れた星『らてらて星』の村おこしならぬ星おこしを頼まれたカメオは
古い文献に載っていた『流し素麺』なるものから着想を得て『流しソメーン』を完成させた。
【重力】によって上から下に流れる川を見立てたそれは宇宙に住む人々に新鮮な感動と驚きを与えた。
宇宙では食べられぬその『流しソメーン』を食べるため
人々は『らてらて星』にこぞって押しかけ、星おこしは大成功をおさめた。
一方その頃、
普段ぷかぷか浮いて生活をしていた宇宙に住む人々は
大地に降り立って『流しソメーン』を食べるべく、【靴】を買い求めたため
靴屋も儲かった。
人類の多くは宇宙に漂うコロニー内で生活していた。
ある時、寂れた星『らてらて星』の村おこしならぬ星おこしを頼まれたカメオは
古い文献に載っていた『流し素麺』なるものから着想を得て『流しソメーン』を完成させた。
【重力】によって上から下に流れる川を見立てたそれは宇宙に住む人々に新鮮な感動と驚きを与えた。
宇宙では食べられぬその『流しソメーン』を食べるため
人々は『らてらて星』にこぞって押しかけ、星おこしは大成功をおさめた。
一方その頃、
普段ぷかぷか浮いて生活をしていた宇宙に住む人々は
大地に降り立って『流しソメーン』を食べるべく、【靴】を買い求めたため
靴屋も儲かった。