みんなのブックマーク

変わらぬ愛をあなたへ「8ブックマーク」
ユキの祖父が亡くなってから、もう2年になる。
幼い頃、週末になるといつも「おじいちゃんと遊びたい」と言うほど祖父が大好きだったユキ。
ある日、帰宅したユキは、家で毎日手を合わせていた祖父の遺影がなくなっていることに気づき、心の底から嬉しくなった。

一体なぜ?
19年06月20日 21:02
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]

離脱前出題もあとわずか…こんなスープはいかがでしょう?




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遠く離れた地域に住んでいたユキと祖父母。
毎年、年に2度だけ飛行機で訪れる大好きな祖父母の家を、ユキは心待ちにしていた。

しかし、不幸は突然に訪れる。ユキが中学一年生の時、祖父は突然の発作でそのまま帰らぬ人となってしまった。

悲しみに暮れるユキだったが、それ以上に落ち込んでいたのは祖母だった。
長いこと祖父と二人暮らしをしていた祖母は、ふさぎ込むようになり、とても独りで生活できる状態ではなかった。
思い出してつらくなってしまうからと、祖父の遺影すら見ようとはしなかった。

見かねたユキの両親は、祖母に一緒に暮らそうと提案する。
祖父の遺影は普段祖母が目にしない場所に飾られ、ユキは毎日のように手を合わせた。
帰宅すると祖母がいるという状況になかなか慣れなかったユキも、次第に気にならなくなってきた。

しかし、祖父が亡くなって1年を過ぎても、祖母の精神状態はいっこうに改善しなかった。
形ばかりの挨拶の他は、会話すらしない生活が続き、ユキは心配を募らせていた。

そんな折、転機が訪れる。
ある昼下がり、何を見るでもなくぼんやりとテレビを眺めていたユキは、少し離れた椅子に座る祖母が涙を流していることに気づく。

「どうしたの?おばあちゃん?」
ユキが問うと、祖母はテレビを指差して言った。

「私とおじいちゃんもね、ここで出逢ったのよ。」

見ると、ちょうど祖父母の家にほど近い公園を、有名な司会者が訪れているところだった。

『今は葉の落ちた茶色い枝をのぞかせるこの桜の木も、春になると息をのむほど美しく色づくそうです。』

同意するように大きく頷いた祖母は、流れる涙を拭おうともしなかった。

「あぁ、あなた、私は今でもずっと、愛していますよ…」



その日から、祖母はみるみるうちに元気を取り戻していった。

「私はやっぱりあの町が好きだから。あまりユキちゃんたちにも迷惑はかけられないし、あの公園にも行けるように、思い出の詰まった家で一人、暮らすことにするよ。」


不意にその日はやってきた。
ユキが帰宅すると、すでに祖母の姿はなかった。母に聞くと、父の付き添いで実家に向かったという。

ふと気になって、祖母の遺影の置いてあった場所を見ると、遺影は無くなっていた。

『おじいちゃんの形見だからね。この写真と二人、死ぬまで一緒にいることにするよ。私ならもう大丈夫、心配かけたね。』

そう伝言を残して去っていった祖母の気丈な笑顔を思い出して、深く安堵するユキの頰に、涙がつたった。


“簡易解説”

祖父と二人で暮らしていた祖母は、祖父が亡くなったショックで心を病んでしまう。
ユキたち家族と一緒に生活する中で元気を取り戻した祖母は、一人自分の家で暮らせるほどにまで回復する。
祖母が家に飾られていた祖父の遺影を持って帰宅したことを知ったユキは、祖母がつらい思いを乗り越えて生きていこうとしていることを理解し、心の底から嬉しく思った。
《問題》

カメオは夏休みの自由研究で、「マコウドリ」についてのレポートを書いている。
以下はそのレポートの抜粋である。

***

〈マコウドリの特徴〉

マコウドリは自傷行為を行うために自分の羽を啄んでしまう習性があり、
基本的に寒がりである。

***

上の文章を書いている最中、
カメオはこの鳥の名前を「まこうどり」ではなく「マコウドリ」とした
名付け親のネーミングセンスに感心した。

なぜ?
19年08月16日 21:00
【ウミガメのスープ】 [おだんご]

SP:天童魔子さん ありがとうございます!




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《解説》

***

〈マコウドリの特徴〉

マコウドリは自傷行為を行うために自分の羽を啄んでしまう習性があり
基本的に寒がりである。

マコウドリは自傷行為をし続けて、自分の羽をすべて噛み尽くしてしまうのである。
{はねが無い}ということは、マコウドリの最大の特徴として挙げられるだろう・・・

***


・・・レポート書いている途中に気づいたけど、マコウドリっていう文字には「ハネ」が無いんだな・・・。

・・・・・・いやこれ名付け親がこの鳥の名前に「ハネ」が出ないようにあえてカタカナで名付けた、と解釈したほうがしっくり来るな・・・。「まこうどり」にしても、「こ」とか「り」に「ハネ」が出てきちゃうし、漢字なんかで書いたら「ハネ」がもっと出てきちゃう。

・・・・・・・・・マコウドリっていう名前にはこんな秘密があったのか・・・。

《FA条件》
①マコウドリには、「羽」が無い。
②マコウドリには、「ハネ」が無い。(トメ、ハネ、ハライのハネです。)



SP:天童魔子さん。本当にありがとうございます!
若々しさの秘訣とは「8ブックマーク」
女は50歳の主婦だった。
しかし、彼女を初めて見た人々は、彼女のことを大学1年生だと思った。
一体何故?
19年08月21日 19:24
【ウミガメのスープ】 [なりん]

お手柔らかにお願いします!




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女には、【大学1年生の娘】がいた。
娘は元来おっちょこちょいな性格で、ものを無くしたり忘れたりすることが多かった。
今回も、入学したばかりだと言うのに、【学生証】を無くしてしまったのだった。
大切なものなのですぐに再発行したのだが、結局元々のものが出てきて、娘は学生証を2枚持つことに。
「お母さん、1枚持っててよ」
娘は母親に学生証を手渡した。
「私がまた無くしちゃっても、お母さんに1枚預けておけば安心だもん」
母は反省しない娘に呆れながらも、結局学生証を財布の中にいれて保管することにした。

ある日母親が買い物をしていたスーパーマーケットで大火事がおこり、不運なことに巻き込まれてしまった女は【焼死体】となって発見された。
警察は、焼け焦げた遺体のそばに落ちていた財布の中から、1枚の学生証を見つけた。
解剖に回すまで、警察の見解では「被害者は大学1年生だ」と推定されていたのだった。




※娘、学生証、女の死の3つが正解条件とさせていただきました。
【ラテクエ0リサ】Chucky the Hedgehog「8ブックマーク」
窓際に置かれた、小さなハリネズミのぬいぐるみ。
それを見たカメオは、最初は「かわいいな」っとしか思いませんでしたが、
もう一度それを見た時、カメオは死を覚悟しました。

いったいなぜ?
19年09月16日 00:26
【ウミガメのスープ】 [ムク]

ぽんぽこぺんさんの問題文です。




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↑ 男は廃ビルに外付けされた非常階段を上り始めた。

↑ 男は3階の辺りで足を止めて一呼吸入れた。

- 隣の建物の汚れた窓越しにハリネズミのぬいぐるみが見えた。

- からっぽだった男の中に「かわいいな」という気持ちが浮かんだ。

↑ 男はまた階段を上り続けた。

↑ 男はビルの屋上に立った。ためらいなく縁に進んだ。

↷ 男は体を大きく傾けた。上りの200倍の速度。


↓ ハリネズミのぬいぐるみ。

↓ 男は地面までの距離を悟った。
銀幕のスタァ「8ブックマーク」
カメオは映画館にいた。
スクリーンには、カメオの大好きな女優が映し出されている。

皆がゲラゲラと笑っているのに、カメオはひとり泣いていた。

いったいなぜ?

※参加テーマ『あなたの好きな女優さんは?』(解説に反映します)
19年09月28日 14:15
【ウミガメのスープ】 [みづ]

最近出題していなかったので、まったり回答になります




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『ウミガメ映画館』閉館のお知らせ。

永らくのご愛顧、ありがとうございました。

今週末、最後に私の好きな映画を上映させて頂きます。


「おい、ついに閉館だと」

「まぁ…頑張ってたよ。あの愛想の無さにしちゃ」

「懐かしいな。いつから映画館、行かなくなったっけ」

「よし!商店街の皆誘って、最後にあの偏屈ジジイの腰を抜かしてやろうぜ」


最終日。
カメオは、最高に笑えるコメディ作品をセットした。
勿論、主演女優は『黒木 華』だ。
大好きな彼女のコミカルな演技は、何度観ても飽きない。

ひとりでも客がいたら、フィルムを流し続けた日々。
儲けなどほとんどありゃしない。

そういや、学校サボって来てた奴らに金突き返して追い出したこともあったか。

こんな俺に連れ添ってくれた妻は死んじまった。
俺は映画が好きだ。
でももう疲れちまったよ。

最後だって関係ないね。
今日もいつも通り好きなもんを流すんだ。


「おい、ジジイ!大人35枚、子ども15枚だ」

見覚えのある顔ぶれだった。

「お前ら…」


流れているのは、往年の名作コメディ。

客は皆大爆笑している。

数十年ぶりに満席になった客席、皆の楽しげな笑い声。

「うっ、うう」

カメオはひとり、泣いていた。