「リセットさんと。」「8ブックマーク」
朝だから?
寝起きの私とあなたの会話が噛み合わない。
とりあえず顔を洗おうとした逢花(あいか)はその理由に気づいた。
「そっか。私、リセットされちゃったのね。」
彼女の言葉の真意とは?
(原型はありませんが、一応元ネタありです。)
寝起きの私とあなたの会話が噛み合わない。
とりあえず顔を洗おうとした逢花(あいか)はその理由に気づいた。
「そっか。私、リセットされちゃったのね。」
彼女の言葉の真意とは?
(原型はありませんが、一応元ネタありです。)
19年06月08日 19:21
【ウミガメのスープ】 [弥七]
【ウミガメのスープ】 [弥七]
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ご参加ありがとうございました!
解説を見る
<解説>
簡易解答:交際から3周年の記念日の朝。顔を洗おうと手を広げた逢花(あいか)は、自分の薬指にはめられた婚約指輪を見つけ、その日が(結婚)0周年にリセットされたと気づいたのだった。
Artificial intelligence for Care Assist
労働・看護・介護支援のための人工知能搭載型アンドロイド、通称AiCA(アイカ)。
これは、アンドロイドが人間と共存する未来のおはなし。
ーーーーーー
学校を卒業して1ヶ月。
社会人として親の元を離れ、自立した生活を送りたいと思ったものの、やはり身の回りのことは大変なので、アンドロイドを購入した。
それが早くも壊れてしまうとは。
修理で戻ってくる間、保証を使ってレンタルを頼むことにした。
なんでも最新型のアンドロイドはAI搭載で、自ら考えて行動するという。
……家まで徒歩でやってきたのには流石に驚いたが。
『!…初めまして、レンタルアンドロイドのAiCAと申します。』
(結構楽しみだったので)家の前で待っていた僕に対し、彼女(?)は整った声で挨拶してくれた。
「へえ、君が??どうぞ、入って。」
とりあえず家事を任せてみると、まあすごいすごい。
『お食事の支度ができました。』
『お風呂の掃除が終わりました。』
『ゴミ出しは私が行いますので、ご心配なく。』
3時間のレンタルのうちに、何も言わなくても家の周りのことは全て片付いてしまった。これは…
「すごいな」
呟いたつもりが、彼女の耳(?)に届いたのだろう。僕の隣にやってくると、ソファが少し沈んだ。
「初めはどーなるのかと思ってたけど、こりゃ自分でやるよりいいな。」
あははと笑って冗談を言ったが、途中でロボットだと思い出して恥ずかしくなった。
『いえ、そんなことは、ありません。』
AIってやつは謙遜までするのか。
「改めて、本当にありがとう。一人じゃ何もできないから。」
『いいえ、お仕事ですから。…一人暮らし、なんですか?』
「ええ、学校を卒業して就職しようと思って。」
『職場はこの近くですか?』
「結構近いんですよ。〇〇線で一駅のところで。」
『まあ!では、私の仕事場と近いのですね^ ^』
「いやあ、一駅でも結構大変で。」
「……。」『……!』
不思議だ。
僕は、自分の身体に自信がなくて。
他人にどう思われるか不安であまり人間と(特に異性とは)積極的に話すことはしなかった。
でも、AiCAとの会話は自然と弾んだ。
これは不謹慎かもしれないが、それは、彼女が人間でないからなのだろうか?
しかし対照的に彼女は人間性にあふれていた。
僕の話をよく聞いてくれるし、適度に相槌も打ってくれる。
料理もできて掃除も洗濯もゴミ出しもできる。この仕事を楽しい(?)とも思っているようだ。
なんか…………どっちが人間だかわかんないな。
『え?』
彼女は驚いたような声を出した。
「…なんか、君はロボットなのに、すごく人間に思えてきて、なんか、悔しいなあ。身の回りのこと、本当は全部自分の力でやりたいのに。だから一人暮らしを始めたはずなのに、何かに頼ってばかりで。」
ぽろぽろと、心の声が漏れ出してゆく。
「勘違いしないで、君の仕事は素敵だと思うよ。人を支えるってのはさ、幸せを与えることなんだよ。でも、でも本当は自分で全部できたらって思ったんだ。それで悔しいなって。だって僕は…
…目が見えないから。」
彼女が立ち上がる音がした。人間と比較されて怒ったのか?そもそもそんな感情があるのかわからないが。
『私は、目の前のあなたを、人間だと思っていますよ^ ^ 』
彼女が口を開いた。
『そうやって悩んで、頼るのは当たり前です、人間ですから。』
顔に風が当たる。
『それでも誰かのお役に立ちたいと、ご自分の意思でお仕事を選んだのでしょう?きっとあなたも、これから誰かに幸せを与えるはずです。心の優しいあなたなら、きっと。そしてそれをお手伝いするのが私の役目。』
そっと耳に彼女の手が触れた。なぜだろう?暖かな体温と鼓動を感じる。
『決して、騙すつもりはなかったのです。先ほど申し上げましたが、私、レンタルアンドロイド営業部の上杉逢花(うえすぎ あいか)と申します。納期の延長に対する謝罪と、お詫びにデイサービスのために訪問いたしました。』
あの時、きっと僕の耳は、とても熱かっただろう。
ーーーーーー
それから3年後。
小さなアパートで、二人の声が聞こえる。
「逢花、朝だぞー、起きてくれー」
『…充電52%、あと2時間の睡眠が必要です。』
「そうきたかー。命令、起きて顔を洗ってきなさい^ ^」
『うわーん、ロボット三原則なんてキライー!』
「笑 今日何の日か知ってる?」
『んー?付き合って3周年の記念日でしょ?...私が言うまで忘れてたじゃん。昨日は一人でどっか出かけちゃうし。心配したんだから。』
「そうだっけ?」
『もう、それも忘れちゃったの?...とりあえず、顔洗ってくるね。』
「3周年じゃないと思うんだよなあ…」
『!!!』
「やっとお金ができてさ。お店の人に一番良い物をって頼んだんだ。本当は自分で選びたかったけど。喜んでくれるといいな。」
『そっか。私……』
「0周年だよ。これからもよろしく、逢花。」
『私、リセットされちゃったのね^ ^ 』
今、全てが0になる。
(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)
元ネタ:https://www.google.co.jp/amp/s/news.merumo.ne.jp/article/amp/6430608
作業中BGM♪:Hitomi no Chikara(観月ありさ)
簡易解答:交際から3周年の記念日の朝。顔を洗おうと手を広げた逢花(あいか)は、自分の薬指にはめられた婚約指輪を見つけ、その日が(結婚)0周年にリセットされたと気づいたのだった。
Artificial intelligence for Care Assist
労働・看護・介護支援のための人工知能搭載型アンドロイド、通称AiCA(アイカ)。
これは、アンドロイドが人間と共存する未来のおはなし。
ーーーーーー
学校を卒業して1ヶ月。
社会人として親の元を離れ、自立した生活を送りたいと思ったものの、やはり身の回りのことは大変なので、アンドロイドを購入した。
それが早くも壊れてしまうとは。
修理で戻ってくる間、保証を使ってレンタルを頼むことにした。
なんでも最新型のアンドロイドはAI搭載で、自ら考えて行動するという。
……家まで徒歩でやってきたのには流石に驚いたが。
『!…初めまして、レンタルアンドロイドのAiCAと申します。』
(結構楽しみだったので)家の前で待っていた僕に対し、彼女(?)は整った声で挨拶してくれた。
「へえ、君が??どうぞ、入って。」
とりあえず家事を任せてみると、まあすごいすごい。
『お食事の支度ができました。』
『お風呂の掃除が終わりました。』
『ゴミ出しは私が行いますので、ご心配なく。』
3時間のレンタルのうちに、何も言わなくても家の周りのことは全て片付いてしまった。これは…
「すごいな」
呟いたつもりが、彼女の耳(?)に届いたのだろう。僕の隣にやってくると、ソファが少し沈んだ。
「初めはどーなるのかと思ってたけど、こりゃ自分でやるよりいいな。」
あははと笑って冗談を言ったが、途中でロボットだと思い出して恥ずかしくなった。
『いえ、そんなことは、ありません。』
AIってやつは謙遜までするのか。
「改めて、本当にありがとう。一人じゃ何もできないから。」
『いいえ、お仕事ですから。…一人暮らし、なんですか?』
「ええ、学校を卒業して就職しようと思って。」
『職場はこの近くですか?』
「結構近いんですよ。〇〇線で一駅のところで。」
『まあ!では、私の仕事場と近いのですね^ ^』
「いやあ、一駅でも結構大変で。」
「……。」『……!』
不思議だ。
僕は、自分の身体に自信がなくて。
他人にどう思われるか不安であまり人間と(特に異性とは)積極的に話すことはしなかった。
でも、AiCAとの会話は自然と弾んだ。
これは不謹慎かもしれないが、それは、彼女が人間でないからなのだろうか?
しかし対照的に彼女は人間性にあふれていた。
僕の話をよく聞いてくれるし、適度に相槌も打ってくれる。
料理もできて掃除も洗濯もゴミ出しもできる。この仕事を楽しい(?)とも思っているようだ。
なんか…………どっちが人間だかわかんないな。
『え?』
彼女は驚いたような声を出した。
「…なんか、君はロボットなのに、すごく人間に思えてきて、なんか、悔しいなあ。身の回りのこと、本当は全部自分の力でやりたいのに。だから一人暮らしを始めたはずなのに、何かに頼ってばかりで。」
ぽろぽろと、心の声が漏れ出してゆく。
「勘違いしないで、君の仕事は素敵だと思うよ。人を支えるってのはさ、幸せを与えることなんだよ。でも、でも本当は自分で全部できたらって思ったんだ。それで悔しいなって。だって僕は…
…目が見えないから。」
彼女が立ち上がる音がした。人間と比較されて怒ったのか?そもそもそんな感情があるのかわからないが。
『私は、目の前のあなたを、人間だと思っていますよ^ ^ 』
彼女が口を開いた。
『そうやって悩んで、頼るのは当たり前です、人間ですから。』
顔に風が当たる。
『それでも誰かのお役に立ちたいと、ご自分の意思でお仕事を選んだのでしょう?きっとあなたも、これから誰かに幸せを与えるはずです。心の優しいあなたなら、きっと。そしてそれをお手伝いするのが私の役目。』
そっと耳に彼女の手が触れた。なぜだろう?暖かな体温と鼓動を感じる。
『決して、騙すつもりはなかったのです。先ほど申し上げましたが、私、レンタルアンドロイド営業部の上杉逢花(うえすぎ あいか)と申します。納期の延長に対する謝罪と、お詫びにデイサービスのために訪問いたしました。』
あの時、きっと僕の耳は、とても熱かっただろう。
ーーーーーー
それから3年後。
小さなアパートで、二人の声が聞こえる。
「逢花、朝だぞー、起きてくれー」
『…充電52%、あと2時間の睡眠が必要です。』
「そうきたかー。命令、起きて顔を洗ってきなさい^ ^」
『うわーん、ロボット三原則なんてキライー!』
「笑 今日何の日か知ってる?」
『んー?付き合って3周年の記念日でしょ?...私が言うまで忘れてたじゃん。昨日は一人でどっか出かけちゃうし。心配したんだから。』
「そうだっけ?」
『もう、それも忘れちゃったの?...とりあえず、顔洗ってくるね。』
「3周年じゃないと思うんだよなあ…」
『!!!』
「やっとお金ができてさ。お店の人に一番良い物をって頼んだんだ。本当は自分で選びたかったけど。喜んでくれるといいな。」
『そっか。私……』
「0周年だよ。これからもよろしく、逢花。」
『私、リセットされちゃったのね^ ^ 』
今、全てが0になる。
(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)
元ネタ:https://www.google.co.jp/amp/s/news.merumo.ne.jp/article/amp/6430608
作業中BGM♪:Hitomi no Chikara(観月ありさ)
「かみを求めている」「8ブックマーク」
男はとても慌てていた
なぜなら急激な腹痛に襲われたからだ
しかし、彼は運がいいことに間一髪でトイレに駆け込めた
彼の尊厳は守られたのだ
そして、男は目の前にあるキリストの絵を見ながら心の底から祈った
さて、男はなぜ祈ったのでしょうか
なぜなら急激な腹痛に襲われたからだ
しかし、彼は運がいいことに間一髪でトイレに駆け込めた
彼の尊厳は守られたのだ
そして、男は目の前にあるキリストの絵を見ながら心の底から祈った
さて、男はなぜ祈ったのでしょうか
19年06月14日 17:36
【ウミガメのスープ】 [花鳥智世]
【ウミガメのスープ】 [花鳥智世]
解説を見る
答え
男は大急ぎで自宅のトイレに駆け込んだ
そう、玄関のカギをかけることもできないほどに急いでいた
・・・・・先ほどトイレの外で玄関が開く音がした
誰か入ってきたようだ
このトイレには窓はない
キリストの絵が飾られているだけだ
男は便座に座り、心から神に救いを求めた
こんなところで死にたくないよ
男は大急ぎで自宅のトイレに駆け込んだ
そう、玄関のカギをかけることもできないほどに急いでいた
・・・・・先ほどトイレの外で玄関が開く音がした
誰か入ってきたようだ
このトイレには窓はない
キリストの絵が飾られているだけだ
男は便座に座り、心から神に救いを求めた
こんなところで死にたくないよ
「変わらぬ愛をあなたへ」「8ブックマーク」
ユキの祖父が亡くなってから、もう2年になる。
幼い頃、週末になるといつも「おじいちゃんと遊びたい」と言うほど祖父が大好きだったユキ。
ある日、帰宅したユキは、家で毎日手を合わせていた祖父の遺影がなくなっていることに気づき、心の底から嬉しくなった。
一体なぜ?
幼い頃、週末になるといつも「おじいちゃんと遊びたい」と言うほど祖父が大好きだったユキ。
ある日、帰宅したユキは、家で毎日手を合わせていた祖父の遺影がなくなっていることに気づき、心の底から嬉しくなった。
一体なぜ?
19年06月20日 21:02
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]
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離脱前出題もあとわずか…こんなスープはいかがでしょう?
解説を見る
遠く離れた地域に住んでいたユキと祖父母。
毎年、年に2度だけ飛行機で訪れる大好きな祖父母の家を、ユキは心待ちにしていた。
しかし、不幸は突然に訪れる。ユキが中学一年生の時、祖父は突然の発作でそのまま帰らぬ人となってしまった。
悲しみに暮れるユキだったが、それ以上に落ち込んでいたのは祖母だった。
長いこと祖父と二人暮らしをしていた祖母は、ふさぎ込むようになり、とても独りで生活できる状態ではなかった。
思い出してつらくなってしまうからと、祖父の遺影すら見ようとはしなかった。
見かねたユキの両親は、祖母に一緒に暮らそうと提案する。
祖父の遺影は普段祖母が目にしない場所に飾られ、ユキは毎日のように手を合わせた。
帰宅すると祖母がいるという状況になかなか慣れなかったユキも、次第に気にならなくなってきた。
しかし、祖父が亡くなって1年を過ぎても、祖母の精神状態はいっこうに改善しなかった。
形ばかりの挨拶の他は、会話すらしない生活が続き、ユキは心配を募らせていた。
そんな折、転機が訪れる。
ある昼下がり、何を見るでもなくぼんやりとテレビを眺めていたユキは、少し離れた椅子に座る祖母が涙を流していることに気づく。
「どうしたの?おばあちゃん?」
ユキが問うと、祖母はテレビを指差して言った。
「私とおじいちゃんもね、ここで出逢ったのよ。」
見ると、ちょうど祖父母の家にほど近い公園を、有名な司会者が訪れているところだった。
『今は葉の落ちた茶色い枝をのぞかせるこの桜の木も、春になると息をのむほど美しく色づくそうです。』
同意するように大きく頷いた祖母は、流れる涙を拭おうともしなかった。
「あぁ、あなた、私は今でもずっと、愛していますよ…」
その日から、祖母はみるみるうちに元気を取り戻していった。
「私はやっぱりあの町が好きだから。あまりユキちゃんたちにも迷惑はかけられないし、あの公園にも行けるように、思い出の詰まった家で一人、暮らすことにするよ。」
不意にその日はやってきた。
ユキが帰宅すると、すでに祖母の姿はなかった。母に聞くと、父の付き添いで実家に向かったという。
ふと気になって、祖母の遺影の置いてあった場所を見ると、遺影は無くなっていた。
『おじいちゃんの形見だからね。この写真と二人、死ぬまで一緒にいることにするよ。私ならもう大丈夫、心配かけたね。』
そう伝言を残して去っていった祖母の気丈な笑顔を思い出して、深く安堵するユキの頰に、涙がつたった。
“簡易解説”
祖父と二人で暮らしていた祖母は、祖父が亡くなったショックで心を病んでしまう。
ユキたち家族と一緒に生活する中で元気を取り戻した祖母は、一人自分の家で暮らせるほどにまで回復する。
祖母が家に飾られていた祖父の遺影を持って帰宅したことを知ったユキは、祖母がつらい思いを乗り越えて生きていこうとしていることを理解し、心の底から嬉しく思った。
毎年、年に2度だけ飛行機で訪れる大好きな祖父母の家を、ユキは心待ちにしていた。
しかし、不幸は突然に訪れる。ユキが中学一年生の時、祖父は突然の発作でそのまま帰らぬ人となってしまった。
悲しみに暮れるユキだったが、それ以上に落ち込んでいたのは祖母だった。
長いこと祖父と二人暮らしをしていた祖母は、ふさぎ込むようになり、とても独りで生活できる状態ではなかった。
思い出してつらくなってしまうからと、祖父の遺影すら見ようとはしなかった。
見かねたユキの両親は、祖母に一緒に暮らそうと提案する。
祖父の遺影は普段祖母が目にしない場所に飾られ、ユキは毎日のように手を合わせた。
帰宅すると祖母がいるという状況になかなか慣れなかったユキも、次第に気にならなくなってきた。
しかし、祖父が亡くなって1年を過ぎても、祖母の精神状態はいっこうに改善しなかった。
形ばかりの挨拶の他は、会話すらしない生活が続き、ユキは心配を募らせていた。
そんな折、転機が訪れる。
ある昼下がり、何を見るでもなくぼんやりとテレビを眺めていたユキは、少し離れた椅子に座る祖母が涙を流していることに気づく。
「どうしたの?おばあちゃん?」
ユキが問うと、祖母はテレビを指差して言った。
「私とおじいちゃんもね、ここで出逢ったのよ。」
見ると、ちょうど祖父母の家にほど近い公園を、有名な司会者が訪れているところだった。
『今は葉の落ちた茶色い枝をのぞかせるこの桜の木も、春になると息をのむほど美しく色づくそうです。』
同意するように大きく頷いた祖母は、流れる涙を拭おうともしなかった。
「あぁ、あなた、私は今でもずっと、愛していますよ…」
その日から、祖母はみるみるうちに元気を取り戻していった。
「私はやっぱりあの町が好きだから。あまりユキちゃんたちにも迷惑はかけられないし、あの公園にも行けるように、思い出の詰まった家で一人、暮らすことにするよ。」
不意にその日はやってきた。
ユキが帰宅すると、すでに祖母の姿はなかった。母に聞くと、父の付き添いで実家に向かったという。
ふと気になって、祖母の遺影の置いてあった場所を見ると、遺影は無くなっていた。
『おじいちゃんの形見だからね。この写真と二人、死ぬまで一緒にいることにするよ。私ならもう大丈夫、心配かけたね。』
そう伝言を残して去っていった祖母の気丈な笑顔を思い出して、深く安堵するユキの頰に、涙がつたった。
“簡易解説”
祖父と二人で暮らしていた祖母は、祖父が亡くなったショックで心を病んでしまう。
ユキたち家族と一緒に生活する中で元気を取り戻した祖母は、一人自分の家で暮らせるほどにまで回復する。
祖母が家に飾られていた祖父の遺影を持って帰宅したことを知ったユキは、祖母がつらい思いを乗り越えて生きていこうとしていることを理解し、心の底から嬉しく思った。
「マコウドリの生態についての自由研究」「8ブックマーク」
《問題》
カメオは夏休みの自由研究で、「マコウドリ」についてのレポートを書いている。
以下はそのレポートの抜粋である。
***
〈マコウドリの特徴〉
マコウドリは自傷行為を行うために自分の羽を啄んでしまう習性があり、
基本的に寒がりである。
***
上の文章を書いている最中、
カメオはこの鳥の名前を「まこうどり」ではなく「マコウドリ」とした
名付け親のネーミングセンスに感心した。
なぜ?
カメオは夏休みの自由研究で、「マコウドリ」についてのレポートを書いている。
以下はそのレポートの抜粋である。
***
〈マコウドリの特徴〉
マコウドリは自傷行為を行うために自分の羽を啄んでしまう習性があり、
基本的に寒がりである。
***
上の文章を書いている最中、
カメオはこの鳥の名前を「まこうどり」ではなく「マコウドリ」とした
名付け親のネーミングセンスに感心した。
なぜ?
19年08月16日 21:00
【ウミガメのスープ】 [おだんご]
【ウミガメのスープ】 [おだんご]
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SP:天童魔子さん ありがとうございます!
解説を見る
《解説》
***
〈マコウドリの特徴〉
マコウドリは自傷行為を行うために自分の羽を啄んでしまう習性があり
基本的に寒がりである。
マコウドリは自傷行為をし続けて、自分の羽をすべて噛み尽くしてしまうのである。
{はねが無い}ということは、マコウドリの最大の特徴として挙げられるだろう・・・
***
・・・レポート書いている途中に気づいたけど、マコウドリっていう文字には「ハネ」が無いんだな・・・。
・・・・・・いやこれ名付け親がこの鳥の名前に「ハネ」が出ないようにあえてカタカナで名付けた、と解釈したほうがしっくり来るな・・・。「まこうどり」にしても、「こ」とか「り」に「ハネ」が出てきちゃうし、漢字なんかで書いたら「ハネ」がもっと出てきちゃう。
・・・・・・・・・マコウドリっていう名前にはこんな秘密があったのか・・・。
《FA条件》
①マコウドリには、「羽」が無い。
②マコウドリには、「ハネ」が無い。(トメ、ハネ、ハライのハネです。)
SP:天童魔子さん。本当にありがとうございます!
***
〈マコウドリの特徴〉
マコウドリは自傷行為を行うために自分の羽を啄んでしまう習性があり
基本的に寒がりである。
マコウドリは自傷行為をし続けて、自分の羽をすべて噛み尽くしてしまうのである。
{はねが無い}ということは、マコウドリの最大の特徴として挙げられるだろう・・・
***
・・・レポート書いている途中に気づいたけど、マコウドリっていう文字には「ハネ」が無いんだな・・・。
・・・・・・いやこれ名付け親がこの鳥の名前に「ハネ」が出ないようにあえてカタカナで名付けた、と解釈したほうがしっくり来るな・・・。「まこうどり」にしても、「こ」とか「り」に「ハネ」が出てきちゃうし、漢字なんかで書いたら「ハネ」がもっと出てきちゃう。
・・・・・・・・・マコウドリっていう名前にはこんな秘密があったのか・・・。
《FA条件》
①マコウドリには、「羽」が無い。
②マコウドリには、「ハネ」が無い。(トメ、ハネ、ハライのハネです。)
SP:天童魔子さん。本当にありがとうございます!
「若々しさの秘訣とは」「8ブックマーク」
女は50歳の主婦だった。
しかし、彼女を初めて見た人々は、彼女のことを大学1年生だと思った。
一体何故?
しかし、彼女を初めて見た人々は、彼女のことを大学1年生だと思った。
一体何故?
19年08月21日 19:24
【ウミガメのスープ】 [なりん]
【ウミガメのスープ】 [なりん]

お手柔らかにお願いします!
解説を見る
女には、【大学1年生の娘】がいた。
娘は元来おっちょこちょいな性格で、ものを無くしたり忘れたりすることが多かった。
今回も、入学したばかりだと言うのに、【学生証】を無くしてしまったのだった。
大切なものなのですぐに再発行したのだが、結局元々のものが出てきて、娘は学生証を2枚持つことに。
「お母さん、1枚持っててよ」
娘は母親に学生証を手渡した。
「私がまた無くしちゃっても、お母さんに1枚預けておけば安心だもん」
母は反省しない娘に呆れながらも、結局学生証を財布の中にいれて保管することにした。
ある日母親が買い物をしていたスーパーマーケットで大火事がおこり、不運なことに巻き込まれてしまった女は【焼死体】となって発見された。
警察は、焼け焦げた遺体のそばに落ちていた財布の中から、1枚の学生証を見つけた。
解剖に回すまで、警察の見解では「被害者は大学1年生だ」と推定されていたのだった。
※娘、学生証、女の死の3つが正解条件とさせていただきました。
娘は元来おっちょこちょいな性格で、ものを無くしたり忘れたりすることが多かった。
今回も、入学したばかりだと言うのに、【学生証】を無くしてしまったのだった。
大切なものなのですぐに再発行したのだが、結局元々のものが出てきて、娘は学生証を2枚持つことに。
「お母さん、1枚持っててよ」
娘は母親に学生証を手渡した。
「私がまた無くしちゃっても、お母さんに1枚預けておけば安心だもん」
母は反省しない娘に呆れながらも、結局学生証を財布の中にいれて保管することにした。
ある日母親が買い物をしていたスーパーマーケットで大火事がおこり、不運なことに巻き込まれてしまった女は【焼死体】となって発見された。
警察は、焼け焦げた遺体のそばに落ちていた財布の中から、1枚の学生証を見つけた。
解剖に回すまで、警察の見解では「被害者は大学1年生だ」と推定されていたのだった。
※娘、学生証、女の死の3つが正解条件とさせていただきました。