みんなのGood

物語:4票納得感:4票
街を見下ろす神社のベンチに座っている高校生のムイ。隣に座っているのは大好きな幼馴染のユウキ。

(めっちゃいい雰囲気だし、今のうちに告白しちゃおうかな…。でも、よく聞こえなかったとかはぐらかされちゃうかも…。)

さっきからずっとどきどきしているけど、そんな葛藤からさらに緊張してしまう彼女は、思いっきり別のことを考えようと目の前の光景に集中した。

さて、このとき勉強熱心なムイの頭の中には、{授業で習ったとある村}の話が思い浮かんだとする。
その村が、それがないおかげで苦労している道具とは一体なんだろう?
23年06月23日 22:21
【20の扉】 [さなめ。]

ご参加ありがとうございました。




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【{リアカー}】

要約:夏祭りの日、花火を見ようと街を見下ろせる神社にやってきていたムイ。目に映る花火の綺麗な色の要因である炎色反応を授業で習ったことを思い出した。
授業内で教員が伝授した語呂合わせにおいてK村にないとされているのはリアカーである。

【解説:】

小さくなったりんごあめを片手に、石段を一つずつ登っていく。普段は早歩きなのに、こういう時は待っていてくれるのも優しい感じ。嬉しい。

最後の段差なんか、手を差し伸べてくれた。こんなクサいことも平気でやっちゃうのは昔からだけど、今日は不思議とそうは思わない。それは、ずっと楽しみにしてた日だからかも。

お母さんから借りた浴衣を着付ける練習や、見晴らしのいい子の神社のリサーチ。めんどくさがりだけど、なぜか張り切っちゃったから、ユウキに怪しまれてないか心配だ。
弟とかにはもうバレてるかもしれない。一週間前から緊張して苦悶する声が隣の部屋まで漏れてて、「変な姉ちゃん、ある日狂って奇声連発」なんて言われてたりして。

まだ不格好じゃないか気になる浴衣を気にしつつベンチに近づくと、噂通り見晴らしのいい場所に息を呑む。もうすぐ花火が打ち上がる。ここからならそれがよく見えるだろう。交差点を七曲りくらい迷った甲斐があった。

街を見渡して、大志を抱け!と叫ぶユウキにクラークか!とツッコミを入れてからは、ほとんど会話しなかった。綺麗な花火がすぐに始まってしまい、話そうと思う雰囲気ではなかったんだ。

私は今日の思い出を振り返る。一匹を取れなかった金魚に笑い合ったり、思いのほかうまくいった射的で全国を目指そうかなんて冗談を言ったり、クラスメイトと途中で合流して踊りを見たり。友達が散財しすぎてお金が足りなくなっちゃったこともあったっけ。貸そうかな、とも思ったけど、ユウキはあてにすんな、あいつには酷すぎる借金がって言われてやめた。

今日はとても楽しかったし、いつももとても楽しい。だから、もっと一緒にいたい。
そういうふわふわとした思いを言葉にしたくなる。

幻想的な花火の光に包まれつつ、花火の上がるまでは辺りは息を吸う音が聞こえるくらいに静かで。めっちゃいい雰囲気だし、今のうちに告白しちゃおうかな…。
でも、花火の打ち上がる音でよく聞こえなかったとかはぐらかされちゃうかも…。

思いが受け入れられるか不安になるまで行ったところで、自分が自然と告白のことを考えていることに戸惑う。私はやっぱりユウキのこと…。

そんな葛藤が恥ずかしくなって、緊張を誤魔化そうと全く別のことを考える。そういえば、夏祭りに合わせて、化学の先生が花火の仕組みを教えてくれたんだった。

炎色反応で色が変わる。確か語呂合わせは、{『リアカーなきK村』!}

だとすると、今上がってる赤い花火はリチウム。さっきの黄色がナトリウム。紫がカリウムで…。
続きが『借りようとするもくれない』。カルシウムのオレンジと、ストロンチウムが…。

「あのさっ!!」

急に、打ち上がる花火に負けない大声が隣から聞こえる。思わず振り向くと、ユウキがじっとこちらを見ていた。

そうだ、ストロンチウムはこんな紅色。恥ずかしさを誤魔化して考えるのを続けていると、ユウキは、さっきまで私が考えていたことと全く同じことをゆっくりと口にした。

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「…で、そのまま手ー繋いで帰ったって」
「小学生すぎる…」
「今もあんな感じで、お互い熱々な感じ」
「恋の中和反応ってこと〜?」
「幼馴染な時点で、二段階滴定くらいか」
「ところ構わずベタベタくっついちゃって〜」
「お互いに、ベタベタなのは君のせい、みたいなね」
良質:3票トリック:1票納得感:4票
カメコは夏休みに農家の祖父母のもとで1週間ほど滞在した。
その滞在について書いた絵日記に{1文字}加えて、カメコを{約3000㎞}移動させてください。

文字を当てる際は、元の記述と加えた文字が分かるように質問してください。
例:「みそしる」に「お」を加えて「おみそしる」にしますか?
23年07月01日 22:54
【20の扉】 [ほずみ]

SP:松神さん、だだだださん 一足早い夏休みの宿題です!




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《答え》
【とうきび畑 → {さ}とうきび畑】


《解説》
とうもろこしのことをとうきびと呼ぶ地域の一つに北海道がある。
また、さとうきびは沖縄県を中心に栽培されている。
とうきび(=とうもろこし)畑を見たという文に「{さ}」の一文字を加えることで、さとうきび畑を見たという文にできる。
つまり、カメコの旅行先を北海道から沖縄までの最大約3000km離れた場所に変えることができる。
トリック:3票物語:1票納得感:4票
ラテラ王国民、特に位の高い人々の間では、ダジャカルデと呼ばれる料理を食べるとき、少し残すことがマナーであり、全て平らげてしまうとマナー違反とされている。
しかしある日、ラテラ国の王子であるレオンが、ダジャカルデを一切残すこと無く平らげたところ、国民から賞賛された。
一体何故?

※この問題はBS問題です
出題後30分が経過するか正解が出ましたら一時間のBSタイムに突入いたします
BSタイム中は雑談でも質問でもネタ質でもマナーと良識の範囲であればなんでも受け付けます!
BSタイムが終わりましたら速やかに問題を解く作業にお戻り下さい!

☆スペシャルサンクス
「マクガフィン」さん 、ダジャカルデの使用許可ありがとうございました!
&BS問題投票してくださった皆様!
&いつも私の問題に参加してくださる皆様!!
&今このBSに参加して下さっているあなた!!!
23年07月07日 22:00
【ウミガメのスープ】 [ベルン]



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ラテラ国から遠く離れたボーノ国の王様との会談の時。
その王様はラテラ国のマナーに疎く、ダジャカルデを全て平らげてしまった。
もし自分だけダジャカルデを少し残すと、王様に恥をかかせると思ったレオン王子は、王様と同じようにダジャカルデを全て平らげた。
その様子がニュースになり、国民から、レオン王子はとても気の遣える人だと賞賛された。
父親は両方「8Good」
良質:3票トリック:1票納得感:4票
修学旅行でお土産やさんに来た青井カメオ。

班員の友達みんなが、限定品の青色のキーホルダーを買うのを見て、カメオも同じ種類のものを買おうと思ったのだが、結局彼は一人だけ、ピンク色のキーホルダーを買った。

どうして青色の方を買わなかったのだろう?
23年08月09日 20:05
【ウミガメのスープ】 [みさこ]

少し要知識ですが、知らないと解けないくらいではありません!




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カメオたちが買おうとしていたのは、{名前プレート付きの}キーホルダーだった。

お土産やさんがいろんな名前のものを用意しているのだが、用意はあくまでよくある名前のものに限られ、オーダーメイドをお願いすることはできない。

翔太くん「このドラゴンのやつ、みんなで買おーぜ!」
晴樹くん「えーっと、『はるき』、『はるき』…。あ、あった!」
幸次郎くん「さすがに『こうじろう』はないかあ…。『こうじ』にしとこ。」

カメオくん「カメオ…。ない。かすってるのもない。」

カメオくん「あ〜。『あおい』ならあるなあ。ドラゴンじゃないけど、こっちのネコのも可愛いし、これにするか。」


カメオは自分の苗字の『あおい』(女の子の名前用で用意されていたもの)のプレートがついた、ピンク色のキーホルダーを買うことにした。
トリック:2票物語:4票納得感:2票
瑞希のクラスメイトである神田。
容姿端麗で気遣いのできる努力家なナイスガイらしいのだが、はっきり言って瑞希の好みのタイプではない。

そんな神田のことを、瑞希が恋愛的な意味で「{好き}」と言い出したのは一体何故?
23年08月30日 23:28
【ウミガメのスープ】 [だだだだ3号機]



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【簡易解説】

{A.親友に恋心を自覚させるため。}



【ながいやつ】

「神田くんって甘いもの好きらしいよ…可愛くない?」


私は瑞希。
華も恥じらう現役JKというやつだ。
突然だが、そんな私の悩みを聞いて欲しい。

私には美優という友達がいる。
さっきから私の隣でクラスメイトの「カンダクン」について熱心にプレゼンしているこいつだ。
こいつは小学校からの友達で、そのまま地元の中学、高校へと一緒進学した…まあ、腐れ縁というやつだ。
悩みというのは他でもない、最近美優と二人っきりになるたび、「カンダクン」がいかにカッコいいかを私にアピールしてくるのだ。

今日も放課後にいつものように二人でダベっていたらこれである。いや、予想はしていたけど。

件の「カンダクン」…もとい「神田信也」だが、正直いいやつだとは思う。
人当たりがよくクラスに馴染み、素直な性格で人物としては好感が持てる。ただよく言えば柔和、悪く言えばナヨっとしたタイプで、ちょっと男らしさに欠けるなと感じる。
美優評としては、「{容姿端麗で気遣いができ、努力家なナイスガイ}」とのことだ。

別にイケメンではない。断じて。


初めの頃は適当な相槌をしながら流していたのだが、ここ数日の美優ははっきり言って異常だ。自覚があるかは不明だが、口を開けばカンダクンの話しかしていない。やれ「努力家でよく自習室にいる」とか「こないだ財布を交番に届けてた」とか「スイーツ好きなのが可愛い」とか、どこから聞いたかもわからないカンダクンTipsを熱弁してくる。
まあ正直それは良い。大体話の最後には…


「ね!瑞希もかっこいいと思うよね!」

<(知るか)>「ソウダネ…」


なぜこちらに意見を求めるのか。
心のなかで毒づきながら、何回目もわからない空返事をする。


「あのさ…そんなにカンダクンのことが好きなら、さっさと告白とかすればいいじゃん。」

「ヌゥエェッ!?別に好きとかそういうのじゃ…」


ウッソだろお前。

…そう、美優はまだ、{自分の気持ちが恋心であると気付いていない}。
思えば美優は誰とでも仲良くやれるタイプで、異性の友達も多い。明るく社交的で、だからこそ、自分の気持ちもまだ「そういうもの」だと思ってる。


(他人の気持ちには敏感な癖に…)


それにしても困った。私から言葉で促してもこいつは素直に認めないだろうし、第一その程度のアプローチならもう何度もしている。今でこそ私の前でしか「カンダクン」の話はしていないが、悪化すると他の友達にも同じようなムーブをし始めるかもしれない。こんなに分かりやすいのだ。美優の好意など美優以外にはあっさり見透かされるだろう。うっかり口の軽いやつにでも広まったらと考えると…いやダメだ。何とかしないと。

親友として、私にできること───手っ取り早く恋心を自覚させる手段は無いだろうか。


「{実はさ}」


思い浮かぶと同時に言葉にしていた。


「{私、神田くんのこと好きなんだよね。}」


「え、あ…。うん。…え?」


暫し、耐え難い沈黙が流れた。しまった。少し、意地悪だっただろうか。いやまあいかにも棒読みっぽかったし大丈夫か?第一、これぐらい荒療治の方が効くだろう。うん。

無理やり自分を納得させた隣で、未だ戸惑いの表情を浮かべ続ける美優。詰まりかけた返事の向こう側で、その瞳はいつまでも此方を見ようとしない。


「…冗談だよ。ごめんって。」


そう言われてやっと私を見た表情には、安堵と困惑が混じった表情が見えた。


「嫌なら名前でも書いときなよ。私以外にもそう言い出す子が居るかもだし。」

「…そうだね。」


多少の効き目はあっただろうか。いや、今ので確信を持って行動に移せるほど鋭い子なら、ここまでめんどくさい感じにはならなかっただろう。乙女心とはめんどくさいものだ。

再三になるが、神田くんは良いやつだ。自分以外の誰かを大事にし、尊べる人だと思う。それに多分、彼も美優のことを…………いや、野暮だな。

私にできることは見守ることだけなのだから。


───いつか、その想いがちゃんと芽吹くことを願って。