みんなのGood

要約：男の恋人が彼女自身の誕生日を何度も繰り返していたが男はそれに気付いていないため。


「誕生日おめでとう」
という恋人からのメッセージを6日間連続で受け取るなんて
自分の誕生日も送った内容もろくに覚えられていない可哀想な奴だと思われるだろう。
いや、ある意味今の私は可哀想な奴ではあるかもしれないが。

いったい何が悲しくて恋人が死ぬことを何度も何度も経験しなければならないというのだ。

一番最初の今年の誕生日、私は少し浮かれてお互いの仕事終わりに恋人と会う約束をしていた。
私の家に向かう途中で彼は暴走車が起こした事故に遭って死んだ。警察だか救急だかの人に言われて卒倒した。
次に意識が浮上すると私は自室のベッドで横になっていた。
癖でスマホを開くと――誕生日を迎える直前の時刻だった。
やり直せる！　日付が変わった瞬間に来た彼からのメッセージの後で彼の職場近くで待ち合わせするように約束を変更した。
結果、彼は待ち合わせ場所で通り魔に刺されて死んだ。

それからというもの。
3日目、仕事をサボって一緒に過ごそうとしても（私ともどもクソガキ共に絡まれて死んだ）、
4日目、会うことをやめてみても（彼の職場が爆弾テロに巻き込まれた）、
5日目、寄り道をするように言ってみても（建築現場の鉄骨が落ちてきて直撃した）、
6日目、思い切って別れてみても（家で泥酔していたところを隣の部屋が火を出した）、
何度も何度も彼は死んで、私の誕生日を迎える直前に時間が戻るのだ。

そしてもうすぐ、
7回目の202X年1月XX日を迎えようとしている。
私だって何もしていなかったわけではない。
3回目の時なんかは警察に通り魔をタレこんだりもした。
しかしそのときは何も起こらなかったのだ。
どうやら何が起きるかは不確定であるらしい。

彼が死ぬこと以外は。

何回この奇跡（拷問ともいえるが）が続くのかは分からない以上、
自傷やらは怖いしそれきりで繰り返しがおしまいになるのは嫌だ。
ポコン。
うだうだ考えているとスマホの画面にメッセージが浮かんだ。
彼からだ。
「誕生日おめでとう」
私はほぼ反射的にメッセージをタップした。大分限界だったのだろう。
私的には1日と間を置かずに会っているというのに、声が聴きたくてたまらなかった。
今度こそ、今度こそは今日を乗り越えたい。

「もしもし？うん、ありがとう。…あのさ、―――」

愛しの彼（｛が死ぬ運命｝）が倒せない

50年前、親父は柔道大会で優勝したらしい。そのときの盾とトロフィーを見ながらのこと。
「親父すげえなぁ。今はあんなだけど、昔は強かったんだなあ」
ガシャン
「あっ」
「やべ・・・落としちまった・・・壊れた・・・どうしよう」
「そうだ！この前｛瞬間接着剤｝買ったんだ！」
ヌリヌリ
「・・・まさかこの瞬間接着剤がここで必要になるなんてなぁ・・・」


＜A=接着剤＞

ちなみにCindyではこんな感じでした。↓
https://www.cindythink.com/puzzle/6490

本屋でファッション雑誌キャムキャムを万引きしたアヤカ。
店を出ると店員に呼び止められる。
「万引きしましたよね、ウチで売っているキャムキャム。怪しい動きをしていたので、ずっと見ていましたよ。
　盗んだ商品を確認しますので、ウチの事務所まで来てください。」
「嫌です。」
「あなたのやったことは犯罪ですよ。いいから事務所まで来てください。」

事務所で監視カメラの映像を確認したアヤカは、
自分が盗んでいるところを綺麗に撮られているのを見て、失敗したと思った。

カメオ『外に出ようか？カメタとカメミが＜兄妹＞仲良く抱き合って寝ているしな』

え・・・？

何故息子のカメタとお隣さんの娘であるカメミちゃんが兄妹である事を知って・・・

【FA:】
カッコウ

【簡易解説:】
凛さんと卯月ちゃんは苗字が同じ。珍しい苗字だったので卯月ちゃんは元々スケッチブックに苗字だけ書いていたが、回収･配布を毎授業行う先生が確認するときに紛らわしくなるので、苗字の隣に｛(卯)｝と記した。

+++++おまけ+++++

(4月12日)
今日は新学期初めての美術の授業。後々の野鳥観察スケッチの為の練習を行うらしい。先生からは、学期中ずっと使う各人のスケッチブックと、班ごとに鳥の模型が配られた。

みんな、先生が木材で作った鳥の模型のデッサンに四苦八苦していたのだが、これは卯月ちゃんにとって本領発揮といったところ。絵の上手さだけなら、誰にも負けない。

評価5も夢ではない描写を済ませ、早々にスケッチブックを提出しようとする。が…

(そういえば、名前を書かなきゃ。)

立ち上がって先生の前に来たところで、卯月ちゃんは思い当たる。先生が一旦回収し、次の授業で各人に配るので、スケッチブックには名前を書いておき配布を簡単にしなくてはならなかった。

後ろの自席に戻って鉛筆を取りに行くのが面倒だった卯月ちゃんは、前の席の友達にペンを借り、スケッチブックの裏側に苗字だけ記しておいた。

｛若凪｝

否、書き殴った。こんな珍しい苗字が被ったこともないし、パッと見でわかるだろう。うちの学校には｢若なんとか｣さんすらいない。

こんなズボラな若凪 卯月ちゃんが、そのとき借りたペンをまだ返していないのは想像に易い。

(9月12日)
親の事情で転校してきた凛さんを見て、卯月ちゃんは心底驚いた。

｛若凪 凛｝

なんと苗字が同じ。すごい偶然！
席も隣になったし、好きなアイドルの話ですぐ意気投合し、10月にはもう親友になった…のはいいとして。

一限の美術でいつものように流麗な作品の下書きを創出した卯月ちゃん。そそくさと先生に提出し、余った時間ではやく三限の数学の課題を終わらせねば…。

そこまで思ってふと気づく。半年前に書き殴った、｛若凪｝の文字。これでは先生がスケッチブックを配る際に即座の区別がつかない。

半年前に、｢同じ苗字がいる人は区別のつくように｣と注意喚起していた先生を想起し、苗字の横に｛(卯)｝と書いておいた。

｛若凪(卯)｝

｢みてみて凛さん！これ、カッコウ！｣

その名前の横に描いた簡単なイラストを隣に座る女の子に見せる卯月ちゃん。｛括弧卯｝でカッコウ。ちょっとしたユーモアである。

｢わ！上手！｣

転校初日で緊張気味だった凛さんが初めて見せた笑顔は、このときのものだった気がする。

おわり。

【要約:】
(卯)