みんなのGood

良質:6票納得感:2票
まさに理想の喫茶店だった。入った途端それを感じた。
内装、客層、そして接客の様子。店員の制服さえ好ましく思えた。いや、思えば外観から完璧だったじゃないか。
コーヒーもトーストもすばらしかった。
ずっとここにいたい……

……そんな気分が一転したのは、30分もしたころだったか。
いや、少しずつ気づいてはいたのだ、だが入ったときにはわからなかった……

……私は店を出ることにした。
会計のとき、店員の姿をあらためて見た。さっきは制服まで輝いて見えたのに、今となってはこれも嫌なものだ。
ーーー
彼はなぜ店を後にしたのだろう。
19年08月29日 21:10
【ウミガメのスープ】 [ron]

夜に憎かった坊主は、一晩たってもまだ憎いということです。それくらい恨みは続くということのたとえ




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――冷房が効きすぎていて寒いのだ。入った瞬間は快適でよかったのだが。
店員の制服は真夏だというのに長袖で、首までぴっちりと詰まっていた。冷房が強すぎるのはこれのせいではないのか?

まあ、いい店であることは確かだ。また秋になったら寄ることにしよう。
ステーキ禁止!「8Good」
良質:3票物語:4票納得感:1票
私の彼は一風変わった職を持っている。
そんな彼は明日、大事な仕事を控えているのだが、明日のことを考えると、本日の夕飯は、お料理で一番大好きなステーキが食べたい、そう彼は言い出したのだ。

…呆れた。

私が彼の口に放り込んだのが豚カツだったのは何故でしょうか。
19年09月05日 20:47
【ウミガメのスープ】 [さなめ。]

ちょっとゆるスープです。ご参加ありがとうございました。




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彼の職は、スパイ。というより{殺し屋}である。
明日は近頃ずっと追跡していた要人を遂にグサッとする大事な日。

ところが何であろうか、この弱虫は。

今回の要人のガードは固く、ともすれば彼の側がグサッとされる可能性もあるのはずっと前から承知の上のはずなのに、急に弱気になってしまってこんなことを。

>>今日が{最後の晩餐}になるかも知れない。お願い!サナメの作るステーキが食べたいんだ!

>>…いやいやいや、何を旧世代の詩人のような戯言。男なら、<勝つ>気でいかなきゃ駄目だろ!ほら、僕はあの要人さんをグサッとします!リピート!

>>…僕は…その。。。要人さんを……。

>>(*`Д´)ノ(豚カツ)!!!ぽーい

…いくらか月日は経ちましたが、彼は今日も元気です。

※立派なフィクションです。

地に堕ちた愛「8Good」
良質:6票トリック:2票


カメ男は女から、【あるもの】をとった。

【あるもの】は、カメ男がずっと欲しかったものだった。カメ男はとても喜ぶと、すぐに【それ】を捨てた。

女は、捨てられた【それ】を拾う気にもなれなかった。

【あるもの】とは一体なんだろうか?

19年09月14日 20:07
【20の扉】 [ひややっこ]

初出題です。SP:マクガフィンさん&ビッキーさん。ありがとうございました!




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カメ男は、女の持っている二枚のトランプに手を伸ばす。ババ抜きの、クライマックス。どちらかがジョーカーで、どちらかがカメ男の念願のカード。
意を決して、カメ男はカードを引いた。見れば、それはハートのAだった。

「あがり!」

カメ男は嬉々として、自分の持っていたカードとともにそれを捨てた。

簡単な方「8Good」
良質:3票トリック:1票納得感:4票
B社の開発した恋愛シミュレーションゲーム、
『ヒートアップ☆チアーズ』には、若林、真鍋、斉藤の3人のヒロインがいる。
中身は至って普通だが、『斉藤』ルートの攻略(最良のエンディングを見る)難易度が異常に高く、
ファンの間では『ギャルゲー最高難度のヒロイン』とよく言われていた。

{だが、そんな斉藤が
ファンの間で『簡単な方』ともよく言われるのは何故だろうか?}
19年09月25日 20:42
【ウミガメのスープ】 [ENE]

SSR!!!追加して!!!




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A「例のゲームの最難関ヒロインの名前、『サイトウ ヨウコ』で合ってたよな? 漢字何だっけ?」
B「えっと... {簡単な方の『サイトウ(斉藤)』}に洋菓子の『ヨウコ(洋子)』だったはず」
銀幕のスタァ「8Good」
物語:8票
カメオは映画館にいた。
スクリーンには、カメオの大好きな女優が映し出されている。

皆がゲラゲラと笑っているのに、カメオはひとり泣いていた。

いったいなぜ?

※参加テーマ『あなたの好きな女優さんは?』(解説に反映します)
19年09月28日 14:15
【ウミガメのスープ】 [みづ]

最近出題していなかったので、まったり回答になります




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『ウミガメ映画館』閉館のお知らせ。

永らくのご愛顧、ありがとうございました。

今週末、最後に私の好きな映画を上映させて頂きます。


「おい、ついに閉館だと」

「まぁ…頑張ってたよ。あの愛想の無さにしちゃ」

「懐かしいな。いつから映画館、行かなくなったっけ」

「よし!商店街の皆誘って、最後にあの偏屈ジジイの腰を抜かしてやろうぜ」


最終日。
カメオは、最高に笑えるコメディ作品をセットした。
勿論、主演女優は『黒木 華』だ。
大好きな彼女のコミカルな演技は、何度観ても飽きない。

ひとりでも客がいたら、フィルムを流し続けた日々。
儲けなどほとんどありゃしない。

そういや、学校サボって来てた奴らに金突き返して追い出したこともあったか。

こんな俺に連れ添ってくれた妻は死んじまった。
俺は映画が好きだ。
でももう疲れちまったよ。

最後だって関係ないね。
今日もいつも通り好きなもんを流すんだ。


「おい、ジジイ!大人35枚、子ども15枚だ」

見覚えのある顔ぶれだった。

「お前ら…」


流れているのは、往年の名作コメディ。

客は皆大爆笑している。

数十年ぶりに満席になった客席、皆の楽しげな笑い声。

「うっ、うう」

カメオはひとり、泣いていた。