みんなのGood

トリック:3票納得感:5票
闇の調合師から一週間分の薬を受け取ったアザゼルは一週間分の薬代より多い代金を支払った

チップではないとしたら何故?

【参加テーマ・好きなポテチの味は?】
23年02月27日 23:08
【ウミガメのスープ】 [アザゼル]



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アザゼル『いつものを頼む』

そう言ってアザゼルは無色のガラス瓶の蓋を開けてカウンターに置いた

調合師はテキパキと薬を調合するとサラサラと混ぜながら瓶に入れた

しかしアザゼルは受け取ろうとしない

まあ、いつもの事だ。調合師は一回分の薬を匙ですくうと自ら飲んでみせた

つまり毒見だ。アザゼルも闇に身を置く存在。他者を信用したりはしないのだ

しばらくしてアザゼルは一週間と一回分の薬の代金を置くと瓶に蓋をし懐にいれた

アザゼル『また来る。お前の腕は信用している』

アザゼルは店を出ていった。その背中にすら一切の隙を見せなかった




アザゼル『さーて!今日から一週間たっぷり楽しむぞ〜♪』

アザゼルは夜の歓楽街へと消えて行った
一ページ一傷害罪「8Good」
トリック:3票納得感:5票
本のページをめくるたび手を上げる男。
一体何故?
23年03月27日 23:13
【ウミガメのスープ】 [ベルン]

金曜日22時ごろまで予定




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電車内、つり革を持って立っている男。
つり革を離してページをめくり、また再びつり革を持つために手を上げる。
トリック:4票納得感:4票
我が家で長年、床掃除用の雑巾として使われてきた手拭い。
それを使ってテーブルを拭く母を見て、私は感極まって泣いた。

一体なぜ?
23年05月31日 20:51
【ウミガメのスープ】 [るょ]



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その手拭いは昔、テーブルを拭く用の布巾として使っていた。
使っているうちに見た目が汚らしくなったため、一時は捨てようかとも思ったのだが、
それなりに愛着もあったため、そのまま床掃除用の雑巾へと役割をチェンジさせたのだ。


そして今、我が家では、その手拭いを使って母がテーブルを拭いている。


…やったぞ!! ついに実験に成功した!!
私は見事タイムマシンを完成させ、過去に戻ることができたのだ!!


頬を伝う涙を、後に『それ』の後釜を務める別の手拭いで拭った。
壁に耳あり「8Good」
良質:3票トリック:3票納得感:2票
配管工のカメオは築40年以上経過した寂れた一軒家に住んでいる。
自宅兼作業場の一軒家は築年数相応に劣化しており、壁のところどころがひび割れ大きな亀裂の入っている箇所もあった。
ある日、隣家のカメコから騒音が聞こえてくると注意を受けたカメオは、壁を修理して厚くすることにした。

防音機能を向上させたおかげでカメコの家に騒音が漏れることはなくなった。
しかし、相変わらずカメコが文句を言い続けるので、カメオは軽度の寝不足に陥ってしまった。

カメオの家から騒音が漏れることはなくなったのに、どうしてカメコは文句を言い続けたのだろう?
23年06月21日 22:17
【ウミガメのスープ】 [虹色レインボー]



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カメオはカメコを殺して自宅の壁に死体を埋めた。
それ以降、夜になると殺された恨みからカメコの幽霊が出るようになり、カメオに呪詛を呟くようになったから。



<細かいお話>
配管工のカメオは真面目に仕事をこなす一方で、人間を解体するという趣味を持っていた。
自宅でもある作業場では、夜な夜な攫ってきた人間を分解し、自分の趣味を満喫していた。
ペンチ、鋸、ハンマーなどなど、選定された道具の数々は仕事でも趣味でも欠かすことの出来ない存在で、工具に付着した人間の血や脂は古い厨房の油汚れなんかよりも簡単に落とすことが出来た。

ある日、カメオは隣人であるカメコから注意を受けた。

「夜になるとお宅から物音が聞こえてくるときがあるんだけど、どうにかしてくれない」

カメオは夜に作業場で仕事をしたことがない。
間違いなく、趣味で発生した音だった。

「すみません。すぐに何とかします」

カメオはカメコの言葉にとても動揺した。
なぜなら彼は、自分の趣味が他人の迷惑になっていると思っていなかったからだ。

作業場の壁は所々ひび割れていて、大きな亀裂の入っている箇所もあった。
早急に何とかしなければ。
しかし、作業場にあるセメントの量は少なく、壁全体を補装するには十分に量が足りていなかった。
どうにかして今あるセメントだけで修理しなくては。

「あ、そうだ」

カメオは閃いた。
カメコを殺して処刑されたキリストの様に壁に磔れば、人間一人分のセメントを減らせるのではないか。
早速カメオは実行することにした。

カメコをハンマーで撲殺し、作業場の大きな亀裂を塞ぐようにカメコの死体を磔た。
そして、その周囲をセメントで覆い、カメコの死体がちょうど隠れるくらい壁を平らにならした。
壁のひび割れはすべて消え、亀裂もカメコが隠してくれた。
そのカメコもセメントが覆ってくれている。

「これでよし」

カメオは自分の作業に満足した。

ただ一つだけ、カメオには誤算があった。
それは、殺したカメコが毎晩枕元に立ち、自分に文句を言うようになったことだ。
カメオはカメコの声に顔をしかめながら時計を確認する。
予定していた就寝時間はとっくに過ぎていた。

「ああ、五月蠅いなあ。こんなことなら他の死体と同じように、殺したとき口を潰しておくんだった」
物語:4票納得感:4票
街を見下ろす神社のベンチに座っている高校生のムイ。隣に座っているのは大好きな幼馴染のユウキ。

(めっちゃいい雰囲気だし、今のうちに告白しちゃおうかな…。でも、よく聞こえなかったとかはぐらかされちゃうかも…。)

さっきからずっとどきどきしているけど、そんな葛藤からさらに緊張してしまう彼女は、思いっきり別のことを考えようと目の前の光景に集中した。

さて、このとき勉強熱心なムイの頭の中には、{授業で習ったとある村}の話が思い浮かんだとする。
その村が、それがないおかげで苦労している道具とは一体なんだろう?
23年06月23日 22:21
【20の扉】 [さなめ。]

ご参加ありがとうございました。




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【{リアカー}】

要約:夏祭りの日、花火を見ようと街を見下ろせる神社にやってきていたムイ。目に映る花火の綺麗な色の要因である炎色反応を授業で習ったことを思い出した。
授業内で教員が伝授した語呂合わせにおいてK村にないとされているのはリアカーである。

【解説:】

小さくなったりんごあめを片手に、石段を一つずつ登っていく。普段は早歩きなのに、こういう時は待っていてくれるのも優しい感じ。嬉しい。

最後の段差なんか、手を差し伸べてくれた。こんなクサいことも平気でやっちゃうのは昔からだけど、今日は不思議とそうは思わない。それは、ずっと楽しみにしてた日だからかも。

お母さんから借りた浴衣を着付ける練習や、見晴らしのいい子の神社のリサーチ。めんどくさがりだけど、なぜか張り切っちゃったから、ユウキに怪しまれてないか心配だ。
弟とかにはもうバレてるかもしれない。一週間前から緊張して苦悶する声が隣の部屋まで漏れてて、「変な姉ちゃん、ある日狂って奇声連発」なんて言われてたりして。

まだ不格好じゃないか気になる浴衣を気にしつつベンチに近づくと、噂通り見晴らしのいい場所に息を呑む。もうすぐ花火が打ち上がる。ここからならそれがよく見えるだろう。交差点を七曲りくらい迷った甲斐があった。

街を見渡して、大志を抱け!と叫ぶユウキにクラークか!とツッコミを入れてからは、ほとんど会話しなかった。綺麗な花火がすぐに始まってしまい、話そうと思う雰囲気ではなかったんだ。

私は今日の思い出を振り返る。一匹を取れなかった金魚に笑い合ったり、思いのほかうまくいった射的で全国を目指そうかなんて冗談を言ったり、クラスメイトと途中で合流して踊りを見たり。友達が散財しすぎてお金が足りなくなっちゃったこともあったっけ。貸そうかな、とも思ったけど、ユウキはあてにすんな、あいつには酷すぎる借金がって言われてやめた。

今日はとても楽しかったし、いつももとても楽しい。だから、もっと一緒にいたい。
そういうふわふわとした思いを言葉にしたくなる。

幻想的な花火の光に包まれつつ、花火の上がるまでは辺りは息を吸う音が聞こえるくらいに静かで。めっちゃいい雰囲気だし、今のうちに告白しちゃおうかな…。
でも、花火の打ち上がる音でよく聞こえなかったとかはぐらかされちゃうかも…。

思いが受け入れられるか不安になるまで行ったところで、自分が自然と告白のことを考えていることに戸惑う。私はやっぱりユウキのこと…。

そんな葛藤が恥ずかしくなって、緊張を誤魔化そうと全く別のことを考える。そういえば、夏祭りに合わせて、化学の先生が花火の仕組みを教えてくれたんだった。

炎色反応で色が変わる。確か語呂合わせは、{『リアカーなきK村』!}

だとすると、今上がってる赤い花火はリチウム。さっきの黄色がナトリウム。紫がカリウムで…。
続きが『借りようとするもくれない』。カルシウムのオレンジと、ストロンチウムが…。

「あのさっ!!」

急に、打ち上がる花火に負けない大声が隣から聞こえる。思わず振り向くと、ユウキがじっとこちらを見ていた。

そうだ、ストロンチウムはこんな紅色。恥ずかしさを誤魔化して考えるのを続けていると、ユウキは、さっきまで私が考えていたことと全く同じことをゆっくりと口にした。

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「…で、そのまま手ー繋いで帰ったって」
「小学生すぎる…」
「今もあんな感じで、お互い熱々な感じ」
「恋の中和反応ってこと〜?」
「幼馴染な時点で、二段階滴定くらいか」
「ところ構わずベタベタくっついちゃって〜」
「お互いに、ベタベタなのは君のせい、みたいなね」