みんなのGood

懐旧夫人「9Good」
トリック:9票
少し長くなるわよ。

今よりうんとのんびりしていた時代。
あたしが超アットホームな職場でOLしてた頃のこと。

同じ部署の同僚に可愛らしい子がひとりいてね。
早くにお母さんを亡くしたんだけど、そんな暗さを少しも感じさせない天真爛漫で向日葵のような女の子だったわ。
その子がいると職場がパッと華やいだものよ。
誰からも好かれていてさ、あたしもよく連れ出してはお茶したり食事したり、映画に行ったこともあったっけ。
まるで昨日のことのよう。
折に触れて懐かしんでは、また会って話がしたいなって思ってたの。

そうしたら、つい先日の夜、街でばったりその同僚と再会したのよ。
年月って残酷よね、すっかり様変わりしていたわ。
でも当然か。何十年ぶりだもの。昔と変わらない美貌の人妻なんて、あたしぐらいのものよね。
近況を聞いたら、最近孫が出来たって嬉しそうに話してた。

そうかあ、お孫さんがねえ…

今は気楽な独り暮らしを謳歌してる、家はこの近くだからよかったら寄って行かない?って誘われたけど、さすがにそれはお断りしたわ。
いくらなんでも、ちょっと、ねえ。

時間はたっぷりあったから、その後少しお茶して帰りました。


あたしが何故、家へのお誘いをお断りしたのか。明確な理由があるのですけれど、どう? お分かりかしら?
21年03月27日 10:59
【ウミガメのスープ】 [きまぐれ夫人]

外角低めアンフェアギリギリのチェンジアップ




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彼に下心なんか無いことは重々分かってますけど、独身中年男性の部屋に夜、美魔女の人妻が一人で行けるはずがないでしょう?町中の噂になっちゃうわよ。

そんなことより、あの向日葵娘がお母さんですって!
素敵じゃない!
たまにお父さんに連れられて会社に来ては、空いた席にちょこんと陣取ってニコニコとみんなに愛想を振りまいていた、あのお下げ髪の女の子が、お母さん!
なんだか胸が熱くなるわ。
家族みんなでいっぱい幸せになるのよ。
いつかまた会いましょうね。
(ついでに、お父さんも大事にしてあげてちょうだい。見た目はすっかりくたびれちゃったけど、男手ひとつで貴女を育て上げた素晴らしい殿方なんですからね。って大きなお世話か(笑))
良質:3票物語:6票
宇宙飛行士のカメオは地球を飛び立ち長い間宇宙人を探していた。
ある日ついに宇宙人を発見するとカメオは自殺をしてしまった。

一体なぜ?



BGM:【音楽素材MusMus】刻星を使用
21年04月24日 19:25
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]



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カメオは昔、海で遭難したことがあり
それ以来海が怖くてついに海がある地球を飛び出して行ってしまったのです。




そしてあの時遭難した仲間たちと今回は宇宙へ大航海の旅に出たのですがまたもトラブルで他の惑星に不時着してしまったのです。








その惑星に空気はあったものの人間のような文明はなく食べれそうな植物もない。
このままでは宇宙船に残っている食料が尽きてしまう
どうにかして食料を…特に高タンパク質で出来た生物を摂取しなければ・・










そこでまだ元気があったカメオが惑星を探索しタンパク質で出来てそうな宇宙人の死体を発見したのです。













カメオはこれでスープを作り弱っていたメンバーに持って行ったのですが
カメオがいくらこれは宇宙人のスープだと言っても信じてもらえず‥‥















<{人肉のスープだ、俺は知ってるんだぞ}>と決めつけて飲もうとしないのです・・・・?















そう言えばカメオ達が遭難したとき・・・・
{あの時、弱ったカメオにメンバーがウミガメのスープを捕まえて来てくれたんだっけ・・・・}
{じゃああの時飲んだウミガメのスープは?  <( ・ω.)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \>}
良質:3票トリック:2票納得感:4票
最近足腰が痛むカメオはショッピングで見かけたクッションを一目見て気に入り購入した。
しかしクッションを取り出すとすぐにクッションは意味がないと悟ったのは一体なぜ?

21年05月19日 21:52
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]



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最近飼った猫がカメオの膝の上で寝るので
カメオは身動きが出来ず足腰を痛めており
猫用のクッションを探していたのです。


しかし新しいクッションが届くと
猫はクッションには目もくれず空き箱を巣箱として気に入ってしまい

 _____  
/:\.____\
|: ̄\(∩ ゚Д゚) \ oh~! 
|:   |: ̄ ̄ U ̄:|


クッションを買った意味が無かったのです。
良質:3票トリック:1票物語:1票納得感:4票
旅人の服を脱がせる勝負において、いかなる強風でも服を脱がせることができずに太陽に負けてしまった北風は、リベンジをすべく策をを考えていた。
するとちょうど別の旅人が歩いていたので、太陽に勝負を仕掛けることにした。

「太陽よ、また勝負をしよう。ルールは前回と同じ、あそこにいる旅人の服を脱がせた方が勝ちだ」
「君も懲りないね。分かった」
「君から先にやっていいよ」

そういって太陽は旅人の服を脱がせようとしたが、{太陽は旅人の服を脱がせることは絶対不可能だと感じ、北風があっさり勝ってしまった}。


北風はどうやって旅人の服を脱がせたのだろう?
21年05月28日 00:27
【ウミガメのスープ】 [レアスカーフ]



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太陽に勝負で負けた北風は、何とか勝負に勝つ方法は無いか模索していた。

「あの野郎に勝つにはどうすれば……しかし、俺は風で吹き飛ばすくらいしかできない……」

もっと強い風で、と思ったが最強の風でも旅人の服を脱がすことはできなかった。
どうしようかと考えていたところ、砂漠を歩く旅人が目に留まった。

「人間というものはどうしてこんな場所まで旅にくるのか……」

と考えていると、その人間は倒れてしまった。

「食べ物が無くて飢えているのか……ん、そうだ、ひらめいた!」

北風は早速太陽のもとに向かった。

「太陽よ、前回のリベンジだ。また勝負をしよう。ルールは前回と同じ、あそこにいる旅人の服を脱がせた方が勝ちだ」

太陽は砂漠を歩いている旅人を確認した。今回も楽勝そうだ。

「君も懲りないね。分かった」
「君から先にやっていいよ」
「随分自信があるね。じゃあすぐに終わらせてあげる」

 そういうと、太陽はいつにもまして強い光を放ち、旅人が暑さに耐えきれず服を脱ぐのを待った。
 だが、旅人は服を脱ぐどころか、その場で倒れてしまった。

「……!? どういうことだ? ま、まさか……」

「ああ、きっと食べ物が無くて飢えて倒れたんだろうね。熱中症になったのかもしれない。{これじゃあ自分の意思で服を脱ぐことは出来ないね}」

「そんな、これじゃあ僕が勝つことは……」

「無理だろうね。君は相手の意思で服を脱がせるというやり方だったからね」

「しかし……倒れた人間の服を脱がせるのは、いくら強い風で飛ばそうとも難しいのではないかい?」

「それがそうでもないんだよね。ところで、この勝負、制限時間を決めていなかったね。君には僕が勝つまで待っていてもらおう。そうだな……50年ほど」

「50年!? 一体何故……」

「では50年後、答え合わせをしようか。それまで君は頑張ってあの旅人の服を脱がせる方法を考えていればいいよ」

そう言って北風は去って行った。





そして50年後、{旅人の遺体と服は風化してボロボロになったため、北風はそれを風で吹き飛ばした}。

「……まさか君はそんな手段を選ばない奴だったなんてね」

「これで引き分けだね。じゃあ次はどんな勝負をしようか?」


【要約:旅人が死んで服も肉体も風化したタイミングで風で吹き飛ばした】
海の上を走る日に「9Good」
物語:8票納得感:1票
とても仲が良く、愛用の車で遊びに行くことも多かった夏海一家。

ある日。
夏海たちは、夏海の母のお気に入りだった、ウミガメ臨海図書館に向かっていた。
何度も通り、見慣れた道を走っている時、夏海は初めて、昔、その道が海であったことに気がついた。

その道に普段と変わったところは無かったのだが、一体なぜ気づいたのだろうか?
21年05月31日 21:28
【ウミガメのスープ】 [輝夜]



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【簡易解説】
ある日、夏海の母が亡くなって以来、今まで母が座っていた車の助手席に夏海は座るようになる。その結果、車のカーナビが自然に目に入るようになった。夏海の家の車は愛用品で古いものであったため、搭載されていたカーナビも古いものである。よって、カーナビにはつい最近作られた道路は表示されない。海の上を走る自分たちの車を示すアイコンを見た夏海は、今走っている道がつい最近作られたものであり、それまでは海だったことに気がついた。


【とても長い解説】

 お母さんはもういない。

 体が弱くて、夏海に何もできなくてごめんねぇ、と心の底から悲しそうに謝るような人だった。いつだってその物腰はゆったりしていて優しくて、鈴の音みたいな笑い声をたてる人だった。

 私はそんなお母さんが大好きで、大好きで仕方なくて、いつだって傍にいたくて。ちっちゃくなったお母さんをポケットにいれて、学校まで持ち歩けたらいいのにな、なんて考えたこともあった。
 何もできないなんてことなくて、お母さんがいるだけで私は幸せだったのに。


 「その日」から、どれだけ経ったのか、もう考えたくない。
 お父さんだってどうしようもなく苦しいだろうに。笑顔の消えた私を気遣ってか、遊びに行こう、と誘ってくれた。
 正直、行きたくなんてなかった。2人のお出かけなんて。2人しかいないのに。3人で出かけた時の弾むような、世界が明るく見えるような気持ちなんてどこにもなくて、私は俯いて家の外に出た。
 久しぶりの外。久しぶりの車。愛用の黒い軽自動車は、変わらずに私たちを迎えてくれた。お父さんは当然のように、助手席の扉を開いた。かつてお母さんのためにやっていたように。
 お父さんははっと目を見開き、困ったような顔をした。きっと無意識だったんだろう。
 私は当然のように、助手席に乗り込む。お父さんは、私のために扉を開けてくれたんだ、ということにする。……ああ、ここに座っていた人はもういないんだ、なんて思いたくなかったな。

 車が走り出してからは、静かに音楽に耳を傾けていた。お父さんの好きな昔の歌。私の好きな最近の歌。お母さんの好きだった洋楽。歌詞なんて分からないから飛ばして、なんて私が言うと、お母さんは笑って飛ばしてくれたっけ。

 段々と図書館に近づいてきて、海が遠くに見えるようになった。

「お父さんと初めて出会ったのが真夏の海……の近くの図書館だったから。だから、夏海」

 目を落とした先に、カーナビが写った。
 私たちの車を表す赤い三角形は、真っ青な海の中を走っていて。
 そっか、昔はここ、海だったんだ。古いカーナビだから、新しい道は表示されないんだろう。
 そういえば、カーナビをしっかり見るのは初めてだったな、と思う。私はいつも後ろの席にいて、窓の外に見える海に目を奪われていて、カーナビなんて見たこともなかった。
 そっか、お母さんはいつもこの景色を見てたんだ。

 青い海の中の赤い三角が、滲んで赤い丸になった。
「そういえば、この車も古くなったな」
 お父さんが口を開く。
「……うん」
「買い換えるか?」
「絶対に嫌!」
 お父さんはきっと私を気遣ったんだと思う。思い出の詰まったこの車にいるのが辛いのか、と。
 でも違う。
「……思い出が詰まってるから、大事にしたいの」
「そうか。……俺も同じだ」
 俺。聞きなれないお父さんの一人称に、お父さんの本音が見えた気がした。
 首を傾げて、窓の外を見つめる。遠くで真夏の海が、きらきらと光っている。

 きっとこの車は、いつまでも、海の上を走り続けるのだろう。