みんなのGood

叶うなら「5Good」
物語:4票納得感:1票
初夏。

放課後になると決まって友達とサッカーをしていたタクヤが、誘いを断って早々に帰るようになった。
それは、おばあちゃんの容態が悪いからなのだろう、とアカリは思った。

誰から聞いたわけでもなく、タクヤのおばあちゃんのこともよく知らない。
それでもアカリがそう思い至ったのは、{タクヤの好きな人がアカリではなかったから}だという。

いったいどういうことか?
21年08月28日 19:00
【ウミガメのスープ】 [藤井]



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【解答】
過去にタクヤは、他の子に渡そうと書いたラブレターを誤ってアカリの下駄箱に入れてしまった。
その際の筆跡を覚えていたアカリ。

夏、教室に飾られた七夕の笹には、匿名で「ばあちゃんの病気が早く治りますように」と書かれた短冊が吊るされていた。
アカリは、特徴的なその文字がタクヤのものだとすぐに察した。

そして、少し前からタクヤが放課後になると足早に帰宅するようになったのは、きっとおばあちゃんの容態を思ってのことなのだろうと、アカリは推測した。



【なが〜い解説】

『ずっと前から好きでした。友達からでいいので、仲良くしてくれませんか。
 タクヤより』

そんなラブレターを受け取ったのは、中学1年生の頃。
私の心臓は大きく跳ねた。
同じクラスのタクヤとはあまり話したことがない。でも優しい子なんだということは何となく知っていた。
流れるような、繊細で特徴的な筆跡。短いその文章を、噛みしめるように何度も何度も読み返す。
正直好かれる覚えもなければ、そんな素振りも見せなかった彼。半ば半信半疑で高鳴る胸をおさえつつ、翌日タクヤに声をかけた。

「あの、これ……」

周りに人がいないのを見計らってこっそり見せたラブレター。
タクヤは大きく大きく目を見開いた。

「えっ!?な、なんでアカリが持って……えっ?」

一瞬のことだったが、彼のその動揺っぷりは事態を察するには十分だった。
こんな漫画みたいなことがあるのか。

「あー……もしかして下駄箱、間違えた?返しとこうか」

この世の終わりかと思うくらいに気まずい空気が流れて、それ以来、お互いに目を合わせることすら出来なくなっていた。


そんなほろ苦い思い出を抱え、2年に進級。神様のいたずらなのか、またタクヤと同じクラスになった。
とは言っても、さすがに気まずさはそれなりに解けていた。
放課後になると決まってグラウンドでサッカーをする彼を、何となく目で追うこともあった。
結局タクヤがあの時告白しようとした相手が誰なのか、分からないままだった。

6月中頃から、タクヤは放課後友達の誘いを断って足早に帰るようになった。
塾でも通い始めたのだろうか、くらいに思っていた。

7月に入ると、教室に七夕の笹が飾られた。
毎年先生たちが準備しているらしく、生徒が自由に願い事を書けるように短冊が用意されていた。
ぼんやりと笹の葉を眺めていると、ふと一枚の短冊が目に止まる。

『ばあちゃんの病気が早く治りますように』

細いボールペンで書かれた、流れるような繊細で特徴的な筆跡。
私はそれが誰のものなのか、一目で理解した。
そして次に浮かんだのは、終礼後に足早に教室を出ていくタクヤの姿。
彼がここ最近放課後にサッカーをしなくなったのは、おばあちゃんの容態が悪いからなのではないか。

私は、「苦手な日本史の点数が上がりますように」と書かれた自分の短冊をくしゃりと丸めてゴミ箱に捨てた。そして、新しい短冊を一枚手に取る。


『あの子が笑って過ごせますように』


それはおばあちゃんの病気が治ることなのか、はたまた好きな子と両想いになることなのか、私には分からないけれど。


今になって思うことがある。
胸に焼きつけるように、何度も何度も繰り返し読んだあの文章。
指先でなぞった言葉。

私は彼の文字に、少しだけ恋をしていたのかもしれない。
良質:3票納得感:2票

「彼」の正体を当ててください。

《ルール》
・この問題は亀夫君問題です。参加される方は「彼」に話しかけるような形で質問・指令等をしてください。「YES/NOで答えられる質問」以外の回答も可能になります。
(皆さんの回答は、「彼」にとって天の声のように感じられます。)
・参加者の質問等への回答は基本的に「彼」が答える形で進行します。
・本問は「要知識問題」です。ですが要求される知識を参加者全員が知らない、ということは多分無いと思いますので、相談などをしながら乗り切っていただければと思います。
21年08月28日 23:59
【亀夫君問題】 [おだんご]

(前回のURLはページ下部まとめもに記載しています)SP:キャノーさん ありがとうございます!




解説を見る



{「彼」は、ウミガメのスープを飲んだ後に自殺した男の息子である。}


ーーー

本問における{追加設定}

・「彼」の父親はウミガメのスープを飲んで自殺をした例の男である。
・「彼」の母親は父親と共に漂流をして、ボートの上で死亡した。
・「彼」の父親と母親はその間、友人とともに旅行に行っていた。(その間祖父母が家にやってきて「彼」の世話をしてくれた。)
・現在は「彼」と「彼」の父親、祖父、祖母で暮らしていた。

(補足)
「ウミガメのスープ」において、スープの男の家族のことは言及されておらず、
スープの男含め家族の名前等を付けるのは少し抵抗があったため、全て***としてあります。

ーーー
ユウシャブルカメオ「5Good」
良質:3票物語:2票
とある村には、勇者としての素質のある者しか引き抜けない伝説の剣が収められた鞘があり、これは未だに誰も引き抜くことに成功していないと言われている。
ある日カメオは見事その剣を引き抜くことに成功したのだが、その直後
「俺じゃない」
と言い出した。
 
一体なぜ?
21年08月31日 20:28
【ウミガメのスープ】 [松神]



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 大前提として、この伝説の剣は言葉通り「勇者の素質がある者でないとその鞘から剣を引き抜くことが出来ない」代物である。誰かが引き抜いたものでも鞘にしまわれればやはり勇者の素質がある者しか引き抜けないのだ。

 そんな剣が置いてあるとある村である日残忍な殺人事件が起こった。犯人は「勇者の素質がある者」で凶器は「伝説の剣」。勇者以外引き抜けない伝説の剣を引き抜いた「勇者」はそれを凶器として使用した後鞘に戻した。そして伝説の通り、その剣はやはり勇者しか鞘から引き抜けない。結果として誰もその凶器を見付けることは出来なかった。
 その未解決事件からおよそ一年後の成人式にて、村では通例となっている儀式で後に勇者となるカメオは見事その伝説の剣を鞘から引き抜くことに成功したのだが、その剣にこびりついた少し赤みがかった黒い物体に誰もがぎょっとし、そしてその場にいた約半数の人はことのあらましを全て察した
 カメオもその一人で、勇者の剣を引き抜けてしまったことから全ての容疑が自分にかかるのではないか、と恐れ咄嗟に「違う、俺じゃない!あいつを殺したのは俺じゃないんだ!」と言った。
トリック:3票納得感:2票
喫茶店のトイレの便座で用を足した後、紙が無いことに気がついた男。ポケットの中にもバッグの中にも特に拭くものが無かったため男は仕方なく別の所から拭くものを拝借することにした。この便所には便座のトイレが2つしかなく、男の隣のトイレは使用中。
そしてあとは男の座っていたトイレだけだ。男はどこから何を借りたのだろうか?

(どストレートな内容で申し訳ないです。出来るだけお上品にお答えください)
21年09月07日 23:05
【20の扉】 [闇汁]

大問題作ですゴメンナサイ。ヒント追加。参加された方居るので9/10の21時まで延長。




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A、男の入っていたトイレからトイレットペーパーを借りた。

無かった紙は手を拭くためのハンドペーパー。ハンカチなどの手を拭くものを持っていなかったため、男が使用したトイレからトイレットペーパーを借りて手を拭いたのだった。
一応ヒントとして文章は男の座ってい『た』と過去形になっているので男は現在便座に居ないことが分かります。今現在便座に座っているなら男の座ってい『る』となるはずです。
「5Good」
トリック:3票納得感:2票
クリスマスツリーを四角く切る女。
一体なぜ?
21年09月18日 12:00
【ウミガメのスープ】 [たけの子]

ちょっと気の早いスープ🎄 20日22時くらいに〆ます




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保育士をしている女は
園のクリスマスの飾り付けに画用紙でツリーを作っていた。
四角く切りだしてから三角形にしてそれらを組み合わせることで
はじめからツリー型に切り抜くより
微々たるものだが{残された画用紙の活用がしやすくなる}と
ちょっぴりケチな女は考えたのだった。