みんなのブックマーク

平気っ?「6ブックマーク」
ある日、妻と息子の二人が宝物の定義の話をしているときに私はふとあることに思い至った。

そのあることとは……{貫太}と{美代子}、そして{私}の三人の中に{二十年前に公太郎を死に追いやった人物}がいるのではないかということだ。

件の三人の中に犯人がいるのか、いるとしたらどの人物が犯人なのか……どうすれば私はそれを確かめることが出来るだろうか?
23年05月23日 21:45
【ウミガメのスープ】 [松神]



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A.タイムカプセルを3人で掘り出しに行き、誰のタイムカプセルにハムスターの公太郎の死骸が入っているか確認する。



 その日私は息子と妻がTVを見ながら談笑しているのを聞きながら冷め始めていた朝食をかじっていた。

「タイムカプセルってなにー?」
「うーんと、自分にとって大事な物……宝物とかを入れて埋めるとね、未来の自分が開けてくれるんだよ」

 そんな他愛のない会話を聞きながら思いを馳せる。タイムカプセルとは随分懐かしい響きだ。かつて自分もタイムカプセルを埋めた記憶は確かに残っている……とはいえ、何を入れたかは完全に忘れてしまったが。

「宝物ってなに?」
「えーと、とにかく大事なもの。お人形さんのりかちゃんとか……」

 一拍置いてから息子が手を叩く。聡明な我が息子のことだ、完璧に理解したに違いないと思いながら私はコーヒーを口に運ぶ。

「わかった!タロちゃん!」
「えっ!?」

 口に運んだコーヒーをばちゃりと吹き零しながら私はむせた。タロちゃん、というのは我が家で買っている犬のことだ。タイムカプセルに入れると言われて大型犬の名前を出すとは……と苦笑しつつ零したコーヒーを拭き取りながら、私はふとある出来事を思い出す。

 その出来事は、昔祖父が飼っていたハムスター……公太郎の失踪事件だ。その時はよくある出来事だと祖父は笑い飛ばしていたが、公太郎は一向に見つかることはなく私はそのことを頭の中から消していたが……。
 そう、その時期は正に私たちがタイムカプセルを埋めた時期と合致していたのだ。だから、もしそうであるのなら公太郎はきっとタイムカプセルの中で足りない酸素に喘ぎながら苦しみ続けて……。


 青ざめながら私は急いで親族と連絡を取り、例の三人でタイムカプセルを掘り出しに行くことにした。犯した過ちはもうどうしようもないが、せめて公太郎を供養することだけでもしよう。
ウミガメのスープの隠し味「6ブックマーク」
ウェイターのカメオは外国人の客に呼び止められ、スマホを見せられた。
翻訳アプリの画面に『これは本当にウミガメのスープですか?』と出ている。
当たり前だろ。言いがかりつけてんじゃねーぞ、マヌケ野郎。
カメオはマイクボタンを押し、「はい。ウミガメのスープに間違いございません。お口に合いますでしょうか?」とスマホに向かって話し、客に返す。
客もスマホに英語で喋り、再びカメオに画面を見せる。
『はい。とても美味しいです。隠し味が私の経験に無いもののようなので、レシピを尋ねたかったのです。しかし不可能でしょうね』
教えるわけねーだろ。ふざけんな、タコ助。
マイクボタンを押して「申し訳ございません、お客様。レシピに関してはお答え致しかねます。私がシェフに調理されてしまいます」とスマホに話すカメオ。
客はhahahaと笑い、受け取ったスマホをしまうと立ち上がった。
「あ、お帰りですか。でしたらお車をご用意させていただきましょう。すぐに参ります」
客は「Thank you,but I'm fine walking home」と言ってレジに向かった。
カメオは膝から崩れ落ちた。

なぜか?
23年05月27日 12:29
【ウミガメのスープ】 [きまぐれ夫人]

やっちまったな!




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客は日本語を話すのは苦手だが聞き取りは出来る、ということにカメオは気付いたのだ。
(うっかり呟いちゃった「マヌケ野郎」やら「タコ助」やらの意味もきっと理解してんだろーな、この人…)
不幸な少女の最期の日「6ブックマーク」
雪の中、マッチを売り歩く少女が1人。
しかし、歩けど、歩けども、カゴいっぱいのマッチは売れず。
やがて寒さに耐えかねた少女は、暖を求めて売り物のマッチを壁に擦りつけます。
1本、2本、3本…
力加減を間違えて、何本ものマッチを駄目にしてしまった末に、少女はようやく一本のマッチに火をつけることができました。

{けれども、少女はせっかく灯ったその火を、すぐに吹き消してしまいました。}

一体なぜ?

不思議な天気の続く今日この頃、これはもう雪を降らせるしかないな!という訳で雪が降る問題です。
23年05月26日 00:00
【ウミガメのスープ】 [布袋ナイ]

一言コメントが何故か問題文にいたので、もう一言。この問題は要知識問題の可能性があります。5/29まで




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【解説】
今日は少女の誕生日。
マッチ売りの少女がマッチに火をつけると、蝋燭の刺さった大きなケーキが現れました。
喜んだ少女は、蝋燭の火を吹き消した…つもりが、気が付けば、手に持ったマッチの火を吹き消してしまっていたのでした。

【長い解説】
雪の中、マッチを売り歩く少女が1人。
しかし、歩けど、歩けども、カゴいっぱいのマッチは売れず。
やがて寒さに耐えかねた少女は、暖を求めて売り物のマッチを壁に擦りつけます。
1本、2本、3本…
力加減を間違えて、何本ものマッチを駄目にしてしまった末に、少女はようやく一本のマッチに火をつけることができました。

少女がマッチに火を灯した瞬間、{少女の目の前には、蝋燭の刺さった大きなケーキが現れました。}

そういえば、今日は少女の誕生日です。

{そう思って周りを見れば、お父さんとお母さんと、大好きだったおばあちゃんが、少女のお誕生日をお祝いしていました。}
{それに嬉しくなった少女は、ケーキに刺さった一本の蝋燭の火を、ふっと吹き消して…}

その瞬間、幻覚は掻き消えて、少女は現実に引き戻されてしまいました。

目の前には、かごいっぱいの売れ残りのマッチと、火の消えたマッチが一本。
少女の目の前には、蝋燭の刺さった大きなケーキも、誕生日をお祝いしてくれる家族も居ません。

{お誕生日おめでとう。}

少女を祝う言葉も、もう聞こえてくることはありません。
一筋の流れ星が、少女の心を映すように夜空を流れていきました。
【ラテクエ20-2】×旅行「6ブックマーク」
男は自身の恩師であるウミオが重い病気で亡くなったと便りで聞いた時に、
どこか懐かしくなって、
彼が勤めていたラテラル小学校に行ってみようかな、と思い立った。

さて、男はラテラル小学校に向かうにあたって、

「もしもラテラル小学校に通うカメオという10歳の少年を見つけた時、
 声をかけたり、近づいてはいけない」

と決めていたのだが、
いったいどうしてそんな禁止事項を設けたのだろうか?

※ラテクエ二日目のテーマ「中心人物が10歳のカメオくん」
 キーワード「禁止」を基に作成した問題文です。
https://late-late.jp/mondai/show/18165
23年06月04日 20:05
【ウミガメのスープ】 [ごがつあめ涼花]



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【解答】

男(=カメオ)はタイムマシンに乗って、存命中のウミオに会いに行った。
その際に、過去の自分に見つかって、もしも未来の自分だとバレてしまったら……

どのようなタイムパラドックスが起こるのか分からなかった男は、
「声をかけない」
「姿を見られない」

を心掛けて、過去のラテラル小学校に向かったのであった……


────────

カメオ(32)「やれやれ、着いたぜ……ここがウミオ先生の生きてた頃のラテラル小学校か」

目の前にいたカメオ(10)「おじさん!!今どこから出てきたの!?それってもしかして、タイムマシン!?」

カメオ(32)「……ぇ?」


────

※×(禁止・かける= 時をかける)旅行
大学生の美里は、『人と入れ替わることができる口紅』によって、理沙子という女性に姿を入れ替えられてしまった。

曰く、『人と入れ替わることができる口紅』というのは、使用者が自身の唇に付着させた上で任意の相手とキスをすると、その相手と身体を入れ替えられるというもの。

それを理沙子に悪用され、美里は自分の姿や立場を奪われたのである。

そんな美里は入れ替わった後、ウミガメのスープの話をする時だけは笑顔を絶やさないでいた。

それは一体なぜか?
23年06月21日 23:21
【ウミガメのスープ】 [みさこ]

ご参加ありがとうございました!(๑>◡<๑)




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【簡易解説】
美里は理沙子と入れ替わる前から、ウェブサイト上でウミガメのスープを楽しんでいた。
理沙子の姿になって誰からも『自分は美里である』と認識されない孤独に陥っていく中で、そのウェブサイトの中だけでは以前と同じ自分のままでいられるため、笑顔を絶やさなかった。

【詳述】

ページの読み込みが終わると、プログラムが私を出迎えてくれる。おかえりなさいと私を呼ぶ名前は、正真正銘『みさと』のまま。

出題するページに足を運べば、サイトのみんなは『みさとさん』を歓迎してくれる。

こんな当然のことなのに、目の当たりにすると何度でも冷たい涙が落ちる。

ああ。これは嘘じゃない。勘違いでも思い込みでも、私の方がおかしくなったわけでもない。

私は他でもない、有坂 美里だ。

先生も友達も親友も、お父さんやお母さんにすら、『私』だと、美里だと気づいてもらえず、見捨てられて孤独でいても、この空間でだけなら、私は『私』のままでいられるんだ。

ページを一旦閉じ、Twitterを開くと、もうみんな待ち合わせ場所についているみたいだとわかる。

{初めての}オフ会。その待ち合わせだ。本当の私の姿を知る者がいないからこそ、私はついにネットの世界をも出て、また『美里』でいられることができる。

駅に入ろうとすると、後ろから声をかけられた。

目つきの悪い二人組。蓮見 理沙子さんですか、とそっけなく尋ねられる。



{違う。}

その慟哭を殺して、静かに頷く。ああ、せめてオフ会には参加したかったな。

私は『謂れのない』『蓮見 理沙子』の罪を償うために、その二人組に連行されていった。

拘置所って、スマホ使えるんだっけ。

すでに何もかもに絶望しきった後だと思い込んでいた私は、再び涙を流す。もうあのサイトにはしばらくログインできないかもしれない。

私はもう今、奪われていくところだった。
有坂 美里としての最後の砦を。

孤独を守る最後の砦が、失われていく。

——————

「うーん、みさとさん遅いですねぇ」
「何か事故に巻き込まれていたりしないでしょうか…?連絡もないし…。」

{「ひょっとしたら、今頃は警察にでも捕まっちゃったのかもしれませんね〜!」}

「え」

「なんて、冗談です!」

「またまた〜、みさこさん縁起でもないですよ〜」

周りに嗜められ、『有坂 美里』は無邪気に笑うのだった。