みんなのブックマーク

最後の審判「6ブックマーク」
「〇〇番、来い」

ついにこの時が来たのだ。
俺はかつて重大な殺人事件を起こしてしまい、死刑を宣告された者である。
いつかこの時が来ると覚悟していたが、いざその日になると死ぬのが怖くなってくる。
今まで恐怖というものを全く感じてこなかった俺でさえも感じるのだから、普通の人が何も恐怖を感じないことがあるはずがない。

「ここが教誨室だ。今から1時間後に刑が執行される。それまでこの部屋で教誨師の方とお話しても良いし、ここにあるものを食べても良い。とにかく今までのお前の人生を振り返りながら、人生最後の充実した自由時間を過ごしてくれ」

刑務官は俺の人生を振り返れと言っていたが、この40年ちょっとの俺の人生に価値などあるはずがない。
そう思っていたが、いざ思い出してみると、さまざまな記憶が蘇ってきた。

父は俺が赤ちゃんの頃に病死して、母親1人に育てられた。今思うと、母親には苦労ばかりさせてしまった。だから俺が大人になったら親孝行しなければと思っていたのに、なんで父の後を追って逝ってしまうんだよ。

小中高と友人関係に恵まれ、就職後も職場の同僚に恵まれた。今では小中高の友人とは疎遠になってしまったが、職場の同僚は今も私の数少ない友人と言える。その中には私の元妻もいる。子供が生まれた時が俺の人生のピークだった。数年前に仕事で失敗し、金を失い、妻と子にも逃げられた。同僚たちも応援してくれてはいたが、期待に応えられず、そこから借金が膨らんでいくだけの日々が始まった。もう限界だった。金のために強盗と殺人を繰り返すことしか考えられなかった。

こうして振り返ってみると、俺の人生はまだやるべきことがたくさん残されている気がしてきた。ついこの間まで死んでもいいと思っていたが、死にたくないという考えが頭の中を回り始めていた。亡くなってしまった両親に親孝行を何もできなかったこと、疎遠になってしまった小中高の友人にその後声をかけられなかったこと、妻と添い遂げられなかったこと、子の成長を見届けられなかったこと、同僚たちの期待に応えられなかったこと。

後悔の念に駆られつつ、最後に何かこの運命に逆らうことはできないかという考えが俺の頭をよぎった。
そう……最期に……。

俺は大粒の涙を流しながら舌を噛み切った。


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問:上記の文章中の「俺」にはとある大好物があるのだが、それが何かを答えてほしい。
23年04月29日 21:32
【20の扉】 [ぎんがけい]

5/1 21:30まで回答受付   Special Thanks 春雨さん




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答え
牛タン

解説
最後に何かこの運命に逆らうことはできないか……。
そんなことを考えながら俺は牛タンを噛み切った。

まったく、俺が牛タンが好きだというのを覚えていたのか。最後の晩餐に牛タンを用意しているなんて、こいつらわかってるじゃねーか。そう思いながら牛タンをしっかり噛み締めた。ほんのり香る塩味と独特のあの肉質がたまらない。そんな俺は一瞬だけ自分の今までの人生に希望を持てた気がした。

「〇〇番、時間だ。来い」

執行を知らせる言葉をかけられ、俺は牛タンで満たされた腹をさすりながら、執行室へと向かった。

今までの人生後悔もたくさんあったけど、案外悪くなかったな。来世はもっといい人生になればいいな。そう思いながら歩を進めた。

その後、しばらくして執行室内に大きな音が響いた。

綻びのスキップ「6ブックマーク」
恋人のウミコに裏切られ、ウミコを強く憎んだカメオは、さまざまなトリック大全を読み漁り、とある埠頭の街灯の上からコンクリートブロックを落とすトリックをついに考えついた。正確に狙った時間に狙った場所に落とすことができ、使われる糸はブロックを落としたあとそのまま海に落ちるようになっているため、証拠が残ることもない。
そして決行日の夜、カメオは大切な話があるとウミコを埠頭の街灯の下へ呼び出した。そして約束の時間に、ウミコは一人で待ち合わせの場所を訪れた。


トリックは完璧だった。だが、カメオは復讐を果たすことができなかった。

それは、ウミコが前日の夜、駅でスキップをしたせいだという。一体どういうことだろうか。
23年05月03日 00:11
【ウミガメのスープ】 [うつま]



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カメオは恋人のウミコに裏切られ、全てを失った。いやこの言い方は正しくないのかもしれない。恋人だと思っていたのはカメオだけだったのだから。
なんてことないありふれた話で、カメオはウミコに騙されていたのだった。どうしてもお金が必要だというウミコの言葉を信じて、自らが持つ全財産を、親から貰った家を、友達から借りたお金を、全てをウミコに注ぎ込んだ。結果として、カメオは家族も友も失った。
言ってしまえばそれは詐欺だったのだが、ウミコは決して詐欺であるという証拠をカメオには掴ませなかった。カメオは絶望した。だからこそ、復讐を企てた。

「君が僕を騙していたという証拠がある」そう嘘をついて、カメオはウミコを埠頭に呼び出した。ウミコが来てくれるかは賭けだったが、ウミコはしっかりと街灯の下で待つカメオの前に現れてくれた。
これで復讐を果たせる――そう思った瞬間、カメオはウミコが腕を包帯で巻いていることに気づいた。暗い夜の埠頭だったため、近づくまでカメオは気づくことができなかった。そして、気づいたときにはもう遅かった。カメオは落下してきたコンクリートブロックで頭を打ち、死んでしまった。

ウミコの通報を受けて到着した警察はまずウミコを犯人として疑った。このコンクリートブロックを振り下ろして撲殺したのではないかと。それが、カメオが想像していた復讐のあらすじだった。カメオはウミコを殺人犯に仕立て上げることで復讐を果たそうとした。自らの命を捨ててまで。
だが、警察はすぐにカメオの自殺であると結論づけた。前日の夜に駅の階段から転げ落ち両腕を骨折していたウミコには、とても犯行が可能とは思えなかったからだ。
カメオからたんまりお金を奪い上機嫌になっていたウミコは、その上機嫌なスキップのおかげで復讐を免れたのだった。
犯人と暮らした一週間「6ブックマーク」
不幸にも誘拐事件に巻き込まれてしまったカメオ。一週間犯人と暮らしたあと、突入してきた警察により犯人が射殺され、カメオはなんとか解放された。
解放されたあと、カメオを心配する友達からたくさんの連絡を受けたが、カメオは友達に自分は元気だと伝えながらも、その一週間何があったか決して真実を語ろうとしなかった。一体なぜだろうか。
23年05月07日 23:16
【ウミガメのスープ】 [うつま]



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悲しいことにカメオの友達はネット上にしかいない。しばらく音信不通だったため、一週間ぶりにゲームにログインしたときには体調を悪くしてしまっていたのではないかと皆に心配された。しかしカメオは身バレしたくないので元気だと伝えるのみで、一週間誘拐されていたとは決して言わなかった。
神聖九文字「6ブックマーク」
「昨夜、あの丘に一人で立っていた名前も知らない女性は、
 きっとウミオと結ばれるのだろうな」

カメオがそう思ったのは、
その女性がボソボソと発したある言葉を偶然聞いたからだという。

女性が発した{9文字}の言葉を推測せよ。
23年05月21日 01:50
【20の扉】 [ごがつあめ涼花]



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☆解答☆

{ウミオウミオウミオ}

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︙ ︙ ︙ ✰
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【耳は目ほどにものを見る】「6ブックマーク」
最近急に眼が悪くなったソウスケが、友人であり医師でもあるコウタに相談した。
この時、コウタがソウスケの【目】ではなく【{耳}】を見たのは一体何故だろうか?
23年05月21日 13:26
【ウミガメのスープ】 [OUTIS]

ネタ被りしてたらごめんヨ




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最近息子から初めてのスマホを買ってもらったソウスケ(72)。息子に入れてもらった孫の待ち受けを夜も眺めていたせいで目が悪くなってしまった。
そんなわけで友人のコウタに電話をかけたが、まだスマホの操作に慣れていなかった為【{ビデオ電話}】をかけてしまった。
その際普通の電話のつもりで耳に当てた為に、コウタが通話を始めた瞬間【{インカメ越し}】に見たのはソウスケの目ではなく耳であった。