みんなのブックマーク

諸行無常の響き「2ブックマーク」
海亀寺はおよそ600年前に建立された由緒正しいお寺だ。ここのお寺の釣り鐘は創建当時から変わらない音色を響かせてきた。

歴史好きのウミオは、このお寺に足しげく通っていた。そして大晦日には海亀寺の除夜の鐘を聞きながら、自室のこたつで年越しそばを食べるのが年末の楽しみだった。

しかし、今年の大晦日は海亀寺から鐘をつく音は聞こえてこなかった。ウミオは複雑な心境で黙々とそばをすすった。

なぜ、今年の除夜の鐘は鳴らなかったのだろうか?
22年03月26日 11:35
【ウミガメのスープ】 [除夜の木魚]



解説を見る
答え
ウミオが海亀寺の研究をしたせいで、鐘が文化財に指定されたから。

解説
ウミオはこの町の歴史を研究する学者である。彼が今取り組んでいる研究テーマは海亀寺の歴史についてである。彼は海亀寺に何度も通い、寺に伝わる古文書を調査していた。そして彼はこの寺の釣り鐘の由来にまつわる古文書を発見した。従来の研究では釣り鐘はこの寺の創建時に作られたと推定されていたが、彼の発見によりさらに古い時代から存在していたことが分かった。
ウミオの研究は大きな反響を呼び、釣り鐘は県の重要文化財に指定された。釣り鐘は文化財保護とさらなる研究のために県の博物館に所蔵された。
ウミオ「自分の研究がこの町の音の歴史を変えてしまったなぁ…」
聞けなくなった鐘の音に諸行無常を感じるウミオであった。
カメオくんには夢があった。
いつか山の雪を材料にして、凄まじい切れ味の剣を作るという夢だ。

カメオくんは何故、山の雪でそんな切れ味の剣が作れると思った?
22年09月18日 15:07
【ウミガメのスープ】 [畑多賀康夫]



解説を見る
小学生のカメオくんは、大人たちがこんな話をしているのを聞いた。

「雪山は怖いよ。雪で凍傷おこして指を全部切り落とすことになった登山家だっているんだから。」

小学生のカメオくんには「凍傷」がなんなのかわからなかった。ただ、「雪のせいで指が切れ落ちた」程度の理解しかできず、そこから「雪山の雪は触れただけで指が切れ落ちるんじゃないか」という発想に至った。

そんなわけで、山の雪を使えば凄まじい切れ味の剣が作れると考えたのだった。
とある生物に関する一考察「2ブックマーク」
これは今よりほんの少し先(SukosiFuture)、
巷で{WNYN}と呼ばれる脆弱ながらも可愛く賢いペットが流行した頃の、彼らに関する話。

飼い主と同じものを食べ、いつでも一緒の生活をするため、
自然に飼い主は栄養に散歩にと生活に気を配るようになった。
その結果、健康な人々が増えた。

そのことについて、飼い主は満足していると話すことがほとんどだ。
一方、世界中の人々から無作為にアンケートを取ると、不満を持っているという回答の方が多いという。

飼い主の家族も周囲も率先して世話をしており、不満になるとは思えないのだが……
一体どういうことなのか状況を説明して欲しい。
22年09月19日 15:46
【ウミガメのスープ】 []

わにゃんとは、一体何なのか……?




解説を見る
時は西暦20XX年、もとい新暦元年。
新支配者が地球に降り立ち、その八本の手で人類の歴史に幕を下ろした。

人間は一動物としての在り方に戻ったのだ。
人間自身がそれを認められなかったとしても。

生き残った人々は{W}arewaregainaito{N}animodekinai{Y}owayowa{N}ingenと呼ばれ、
ペットとして大変な人気で非常に可愛がられていた。
その弱々しい姿に、人間を飼う新支配者間では大満足の声があがっている。

徹底した監視と管理。
ペットである人々にとって怪我も病も縁遠いものとなった。

さぞ感謝しているだろうと新支配者がペットに偽証不能の強制アンケートを取ってみると
あんまり喜んでいないどころか、怒りすら覚えているらしい。

でもそんな姿も可愛かったので、まぁ良いかな。


(^^) キャーアバレテル-!カワイー!
ノノノノレ'         ,,,,,<タスケテー
リード・アラウド「2ブックマーク」
「無限ループ」はたくさんの人に読まれたが、K氏は特にそれが声に出されて読まれたときにとても喜んだという。
 一体どういうことだろうか。
22年09月19日 01:18
【ウミガメのスープ】 [Zena]

本日最後のスープ。




解説を見る
 K氏は動画配信サービスの人気配信者の配信にコメントしていた。
 いわゆる死にゲーで配信者が同じミスを繰り返し何度もスタート地点に戻されているのを見てK氏は「無限ループ」とコメントし、それは何千人もの視聴者の目にとまったが、その人気配信者はK氏のコメントを拾って自分のハンドルネームとともに声に出して読み、反応を示してくれたためとても喜んだのだった。
恋煩い「2ブックマーク」
リカとマコトは周囲も恥じらうほど仲の良い恋人同士だったが、ある日リカはマコトに「私たち別れよう」と伝えた。
そのことばでマコトは右手の拳を握った。
(殴られる???)リカがそう身構えた瞬間、マコトが今度はビンタの手の形を作ったので二人は結婚することとなった。
一体なぜ?
22年09月21日 22:01
【ウミガメのスープ】 [Zena]



解説を見る
リカ――最愛の人。
リカとマコトは周囲も恥じらうような仲睦まじい恋人同士であった。
双方の両親も二人の恋路を応援してくれており、いわば公認の仲であった。
しかし、事態が急変するのはいつも一瞬だ。
リカが交通事故に巻き込まれ、頭部に強い外傷を負った結果、聴覚に不自由が出た。
耳が聞こえなくなってしまったリカは絶望し、将来にわたって迷惑をかけてしまうだろうとマコトに別れを切り出した。
紙に書かれた「私たち別れよう」のことば。
それを見たマコトは耳が不自由になっただけでリカを嫌いになるはずがないということを伝えようとした。
筆談という方法ももちろん考えたが、これからずっといつもペンとメモを持ち歩いて長文を書き連ねるのも冗長だ。
マコトはどうにかしてリカに自分の想いを伝えようと考え、手話を勉強しはじめた。

リカに「愛してる」と伝えたかった。
そしてマコトは別れようとするリカに微笑みかけながら自分の右手の拳を握り、左手をパーの形にして右手の上で二度ほど回して見せた。
それは拙いものだったが、耳が聞こえないと分かった当時から手話を勉強していたリカにとって意味はすぐに伝わった。
右手をグーにしてその上をパーの形にした左手で二度ほど回す動作は「愛してる」を表す。
リカにマコトの想いを伝えるにはそれだけで十分だった。
二人は互いの気持ちを再確認し合い、結婚するに到ったのだった。

※日本語対応手話の想定です。