みんなのブックマーク

整形した。大幅に。
自分でもだいぶイケメンになったと思う。
早速外出してみると、美人のお姉さんに声をかけられた。
「ダイキ！良かった無事だったのね。探してたのよ。」
は！？いや俺ダイキじゃないから！
「すみません、人違いじゃないですか・・・？」
「何言ってるの、ここじゃ人目もあるし。大丈夫だから。ね、一緒に帰ろう？」
うわあ何か痛い人に出会ってしまったようだ。
俺はダッシュで逃げ出した。
イケメンになるとこんな苦労もあるのか・・・。モテるのも大変だな。

しかしその後も度々俺を見つけると駆け寄ってきて、
「とぼけなくて良いのよ」
「私はダイキと一緒にいたいの」
「心配いらないから」
などと訳の分からないことを言って俺を連れて帰ろうとする。

怖くなって警察に相談した。
警察は話を親身に聞いてくれ、彼女に忠告すべく一緒に来てくれた。
警察を見た彼女はひどく驚いた様子だったが、観念したように、
「そう・・・。あなたが自首するのなら止めないわ。」と言った。

彼女の話をよくよく聞くと、彼女の恋人ダイキは麻薬の常習犯で、先日ついに錯乱状態で人を傷つけて逃亡してしまったらしい。
心配した彼女はダイキを匿おうと探しまわっていたとか。
「これがダイキの写真です。」そういって見せた写真は確かに俺そっくりだった。
それを見た警官は納得した様子で、俺に「ちょっと署まで来てくれる？」と言った。
どうやら俺はこの麻薬常習犯のダイキそっくりに整形してしまったらしい。
超納得。　じゃなくて！待ってくれ！俺はダイキじゃないからー！！

容疑が晴れるまで丸一日かかりました。

先日友人と映画を観に行った時の話

劇中では恋人を庇い今にも死にそうなカメオを見て友人が一言。

「眼位は安定、チアノーゼも出ていない。すぐ治療すれば大丈夫ですよ。」


映画が台無しだよ、もう医者のお前とは一緒に行かない。

私が厳島洋子です。
この映画の話が初めに監督から来たときは信じられませんでした…
存在自体は知っていたんです。お母さんが最後に演じていた映画がお蔵入りになっているという話はわたしもお父さんから聞いていたので。
でも、死んだお母さんと一緒の映画に映ることができるなんて。それも、お母さんと同じ役をお母さんとして演じられるなんて今でも信じられません…
確かにこの映画に私の顔は映っていません。でもそれは私がお母さんを演じるために必要なことなんです。
この映画の主演は『わたしのお母さん』であり、『主演のお母さんを演じる私』も主演です。
来月に公開されるので、ぜひ皆さんも見てくださいね！

スマホでらてらて鯖を楽しむ男。
お気に入りの出題者のウミガメのスープを堪能し、その感想をチャットに書き込んだ。

「見事な叙述トリックでした！とても美味しいスープ、ごちそうさまでした。」

そしてブックマーク登録ボタンを押そうとした時、不意に足元から地面が消えた。

バランスを崩し顔面を強く打つ。
手足にはゴツゴツとした石の感触。

何が起きた？
ここは、
線路の上？
そうか、
しまった、
どうやらホームから落ちてしまっ───

男が状況を飲み込むが早いか、すぐさまホームに滑り込んだ快速電車に男の思考は肉体もろとも掻き消された。


のちにホームに居合わせた乗客から
「男は自らホームに向かってフラフラと歩き出し、そのまま線路へ転落した」
という同様の証言がいくつか見られた。

警察は事件性はないと判断し、男の死は自殺として処理された。


歩きスマホは危険です。
絶対にやめましょう。

男は出張先のホテルで起きると、テレビをつけた。
ニュースで、自宅の近くで火事が起きたことが報道されていた。
火事が起きた詳しい場所などは分からなかったため、男は自分の家が火事にあっていないか心配になった。
自宅に電話をし、留守番電話がいつも通り再生することを確認すると、自宅は火事で焼けていないことに安心して電話を切った。

ラテシン
3000才「電話をするよ」
http://sui-hei.net/mondai/show/6713