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みんなのブックマーク

隠恋慕「6ブックマーク」
先日事故で両親を亡くしたカメオは、気を紛らわすために一人で登山に向かったのだが、その山で起きた雪崩に巻き込まれてしまう。

カメオから登山に行く旨を聞いていた幼馴染のカメコは、雪崩発生のニュースを観て血相を変えた。
カメオに密かな恋心を抱く彼女は、ただひたすら彼の無事を祈るしかなかった。

次の日、自力で電波の届くところまで下山したカメオから無事を知らせる電話があったことを聞いたカメコは、深く深く安堵した。
しかしその一方で、「倒れていたカメオを救助隊が助け出していたらなお良かったかもしれない」とも考えた。

一体なぜそんな風に思ったのだろう?
22年09月19日 21:02
【ウミガメのスープ】 [「マクガフィン」]



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『解説』

下山したカメオが真っ先に電話をした恋敵のウミコから彼の無事を聞いたカメコ。
カメオ本人ではなく救助隊からの連絡であれば、彼が誰よりも無事を伝えたい相手、声を聞きたい相手がウミコであることを確信せずに済んだから。




『ストーリー』

物心ついた時から彼はお隣さんで、当たり前に遊んで、当たり前に笑い合って、当たり前に大好きだった。

みんなと一緒に遊んでいても、目に留まるのはいつも彼。おにごっこなら真っ先に追いかけ、かくれんぼなら真っ先に探した。

もう忘れちゃっただろうけど、結婚の約束だって何度もしたんだ。

小学生になって、中学生になっても私たちはずっと一緒。直接言葉にはしなくなったけど、私の気持ちは変わらなかった。



2人の関係が変わり始めたのは、きっとあの子が現れたから。

「隣町の中学校から転校してきました」
顔を上げてそう言ったあの子は、少しだけ背が低くて、少しだけうっかりしていて、そしてとってもかわいかった。

なぜかはわからないけれど、やたら私と気が合って、気づいたら彼と遊ぶたびにあの子も誘うようになっていた。

彼と私は毎日会って、予定が合えばあの子も来て。3人でキャンプに行って、2人で遊園地に行って、3人で同じ高校に行って。
そんな距離感だったから、大好きな彼と2人きりにもなれたし、仲良しなあの子とも楽しく笑い合えていた。

でもちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、もしかしたら彼はあの子が好きなのかなぁって、そんな風にも思ってた。

あの子といる時は口数が増える気がする。
あの子と遊ぶ日は少しおしゃれな気がする。
あの子が帰る時は後ろ姿を長く見つめてる気がする。

全部「気がする」でしかないけれど、彼の両親の次くらいにずっと近くで見ていた人の「気がする」なんだ。



だからあの子だけ遠くの大学に行くって聞いて、正直少し安心した。

「あの子が好きなの?」って訊かなくても、
「あなたが好きなの。」って言わなくても、
今まで通り誰よりも仲が良い幼馴染のままでいられそうだったから。

私と彼はそれぞれ別の大学に行って、別の会社に就職した。
さすがに毎日会うことはできなくなったけれど、地元から離れたわけでもないから、たまの休みに遊んだり、どうでもいいことで電話したり。

半年に一度しか帰ってこないあの子のことなんて、そのうち忘れてしまうんじゃないか。
そう思えるくらいに平穏で、素敵で、幸せな日々だった。



彼の両親が亡くなった。

その訃報はあまりに突然で、家族ぐるみでの付き合いだった私にとっても受け入れがたい現実だったけれど、それ以上に彼の憔悴した姿は見ていられなかった。

またいつもの太陽のような笑顔を見せてほしい。
心からそう思った私は、葬儀も終わり、身の回りの整理も落ち着いてから彼に何か気分転換をしないかと持ちかけた。

いつしか登山が趣味になっていた彼は、じゃあちょっと行ってくるわ、と努めて明るくしたような口調で告げ、大荷物と共に一人で山へと向かった。


その晩だった。

彼は何日くらいで帰ってくるのかしらと考えながら何気なく流していたニュースから、今朝耳にしたばかりの山の名前が聞こえてきた。

・・・・山で大規模な雪崩が発生しました。今日もたくさんの登山客がおり、雪崩に巻き込まれた可能性が高いとのことです。その影響で近隣に住む住民の・・・・


さっ、と一気に体温が下がった気がした。
間違いなく彼が今日登っている山だった。

慌てて彼に電話をする。繋がらない。
かなり深く高い山だから、電波が届かなくてもおかしくはない。しかし彼が1日目の夜までに目指すと言っていた山小屋は、ぎりぎり連絡がついたはずだ。やはり彼も巻き込まれたのだろうか。いや電波塔が壊れただけかもしれない。

焦る気持ちを抑えられず、警察に電話した。彼の親戚に電話した。あの子にも、電話した。

彼の両親が亡くなった時もあの子に連絡はしたけれど、どうしても外せない仕事があるとかで葬儀に来られず、電話で彼にお悔やみと元気づける言葉をかけることしかできなかったらしい。
登山に行くことも「気分転換してくる」程度にしか聞いていなかったようで、おっとりした彼女には珍しく、取り乱していた。

また何かわかったら連絡するね、と言って電話を切った私は、ただひたすらに彼の無事を祈るしかなく、そのまま一睡もできずに朝を迎えた。


ニュースでは救助隊による捜索が開始され、すでに何人も救助されたことが報じられていたが、その中に彼の名前は見当たらない。
巻き込まれずに済んでいたとしたら、これだけ騒ぎになっているのに誰にも連絡しないのも変だ。

最悪の想像が脳裏にちらついたまま、夕方を迎えた。

もう一度警察に連絡しようか。
そう思って携帯を手に取ったその時、着信音が響き渡った。

彼からだ!

そう期待しながら画面を見て、それがあの子からの電話であることに気づく。

彼女も我慢できずに連絡してきたのかな、そんな風に考えながらもしもし、と応えると、途端にあの子の大声が聞こえた。


「無事だった!無事だったよ!!」


え、と一瞬思考が停止した。
どういうことなのっ!と、勢いごんで尋ねると、彼女は荒い息を吐きながら、彼から電話があって…と今しがた起きたことを語ってくれた。

あの子の話によれば、彼は雪崩に巻き込まれて滑落しそうになったものの、大きな怪我もなく荷物も無事だったらしい。
しかし予定の道からは大きく外れ、電波も繋がらないところで一晩野宿するしかなくなった。
そして今日、道を探して右往左往しながらも、なんとか自力で下山し、彼女に連絡したようだ。
ひとまず病院に行くから、みんなには彼女から伝えてほしいと、そう言っていたらしい。


ほっ、と、本当にそう声に出そうなくらい、安堵した。

彼が無事だった。
その事実だけでその場にへたりこみそうなくらい、心からの安堵だった。
よかったよぉ…そう涙声をあげるあの子に、本当にね、と応えて電話を切ってから、頬を伝う涙をそっとぬぐった。

大好きな、誰よりも大切な彼。
彼が生きていてくれるだけで、こんなにも嬉しい。彼が当たり前に幸せなら、他にはもう何もいらない。


いらない、けど・・・


けど、やっぱり私じゃないんだね。


胸のつかえが一気にとれて、その分私の心のやわな部分が顔を出す。

昔から隣にいて、ずっと隣にいて、今も一番近くにいる。
それでも君が選ぶのは、私じゃなくて遠くのあの子。

辛いことがあって、気を紛らわそうとして、それでもまた大変な目に遭った。

そんなとき君が真っ先に声を聞きたいと思うのは、安心させたいと思うのは、どうしようもなくあの子なんだね。


あぁ、どうせなら、と思う。
どうせなら、彼が倒れていればよかったのに。
気を失っている彼を救助隊が見つけて搬送すれば、きっと彼の親戚に連絡が行くのでしょう。
ご両親が亡くなった時に、私の親の連絡先も登録した気もするし。

少なくとも、彼があの子に電話して、あの子が私に電話して、私がこんな気持ちになる、なんてことにはならなかったでしょう。

彼にとっての一番は、あの子かもしれないわって、恐れているだけで済んだのに。負けを認めずに済んだのに。

彼の無事だけを素直に喜べない、こんな自分が嫌いだ。


フローリングの床に頬をつけると、本棚と壁の隙間がやけに暗く見えた。

君は私の気持ちに気づいているのかな。
あの子は君の気持ちに気づいているのかな。
あの子は一体君のこと、どう思っているのかな。

ねえ、私の方がずっと前から好きだったんだよ。

たぶん君が思っているより、ずっと前から。


君との関係を壊したくなくて、あの子が気になってる君を困らせたくなくて。

ずっとずっと、この恋心は隠してたんだ。


ねえ、もしこの想いを打ち明けたら、君はどんな顔をするのかな。困ったように笑うのかな。
本音の自分はまだ、どこかに隠れてた方がいいのかな。

手に入らないとわかっても、君に会いたくてたまらない。伝えたくてたまらない。

ねえ、ずっとしてきた我慢は、もうやめてもいいかい。



ねえ、





もういいかい。




泣きたくなるほど嬉しい日々に「6ブックマーク」
小さい頃からクランの花が大好きで、一度でいいからクランの花畑に行きたいと望んでいたコトミ。

しかしコトミは体が弱いため、なかなか遠くの地にしか咲かないクランの花畑に行くことが出来なかった。

それでもなんとかして連れて行きたいと、両親は、コトミの18歳の誕生日にクランの花畑に連れて行こうと決めた。

そして迎えた18歳の誕生日、両親に連れられ、コトミは念願のクランの花畑に行くことができた。

クランの花畑を初めて目にしたコトミは、涙を浮かべ、頬を緩めた。

「これがクランの花… とってもきれい…」

さて、クランの花に囲まれ、微笑むコトミの頬を伝う涙は、嬉しさではなく、悲しみによるものである

一体なぜ?
22年10月03日 22:33
【ウミガメのスープ】 [ベルン]

月曜22時頃まで!




解説を見る
簡易解説
クランの花畑を見た夜、発作に対応できず、そのまま亡くなってしまったコトミ。
死ぬまでに見ておきたかったクランの花を見ることができたのか、その死に顔は微笑んでいた。
さて、お葬式のとき、棺の中でクランの花に囲まれて横たわるコトミを見て母親の流した涙がコトミの頬に落ち、そのまま流れていった。

物語風解説

コトミは少し貧しい家に、一人娘として生まれた。

念願の子供だったのもあり、両親は大変愛情をこめてコトミを育てた。
コトミもそんな両親が大好きだった。

しかし、コトミは生まれつき体が弱く、ほとんどの時間を病院で過ごしていた。
両親はそんなコトミの治療費を稼ぐため、必死になって働いていた。
そのため、コトミのそばにはいつもおばあちゃんがいて、話し相手になったり、簡単なゲームをしたり、本を読んであげたりした。
その中でもコトミが大好きだったのは、おばあちゃんの昔話。
おばあちゃんは旅がとても大好きで、色々なところに行っており、ほとんど病院から出られないコトミにとって見たことのない所の話は、とても新鮮で面白かった。

アフリカに行ってピラミッドという大きなお墓の中に入った話。
アメリカに行って今は亡きおじいちゃんと運命的な出会いをした話。
インドに行って大量のお金を盗まれた話。

この世界は色々なことで満ちあふれているというのは、コトミにとってとても魅力的だった。

その中でも特にコトミが気に入っていたのは、北欧にあるというクランの花のお話。
なんとクランは、雪の中から鮮やかな青色をした花を咲かすという。
そのためその花は、どんな辛いときでも希望を与えてくれる花だと現地では言い伝えられているらしい。

そしてその花畑は、おじいちゃんがおばあちゃんに結婚を申し込んだところでもあった。

懐かしそうに、それでいてどこか淋しそうにその話をしてくれるおばあちゃんを見ていると、コトミもクランの花畑にとっても行きたくなった。

おばあちゃんが見せてくれた、当時撮った写真の中のクランの花は、色あせているのにも関わらずコトミの瞳にとても鮮やかに映った。

私もこんな綺麗なところ、おばあちゃんの思い出の場所に行ってみたいなぁ。

コトミの口からは自然とその言葉が漏れた。

…そうだね、大きくなって、元気になったらおばあちゃんと一緒に行こうね。

おばあちゃんは笑顔でそう言った。

うん!

コトミも嬉しそうに返した。



それから約一年、おばあちゃんは病気にかかり、そのまま天国に行ってしまった。

生まれてから一番長く一緒の時間を過ごした人の死。
コトミはそれが受け入れがたく、固く心を閉ざしてしまった。

それを見た両親は、少なくとも片方はずっとコトミのそばにいてあげようと誓った。

ある日、お母さんがおばあちゃんの遺品を整理していると、コトミ、と書かれた箱が出てきた。
箱を開けると、中からはノートが一冊入っていた。

ノートを開くと、そこにはコトミと過ごした日々が日記に綴られていた。
とりとめもない日常のことばかりだったが、コトミとおばあちゃんが二人で過ごした日々が、明確に脳裏に浮かんでくるようで、お母さんの目からは涙がこぼれた。

そのままペラペラとノートをめくっていくと、中から何枚かの写真が落ちた。

ピラミッドに行ったときの写真や、おじいちゃんとのツーショット。
そして、雪の中に咲き誇るクランの花畑。

こんなにいろんなお話をしてくれたんだね...
ありがとう...

そう思いながらもお母さんは、その形見をコトミの病室に持って行った。

コトミにそれを見せると、コトミの目からは一筋の涙がこぼれ落ちた。
…そしてまた一筋。

そのノートと写真は、コトミの心を開く鍵となり、それからおばあちゃんとの思い出をコトミはゆっくりと話してくれた。
そして、おばあちゃんはもうここにはいないと知っているのに、全然実感が湧かなかったということも。
そして…

でも、最近は夢でずっとおばあちゃんが色々な話をしてくれるんだ。
…だから、もう悲しくなんてないよ。
今まで、折角そばにいてくれたのに態度悪くしてごめんね。

お母さんには、7歳になるコトミの姿が、ずいぶんと大人びて見えた。

こちらこそごめんね、お母さん、こんなにコトミのこと知らなかったなんて気付かなかった。
こんなお母さんだけど、これからもよろしくね。

…うん!

それからコトミは、お母さんやお父さんとも、生前のおばあちゃんと同じくらい心を開き、それからの入院生活を楽しそうに送り始めた。


そんなある日、お母さんは、8歳の誕生日を祝おうと、誕生日に何が欲しいかを尋ねてみた。

するとコトミは、クランの花を実際に見たいと告げた。
家があまり裕福でない上に病気の治療費がかさんでいるのを知っていたのか、滅多に欲しいものなど言わなかったコトミが求めたもの。
それは、遠くの地にしか咲かない、今は亡きおばあちゃんの思い出の地である花畑だった。

滅多に願い事を言わない娘が希望したものだったので、クランの花畑は絶対に見せようと両親は心に誓った。

…いつか絶対一緒に見ようね。ただ、今すぐにはコトミの体調もあるし、ちょっと遠い場所にあるからなぁ。
大きくなって、体調が良くなったら絶対見に行こう、約束するね。




それから十年近く経った。
コトミの病気はなかなか良くならず、いまだにクランの花畑まで連れて行くことは出来ていなかった。

もうすぐ18歳、ついに成人だな。
誕生日は何が欲しい?

…やっぱりクランの花畑が見たい

そうだよな、小さい頃からずっと言ってるもんな。

でも私の病気がっていうんでしょ?

…いや、数日病院を離れるくらいは何とか出来るか、お医者さんにもう一度尋ねてみよう

そうやって毎年のように言ってるじゃない

…はは、でも折角成人になるんだ、今年こそコトミの夢を叶えてあげたいんだ


そして何度も無理言って医者に頼んだ結果、お医者さん同行のもと、数日間の旅行をなんとか許可して貰えた。

コトミ! 今年こそクランの花畑に行けるぞ!

え! 本当に?

コトミの体調が良かったら、という条件付きだけど、サトミ先生も一緒に来てくれるんだって!

ぱぁっと満面の笑みを咲かせるコトミ。
それだけで、両親の心は温かくなった。


そして迎えた旅行前日。
コトミの体調も旅行に合わせたかのように、絶好調だった。
これなら数日病院を離れても大丈夫でしょう、という先生の言葉は、それだけでコトミと両親をとっても嬉しくさせた。


そして出発の日。
コトミは初めて日本を出た。
初めての飛行機、初めての外国、初めての景色…
初めてだらけの経験にコトミは胸を躍らせていた。

…と同時に、体には負担がとてもかかっていることにコトミは気づけていなかった。


そのまま、コトミ一行はクランの花畑のある国に到着した。

明日はついに長年の夢だった、クランの花畑。
今が満開で一番の見頃だという。

興奮とある種の緊張で、その晩はなかなか寝付けなかったコトミだが、ホテルのベッドで微睡むうちにいつのまにか翌朝になっていた。

今日、ついに、クランの花畑が見れる。
おばあちゃんの思い出の場所に行ける。

そう思うだけでワクワクしていた。

そして、母親に車椅子を押してもらいながら、クランの花畑に到着したコトミ。
実はコトミには内緒で、両親は花畑を一時間だけ貸し切りにしてもらっていた。

貸切状態に驚くカメコの目の前に広がっているのは、雪の積もる中、一面に咲き誇る青色の花。
どんなに辛いときでも希望を、幸せを運んでくれるという花。
そして、おばあちゃんとおじいちゃんの思い出の花。

クランの花畑を初めて目にしたコトミは、涙を浮かべ、笑みを浮かべた。
「これがクランの花… とってもきれい…」

車椅子からいつの間にか立ち上がり、ただただ青色の花々に見とれるコトミ。
その目からは嬉し涙が溢れていた。
「本当にクランの花畑を私、見てるのね…」

普段は観光客でいっぱいの花畑が、この一時間だけはコトミだけのものである。

心の底から喜ぶコトミを見ながら、両親も涙を流して微笑んでいる。
コトミが人生で一番見たかったもの、それを一緒に見れている。
私たちはなんて幸せなんだろう。

「コトミ、18歳の誕生日、おめでとう」

「お父さん、お母さん… ありがとう… 本当にありがとう…」

このまま時が止まってしまえばいいのに。
ずっとここにいられたらいいのに。

しかし時間は残酷で、貸し切りの一時間は一瞬で過ぎ去り、閉園時刻が訪れた。

あとはホテルに戻って、明日には飛行機で日本に帰ってしまう。

あぁ、クランの花畑は本当に綺麗だったな…
もっともっといたかったな…

そう思いを馳せながら、タクシーに揺られるコトミ。

でも本当に幸せだったな…

そんな時だった。
慣れない旅行で疲れていたのか、予期せぬ発作が起こった。

「う゛っ!!」
突然苦しみ出すコトミ。

必死に呼びかける両親。

異常に気付き、急いでタクシーを路肩に止める、言葉のほとんど通じない運転手。

鞄から発作を収める薬を取り出し、焦りつつも慣れた手つきで注射する医者。

「う゛っ げほっ げほっ」
「コトミ! 大丈夫か!?」
「コトミちゃん!」
「… うん、 げほっ 薬のおかげで大分落ち着いたみたい…」

胸をなで下ろす両親と医者。

「よかった…」
「う゛ぅ … ふぅ。。」
「いったんタクシーから降りて、そこに横になろう」
「…うん」

タクシーの外に運ばれながら、コトミは直感的に感じていた。
この発作は今までに無いほど辛いもので、
このまま自分は死んでいくことを。

「クランの花… とっても綺麗だったよ」

「…うん、綺麗だったね」

「本当に連れてきてくれてありがとう。
 私のわがままを聞いてくれてありがとう」

「…」

「本当にお父さんとお母さんの元に生まれれて幸せだった」


そのままそっとコトミは息を引き取った。
その顔は、発作が起こったとは思えないほど穏やかで、口元には笑みすらたたえていた。





数日後。

特別に許可をもらい、クランの花畑から摘んで持って帰ってきたクランの花が、コトミのお葬式で大量に飾られた。
その中心で微笑む、写真の中のコトミ。
両親は改めて愛娘の死を実感したが、もはや涙は出なかった。


そしてお葬式が終わり、式場を飾っていたたくさんのクランの花がコトミの入った棺の中に全て入れられた。

クランの花に囲まれるコトミ。
その微笑みを浮かべた死に顔を見て、両親の目からは枯れたと思っていた涙が再び溢れ出してきた。

その中の一滴がコトミの頬に落ち、そのまま流れてクランの花びらに染みを作った。

どんな辛いときでも希望を運んでくれるという、幸せの花。


その見事なまでに青い花は、コトミと一緒に灰となり、天高く昇っていった。



現在の時刻、11時45分。

田中は指で時計の長針を押さえて針の動きを妨げている。

まもなく12時になるが、田中が長針を押さえているので、時計の時刻は11時45分のままだ。

そして12時になった時。

田中は長針から指を離して布団に飛び込んだ。

その時、田中が泣いていたのは何故?


※過去問リメイク。ピーンと来た人はそのままピーンとした状態を利用して骨盤矯正を行なってください
22年10月21日 00:13
【ウミガメのスープ】 [ダニー]



解説を見る
大きな大きな時計塔の修理に来た田中。

この時計塔に入るのは初めてなのでワクワクしている。

なので修理に入る前に屋上に上り、そこからの眺望を楽しむ。

うーむ、いい眺め・・・

その時、突風が田中の背中を押した。

前につんのめり、何とか踏ん張るものの屋上から落ちてしまった田中。

田中は必死に手を伸ばし、時計台の長針を掴むことに成功した。

手の指でなんとか長針にしがみつく田中。
そのせいで時計の針は動かなくなった。

「た〜すけて〜!」
と田中が叫ぶと街の人たちがわらわらと時計塔の下に集まってきた。

田中の状況を見た街の人たちは各家から布団を持ち出して、田中の落下地点となるであろう場所に敷き詰め巨大なクッションを作り上げた。

その間15分ほど。田中の握力に限界がきて
「も、もうダメぇ」
という声とともに落下。

しかし街の人たちが用意してくれた布団に見事おさまり、無傷で生還することができた。

九死に一生を得た田中は、死の恐怖と無事生還できた安堵感により、涙で顔面グチョグチョになっていた。


リメイク元
http://sui-hei.net/mondai/show/18172
いい夢見させて「6ブックマーク」
今日、彼女との初デートを終えたユキオ。
自然に手を繋ぎ、男らしくリードすることもできた。

(忘れられない1日になったな)

その日の夜、彼女と長電話しているのは、名残惜しいからではないとしたらなぜ?
22年11月01日 22:34
【ウミガメのスープ】 [ルーシー]

SPほずみさん、ありがとうございます。




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彼女の前では格好つけていたが、ユキオはお化け屋敷が怖かった。
そのせいで夜、思い出して眠れなくなってしまったのだ。
A「『&Umi』って、Bちゃんが使ってるハンドクリーム?」
B「そう。ウミガメエキス配合のね」
A「わー!すっごくすべすべー!いいなぁ。欲しいなぁ。」

その後、優柔不断なAは「欲しいなぁ」と言いながらも暫くの間購入を迷っていた。しかし、そのハンドクリームが(   )ことに気付くとすぐに購入を決めた。(   )に入る言葉は何だろうか。
※キーワードが入っていて文意が合っていたら正解。
22年11月06日 12:02
【ウミガメのスープ】 [こはいち]

ジャンルミスです!20の扉です!




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答.テスターではない

B「あれっ?これ、テスターじゃないね」
A「えっ!やばやば!もうこれ買うわ!」
B「Aは一度迷うと長いから逆によかったかも」
A「もう!そんなこと言って!こっちは冷や汗かいたよ〜〜」