「お慕い申す運勢焼き菓子」「14Good」
良質:6票トリック:3票物語:5票
我が村では新年を迎えると、村の神社で「百味菓子」が配られる。
どれも同じ見た目のお菓子なのだが、食べてみると味も匂いも食感もみんな違い、それによって今年の運勢を占うのだ。
私の人生最初の百味菓子は、ガチガチの食感に苔のような味、生乾きの洗濯物の匂いが鼻を抜けて、その場でひっくり返ったものだ。
だから次の年は貰ってすぐ親友にあげたのだが、2人分食べた親友の嬉しそうな顔とそれを見た大人たちが「大吉だ!」と盛り上がっていたのを今でも覚えている。
あの時あげずに食べれば良かったな。あれ以来、毎年大凶を引いている気がする。
さて、今年から私も百味菓子作りを手伝うことになった。幼馴染であり神社の跡取り息子であるタカフミと結婚したからだ。
1つとして同じものが無いものを作るなんて大変だろうな。苦労の多いところに嫁いだものだと今更ながらに自覚した。
ところが実際の工程は、練った1つの生地を一口大にして焼くだけだった。
義母に聞いてみると、「お菓子に違いは無いの。◯△が人それぞれ、その時々で違うのよ」と義母は言った。
問:◯△とは?
(ヒント:△には本文中の文字が入ります。)
どれも同じ見た目のお菓子なのだが、食べてみると味も匂いも食感もみんな違い、それによって今年の運勢を占うのだ。
私の人生最初の百味菓子は、ガチガチの食感に苔のような味、生乾きの洗濯物の匂いが鼻を抜けて、その場でひっくり返ったものだ。
だから次の年は貰ってすぐ親友にあげたのだが、2人分食べた親友の嬉しそうな顔とそれを見た大人たちが「大吉だ!」と盛り上がっていたのを今でも覚えている。
あの時あげずに食べれば良かったな。あれ以来、毎年大凶を引いている気がする。
さて、今年から私も百味菓子作りを手伝うことになった。幼馴染であり神社の跡取り息子であるタカフミと結婚したからだ。
1つとして同じものが無いものを作るなんて大変だろうな。苦労の多いところに嫁いだものだと今更ながらに自覚した。
ところが実際の工程は、練った1つの生地を一口大にして焼くだけだった。
義母に聞いてみると、「お菓子に違いは無いの。◯△が人それぞれ、その時々で違うのよ」と義母は言った。
問:◯△とは?
(ヒント:△には本文中の文字が入ります。)
25年12月31日 23:00
【20の扉】 [異邦人]
【20の扉】 [異邦人]
解説を見る
正解:『幻覚』
「お菓子に違いは無いの。幻覚が人それぞれ、その時々で違うのよ」
私は口をぽかんと開けた。何を言われたのか分からなかったのだ。
しかし、義母の言葉の意味するところを理解した次の瞬間、とてつもない勢いで記憶が蘇り始めた。
「変な味。小吉かなぁ」と言いながら百味菓子を食べる幼い親友。
「わたし要らないから」と言って自分の百味菓子をあげると、すぐさま食べる親友。
途端、恍惚の表情を浮かべながら倒れて動かなくなった親友。どんなに体を揺すっても何の反応も示さなかった。
親友と私を取り囲んだ大人たちが「大吉だ!」と大はしゃぎする中、私はボロボロ泣き続けた。
ずっと忘れていた。あの日以来、親友がいなくなったこと、ずっと忘れていた。
そしてそれ以来、そうだ、それ以来、毎年私は百味菓子を口に含んだ瞬間吐き戻していた。大凶だ。大凶だ。と。そうしないと自分が壊れてしまう気がして。
ああ、そうか、だからずっと思っていたんだ。 あの時あげずに食べれば良かったな。と。
生地を練っていた義母が、生地の付着した指をおもむろに咥えると、音を立てて舐めだした。
「変な味。小吉かしら。 あなたもどう?」
義母が生地と唾液でヌラヌラと光る指を差し出してきた。私のすぐ真横に向けて。
「お菓子に違いは無いの。幻覚が人それぞれ、その時々で違うのよ」
私は口をぽかんと開けた。何を言われたのか分からなかったのだ。
しかし、義母の言葉の意味するところを理解した次の瞬間、とてつもない勢いで記憶が蘇り始めた。
「変な味。小吉かなぁ」と言いながら百味菓子を食べる幼い親友。
「わたし要らないから」と言って自分の百味菓子をあげると、すぐさま食べる親友。
途端、恍惚の表情を浮かべながら倒れて動かなくなった親友。どんなに体を揺すっても何の反応も示さなかった。
親友と私を取り囲んだ大人たちが「大吉だ!」と大はしゃぎする中、私はボロボロ泣き続けた。
ずっと忘れていた。あの日以来、親友がいなくなったこと、ずっと忘れていた。
そしてそれ以来、そうだ、それ以来、毎年私は百味菓子を口に含んだ瞬間吐き戻していた。大凶だ。大凶だ。と。そうしないと自分が壊れてしまう気がして。
ああ、そうか、だからずっと思っていたんだ。 あの時あげずに食べれば良かったな。と。
生地を練っていた義母が、生地の付着した指をおもむろに咥えると、音を立てて舐めだした。
「変な味。小吉かしら。 あなたもどう?」
義母が生地と唾液でヌラヌラと光る指を差し出してきた。私のすぐ真横に向けて。
「三角関係」「14Good」
良質:6票トリック:2票物語:4票納得感:2票
妻が見知らぬ相手から贈り物をもらった事を知った僕は、
妻のために用意していたすべてをゴミ箱へ投げ捨てた。
いったいどういうことだろう?
妻のために用意していたすべてをゴミ箱へ投げ捨てた。
いったいどういうことだろう?
26年03月28日 21:46
【ウミガメのスープ】 [米国GI]
【ウミガメのスープ】 [米国GI]
解説を見る
重い肝不全。妻の余命は、もう長くなかった。
このままでは助かる見込みはまずない。医者からはそう告げられていた。
いつしか奇跡を諦めた僕。妻にしてあげられる事は、もはや限られていた。
葬儀社と何度も打ち合わせを重ねた。美しく彫られた白亜の棺も準備した。
海が好きな妻が安らかに眠れるよう、見晴らしの良い高台の墓所も見つけた。
すべては、静かで、穏やかで、そして美しい別れのためだった。
そしてある日電話が鳴った。病院からだ。
事実と向き合う覚悟、心のなかで「できている。」と呟き電話に出る。
「ドナーが見つかりました。」
見知らぬ誰かから届いた、あまりに尊い贈りもの。
ふらつく足で机に向かう。そこにあるのは「死への案内状」の束。
棺のカタログ。葬儀の見積もり。墓所のパンフレット。
震える手でひとつずつ掴み、全てをゴミ箱に投げ捨てた。
そして僕は、もう一度準備をはじめた。
このままでは助かる見込みはまずない。医者からはそう告げられていた。
いつしか奇跡を諦めた僕。妻にしてあげられる事は、もはや限られていた。
葬儀社と何度も打ち合わせを重ねた。美しく彫られた白亜の棺も準備した。
海が好きな妻が安らかに眠れるよう、見晴らしの良い高台の墓所も見つけた。
すべては、静かで、穏やかで、そして美しい別れのためだった。
そしてある日電話が鳴った。病院からだ。
事実と向き合う覚悟、心のなかで「できている。」と呟き電話に出る。
「ドナーが見つかりました。」
見知らぬ誰かから届いた、あまりに尊い贈りもの。
ふらつく足で机に向かう。そこにあるのは「死への案内状」の束。
棺のカタログ。葬儀の見積もり。墓所のパンフレット。
震える手でひとつずつ掴み、全てをゴミ箱に投げ捨てた。
そして僕は、もう一度準備をはじめた。
「ダイエット中のカメ子」「14Good」
良質:9票トリック:1票納得感:4票
食事をしているカメ子は机の上のデザートの量が少ないことに気がついて喜んだ。
一体なぜ?
ファミリーレストラン「かめゼリヤ」に来たカメ子。
ここでは激ムズの間違い探しが名物となっている。
カメ子は食事が提供されるまでの間にすべての間違いを見つけられなかった。
食事が提供されても間違いを探し続ける。
左右の絵には机の上にデザートが描かれているが、量が違うではありませんか。
ようやく間違いに気が付いたカメ子は喜んだのだった。
一体なぜ?
26年03月31日 13:53
【ウミガメのスープ】 [みるくるみ]
【ウミガメのスープ】 [みるくるみ]

夜は回答が遅くなるので連投可です
解説を見る
ファミリーレストラン「かめゼリヤ」に来たカメ子。
ここでは激ムズの間違い探しが名物となっている。
カメ子は食事が提供されるまでの間にすべての間違いを見つけられなかった。
食事が提供されても間違いを探し続ける。
左右の絵には机の上にデザートが描かれているが、量が違うではありませんか。
ようやく間違いに気が付いたカメ子は喜んだのだった。
「身勝手なおまじない」「13Good」
良質:6票納得感:7票
カメオが店長兼を務める人気店のメニュー表には奇妙なメニューがある。
そのメニューは無料であり、頼んでも水しか出てこない。更にカメオが言うには、お客さんのために出すメニューではないという。
そのメニューの名前は?
そのメニューは無料であり、頼んでも水しか出てこない。更にカメオが言うには、お客さんのために出すメニューではないという。
そのメニューの名前は?
22年06月21日 16:12
【20の扉】 [チェリー]
【20の扉】 [チェリー]

店長兼は誤字で、正しくは店長です。
解説を見る
いつもの
解説
カメオが店長を務める定食屋カメカメは、人気から来る多忙によりアルバイトの出入りが激しい。そんな中でも常連かぶりのお客さんが「いつもの」と注文してくることに困らされていた。
カメオは注文の円滑化とアルバイトのため、「いつもの」という水を提供するメニューをメニュー表に書き足し、注文した人に無言で自省を促したのだ。
解説
カメオが店長を務める定食屋カメカメは、人気から来る多忙によりアルバイトの出入りが激しい。そんな中でも常連かぶりのお客さんが「いつもの」と注文してくることに困らされていた。
カメオは注文の円滑化とアルバイトのため、「いつもの」という水を提供するメニューをメニュー表に書き足し、注文した人に無言で自省を促したのだ。
「人を食っていない話」「13Good」
良質:6票物語:1票納得感:6票
そのレストランには、「人肉を出す」という噂がある。なんでも、誰も食べたことがないような旨い肉料理を出すのだが、その不思議な味わいはとても牛や豚とは思えない、もしかして……ということらしい。
自称・美食家である私は、その話を聞いて大いに興味を持ち、ある週末にそのレストランを訪れた。
早速、看板料理であるステーキを注文。程なくして料理が運ばれてきた。
ナイフで切り分け、フォークに突き刺し、口に運ぶ。
……旨い。そしてなるほど、不思議な味だ。蕩けるように柔らかいのに、確かな歯応えがある。どこか野性の荒々しさのようなものを感じさせる一方で、後味はどこまでもさっぱりと上品だ。
私は夢中になって食べ続け、あっという間に完食してしまった。
紙ナプキンで口元を拭きながら、私は考える。
確かに不思議な味だった。今まで食べたことのあるどの肉にも似ない。普通の牛や豚などでないのは間違いないだろう。怪しげな噂が立つのも頷ける……
……が、しかし。
――少なくとも、人肉を出しているというわけではなさそうだ。
私はそう結論付けたのだった。
さて、それは何故だか、分かるだろうか?
なお、これは敢えて言うまでもないことではあるが、私は人の肉など未だかつて一度も食べたことはないし、当然ながらその味についても一切知らない。
自称・美食家である私は、その話を聞いて大いに興味を持ち、ある週末にそのレストランを訪れた。
早速、看板料理であるステーキを注文。程なくして料理が運ばれてきた。
ナイフで切り分け、フォークに突き刺し、口に運ぶ。
……旨い。そしてなるほど、不思議な味だ。蕩けるように柔らかいのに、確かな歯応えがある。どこか野性の荒々しさのようなものを感じさせる一方で、後味はどこまでもさっぱりと上品だ。
私は夢中になって食べ続け、あっという間に完食してしまった。
紙ナプキンで口元を拭きながら、私は考える。
確かに不思議な味だった。今まで食べたことのあるどの肉にも似ない。普通の牛や豚などでないのは間違いないだろう。怪しげな噂が立つのも頷ける……
……が、しかし。
――少なくとも、人肉を出しているというわけではなさそうだ。
私はそう結論付けたのだった。
さて、それは何故だか、分かるだろうか?
なお、これは敢えて言うまでもないことではあるが、私は人の肉など未だかつて一度も食べたことはないし、当然ながらその味についても一切知らない。
22年07月17日 00:01
【ウミガメのスープ】 [ブルーエール]
【ウミガメのスープ】 [ブルーエール]
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そのステーキは骨付きだった。
完食した後の皿には、ごろりと一本、骨が残っている。
大きさといい形状といい、少なくとも人間のそれでないことは間違いない。
自称・美食家であり本業は解剖医であるところの私は、一人そう結論付けたのだった。
完食した後の皿には、ごろりと一本、骨が残っている。
大きさといい形状といい、少なくとも人間のそれでないことは間違いない。
自称・美食家であり本業は解剖医であるところの私は、一人そう結論付けたのだった。












