みんなのGood

空白の手紙「4Good」
物語:3票納得感:1票
転校してしまう大親友の見送りに行くことを決めていた、あき。
しかし、親友の出発の日に限って、あきは寝坊してしまった。

あきの家から親友の家は遠い。
徒歩では到底間に合わないと分かっていても、あきは走るしかなかった。

あきが親友の家に着いた時には、親友が出発する予定の時間からすでに1時間以上が経っていた。
当然、親友の家はすでに空っぽ。何一つとして残っていなかった。

その光景を見たあきが、感謝のあまり声を上げて泣き出したのは、一体なぜ?
20年08月13日 21:26
【ウミガメのスープ】 [輝夜]



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【簡易解説】
雨が降り続けていた親友が出発する日。
あきが親友の家に着いた時、雨で濡れ、色の変わった駐車場には、乾いた車の跡がくっきりと残っていた。
それを見たあきは、親友が出発してからさほど時間が経っていなかったことを知る。つまり、親友は遅刻した自分を、ぎりぎりまで待っていたことに気づき、親友に感謝して泣き出した。


【解説】
あきは雨が嫌いだった。特に嫌いなのは、梅雨だった。
理由は簡単。大親友の名前が、「つゆ」だから。

「そろそろ梅雨になりますね」
そう教壇に立つ先生が口にした瞬間、斜め前に座るつゆにいくつもの視線が刺さる。
教室中に広がるくすくすとした笑い声に、つゆが小さく俯いた。

「つゆーー、これから梅雨だってさ、よかったな」
「てかつゆって誕生日梅雨だろ?親のネーミングセンスw」
休み時間に入っても、つゆへのからかいは止むことはない。
「ねえ、つゆにそういうこと言うのやめろって、何回も言ったよね?」
何度私が文句を言っても聞く耳を持たないが、そうするとつゆの顔は少しだけ明るくなる。だから、私は何回でも、何十回でも言うことを決めている。

だが。いつもは明るくなるはずのつゆの顔が、今日は一層曇っていた。
「つゆ?」
「……あのね、あき。わたし、転校することになったの」
唐突に告げられた言葉に、頭が真っ白になった。


あまりにも、突然だった。つゆも、厳しいと噂のつゆの両親も、予想だにしていなかった転勤なんだとか。

残り少ない、と自覚してからは、恐ろしいほどの速さで日々が過ぎ去っていった。いつもは楽しみだった休日も、全くきて欲しくない。ずっとこのままがいい。
そう思うほどに、1日はあっという間に終わる。気がついた時には、もう最後の日まで数時間しかなかった。
後数時間で、日付が変わる。そうしたら、つゆが出発する日だ。
そう思うと、全く眠れなくて。
つゆと、もう会えない。学校ではもちろん、休日にお互いの家に遊びに行ったり、一緒に買い物に行ったりも、もうできない。

やっとまどろんだ時には、空の端が白みかけていた。

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柔らかい日差しで、目が覚めた。ベッドサイドに置いてある時計を見た瞬間、目を疑った。
時計が指し示すのは、無情な事実。何度見直そうとも、変わることはない。
つゆが出発する時間を、すでに30分は過ぎていた。かけたはずの目覚ましも、何故かスイッチが切れている。

今までにないほどの速度で支度をし、傘を握りしめて家を飛び出す。
自転車を使えれば、と思う。だから梅雨は嫌いだ。
傘を持ってはいるものの、全く開く気にならない。その時間さえもが惜しい。
頬を濡らすのは、そう、きっと雨だ。

つゆの家に着いた時には、もうつゆはいなかった。
当然だ。1時間も、過ぎているのだから。つゆの両親が厳しいことはクラスでも周知の事実だ。友達を待っているなんて、そんな、甘いこと……。

くっきりと駐車場に残るのは。
長方形に切り取られた、乾いた白い地面。

先ほどから、雨は降り続けている。それでも、これほどまでにくっきりと跡が残っているということは、つゆが出発してから、まださほど時間が経っていないのだ。
つまり、つゆは私を待っていたんだ。ずっと。厳しい親に逆らってまで。

「……ありがとう」

梅雨。今が梅雨でよかった。つゆの想いを、空白の手紙を届けてくれてありがとう。

つゆ。待っててくれてありがとう。今までずっとありがとう。一緒にいてくれて、ありがとう。

いつのまにか、雨は止んでいた。だが、空白だった手紙に、少しずつ文字が刻まれていく。

ねぇ。私は、「つゆ」が大好きだよ。
トリック:2票納得感:2票
今日はあかつき小学校の授業参観日。

いつもは右手を挙げているミチコちゃんが、今日は左手を挙げているのは何故?

ただし、「授業中に出された問題が分かった人は右手を、分からない人は左手を挙げるようにしてください」
という、担任の先生の事前指示は重要ではありません。
20年08月13日 11:41
【ウミガメのスープ】 [休み鶴]

ご参加いただきありがとうございました!




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登下校のときにお母さんと手をつないで横断歩道を渡っているから。

普段は利き手である右手を挙げて横断しているのですが、
今日は右手をお母さんとつないでいるので、左手を挙げたのでした。
良質:3票トリック:1票
ナツコちゃんは、5円のチョコを200円分買いました。
ナツコちゃんの買ったチョコは全てフユオくんが食べました。


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(1)ナツコちゃんの家からお店までのバス代は、片道100円です。
もしチョコを買う為に、行き帰りともバスに乗ったとしたら、
バス代とチョコ代を合わせて、全部でいくらになるでしょうか?


(2)フユオくんの手元に10,000円ある時に、フユオくんが200円分のチョコを買ったとしたら、
手元のお金はいくらになりますか?


(3)フユオくんの食べたチョコは何個でしょうか?


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(1)〜(3)を踏まえて、買うチョコを「5円のチョコ」にした作者の気持ちを答えてください。



【ルール】
・嘘はつきません。
・YESかNOで答えられる質問をしてください。
・元ネタがあります。見覚えがある方がいたとしたら、観戦でお願いします。


※消費税の計算は必要ありません。消費税はないものとしてお考えください。
18年08月18日 17:03
【新・形式】 [霜ばしら]

さんすうでわかるきもち




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(1)ナツコちゃんの家からお店までのバス代は、片道100円です。
もしチョコを買う為に、行き帰りともバスに乗ったとしたら、
バス代とチョコ代を合わせて、全部でいくらになるでしょうか?

【 答え 】8,200円

ナツコちゃんは、5円のチョコを40回買いに行きました。
片道100円のバスに往復で80回乗るとしたら、バス代は8,000円です。
バス代とチョコ代を合わせると8,200円。
お金がかかり過ぎるので、ナツコちゃんは歩いてお店に行きました。



(2)フユオくんの手元に10,000円ある時に、フユオくんが200円分のチョコを買ったとしたら、
手元のお金はいくらになりますか?

【 答え 】10,200円

フユオくんは店員です。
レジに10,000円ある時、フユオくんが自分のお金で200円分のチョコを買ったとしたら、
レジのお金は10,200円になります。



(3)フユオくんの食べたチョコは何個でしょうか?

【 答え 】1個

ナツコちゃんは、買ったチョコを使ってバレンタインのチョコを作り、フユオくんにあげました。



(1)〜(3)を踏まえて、買うチョコを「5円のチョコ」にした作者の気持ちを答えてください。

【 答え 】大好きなフユオくんにたくさん会いたい。

チョコの作者ナツコちゃんは、フユオくんの事が好きです。
買うチョコを5円のチョコにしたのは、店員のフユオくんとの接点を増やしたかったからです。
少ないお小遣いでも、安い商品なら何度も買いに行くことができます。




この問題は、http://sui-hei.net/mondai/show/21036のセルフリメイク問題です。
浪人もよし「4Good」
トリック:2票納得感:2票
第一志望の大学に落ちてしまったぺんは、それでも何故だか嬉しそうだ。

一体なぜ?
19年01月18日 23:08
【ウミガメのスープ】 [ぽんぽこぺん]



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念願の第一志望大学に受かったぺん。
合格発表の掲示板の前で飛び上がって喜んでいたら、大学生達がやってきて胴上げされた。

そして落ちた。

痛かったけど、それでもうれしかった。
パンドラのカメ「4Good」
物語:2票納得感:2票
らてらて村に伝わるパンドラのカメと呼ばれる、亀の甲羅の形をした箱があった。
村外れの祠にあるその箱の中には金銀財宝が詰まっているが、災いも同封されており、一度開けてしまえばその人に災厄が訪れてしまうという言い伝えが長年伝われてきた。
箱には鍵がかかっており、村の人々は伝説もあってわざわざ確認しようとしなかった。
ところが、ある日その伝説を聞いた冒険家であるラテ・ラール氏が村を訪れ、ピッキングを使いその箱を開けてしまった。
彼が箱を開けてから約一年後、らてらて村で死傷者が十数名出てしまった。
一体何故?
19年02月13日 00:48
【ウミガメのスープ】 [シチテンバットー]

参加ありがとうございました。夜更かしスープ。




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らてらて村に伝わる伝説。
村外れの祠の中にある亀の甲羅を型どった箱には金銀財宝が詰まっていると。
しかし同時に災いも詰まっており、箱を開けるとそれが外に出て開けた人にとり憑いてしまうとも。

村の人間はこの伝説を聞き、ある者は
「そんな伝説があるなんて・・・箱を開けるのは止めよう」
ある者は
「こんなチンケな村に財宝なんてあるわけないだろ?」
ある者は
「祠って村の外れにあるんだろ?確認するのもめんどくさいよ」
ある者は祠に行き
「箱はあったけど鍵がかかってるみたいだね。わざわざ開けるのも面倒だし・・・」
と何だかんだあってその箱を放置していた。

ある日、奇妙な人物が村を訪れた。
ラテ・ラールと名乗り冒険家を自称するその男は、
「村のとある祠に亀の甲羅の形をした箱はないか?」
と尋ねた。
人々がそこに案内すると、
「鍵がかかってるみたいだが、これを開けてしまってもいいか?」
と言った。
「止めろ!それには災いが封じられてるんだぞ!」
「開けた人に災厄が降りかかってしまう!」
「なんでわざわざ開けようとするの?」
「てかそれ開くの?鍵ないよ?」
と村の人々は口々に止めたが、
「災いなんて大袈裟。そういった言い伝えがあるところに長年足を運び続けたが、俺は健康そのものだ」
「箱の中は重く、財宝や何かが入っててもおかしくない。お金が手に入ったら村にも分け与える」
「この程度なら多少のピッキング技術があれば問題なく開けることができる」
と聞き入れなかった。

最終的に
「そこまで言うなら仕方がない。何があっても我々は一切責任を取らない。気味が悪いから中に何があっても分け与えないでくれ」
と折れた。

その後、箱を開けたラテ・ラール氏は箱の中身を持ち帰り、それが太古の財宝だったたと報道され、彼は一躍有名になった。
しかし村の人々は心のどこかで思っていた。あの箱を開けてしまったんだ。彼は近いうちにーー

一ヶ月後、テレビにて
「ラテ・ラール氏が発見した財宝が、鎌倉時代のものだということが調査により判明しました」
「タートル大学のスカラベ教授によると、これは歴史的にも金銭的にも極めて価値が高いとのことです」
「この調査を受けてラテ・ラール氏は『マジ卍』とコメントしています」

三ヶ月後、テレビにて
「ラテ・ラール氏がまた快挙です」
「アフリカの森を探検し、その途中で既に絶滅したとされる鳥の羽毛を発見しました」
「この結果を受けてラテ・ラール氏は『マジ卍』とコメントしています」

半年後、テレビにて
「南極大陸横断に挑戦しているラテ・ラール氏ですが、道中でマンモスの死骸を発見したとのことです」
「ほとんどが白骨化してるが、一部は毛皮や肉が残っているとのことです」
「この発見を受けてラテ・ラール氏は『マジ卍』とコメントしています」

一年後、テレビにて
「ラテ・ラール氏がエベレスト登頂を達成しました」
「一時期天候が悪化し途中リタイアも考えられましたが、無事に登りきれました」
「登頂に成功したラテ・ラール氏は『マジ卍』とコメントしています」

「おいおい、災いが降りかかるどころかめちゃくちゃ元気じゃないか」
「あの伝説は嘘だったんだ」
「全部が嘘ではないぞ、財宝は実在した」
「あれがあれば村の財政ももう少しマシになったし、裕福な暮らしが出来たかもしれない」
「呪いの噂はお前の先祖が言い伝えていたよな」
「先祖のことなんか知らねえよ。財宝を分けてもらえば良かったんだ」
「財宝を分けるとあの人も言ってただろ?」
「呪いの伝説があったから断ったんだ!伝説がなければ・・・」
「なんだと!お前が断らなければ良かったんだ!」
伝説のうち呪いは嘘だと分かり、財宝は本当だと分かった。
大金を逃した村の人々は、互いを罵倒しあい、いつしかそれが発展し事件にまでなってしまった。
皮肉なことに、呪いの伝説そのものが村にとっての呪いになってしまったのだった。

【簡易解説】
パンドラの箱には実際に財宝があったが、村の人々はある者は呪いを恐れてある者は財宝が存在しないと思い、誰も手を出さなかった。
冒険家が開けてからいくら経ってもその冒険家が災厄を受けないため呪いは嘘だと分かり、呪いの噂を言ったのは誰だ!こんなことで宝を無駄にして!と口論になった結果、殺人事件に発展した。

呪いの噂そのものが呪いになってしまったというオチ。