「献身の真実」「5Good」
物語:4票納得感:1票
「この{お守り}はね、僕のおじいさんの代からずっとずっと僕たちの身を守ってきてくれたすんごい{お守り}なんだ!僕の心臓を銃弾から僕を守ってくれたりもしたんだよ」
だから僕は大丈夫!謙二はそう言って笑いながらひしゃげた銃弾と共にボロボロの{お守り}を陽子に見せた。
その10年後、謙二の{お守り}の話が作り話だったこと、そして謙二から譲り受けた{お守り}は陽子のために謙二がわざと置いていったものであること。
その二つを知った陽子は謙二への感謝の涙を流し{お守り}を後生大事にすることにした。
一体何故?
だから僕は大丈夫!謙二はそう言って笑いながらひしゃげた銃弾と共にボロボロの{お守り}を陽子に見せた。
その10年後、謙二の{お守り}の話が作り話だったこと、そして謙二から譲り受けた{お守り}は陽子のために謙二がわざと置いていったものであること。
その二つを知った陽子は謙二への感謝の涙を流し{お守り}を後生大事にすることにした。
一体何故?
22年05月31日 20:37
【ウミガメのスープ】 [松神]
【ウミガメのスープ】 [松神]

珍しくベール厚々スープです
解説を見る
【簡易解説】
当時の先進医療でも治療が困難な病気を抱えてしまっていた謙二の娘の陽子、そんな{陽子の治療費は莫大}で普通の給料では決して払えるものではなかった。
陽子の治療費を賄うため戦場、しかも死亡率が高い戦線の最前線へ{戦死時の特別恩給を目的として}出向く謙二だったが、その前に謙二は娘の陽子が自分のせいで父が死んだと思わないように問題文のように一芝居打ち、敢えて玄関にお守りを置いていき。娘の病気のことも妻に頼んで大したものではないと嘘を教えるようにした。
謙二の目論見通り陽子はその玄関に置いていかれたお守りを見て{「父はお守りを忘れたせいで死んだのだ」}と嘆き悲しみ、自分のために死んだとは思いもしなかった。そして戦争が終わり父への特別恩給、報奨で陽子は無事病気を治療することに成功した。
10年後、ことの真相を知ったカメコは父への感謝の念とともに、そのお守りを父の献身の形見として後生大事にすることにした。
【長めの解説】
「陽子が、そんな病気に?」
聞いたことも無い病名、聞いたことも無い額の医療費。まだ5歳の娘に、どうしてそのような災いが降りかかるのか。
頭の中に靄がかかったようだ、目の前が真っ暗になる。高額な医療費を払える見込みなど無い。陽子は死ぬしかないとでも言うのだろうか?
「良い方法が、あるぞ」
居酒屋で同僚に愚痴を漏らす僕に語り掛けてきたのは、上司の松上という男だった。彼はとかく優秀で誰からも頼りにされる男だが、僕は眼前で薄ら笑いを浮かべるこの男が嫌いだった。
何を考えているのかわからない、ではなく。何を考えているのか、どのような方法を考えているのかこの男はその顔を見れば大体のことが丸わかりだったからだ。
「陸軍の将校に知り合いがいる。彼は次の侵攻作戦に必要な人材を探していてね、謙二君。確か君は徴兵による軍事訓練は受けていたね?」
僕はそれに、静かに頷くしかなかった。彼の言いたいこと、それはもう大体わかっていた。
簡単な取引だ、将校と国からの手厚い恩給を手に入れるために決死の作戦に身を投じろ……金勘定は既に済ませた、後は交渉だけだと言わんばかりの顔でこちらの様子を伺う松上の話に、僕はただ黙って頷くしかなかった。
「おとーさん!あそんでー!」
「おー、良いぞー!今日は何する?」
「ご本!ご本読んで!」
娘の陽子に病気のことは伝えなかった、伝えられなかった。今はただ取り敢えず症状を抑える薬だけを服用している状態だ。その薬代ですら家計をかなり圧迫している状況。
娘に病気のことを詳しく言ってしまったら、賢い娘だ……それで両親を困らせてしまっていると悟ってしまうだろう。何の罪も無い娘には何も知らせず、何も悟らせず、元気に過ごして欲しい。だから今後も娘に病気の詳細は伝えないように妻と二人で決めた。
覚悟は、とっくに決まっていた。
「すごーい!そんなお守りなら、お父さんけがなんてしないで帰ってこれるね!」
陽子の病気のことを知ってから一年、とうとう例の侵攻作戦が始まった。だが、僕は戦争とは縁遠い職の人間だ。このまま戦線に向かえばある程度知恵がついた年頃になったら陽子は気付くだろう。父は自分のために死んだのだ、と。
徴兵だったという嘘だけで偽り続けるのも難しい、娘の目を逸らす必要がある。娘の記憶の中で、父はわざと死にに行ったのではなく別の要因で死んだことにする必要が。
だから一芝居打つことにした。代々伝わるすんごいご利益のあるお守り。その話を陽子にし、そして戦争に出向く日になってそれを玄関の見つかりにくい場所に置いていけば、きっと陽子は数日後にそれを見付けてこう思うはずだ。
「このお守りが無かったら、父は死ぬかもしれない」と。
気付かなければ妻の手で気付かせれば良い。妻には辛い役目を背負わせることになるが。
気付いた頃にはもう遅い、急いで郵送してもらおうが僕の手元に届く頃には……。
目論見通りにいけば父はお守りを忘れたせいで死んだと、陽子はそう記憶に刻み込んでくれる。まだ幼い陽子に重荷は背負わせたくない、ましてや自分のために親が死ぬだなんてそんなのは重すぎる。
陽子、どうか幸せに。
「どう……して、忘れて」
父の形見、例の「すんごいお守り」を私はいつも通り鞄の中に忍ばせていた。
が、流石に100年近い歴史のあるお守りだ。外装が破けてしまって、中身が飛び出てしまっていた。
慌てて鞄の中のお守りを取り出した私は目を見張った。中身が新しすぎる。これは一体どういうことだろうか?
頭の中で情報がカチリ、カチリと段々と繋がっていく、そんな音が聞こえた。
中身が新しすぎるお守り。父が玄関の隅に忘れていった、今思えば荒唐無稽すぎる歴史を持つお守り。外身だけどうしてこんなにボロボロになってしまっているのか、それもまるでわざとらしくボロボロに見えるように作られたかのような……
あの頃のことを、私は必死に思い出していた。何かとても、大事なことを忘れているような気がしたから。とても優しかったあの人のことを、今なら鮮明に思い出せる気がしたから。
「お母さん」
「どうしたの、陽子?……あら」
私が手に持ったお守りの中身を見て、母が身体をこわばらせたのを見てああ、やっぱりそうだ。と思った。
騙されていた。全ては私の心を守るために用意された、優しい嘘だった。
父は私に三つの嘘をついた。私の病気が大したものじゃないってこと、戦争へ行った理由は徴兵だってこと……そして、お守りに凄い効果があるってこと。
だから今度は私が、父の嘘を守り通すことにした。
「すんごいお守りの袋が破けちゃって。直してくれないかな?」
だって、私にとってこれは本当に効果のあったすんごいお守りなのだから。
当時の先進医療でも治療が困難な病気を抱えてしまっていた謙二の娘の陽子、そんな{陽子の治療費は莫大}で普通の給料では決して払えるものではなかった。
陽子の治療費を賄うため戦場、しかも死亡率が高い戦線の最前線へ{戦死時の特別恩給を目的として}出向く謙二だったが、その前に謙二は娘の陽子が自分のせいで父が死んだと思わないように問題文のように一芝居打ち、敢えて玄関にお守りを置いていき。娘の病気のことも妻に頼んで大したものではないと嘘を教えるようにした。
謙二の目論見通り陽子はその玄関に置いていかれたお守りを見て{「父はお守りを忘れたせいで死んだのだ」}と嘆き悲しみ、自分のために死んだとは思いもしなかった。そして戦争が終わり父への特別恩給、報奨で陽子は無事病気を治療することに成功した。
10年後、ことの真相を知ったカメコは父への感謝の念とともに、そのお守りを父の献身の形見として後生大事にすることにした。
【長めの解説】
「陽子が、そんな病気に?」
聞いたことも無い病名、聞いたことも無い額の医療費。まだ5歳の娘に、どうしてそのような災いが降りかかるのか。
頭の中に靄がかかったようだ、目の前が真っ暗になる。高額な医療費を払える見込みなど無い。陽子は死ぬしかないとでも言うのだろうか?
「良い方法が、あるぞ」
居酒屋で同僚に愚痴を漏らす僕に語り掛けてきたのは、上司の松上という男だった。彼はとかく優秀で誰からも頼りにされる男だが、僕は眼前で薄ら笑いを浮かべるこの男が嫌いだった。
何を考えているのかわからない、ではなく。何を考えているのか、どのような方法を考えているのかこの男はその顔を見れば大体のことが丸わかりだったからだ。
「陸軍の将校に知り合いがいる。彼は次の侵攻作戦に必要な人材を探していてね、謙二君。確か君は徴兵による軍事訓練は受けていたね?」
僕はそれに、静かに頷くしかなかった。彼の言いたいこと、それはもう大体わかっていた。
簡単な取引だ、将校と国からの手厚い恩給を手に入れるために決死の作戦に身を投じろ……金勘定は既に済ませた、後は交渉だけだと言わんばかりの顔でこちらの様子を伺う松上の話に、僕はただ黙って頷くしかなかった。
「おとーさん!あそんでー!」
「おー、良いぞー!今日は何する?」
「ご本!ご本読んで!」
娘の陽子に病気のことは伝えなかった、伝えられなかった。今はただ取り敢えず症状を抑える薬だけを服用している状態だ。その薬代ですら家計をかなり圧迫している状況。
娘に病気のことを詳しく言ってしまったら、賢い娘だ……それで両親を困らせてしまっていると悟ってしまうだろう。何の罪も無い娘には何も知らせず、何も悟らせず、元気に過ごして欲しい。だから今後も娘に病気の詳細は伝えないように妻と二人で決めた。
覚悟は、とっくに決まっていた。
「すごーい!そんなお守りなら、お父さんけがなんてしないで帰ってこれるね!」
陽子の病気のことを知ってから一年、とうとう例の侵攻作戦が始まった。だが、僕は戦争とは縁遠い職の人間だ。このまま戦線に向かえばある程度知恵がついた年頃になったら陽子は気付くだろう。父は自分のために死んだのだ、と。
徴兵だったという嘘だけで偽り続けるのも難しい、娘の目を逸らす必要がある。娘の記憶の中で、父はわざと死にに行ったのではなく別の要因で死んだことにする必要が。
だから一芝居打つことにした。代々伝わるすんごいご利益のあるお守り。その話を陽子にし、そして戦争に出向く日になってそれを玄関の見つかりにくい場所に置いていけば、きっと陽子は数日後にそれを見付けてこう思うはずだ。
「このお守りが無かったら、父は死ぬかもしれない」と。
気付かなければ妻の手で気付かせれば良い。妻には辛い役目を背負わせることになるが。
気付いた頃にはもう遅い、急いで郵送してもらおうが僕の手元に届く頃には……。
目論見通りにいけば父はお守りを忘れたせいで死んだと、陽子はそう記憶に刻み込んでくれる。まだ幼い陽子に重荷は背負わせたくない、ましてや自分のために親が死ぬだなんてそんなのは重すぎる。
陽子、どうか幸せに。
「どう……して、忘れて」
父の形見、例の「すんごいお守り」を私はいつも通り鞄の中に忍ばせていた。
が、流石に100年近い歴史のあるお守りだ。外装が破けてしまって、中身が飛び出てしまっていた。
慌てて鞄の中のお守りを取り出した私は目を見張った。中身が新しすぎる。これは一体どういうことだろうか?
頭の中で情報がカチリ、カチリと段々と繋がっていく、そんな音が聞こえた。
中身が新しすぎるお守り。父が玄関の隅に忘れていった、今思えば荒唐無稽すぎる歴史を持つお守り。外身だけどうしてこんなにボロボロになってしまっているのか、それもまるでわざとらしくボロボロに見えるように作られたかのような……
あの頃のことを、私は必死に思い出していた。何かとても、大事なことを忘れているような気がしたから。とても優しかったあの人のことを、今なら鮮明に思い出せる気がしたから。
「お母さん」
「どうしたの、陽子?……あら」
私が手に持ったお守りの中身を見て、母が身体をこわばらせたのを見てああ、やっぱりそうだ。と思った。
騙されていた。全ては私の心を守るために用意された、優しい嘘だった。
父は私に三つの嘘をついた。私の病気が大したものじゃないってこと、戦争へ行った理由は徴兵だってこと……そして、お守りに凄い効果があるってこと。
だから今度は私が、父の嘘を守り通すことにした。
「すんごいお守りの袋が破けちゃって。直してくれないかな?」
だって、私にとってこれは本当に効果のあったすんごいお守りなのだから。
「ギュウニクのドンブリ」「4Good」
良質:3票物語:1票
ある男が、とある店で「牛丼」を注文しました。
しかし、彼はその「牛丼」を一口食べたところで止め、店員を呼びました。
「すみません。これは本当に牛丼ですか?」
「はい・・・ 牛丼に間違いございません。」
男は完食せずに店を出て、別の店で牛丼を食べました。
何故でしょう?
しかし、彼はその「牛丼」を一口食べたところで止め、店員を呼びました。
「すみません。これは本当に牛丼ですか?」
「はい・・・ 牛丼に間違いございません。」
男は完食せずに店を出て、別の店で牛丼を食べました。
何故でしょう?
18年10月30日 20:15
【ウミガメのスープ】 [らてすこ]
【ウミガメのスープ】 [らてすこ]
解説を見る
男はタレントで、この日は食リポロケをしていた。
そのロケは牛丼特集で、いわゆるチェーン店の安い牛丼のイメージを覆すような牛丼を出す飲食店をハシゴするもの。
男は美味しさを表現するために、「これは本当に牛丼ですか?」「もっと高級な料理じゃないですか?」と店員に尋ねた。
男は牛丼を本当に美味しいと感じていたが、このあと何店かハシゴするため、完食はせずに店を出たのだった。
そのロケは牛丼特集で、いわゆるチェーン店の安い牛丼のイメージを覆すような牛丼を出す飲食店をハシゴするもの。
男は美味しさを表現するために、「これは本当に牛丼ですか?」「もっと高級な料理じゃないですか?」と店員に尋ねた。
男は牛丼を本当に美味しいと感じていたが、このあと何店かハシゴするため、完食はせずに店を出たのだった。
「新ラテシン 試験も何にも南無」「4Good」
良質:3票納得感:1票
ラテシン村の学校が生徒人数不足により廃校になった。
しかし翌年には大勢の生徒たちによる運動会が開催されていた。
もう子供たちの運動会が見れないとしょんぼりしていたラテシン村の村人たちも
ホクホクの笑顔になったのですが運動会を見に行く村人は1人も居なかった。
一体なぜ?
しかし翌年には大勢の生徒たちによる運動会が開催されていた。
もう子供たちの運動会が見れないとしょんぼりしていたラテシン村の村人たちも
ホクホクの笑顔になったのですが運動会を見に行く村人は1人も居なかった。
一体なぜ?
18年11月07日 21:20
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]
解説を見る
ドラマの撮影現場として利用されることになったので
カメラに写り込まないよう立ち入りを禁止されるので学校まで行って見に行くことができないのです。
でもドラマの撮影料と撮影地と言うことで観光が見込めると
村人たちはほくほくなのです(´¥ω¥`)
カメラに写り込まないよう立ち入りを禁止されるので学校まで行って見に行くことができないのです。
でもドラマの撮影料と撮影地と言うことで観光が見込めると
村人たちはほくほくなのです(´¥ω¥`)
「新ラテシン 消えない母」「4Good」
納得感:4票
殺人を犯してしまった男。
男は投げ入れればどんな願いも叶うと言う井戸に
死体を投げ捨てると「死体が消えてなくなりますように」と言って逃げてしまった。
翌日、男が恐る恐る井戸を覗くと
昨晩投げ捨てた死体が跡形もなく消えていた。
男は絶望した。一体なぜ?
男は投げ入れればどんな願いも叶うと言う井戸に
死体を投げ捨てると「死体が消えてなくなりますように」と言って逃げてしまった。
翌日、男が恐る恐る井戸を覗くと
昨晩投げ捨てた死体が跡形もなく消えていた。
男は絶望した。一体なぜ?
18年10月15日 21:54
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]
解説を見る
生き返らせてほしいって願えばいいのに ( °д°)
男は死体を消してしまったので2度と生き返らせることができないのです へ(゚д゚)へ
男は死体を消してしまったので2度と生き返らせることができないのです へ(゚д゚)へ
「決断」「4Good」
良質:3票物語:1票
二人は仲の良い夫婦だった。しかし二人はある日、自宅の中で無残な姿で発見された。
そのうちの妻はどうやら自殺をしたらしい。
この二人に一体何が起きたのだろう。
そのうちの妻はどうやら自殺をしたらしい。
この二人に一体何が起きたのだろう。
18年11月09日 00:29
【ウミガメのスープ】 [kopi]
【ウミガメのスープ】 [kopi]

某所で出した問題です。
解説を見る
ここは老夫婦が住んでいる家だ。彼らはマンションを購入しその一室で悠々自適な生活をしていた。
妻は家でトイレ掃除をしており、夫はテレビを見ながらソファでくつろいでいた。
少しして夫が立ち上がりトイレに入ろうとしたときである。ドアノブに手をかけようとした
タイミングで夫は倒れこみ運悪く脳卒中で亡くなってしまった。
妻は夫が倒れる音に気がつきドアを開けようとしたがドアが開かない。夫はかなり太っており
妻の力が弱っているせいもあり身体が引っかかってドアが動かないのだ。トイレの中で閉じ込められた妻。
トイレには窓が無かった。
夫婦は身寄りがなく、まず自宅に来る人などいない。このまま餓死するのか。
トイレの中で一週間が過ぎ夫の腐敗も進んだ。意識が薄らいでいく中、妻は決心した。
これがいつまでも続くと考えると辛い。ならば少しでも早く死ねるように中毒で死のう。
そう考え妻は酸系洗剤と塩素系洗剤を混ぜそれを吸い込み中毒を起こし窒息して死んだのだった。
妻は家でトイレ掃除をしており、夫はテレビを見ながらソファでくつろいでいた。
少しして夫が立ち上がりトイレに入ろうとしたときである。ドアノブに手をかけようとした
タイミングで夫は倒れこみ運悪く脳卒中で亡くなってしまった。
妻は夫が倒れる音に気がつきドアを開けようとしたがドアが開かない。夫はかなり太っており
妻の力が弱っているせいもあり身体が引っかかってドアが動かないのだ。トイレの中で閉じ込められた妻。
トイレには窓が無かった。
夫婦は身寄りがなく、まず自宅に来る人などいない。このまま餓死するのか。
トイレの中で一週間が過ぎ夫の腐敗も進んだ。意識が薄らいでいく中、妻は決心した。
これがいつまでも続くと考えると辛い。ならば少しでも早く死ねるように中毒で死のう。
そう考え妻は酸系洗剤と塩素系洗剤を混ぜそれを吸い込み中毒を起こし窒息して死んだのだった。












