みんなのブックマーク

果てなき夢の続き「3ブックマーク」
火葬場に現れた男は、そこに置かれた棺桶の中身を盗み出すと、それを湖へと沈めてしまった。

一体なぜ?
19年06月22日 20:32
【ウミガメのスープ】 [弥七]

ご参加ありがとうございました!




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<解説>
「私、美しい人間の化石になりたいの。」
彼女の最後の願いを叶えるため、男は死体を盗み出したのだった。

ーーーーーーーーーー
最近の彼女は、僕に対してわがままが多くなった。

やれあれを買ってこいだ、休日は一緒に居ろだ、旅行に行きたいだと彼女の口は止まることを知らない。

今日だって、彼女にせがまれるままこんな辺境の湖まで車を走らせてしまった。

せっかくの旅行で、一体何の目的で縁も所縁もないこの場所が選ばれたのだろうか?僕としては皆目見当もつかない。

彼女の方はといえば湖に着くなり岸辺の周りを楽しそうに歩いては、足先を水の中に入れて「水質チェック!!」とかなんとか言って大はしゃぎだ。

ならば直接聞いてやろう。と彼女に話しかけた僕は次の瞬間自分の耳を疑った。

「えっ、『化石になる方法』??」

そうよ、と言った彼女は真顔だった。全く彼女の考えていることは理解不能だ。そんな本を読んだから、自分は化石になりたいと言い出したのだ。

「私、世界一美しい人間の化石になりたいの。」

なんで?と疑問が思わず口をついて出た。

「だってロマンがあるでしょう??」

彼女はこちらを向いて話し始めた。

「博物館に飾られている恐竜みたいに、化石になって遠い未来まで美しく残っていたいの。あ、でも新しい知的生命体に研究されるのも面白そう^ ^人間死んだ後の方が長いんだから、楽しいことが多い方が良いに決まってるよね。それに…」

少し考えて、こう答えた。

「…それに、今の私の身体は、もうそんなにキレイじゃないから。」

そう言いながら、自分の右手を背中に隠した。

気づいているのだろうか。僕は襟から見える彼女の首筋に自然と目をやった。

鎖骨の下に見えるクルミ大の腫瘤。半年前、それは彼女の指先から徐々に広がってきた。肩までできてきた頃には最初にあった星型の小さな黒い痕がその辺縁さえ不明瞭になり、いでたちは悪魔の果実のようであった。

今では遠くから見ても無視できないほどに大きく、数も増えた。

『悪性黒◯腫』。医師にはそう診断された。

美しい彼女の夢は女優だった。大学で演劇を学びながら、町の小さな映画館などで演者をしながら生活をしていた。いつかはカメラの前に立ってテレビに出るとキラキラした瞳でそう言っていた。

しかし今の姿では、いやいづれにせよその夢はもう叶わない。

その現実は身体的な苦痛以上に、彼女へ大きな精神的ダメージを与えてしまった。

「私が死んだら、この湖の底に沈めてね。燃やしちゃダメだよ?そしたら化石になれるかもしれないから。」

彼女の頭の中はもう未来の話でいっぱいだ。今生きている世界のその後の、何万年何億年も離れた、遥か未来の話。不意に彼女の存在がとても遠く感じられた。

僕は彼女を引き止めるかのように、その手を取った。

「その夢、僕が叶えるよ。それまでのわがままも全て叶えてあげる。約束は必ず守るから。」

彼女の瞳を、まっすぐに見つめた。

「僕と幸せに生きよう。君が化石になるまで。」

約束、ちゃんと守ってね^ ^

と彼女は笑った。

(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)
妄執と狂騒の果てに「3ブックマーク」
1枚の写真に写っている男と女が居る。
その男と女はその1枚の写真に写っていなければ死ぬことは無かったかもしれないのに
写真に写っていたからこそ死んだのだという。
一体なぜだろう?
19年06月26日 16:49
【ウミガメのスープ】 [kopi]

闇スープではありません。




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A、その写真はツーショットの写真だが、合成写真であった。
アイドルにお近づきになりたいと思った男が自己満足で合成写真を作成し
ツーショットの写真を作った。それをついうっかり友人に自慢してしまったのだ。
するとその証拠を見せろと友人が迫ってくる。男は観念して写真を友人に公開。その写真は友人づてにSNSで拡散。
そのアイドルグループの決まりで恋愛をしてはいけないとされていたはずのアイドルだったので
ファンの男達に追い詰められた。「俺たちを騙していたのか」「一人だけ男と付き合いやがって」
追い詰められた女は自殺してしまった。その自殺したことが要因となり、それが報道され
今度はほんの気持ちで合成写真を作った男にまで波及してしまった。
またもファンは男を追い詰めた。「彼女はお前のせいで死んだんだ」「責任を取れ」
度重なるクレームに耐え切れず、男も追うように自殺してしまった。

まあ・・例のアイドルが元となっておりますが、本当にこうならなくて良かったと思います。一部のファンによる過激な反応は時に人を傷つけますね。
まだ甘い「3ブックマーク」
ウミコは毎朝ラテを飲む。
毎朝ブラックコーヒーを飲むカメオが自分を指して
「同じだ」と言うと、
ウミコはとても嬉しそうな顔をした。

どういうことか?
19年06月27日 23:07
【ウミガメのスープ】 [ルーシー]



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カメオがブラックコーヒーを飲む姿を、
ウミコはジッと見ていた。
本当はパパと同じものがいいけど、
苦すぎて飲めないのだ。
どうしてパパは、あんな苦いものが好きなんだろう?
パパ曰く、「大人の味」らしい。

ある日の晩、パパは妙なテンションでウミコに言った。
「同じだ」
左手でビールを持ち、右手で指した先には、
ウミコがラテを飲んだときと同じ白髭がついていた。

「…ということがあったんだよ」
「それ何年前?」
ウミコもパパと同じ「大人の味」がわかるようになった。
Monstre Charmant の悲劇「3ブックマーク」
男は、壁に掛けられた美しい肖像画を見つけた。

それが自分の似顔絵であることを理解すると、彼は悲しい表情を浮かべた。

一体なぜ?
19年06月28日 19:31
【ウミガメのスープ】 [弥七]



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【解説】

<もうコレ、先生の作品じゃん。>

梅雨が続き、1週間前から保育園をお休みしている娘のために未完成の{父の日の似顔絵}を先生が仕上げてくれたらしい。

壁に掛けられたたくさんの父の絵。

自分だけ美しく描かれた肖像画を見た私は、

(...娘に最後まで描いて欲しかったな。)

と悲しい気持ちになったのでした。

(おしまい)

簡易解答:娘の描いた『父の日の似顔絵』を先生が手直しor仕上げた結果、美しく完成した作品を見て、娘に最後まで描いて欲しかったなあと悲しい気持ちになったから。
観客の海「3ブックマーク」
 いま、謎解きブームがピークを迎えている。ミステリ小説に始まりリアル脱出ゲームや20の扉など、多くの「謎」が人々を惹き付けているのだ。筆者もそこそこ詳しいつもりでいたが、取材を続けるほどに夜郎自大であったことを思い知った。
~中略~
 さてこのような盛り上がりのなか、謎解きライブなるものの人気が急上昇している。もともとこれはこの国で始まったものでなくB国から伝わったイベントで、演者が観客から出題された謎を次々と解いていくというものだ。
 その最高峰の演者はジョン=トマス=ダニエルで、どんな謎も一瞬で解く凄腕という評価は誇張されていき、しまいには超能力者とまで言われるようになった。彼が謎を解く瞬間、興奮のあまり観客は皆一様に静かになるのだとか。

これはフリーライターHugoが、海外のナゾトキストについて書いた雑誌の記事の一部である。彼のコラムは誰もが知っているようなものしか取り上げないとか面白くないとかで不評になり、Hugoは近い内にクビにされてしまうのであった。
ところで、いま見てもらったこの記事は彼の関わらないところで改稿されているのだが、その理由はなんだろうか。あるいは、それはどのような変更であったか。
19年06月29日 16:44
【ウミガメのスープ】 [Hugo]

二問目 批評してもらえると嬉しいです




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そう遠くない未来、A国の暴虐により地球から海が消滅した。
さらに何十年か後、民衆は海があったことや海が消えた理由を忘れてしまった。そこでA国政府は自らの過ちを無かったことにするために「海があった」という事実を秘匿しようとした。そのため、国内の文章は全てチェックされ海に関する記述は全て書き換えられたのだ。

以下改稿前の文章である

 いま、謎解きブームが最高潮を迎えている。ミステリ小説に始まりリアル脱出ゲームや 水平思考パズル(通称ウミガメのスープ) など、多くの「謎」が人々を惹き付けているのだ。筆者もそこそこ詳しいつもりでいたが、取材を続けるほどに自分が 井の中の蛙 であったことを思い知った。
~中略~
 さてこのような盛り上がりのなか、謎解きライブなるものの人気が うなぎ登りに 上昇している。もともとこれはこの国で始まったものでなくB国から 海を渡ってきた イベントで、演者が観客から出題された謎を次々と解いていくというものだ。
 その最高峰の演者はジョン=トマス=ダニエルで、どんな謎も一瞬で解く凄腕という評価には 尾鰭がつき 、しまいには超能力者とまで言われるようになった。彼が謎を解く瞬間、興奮のあまり観客は 凪のように 静まり返るのだとか。
 彼のライブはいつも、 観客の海 を前に行われる。