「それなら私にも考えがある」「3ブックマーク」
恋人が服を脱ぎ出したので、
私は手を振った。
なぜ?
私は手を振った。
なぜ?
19年06月22日 17:00
【ウミガメのスープ】 [ヴァルガリス]
【ウミガメのスープ】 [ヴァルガリス]
どうぞよろしく。
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恋人はこれからお風呂に入るようだ。
入浴中にキッチンの水道を使うと、
お風呂の蛇口やシャワーから出るお湯が冷たくなり
困ると考えた私は、食器洗いを一時中断する事にした。
今までの食器洗いで濡れた手の水を飛ばすために、
私は手を振った。
入浴中にキッチンの水道を使うと、
お風呂の蛇口やシャワーから出るお湯が冷たくなり
困ると考えた私は、食器洗いを一時中断する事にした。
今までの食器洗いで濡れた手の水を飛ばすために、
私は手を振った。
「果てなき夢の続き」「3ブックマーク」
火葬場に現れた男は、そこに置かれた棺桶の中身を盗み出すと、それを湖へと沈めてしまった。
一体なぜ?
一体なぜ?
19年06月22日 20:32
【ウミガメのスープ】 [弥七]
【ウミガメのスープ】 [弥七]
ご参加ありがとうございました!
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<解説>
「私、美しい人間の化石になりたいの。」
彼女の最後の願いを叶えるため、男は死体を盗み出したのだった。
ーーーーーーーーーー
最近の彼女は、僕に対してわがままが多くなった。
やれあれを買ってこいだ、休日は一緒に居ろだ、旅行に行きたいだと彼女の口は止まることを知らない。
今日だって、彼女にせがまれるままこんな辺境の湖まで車を走らせてしまった。
せっかくの旅行で、一体何の目的で縁も所縁もないこの場所が選ばれたのだろうか?僕としては皆目見当もつかない。
彼女の方はといえば湖に着くなり岸辺の周りを楽しそうに歩いては、足先を水の中に入れて「水質チェック!!」とかなんとか言って大はしゃぎだ。
ならば直接聞いてやろう。と彼女に話しかけた僕は次の瞬間自分の耳を疑った。
「えっ、『化石になる方法』??」
そうよ、と言った彼女は真顔だった。全く彼女の考えていることは理解不能だ。そんな本を読んだから、自分は化石になりたいと言い出したのだ。
「私、世界一美しい人間の化石になりたいの。」
なんで?と疑問が思わず口をついて出た。
「だってロマンがあるでしょう??」
彼女はこちらを向いて話し始めた。
「博物館に飾られている恐竜みたいに、化石になって遠い未来まで美しく残っていたいの。あ、でも新しい知的生命体に研究されるのも面白そう^ ^人間死んだ後の方が長いんだから、楽しいことが多い方が良いに決まってるよね。それに…」
少し考えて、こう答えた。
「…それに、今の私の身体は、もうそんなにキレイじゃないから。」
そう言いながら、自分の右手を背中に隠した。
気づいているのだろうか。僕は襟から見える彼女の首筋に自然と目をやった。
鎖骨の下に見えるクルミ大の腫瘤。半年前、それは彼女の指先から徐々に広がってきた。肩までできてきた頃には最初にあった星型の小さな黒い痕がその辺縁さえ不明瞭になり、いでたちは悪魔の果実のようであった。
今では遠くから見ても無視できないほどに大きく、数も増えた。
『悪性黒◯腫』。医師にはそう診断された。
美しい彼女の夢は女優だった。大学で演劇を学びながら、町の小さな映画館などで演者をしながら生活をしていた。いつかはカメラの前に立ってテレビに出るとキラキラした瞳でそう言っていた。
しかし今の姿では、いやいづれにせよその夢はもう叶わない。
その現実は身体的な苦痛以上に、彼女へ大きな精神的ダメージを与えてしまった。
「私が死んだら、この湖の底に沈めてね。燃やしちゃダメだよ?そしたら化石になれるかもしれないから。」
彼女の頭の中はもう未来の話でいっぱいだ。今生きている世界のその後の、何万年何億年も離れた、遥か未来の話。不意に彼女の存在がとても遠く感じられた。
僕は彼女を引き止めるかのように、その手を取った。
「その夢、僕が叶えるよ。それまでのわがままも全て叶えてあげる。約束は必ず守るから。」
彼女の瞳を、まっすぐに見つめた。
「僕と幸せに生きよう。君が化石になるまで。」
約束、ちゃんと守ってね^ ^
と彼女は笑った。
(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)
「私、美しい人間の化石になりたいの。」
彼女の最後の願いを叶えるため、男は死体を盗み出したのだった。
ーーーーーーーーーー
最近の彼女は、僕に対してわがままが多くなった。
やれあれを買ってこいだ、休日は一緒に居ろだ、旅行に行きたいだと彼女の口は止まることを知らない。
今日だって、彼女にせがまれるままこんな辺境の湖まで車を走らせてしまった。
せっかくの旅行で、一体何の目的で縁も所縁もないこの場所が選ばれたのだろうか?僕としては皆目見当もつかない。
彼女の方はといえば湖に着くなり岸辺の周りを楽しそうに歩いては、足先を水の中に入れて「水質チェック!!」とかなんとか言って大はしゃぎだ。
ならば直接聞いてやろう。と彼女に話しかけた僕は次の瞬間自分の耳を疑った。
「えっ、『化石になる方法』??」
そうよ、と言った彼女は真顔だった。全く彼女の考えていることは理解不能だ。そんな本を読んだから、自分は化石になりたいと言い出したのだ。
「私、世界一美しい人間の化石になりたいの。」
なんで?と疑問が思わず口をついて出た。
「だってロマンがあるでしょう??」
彼女はこちらを向いて話し始めた。
「博物館に飾られている恐竜みたいに、化石になって遠い未来まで美しく残っていたいの。あ、でも新しい知的生命体に研究されるのも面白そう^ ^人間死んだ後の方が長いんだから、楽しいことが多い方が良いに決まってるよね。それに…」
少し考えて、こう答えた。
「…それに、今の私の身体は、もうそんなにキレイじゃないから。」
そう言いながら、自分の右手を背中に隠した。
気づいているのだろうか。僕は襟から見える彼女の首筋に自然と目をやった。
鎖骨の下に見えるクルミ大の腫瘤。半年前、それは彼女の指先から徐々に広がってきた。肩までできてきた頃には最初にあった星型の小さな黒い痕がその辺縁さえ不明瞭になり、いでたちは悪魔の果実のようであった。
今では遠くから見ても無視できないほどに大きく、数も増えた。
『悪性黒◯腫』。医師にはそう診断された。
美しい彼女の夢は女優だった。大学で演劇を学びながら、町の小さな映画館などで演者をしながら生活をしていた。いつかはカメラの前に立ってテレビに出るとキラキラした瞳でそう言っていた。
しかし今の姿では、いやいづれにせよその夢はもう叶わない。
その現実は身体的な苦痛以上に、彼女へ大きな精神的ダメージを与えてしまった。
「私が死んだら、この湖の底に沈めてね。燃やしちゃダメだよ?そしたら化石になれるかもしれないから。」
彼女の頭の中はもう未来の話でいっぱいだ。今生きている世界のその後の、何万年何億年も離れた、遥か未来の話。不意に彼女の存在がとても遠く感じられた。
僕は彼女を引き止めるかのように、その手を取った。
「その夢、僕が叶えるよ。それまでのわがままも全て叶えてあげる。約束は必ず守るから。」
彼女の瞳を、まっすぐに見つめた。
「僕と幸せに生きよう。君が化石になるまで。」
約束、ちゃんと守ってね^ ^
と彼女は笑った。
(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)
「妄執と狂騒の果てに」「3ブックマーク」
1枚の写真に写っている男と女が居る。
その男と女はその1枚の写真に写っていなければ死ぬことは無かったかもしれないのに
写真に写っていたからこそ死んだのだという。
一体なぜだろう?
その男と女はその1枚の写真に写っていなければ死ぬことは無かったかもしれないのに
写真に写っていたからこそ死んだのだという。
一体なぜだろう?
19年06月26日 16:49
【ウミガメのスープ】 [kopi]
【ウミガメのスープ】 [kopi]
闇スープではありません。
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A、その写真はツーショットの写真だが、合成写真であった。
アイドルにお近づきになりたいと思った男が自己満足で合成写真を作成し
ツーショットの写真を作った。それをついうっかり友人に自慢してしまったのだ。
するとその証拠を見せろと友人が迫ってくる。男は観念して写真を友人に公開。その写真は友人づてにSNSで拡散。
そのアイドルグループの決まりで恋愛をしてはいけないとされていたはずのアイドルだったので
ファンの男達に追い詰められた。「俺たちを騙していたのか」「一人だけ男と付き合いやがって」
追い詰められた女は自殺してしまった。その自殺したことが要因となり、それが報道され
今度はほんの気持ちで合成写真を作った男にまで波及してしまった。
またもファンは男を追い詰めた。「彼女はお前のせいで死んだんだ」「責任を取れ」
度重なるクレームに耐え切れず、男も追うように自殺してしまった。
まあ・・例のアイドルが元となっておりますが、本当にこうならなくて良かったと思います。一部のファンによる過激な反応は時に人を傷つけますね。
アイドルにお近づきになりたいと思った男が自己満足で合成写真を作成し
ツーショットの写真を作った。それをついうっかり友人に自慢してしまったのだ。
するとその証拠を見せろと友人が迫ってくる。男は観念して写真を友人に公開。その写真は友人づてにSNSで拡散。
そのアイドルグループの決まりで恋愛をしてはいけないとされていたはずのアイドルだったので
ファンの男達に追い詰められた。「俺たちを騙していたのか」「一人だけ男と付き合いやがって」
追い詰められた女は自殺してしまった。その自殺したことが要因となり、それが報道され
今度はほんの気持ちで合成写真を作った男にまで波及してしまった。
またもファンは男を追い詰めた。「彼女はお前のせいで死んだんだ」「責任を取れ」
度重なるクレームに耐え切れず、男も追うように自殺してしまった。
まあ・・例のアイドルが元となっておりますが、本当にこうならなくて良かったと思います。一部のファンによる過激な反応は時に人を傷つけますね。
「まだ甘い」「3ブックマーク」
ウミコは毎朝ラテを飲む。
毎朝ブラックコーヒーを飲むカメオが自分を指して
「同じだ」と言うと、
ウミコはとても嬉しそうな顔をした。
どういうことか?
毎朝ブラックコーヒーを飲むカメオが自分を指して
「同じだ」と言うと、
ウミコはとても嬉しそうな顔をした。
どういうことか?
19年06月27日 23:07
【ウミガメのスープ】 [ルーシー]
【ウミガメのスープ】 [ルーシー]
解説を見る
カメオがブラックコーヒーを飲む姿を、
ウミコはジッと見ていた。
本当はパパと同じものがいいけど、
苦すぎて飲めないのだ。
どうしてパパは、あんな苦いものが好きなんだろう?
パパ曰く、「大人の味」らしい。
ある日の晩、パパは妙なテンションでウミコに言った。
「同じだ」
左手でビールを持ち、右手で指した先には、
ウミコがラテを飲んだときと同じ白髭がついていた。
「…ということがあったんだよ」
「それ何年前?」
ウミコもパパと同じ「大人の味」がわかるようになった。
ウミコはジッと見ていた。
本当はパパと同じものがいいけど、
苦すぎて飲めないのだ。
どうしてパパは、あんな苦いものが好きなんだろう?
パパ曰く、「大人の味」らしい。
ある日の晩、パパは妙なテンションでウミコに言った。
「同じだ」
左手でビールを持ち、右手で指した先には、
ウミコがラテを飲んだときと同じ白髭がついていた。
「…ということがあったんだよ」
「それ何年前?」
ウミコもパパと同じ「大人の味」がわかるようになった。
「Monstre Charmant の悲劇」「3ブックマーク」
男は、壁に掛けられた美しい肖像画を見つけた。
それが自分の似顔絵であることを理解すると、彼は悲しい表情を浮かべた。
一体なぜ?
それが自分の似顔絵であることを理解すると、彼は悲しい表情を浮かべた。
一体なぜ?
19年06月28日 19:31
【ウミガメのスープ】 [弥七]
【ウミガメのスープ】 [弥七]
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【解説】
<もうコレ、先生の作品じゃん。>
梅雨が続き、1週間前から保育園をお休みしている娘のために未完成の{父の日の似顔絵}を先生が仕上げてくれたらしい。
壁に掛けられたたくさんの父の絵。
自分だけ美しく描かれた肖像画を見た私は、
(...娘に最後まで描いて欲しかったな。)
と悲しい気持ちになったのでした。
(おしまい)
簡易解答:娘の描いた『父の日の似顔絵』を先生が手直しor仕上げた結果、美しく完成した作品を見て、娘に最後まで描いて欲しかったなあと悲しい気持ちになったから。
<もうコレ、先生の作品じゃん。>
梅雨が続き、1週間前から保育園をお休みしている娘のために未完成の{父の日の似顔絵}を先生が仕上げてくれたらしい。
壁に掛けられたたくさんの父の絵。
自分だけ美しく描かれた肖像画を見た私は、
(...娘に最後まで描いて欲しかったな。)
と悲しい気持ちになったのでした。
(おしまい)
簡易解答:娘の描いた『父の日の似顔絵』を先生が手直しor仕上げた結果、美しく完成した作品を見て、娘に最後まで描いて欲しかったなあと悲しい気持ちになったから。