みんなのGood

ラストリベリオン「2Good」
物語:2票
「会長から指示があります。全社員、きちんと守るように。なお、守れた社員には給与とは別に1万円支給します」

朝、ラテラル社では社長からこのようなことが全社員に告げられた。
指示の内容はひどく簡単であり、誰でもできることである。また、守らないメリットも守った時のデメリットも無いと言ってもいい。
しかし、社員全員が会長のことを慕っているために、{ほとんどの社員がその指示を守らなかった}。

「会長からの指示」とは何だろう?
20年11月18日 16:53
【20の扉】 [レアスカーフ]



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ラテラル社の会長は仕事人間で、常に成果を出し続けていた。
社外とのやり取りはもちろん、コスト意識を持ち社内教育にも力を入れている。
特に「社員の働きこそ利益を産みだす元である」という考えであったため、社員を大切に扱っていた。
そのため、社員は元社長である会長をとても尊敬していた。上司から何か言われても、いつもその会長がフォローをしてくれた。

会長も高齢になり、社長の座を現社長に譲ってからはあまり会社に出なくなった。時々顔を出すことはあったが、そのたびに社員の手が止まるので、自分が行くことで仕事に支障が出ると考え始めた。
時は進み、会長は体調不良で入院、そしてもう長くはないことを知った。
そんな時、会長は現社長を呼び出してこう言った。

「私もそんなに長くはない。心配してくれる社員から連絡が来ることがあるが、大丈夫だ、連絡するなと伝えてほしい。それから、一つ重要な指示を与える」

「{私の葬儀には誰一人として参加しないように}。これは業務命令だ。私の葬儀のために業務が滞っては困る。しかし、一方的な指示だけではダメだ。守れたものには1万円支給するようにしてくれ」

そのように伝えられ、社長は「分かりました」と言って病室を出た。

1ヶ月後の早朝、会長は病院で亡くなった。すぐに社長に伝えられ、社長はその朝、全社員に会長の指示を伝えた。

「今日の早朝、会長が亡くなりました。しかし、会長から指示があります。葬儀は明日行われますが、社員は葬儀には出ず、仕事に従事するように。これは会長からの業務命令です。全社員、きちんと守るように。なお、この指示を守れた社員には、給与とは別に1万円を支給します」

社長の知らせに、全社員動揺を隠せなかった。中には泣き出す社員もいる。

「会長、亡くなったんだ……」
「葬式に出ちゃダメって、どういうこと?」
「でも、行かなかったら1万円もらえるんだろ?」
「お前、会長の恩を忘れたのか?」
「でも会社の命令だし……」

混乱する社員に、社長は「無駄話はやめて仕事をするように」と注意したが、社長も気が気ではなかった。

翌日、会長の葬儀が行われた。関係者も多数来るだろうとのことで、やや大きめの会場を準備した。
そしてそこには、ラテラル社の社長の姿があった。

「まったく、会長は勝手すぎます。いくらなんでも最大の恩人の葬儀よりも仕事しろなんて、指示がひどすぎる。守れるわけないじゃないですか」

ぶつぶつと言いながら会場に入ろうとすると、ふと社員の姿が目に入った。


「お、おいお前ら、仕事はどうした?」
「社長こそ、何故ここにいらっしゃるのですか?」
「わ、私はこの会社の代表として来ているのだ。お前たち、会長の指示を忘れたのか?」
「あんな指示、守れるわけないじゃないじゃないですか。私たちは会長を尊敬しているんです」
「会社はどうなるんだ」
「残った数人でまわしています。取引先には話をつけていますし、社内の仕事は昨日のうちに大半終わらせました。葬儀が終わってからでも十分間に合うと思います」
「ったく……これは会社の命令だぞ」

社長は頭を抱えた。まさかこんなことになるなんて。課長や部長クラスの社員は「私の首が飛んでも構わない」とまで言い始めた。

「お前たちに指示違反の処分を下す。今月は全員一律で3000円の減給だ」
「……」
「……その分、会長の香典に回す。何か文句がある奴はいるか?」
「……! いいえ、それで結構です」

そう言って、社員は参加者名簿に記名を始めた。

「はぁ……この会社の社員は、私では手に負えないほど優秀すぎる。会長、私はこの会社をきちんと引っ張っていけるのでしょうか?」

社員たちの優しき最後の反乱。会長の遺影は、「しっかりしろ」と言わんばかりの険しい表情だった。


【答え:「会長(私)の葬儀に参加するな」という指示】
悲惨なる飛散「2Good」
トリック:2票
夫が持ち帰った珍しいお土産に
包丁を持って近づいたため
私は部屋中に飛び散ったウ○コを片付けるはめになった。
なぜか。
20年11月26日 00:15
【ウミガメのスープ】 [油獣]

記念すべき13000問目を取れました




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夫は大きな魚を釣って帰ってきた。

普通の包丁で魚のウロコ取りをしたら、
ウロコが台所中に飛び散り
片付けないといけなくなった。

専用のウロコ取りを買おうと思った。
酒豪さん、集合「2Good」
納得感:2票
酒豪であり「酒呑童子」の異名を持つサカタ。
占い好きの彼女に勧められ、自らの今後について占い師に相談すると「アルコールは控えた方がいい」と、はっきり言われた。

サカタは占いなど信じる性格ではないのだが、占い師の言うことに素直に従うことにした。

いったいなぜ?



ちくたくさんの『あれってしゅごいしゅごう?』(https://late-late.jp/mondai/show/13005)のオマージュ問題です。ご許可いただき、ありがとうございました!
20年11月25日 11:52
【ウミガメのスープ】 [ぷらすちっく]

ちくたくさんのオマージュ問題です。今夜〆ます。




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占い師「そろそろ時間となりますが、ほかにご相談はございませんか。はい、では以上となります。20分コースで5000円です」

占いを信じないサカタは、【高っっ!!二度と占いなんかしてもらうか!!】と思いながら規定の料金を払うのであった。
トリック:2票
カメオの隣人の男がバットで素振りをしていた。
何でももうじき大事な試合が控えているらしく練習をしているとのことだった。

お昼頃にカメオが出かけようとすると今日も隣人の男がバットを振っていた。
そして夜も更けた頃、用事を済ませたカメオが帰宅をすると隣人の男がまだバットを振っていたので
カメオは来週の試合は雨が降って中止になれば良いと思った。


一体なぜ?
20年12月01日 20:54
【ウミガメのスープ】 [天童 魔子]



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隣人は野球選手。


お昼に出かける際に今夜の大事な試合の練習をしていたのを見かけ
帰ってくると【まだ試合が延長していた】


おかげでカメオが楽しみにしていたアニメ業が来週に延期になってしまい
来週も野球で延期にならないように中止を願ったのです
物語:2票
私が厚い信頼をおいている友人のT氏は、頭がいい。

それこそ、かの伝説の名探偵。シャーロックホームズにも勝るとも劣らない頭脳の持ち主だ。

そんな彼はなんの因果か、たまに殺人事件に巻き込まれるようだ。それもトリックを用いた計画殺人に。



だが彼はいつも事件を解決させないで帰ってしまう。

なんでなのかと私が聞くと、彼は

「フェアなのはごめんなんでね」

と笑って答えた。



一体、どういうことなのだろうか。


※この問題は、三題噺第22回のお題「名探偵」「フェア」「あつい」をもとに作られた三題噺の問題です。

~無茶振り三題噺とは?~
「三つのキーワードから問題を作ろう」という企画です。昔、そんな企画があったのです

*この問題は過去問です。答えを知らない方、忘れた方のみご参加いただけますと幸いです。
20年12月07日 22:51
【ウミガメのスープ】 [ドラノール12]



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友人のT氏は頭がいい。

それこそ、かの伝説の名探偵。シャーロックホームズにも勝るとも劣らない頭脳の持ち主だ。

そんな彼はなんの因果か、たまに殺人事件に巻き込まれるようだ。それもトリックを用いた計画殺人に。



だが彼はいつも事件を解決させないで帰ってしまう。

おそらくこれまで遭遇した計画犯罪とも思える事件の数々も彼は本当は解けるに違いない。

私はT氏に尋ねた。



「どうして謎を解こうとしないのだい?」

「ん?」

T氏はそれを聞いて、淡然と答えた。

「謎は解いてるよ」

私は少し驚いて聞いた

「ならばなぜ解決させないのだい!? それを警察に告げるなり、皆を集めて推理を披露させれば、事件は解決するではないか」

すると彼はニヤリと笑って、答えた。

「フェアなのはごめんなんでね」

私は最初、それがどういう意味か分からず、しばらく訝しむように彼を見たが、やがて彼の仕事を思い出し、納得がいった。



彼は新聞記者だったのだ。



彼が事件を解決して警察に犯人が捕まると、警察はその手口やどういう背景があったのかを会見で説明してしまう。

そうなると当然、どの新聞社もほぼ同じ情報からスタートするだろう。

しかしT氏が解決させなければ、T氏は謎を解いているのだからどんなトリックなのかも、そして犯人も分かっているのだから犯人の身辺を調査して背景を知ることも容易であろう。

他の新聞社が推測でしか書けないことを、彼の新聞社は真実で書けるのだ。

スクープは彼の新聞社のものであろう。



絶対の真実の前には、あまたの推測なんてものは霞んでしまうのだから。