みんなのGood

喫茶店の店員であるカメオは、営業開始時刻の１時間以上前に裏口から喫茶店に入った。
ふと店内から入口の窓にかけてある看板を見ると「準備中」の文字。
この看板は「営業中」と「準備中」が裏表に書かれており、それぞれの時間になると裏返すようにして使うタイプのものである。

カメオ（店内から見て「準備中」の文字が見える看板ということは……店の外から見れば「営業中」って看板になっているってことじゃないか！昨日の最後のヤツが裏返すの忘れたな！まったくもう～！）

15年前は2007年(平成19年)
日本の硬貨には製造年が記入されているが
移動先の平成19年では未来になる時代の硬貨　例えば「平成25年」や「令和元年」などと銘じられている硬貨を使った場合に未来から来たことや、硬貨偽造を疑われるなどのトラブルが起こりかねない。
また、札に関しては平成19年地点ならデザインは一緒だが、通し番号に関する指摘がされたらそれも同じように疑いが向きかねない。
そんな起こりうるトラブルを避けるために該当する現金をあらかじめ抜いたのだった。

いつ渡そうか…今渡そうか…。

カメオに渡すための本命チョコを用意したのに、
結局渡せないまま放課後になってしまったカメコ。

ドキドキしながら大事にチョコを抱えていたカメコは、
その懐のカイロの温度でチョコをドロドロに溶かしてしまったのだった。

「チョコ、今一つ食べてもいい？……あっ」

トリュフチョコだと聞いていたが、そこに入っていたのは球体のチョコではなかった。
…明らかに溶けてしまっている。

「…もしかして部活終わるの待ってる間、カイロとか使ってた？」

「あっああ、最近寒いので使ってました！すみません！！」

頭から湯気が出そうなほど、顔を真っ赤にして答えるカメコ。
熱でもあるのかな？と心配になるカメオであった。


答え：
もらったバレンタインチョコが溶けていたから。

部活の終わりを待っていたカメコは、
カイロの熱でチョコを溶かしてしまったのだった。

「誰だ！こんな鬼畜ゲームを作った奴は！！」

作ったのは他でもない自分自身なのだが、あまりの難易度に自身に怒りが込み上げてきた。しかし、クリア不可能なゲームを世に出す訳にはいかないので、クリアできないとなればまたゲームを手直しする必要が出てくる。それがとても面倒くさいので、なんとかクリアしたいカメオなのであった

女は蚕に転生していた。青々とした葉を食み、真っ白な繭に身を包んだ。当然、そこには人間がいたので、生糸をとるために自分は殺されるだろうと考えたのだった。
追記）蚕の繭は、良質な状態を維持するために、加熱してさなぎを殺すそうです。蚕には生まれ変わりたくないですね。