みんなのブックマーク

鳴かぬなら 殺してしまえ 来訪者「1ブックマーク」
夜の10時頃。
誰かが家にやってきたようだ。
インターホンの向こうから声がする。
夜の静寂の中、見知らぬ訪問者が 緊張した様子で 横文字の店名と 用件を告げている。
それを聞いて、田宮は「可愛い」と微笑むと、
「やはり殺すのはよそう」と言って玄関に向かった。
どういうことか。
24年05月04日 19:37
【ウミガメのスープ】 [油獣]



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秋になり、田宮は毎日 暗くなってから帰宅し、庭にて大音量で鳴くスズムシに出迎えられて玄関に入る。
スズムシは夜中の間ずっと大音量を発し続け、田宮の眠りにも妨げとなるほどである。
田宮は庭のスズムシを駆除しようかと少し考えていた。

夜の10時頃。
誰かが家にやってきたようだ。おそらく注文した出前だろう。
インターホンの向こうから声がする。
夜の静寂の中、配達員が 緊張した様子で 横文字の店の名前と 用件を告げている。
田宮の帰宅時には大音量で出迎えるスズムシが、配達員という見知らぬ人物が来た途端に黙りこくっている。
配達員の声だけが聞こえる状況に置かれ、田宮はスズムシに対し情を感じ「可愛い」と微笑むと、
「やはり、自分という人間に慣れているスズムシを、あえて殺すのはよそう」と言いながら出前を取りに玄関に向かった。
未来から来たトモダチ「1ブックマーク」
僕が学生だった頃、よく一緒に過ごしていた友人がいた。
彼は若いのに金を持っていて、色々な事を知っていた。

「お前 無声映画観たことある? 明日一緒に観に行かないか」
あの日 彼がこう言ったのをよく覚えている。
当時でも珍しかった無声映画を、彼の誘いで初めて観たのだ。
「こんな表現があったのか」あの衝撃は今でも忘れられない。
彼がいなければ、映画プロデューサーとして歩む 僕の今の人生は、なかったことだろう。

彼は言っていた。
「俺はタイムトラベラーなんだ」
その言葉は本当だったのだろうと、今にして振り返れば思う。
なぜか。
24年05月04日 18:10
【ウミガメのスープ】 [油獣]



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「お前 無声映画見たことある? 明日一緒に観に行かないか」
あの日 彼がこう言ったのをよく覚えている。
当時は、無声映画が初めて世に現れた頃だった。
トーキー映画が誕生する前であり、映画といえば無声のものしかなかったのだ。

当時「無声映画」という言葉はなかった。その時代にその言葉を使ったのは、彼だけだ。
ヴィーガンのスパイダーマン「1ブックマーク」
男は野菜を食べ続けた事によって糸を吐けるようになった。このあと男はどうなるだろう?
24年05月04日 19:15
【ウミガメのスープ】 [オンモラッ]



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成虫になり、蝶になります。
(男は蛹を作っている芋虫)
その答え、個室内にあり「1ブックマーク」
都心のど真ん中に位置し、最先端のショップが集まる●◯ヒルズ。

その一角にある女子トイレには常に長蛇の列ができている…。

綺麗で新しく、個室の数も十分であり、特に不便はない。なぜこんなにも回転が遅いのだろうか?

※実録
24年05月05日 00:25
【ウミガメのスープ】 [カイミー]

数年振りほぼ初めての出題です。このトイレは実在します。よろしくお願いします。




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なんとこのトイレ、個室内の壁に小さな鏡の設置がある!
都市部で土地に余裕がないからか独立したパウダースペースが設置されていないことも相まって、個室内でメイク直しをする人が続出。
結果的に回転が悪くなってしまっているのだ。身だしなみに敏感な利用者への配慮だろうが、ありがたいのかは複雑なところである…
飲みすぎ「1ブックマーク」
ユウキはホームへ続く階段を上りながら発車ベルを聞いた。
「ああ……さっきのウミガメのスープが薄味すぎたせいだ…」
目の前で閉じてしまったドアを見つめる彼は、一体何を後悔しているのだろう?
24年05月02日 08:42
【ウミガメのスープ】 [ほかほかご飯]



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ある日の仕事終わり、ユウキは同僚のユメと遅くまで居酒屋で飲んでいた。
彼はユメに密かに思いを寄せており、飲みながら今日の帰りに彼女を【自宅に誘う口実を探していた】。

しばらくして夜も更け、そろそろ会計をしようという雰囲気が2人の間に漂い出した頃、ユウキはユメに1つの【ウミガメのスープを出題した】。
このとき終電にはまだ時間があったため、どうにかして【足止めをしなければ】と焦ったからである。

ところがユメは、ユウキが予想もしていなかった閃きで【あっという間にスープを平らげ】、終電を気にして足早に店を後にしてしまった。
呆気にとられたユウキはその後をついて行くことしかできなかった。

2人の乗る電車は向かい同士のホームから出発するため、電車に乗るまでは同じ帰り道になる。
ユウキはユメと共にホームへの階段を上りながら、先に出発する【ユメの終電の発車ベルを聞き、彼女がギリギリ電車に間に合ってしまうことを察した】。
「ああ……さっきのウミガメのスープが薄味すぎたせいだ…」
目の前で閉じてしまったドアの向こうのユメに手を振りながら、【薄味すぎる(簡単すぎる)ウミガメのスープ】を出してしまったことを彼は後悔した。