「愛は口で伝えるものじゃない!口で数えるものだ!」「2ブックマーク」
「恋」は好きだ!という切ない気持ちであるが、「愛」は相手の幸せを願う純粋な気持ちである。
あの日、恋と愛の違いも分からない子供だったカメコは、好きな人から本当の愛を教えられた。
本当の愛を知ったカメコは、もっと愛について分かりたいと思った。
だが、カメコは簡単に愛が分かる方法を知らない。
仕方ないので、「1、2、3…」と数を数え始めた。
なぜ数えているのだろう?
※SKE48が2011年にリリースした「愛の数」という楽曲があります。
※上記を視聴することで本問題を解くのに何のヒントにもなりませんが癒されます。
あの日、恋と愛の違いも分からない子供だったカメコは、好きな人から本当の愛を教えられた。
本当の愛を知ったカメコは、もっと愛について分かりたいと思った。
だが、カメコは簡単に愛が分かる方法を知らない。
仕方ないので、「1、2、3…」と数を数え始めた。
なぜ数えているのだろう?
※SKE48が2011年にリリースした「愛の数」という楽曲があります。
※上記を視聴することで本問題を解くのに何のヒントにもなりませんが癒されます。
24年11月12日 20:43
【ウミガメのスープ】 [三番目の共鳴]
【ウミガメのスープ】 [三番目の共鳴]

人間(ひと)の数だけ愛があるんだ
解説を見る
解説
学校のテストの日、小学生のカメコは「愛」という漢字がどうしても思い出せなかった。
そこで、恋と愛の中間みたいな不思議な漢字を書いてしまった。
テストの後、カメコが密かに恋心を寄せている、優しくてイケメンな担任の先生が、
本当の愛(の漢字)を教えてくれた。
そして先生はこう言った。
「漢和辞典には、漢字の成り立ちや意味が載ってるんだよ。『愛』がどんな漢字か、調べてみるといいよ。」
カメコはさっそく、辞典を手に取って「愛」についてもっと分かりたいと思い調べることにした。
漢和辞典で一番簡単に調べる方法は「部首索引」。
だが、カメコは「愛」の部首が何か知らない。
仕方ないので「総画索引」に変更!「よし、これなら調べられる!」と、漢字の画数を数え始めるカメコ。
「1、2、3…」
ところが、好きな先生の視線が気になって、途中で画数を数え間違えてしまう。
「もう1度!」と数えなおし。
「1、2、3…」
でも、またもや先生の優しいまなざしにドキドキ。
数える手が止まってしまうカメコ。
そんなカメコを見て、先生は心の中でつぶやいた。
「音訓索引の『アイ』で調べた方が早そうだけど、…まあ、カメコは頑張っているし、黙って見守るか。」
先生に優しく見守られ続けながら、奮闘するカメコだった。
「1、2、3…」
学校のテストの日、小学生のカメコは「愛」という漢字がどうしても思い出せなかった。
そこで、恋と愛の中間みたいな不思議な漢字を書いてしまった。
テストの後、カメコが密かに恋心を寄せている、優しくてイケメンな担任の先生が、
本当の愛(の漢字)を教えてくれた。
そして先生はこう言った。
「漢和辞典には、漢字の成り立ちや意味が載ってるんだよ。『愛』がどんな漢字か、調べてみるといいよ。」
カメコはさっそく、辞典を手に取って「愛」についてもっと分かりたいと思い調べることにした。
漢和辞典で一番簡単に調べる方法は「部首索引」。
だが、カメコは「愛」の部首が何か知らない。
仕方ないので「総画索引」に変更!「よし、これなら調べられる!」と、漢字の画数を数え始めるカメコ。
「1、2、3…」
ところが、好きな先生の視線が気になって、途中で画数を数え間違えてしまう。
「もう1度!」と数えなおし。
「1、2、3…」
でも、またもや先生の優しいまなざしにドキドキ。
数える手が止まってしまうカメコ。
そんなカメコを見て、先生は心の中でつぶやいた。
「音訓索引の『アイ』で調べた方が早そうだけど、…まあ、カメコは頑張っているし、黙って見守るか。」
先生に優しく見守られ続けながら、奮闘するカメコだった。
「1、2、3…」
「裸の王様」「2ブックマーク」
服の仕立て屋は王様に謁見を許され馬鹿には見えない服を作ると言った
すると王様は男を詐欺師として投獄した
王様は馬鹿には見えない服の存在を信じているのに何故?
参加テーマ・馬鹿には見えない服を見る自信はありますか?
すると王様は男を詐欺師として投獄した
王様は馬鹿には見えない服の存在を信じているのに何故?
参加テーマ・馬鹿には見えない服を見る自信はありますか?
24年11月02日 06:00
【ウミガメのスープ】 [アザゼル]
【ウミガメのスープ】 [アザゼル]

私には見えない
解説を見る
仕立て屋は王様を騙して馬鹿には見えない服を売りつけ大金を騙し取る計画だった
計画は上手く行き仕立て屋は王様に呼び出され謁見の間に通された
玉座の前には大きな垂れ幕がかかっておりそれが開いたら挨拶をするように言われた仕立て屋は暫く待っていた
すると音も無く幕は開きそこには王様が玉座に座っていた
仕立て屋はとても熱心に王様に馬鹿には見えない服の事を語り続けた
そして王様は仕立て屋を詐欺罪で投獄すると告げた
何故!王様は馬鹿には見えない服の存在を信じている筈なのに!
王様は従者から小さなボールを受け取ると仕立て屋に向けて投げつけた
するとボールは途中で見えない何かに当たったかのように止まり下に落ちた
実は垂れ幕は二枚あり王様から見て手前は普通の垂れ幕。外側には詐欺師には見えない垂れ幕だったのだ(この不思議な垂れ幕を所有していた為に王様は馬鹿には見えない服の存在を信じていた)
外側の詐欺師には見えない垂れ幕の存在に気づかず王様に話しかけた為に仕立て屋の罪は皆にバレたのだった
計画は上手く行き仕立て屋は王様に呼び出され謁見の間に通された
玉座の前には大きな垂れ幕がかかっておりそれが開いたら挨拶をするように言われた仕立て屋は暫く待っていた
すると音も無く幕は開きそこには王様が玉座に座っていた
仕立て屋はとても熱心に王様に馬鹿には見えない服の事を語り続けた
そして王様は仕立て屋を詐欺罪で投獄すると告げた
何故!王様は馬鹿には見えない服の存在を信じている筈なのに!
王様は従者から小さなボールを受け取ると仕立て屋に向けて投げつけた
するとボールは途中で見えない何かに当たったかのように止まり下に落ちた
実は垂れ幕は二枚あり王様から見て手前は普通の垂れ幕。外側には詐欺師には見えない垂れ幕だったのだ(この不思議な垂れ幕を所有していた為に王様は馬鹿には見えない服の存在を信じていた)
外側の詐欺師には見えない垂れ幕の存在に気づかず王様に話しかけた為に仕立て屋の罪は皆にバレたのだった
「これは別の世界線のお話ですか?」「2ブックマーク」
ある男はとある海の見えるレストランを貸切にして、婚約者と共に訪れた。
結婚を目前に控えた二人は、出会った時の思い出話をしたり、お互いのまだ知らない話なども共有した。
男は勘定を済ませて帰宅すると、婚約者を殺した。一体なぜ?
結婚を目前に控えた二人は、出会った時の思い出話をしたり、お互いのまだ知らない話なども共有した。
男は勘定を済ませて帰宅すると、婚約者を殺した。一体なぜ?
24年11月23日 11:45
【ウミガメのスープ】 [シキナミ]
【ウミガメのスープ】 [シキナミ]

これは何のオマージュですか?
解説を見る
歩けないがゆえに車椅子を使い、喋れないがゆえに筆談で会話をする婚約者。
そんな彼女が気兼ねなくディナーを楽しめるように、男は自らの「王子」という身分を利用して高級レストランを貸切にした。
「ここは僕が君に救われた海が見えるんだよ。あんな目に遭っても、海を嫌うことはできない…」
『陸まで運んだ後、あなたがすぐ目覚めてくれて心から安心したのよ』
「そうだね…もしもあのまま気絶していたら顔を覚えていなくて、再会したときに君だと気付かなかったかもしれないね。そういう意味でもすぐに目覚めることができて良かったよ、あの時はありがとう」
『たしかにそうね。こちらこそ私のことを覚えていてくれて、そして婚約までしてくれてありがとう』
一見すると男が一方的に喋っているだけに見えるだろう。二人だけが分かる世界で会話は弾んでいた。
男はずっと抱いていた疑問を聞いてみることにした。結婚を誓ったのだから、きっと隠さず教えてくれるだろうと思ったのだ。
「僕を助けてくれたあの時、一度姿を消したのはどうして?それに、その足でどうやって僕を助けたんだい?」
そこで婚約者がかつて人魚だったこと、魔女の力で今の姿になったことを知った男はこう考えた。
見た目が人間と同じになったからと言って「その肉」は変わらないのでは?
元々人魚であった「その肉」を喰らえば不老の体を手に入れられるのでは?
「殿下、そちらは何を召し上がっておいでですか?我々が用意した物ではないようですが…」
「これは…ウミガメのスープだよ」
「ウミガメなんてどこで調達なさったので?それは本当にウミガメのスープですか?」
「…君も食べるかい?きっと海のどこかで調達できるはずだ。このウミガメの家族にはまだ手を出していないからね」
そんな彼女が気兼ねなくディナーを楽しめるように、男は自らの「王子」という身分を利用して高級レストランを貸切にした。
「ここは僕が君に救われた海が見えるんだよ。あんな目に遭っても、海を嫌うことはできない…」
『陸まで運んだ後、あなたがすぐ目覚めてくれて心から安心したのよ』
「そうだね…もしもあのまま気絶していたら顔を覚えていなくて、再会したときに君だと気付かなかったかもしれないね。そういう意味でもすぐに目覚めることができて良かったよ、あの時はありがとう」
『たしかにそうね。こちらこそ私のことを覚えていてくれて、そして婚約までしてくれてありがとう』
一見すると男が一方的に喋っているだけに見えるだろう。二人だけが分かる世界で会話は弾んでいた。
男はずっと抱いていた疑問を聞いてみることにした。結婚を誓ったのだから、きっと隠さず教えてくれるだろうと思ったのだ。
「僕を助けてくれたあの時、一度姿を消したのはどうして?それに、その足でどうやって僕を助けたんだい?」
そこで婚約者がかつて人魚だったこと、魔女の力で今の姿になったことを知った男はこう考えた。
見た目が人間と同じになったからと言って「その肉」は変わらないのでは?
元々人魚であった「その肉」を喰らえば不老の体を手に入れられるのでは?
「殿下、そちらは何を召し上がっておいでですか?我々が用意した物ではないようですが…」
「これは…ウミガメのスープだよ」
「ウミガメなんてどこで調達なさったので?それは本当にウミガメのスープですか?」
「…君も食べるかい?きっと海のどこかで調達できるはずだ。このウミガメの家族にはまだ手を出していないからね」
「ミニマリスト・ウミオ」「2ブックマーク」
ウミオはいわゆるミニマリストで、部屋の中を最小限のもので収めていないと落ち着かないタイプだ。
そんなウミオは自室で、友人のカメオと「流石にもう少し色々揃えた方がいい」だの「いーや必要ないね」だのと揉めている。
そこでカメオがとあるものを置いてみせたところ、ウミオのミニマリスト的考えは一変してしまった。どういうことだろう?
そんなウミオは自室で、友人のカメオと「流石にもう少し色々揃えた方がいい」だの「いーや必要ないね」だのと揉めている。
そこでカメオがとあるものを置いてみせたところ、ウミオのミニマリスト的考えは一変してしまった。どういうことだろう?
24年11月26日 21:06
【ウミガメのスープ】 [れんぬ]
【ウミガメのスープ】 [れんぬ]
解説を見る
カメオ「まあ一旦この話は置いといて腹減ったし一緒に飯いかね?」
ウミオ「確かに。いくわ」
揉めてるうちにいつの間にかかなりの空腹になっていたウミオは飯のことしか考えられなくなった。
ウミオ「確かに。いくわ」
揉めてるうちにいつの間にかかなりの空腹になっていたウミオは飯のことしか考えられなくなった。
「【要知識】面汚し」「2ブックマーク」
「ついにやってやった!これで俺をバカにするやつはいなくなったんだ!」と思う気持ちと
「どうしてこんなことになってしまったんだ…。これから、どうすれば…。」と思う気持ち。
相反する二つの気持ちを抱えた天涯孤独の男が駆ける背後には、ナイフで刺された腹部から出血して動かなくなった女性。
埠頭の防犯カメラには、彼が躊躇いなく女性を刺す様子がはっきりと記録されていた。
一心不乱に現場から逃げ出す男には、目の前を注視する猶予はなかった。
反対側から見回りにやってきたのは、警備員の女。二人は正面衝突して、互いの頭を強く打ち付けた。
そして、気がついたら。
「あ、あれ…?どうして私が目の前に?」
「もしかして、僕の身体の中にいるのは、警備員のおばさんか…?」
なんと、人格の入れ替わりが発生してしまったのだった。
男の身体に心が入り込んでしまった女は、”自らの”手についた多量の血を見て驚愕する。
やがて、この男がこの先の埠頭で殺人を犯した者であると知った時は、恐ろしく慟哭した。
突如として殺人犯になってしまったのだから、彼女が慟哭するのは至極真っ当であるだろう。
さて、では男(「僕」)も慟哭したのはなぜだと思う?
※FAは二通りあります。どちらかをお答えください。
「どうしてこんなことになってしまったんだ…。これから、どうすれば…。」と思う気持ち。
相反する二つの気持ちを抱えた天涯孤独の男が駆ける背後には、ナイフで刺された腹部から出血して動かなくなった女性。
埠頭の防犯カメラには、彼が躊躇いなく女性を刺す様子がはっきりと記録されていた。
一心不乱に現場から逃げ出す男には、目の前を注視する猶予はなかった。
反対側から見回りにやってきたのは、警備員の女。二人は正面衝突して、互いの頭を強く打ち付けた。
そして、気がついたら。
「あ、あれ…?どうして私が目の前に?」
「もしかして、僕の身体の中にいるのは、警備員のおばさんか…?」
なんと、人格の入れ替わりが発生してしまったのだった。
男の身体に心が入り込んでしまった女は、”自らの”手についた多量の血を見て驚愕する。
やがて、この男がこの先の埠頭で殺人を犯した者であると知った時は、恐ろしく慟哭した。
突如として殺人犯になってしまったのだから、彼女が慟哭するのは至極真っ当であるだろう。
さて、では男(「僕」)も慟哭したのはなぜだと思う?
※FAは二通りあります。どちらかをお答えください。
24年11月30日 18:33
【ウミガメのスープ】 [さなめ。]
【ウミガメのスープ】 [さなめ。]

ご参加ありがとうございました。
解説を見る
前提条件:男は二重人格である。
FAその1:
男は「僕」と「俺」の二重人格で、殺人を犯したのは猟奇的で心神喪失の「俺」の方。
それに気づいていた「僕」は一刻も早く自首しようとしていた。
そこで入れ替わったのは、「俺」と女の人格。
つまり男の身体には、「僕」と女の二つの人格が入っていたのだった。
自首をして捕まっても少なくとも「俺」の責任能力の無さから裁判上の有罪になることはなかったはず、そして二重人格が認定されれば「僕」自身が無実であることは理念上も証明できるはずだったのに、当の「俺」が男の身体の中からいなくなってしまったのである。
天涯孤独の男の他に、「俺」の存在を知るものはいない。
警備員の女と同様、自らが殺人犯であることを否定する証明ができなくなった「僕」は、その絶望から慟哭した。
FAその2:
そもそも男の身体にいる警備員の女が慟哭しているのだから、表象的には、身体を共有する「僕」も同時に慟哭してしまうのは当然のことだった。
—————————
「ついにやってやった!これで俺をバカにするやつはいなくなったんだ!」
その声で目を覚ました僕は、目の前で血を流して倒れている母親を見て愕然とした。
手許には血のついたナイフ。間違いない。これは「俺」がやったんだろう。
いつの間に人格の主導権を取られてしまった間に、自分の母親を殺してしまったことに気づいたのだった。
「どうしてこんなことになってしまったんだ…。これから、どうすれば…。」
僕は「俺」を押さえつけながら、途方に暮れていた。
「俺」は小学生の頃に生まれた。
早くに父親が亡くなった僕の家では、唯一の肉親である母の過剰なストレスが僕に一身に浴びせられ続けた。それが「俺」の生まれた原因だと語る人も多い。母親に虐げられて塞ぎ込んでいた僕は、解離性同一障害によってさらに孤立していった。小学校は不登校。中学に通ったことはない。
社会の中で育たなかった「俺」は猟奇的な人格になってしまった。なぜかしばらく気を失ってしまったと思えば、気づくと部屋中がメチャクチャになっていたことだって何度もある。主人格は僕だからあまり姿を現すことはなかったが、何かの引き金にどんなに暴れてしまうか、”本人”である僕にすら判然としなかった。
その引き金が今日引かれてしまったというだけ。埠頭の倉庫管理業を勤める母の様子を見にきたのか、元々殺すつもりでやってきたのか。猟奇的な「俺」は自分と唯一関わりのある人間、自分を唯一侮辱する人間である母を殺害してしまったのだった。
僕は恐怖した。別の人格とはいえ、僕は殺人を犯してしまったのだ。今となっては天涯孤独。「俺」のことを知っている、つまり僕の二重人格を知っている人が母の他にいるのか、僕は知らない。
僕は一心不乱に殺害現場から逃げ出した。どこか交番に行って、この状況を自首しなければならないと思ったからであった。昔から不登校でネットに向き合って生きてきた僕は漠然と知っている。猟奇的な別人格が起こした殺人は責任無能力で無罪になるらしいのだ。
というよりも、裁判で罰になることよりも、僕は自分がやったのではないことを誰かに知って欲しかったというのも大きかった。自首して逮捕されれば、多分精神鑑定が行われて、僕が二重人格であることが判明して、「僕」が殺人なんかしていないことは明らかになるはずだ。目が覚めたら母が自分に殺されていたんだ。僕じゃない、僕はやってないと必死に否定したいと思いたいに決まってる。
一心不乱に現場から逃げ出す僕には、目の前を注視する猶予はなかった。
反対側から見回りにやってきたのは、警備員のおばさん。僕らは正面衝突して、互いの頭を強く打ち付けた。
そして、気がついたら。
頭の中に強烈な違和感が谺した。
「あ、あれ…?どうして私が目の前に?」
脳内に響くその”声”は、明らかに「俺」ではない。
むしろ、目の前で唸っているおばさんこそ、僕には「俺」に感じられた。
「もしかして、僕の身体の中にいるのは、警備員のおばさんか…?」
(そして、目の前のおばさんの中にいるのが、「俺」なのか?)
僕は頭に響くもう一つの声に語る。信じがたい事実だった。
人格の入れ替わりが発生してしまったのだった。
「俺」と、警備員のおばさんの。
「俺」だけが一人抜け出して、僕の身体には「僕とおばさん」という新しい二重人格が誕生してしまった。
おばさんは入れ替わりが起こったこと、「この男」が二重人格なことを把握していく。
そして、殺人のことも。
やがて、「この男」がこの先の埠頭で殺人を犯した者であると知った時は、恐ろしく慟哭した。
同じくらいのときに、僕は当然でとんでもない事実に思い至っていた。ここから「俺」がいなくなってしまったのだ。ならばもし今、僕が捕まれば、誰が殺人を犯したことになるのだろう。
警察たちは二重人格こそ信ずれ、人格の入れ替わりなんて歯牙にも掛けないだろう。僕と、男の関係もないわけのわからないことを言うおばさん。その二重人格と断定されるだけ。
僕が見たネットニュースでは、いくら二重人格でも責任能力のある二人格であれば、無罪にはならないらしい。僕の身体は無罪を取れない。
それよりも僕にとって絶望的なのは、僕がやっていない証拠が消え失せたことだった。
半ば放置していた猟奇的な人格が起こした尊属殺は、もはや僕がやったとしか思えない状況になってしまった。
無辜に罪が着せられたのは、おばさんも僕も同じだった。
僕はただ眠っていただけなのに。
僕は何もやっていないのに。
僕じゃない。
いつもみたいに僕が眠る間に。
あれは俺がやったことなんだ。
僕と俺は、違う、きっと。
僕が無実であることは、もはや誰も明かせない。誰も、僕にだって。
逃れられない絶望に、僕は慟哭していた。
身体で流す涙は一つだけだから、この物質としての涙が僕のものか、同じく絶望に侵されるおばさんのものかは知れない。
いずれにしろ、僕は慟哭したがっていた。
要約
男は「僕」と「俺」の二重人格
「俺」が殺人を犯し、入れ替わりは「俺」と女の人格間で起こる
「僕」は自分の無実を証明できなくなった
FAその1:
男は「僕」と「俺」の二重人格で、殺人を犯したのは猟奇的で心神喪失の「俺」の方。
それに気づいていた「僕」は一刻も早く自首しようとしていた。
そこで入れ替わったのは、「俺」と女の人格。
つまり男の身体には、「僕」と女の二つの人格が入っていたのだった。
自首をして捕まっても少なくとも「俺」の責任能力の無さから裁判上の有罪になることはなかったはず、そして二重人格が認定されれば「僕」自身が無実であることは理念上も証明できるはずだったのに、当の「俺」が男の身体の中からいなくなってしまったのである。
天涯孤独の男の他に、「俺」の存在を知るものはいない。
警備員の女と同様、自らが殺人犯であることを否定する証明ができなくなった「僕」は、その絶望から慟哭した。
FAその2:
そもそも男の身体にいる警備員の女が慟哭しているのだから、表象的には、身体を共有する「僕」も同時に慟哭してしまうのは当然のことだった。
—————————
「ついにやってやった!これで俺をバカにするやつはいなくなったんだ!」
その声で目を覚ました僕は、目の前で血を流して倒れている母親を見て愕然とした。
手許には血のついたナイフ。間違いない。これは「俺」がやったんだろう。
いつの間に人格の主導権を取られてしまった間に、自分の母親を殺してしまったことに気づいたのだった。
「どうしてこんなことになってしまったんだ…。これから、どうすれば…。」
僕は「俺」を押さえつけながら、途方に暮れていた。
「俺」は小学生の頃に生まれた。
早くに父親が亡くなった僕の家では、唯一の肉親である母の過剰なストレスが僕に一身に浴びせられ続けた。それが「俺」の生まれた原因だと語る人も多い。母親に虐げられて塞ぎ込んでいた僕は、解離性同一障害によってさらに孤立していった。小学校は不登校。中学に通ったことはない。
社会の中で育たなかった「俺」は猟奇的な人格になってしまった。なぜかしばらく気を失ってしまったと思えば、気づくと部屋中がメチャクチャになっていたことだって何度もある。主人格は僕だからあまり姿を現すことはなかったが、何かの引き金にどんなに暴れてしまうか、”本人”である僕にすら判然としなかった。
その引き金が今日引かれてしまったというだけ。埠頭の倉庫管理業を勤める母の様子を見にきたのか、元々殺すつもりでやってきたのか。猟奇的な「俺」は自分と唯一関わりのある人間、自分を唯一侮辱する人間である母を殺害してしまったのだった。
僕は恐怖した。別の人格とはいえ、僕は殺人を犯してしまったのだ。今となっては天涯孤独。「俺」のことを知っている、つまり僕の二重人格を知っている人が母の他にいるのか、僕は知らない。
僕は一心不乱に殺害現場から逃げ出した。どこか交番に行って、この状況を自首しなければならないと思ったからであった。昔から不登校でネットに向き合って生きてきた僕は漠然と知っている。猟奇的な別人格が起こした殺人は責任無能力で無罪になるらしいのだ。
というよりも、裁判で罰になることよりも、僕は自分がやったのではないことを誰かに知って欲しかったというのも大きかった。自首して逮捕されれば、多分精神鑑定が行われて、僕が二重人格であることが判明して、「僕」が殺人なんかしていないことは明らかになるはずだ。目が覚めたら母が自分に殺されていたんだ。僕じゃない、僕はやってないと必死に否定したいと思いたいに決まってる。
一心不乱に現場から逃げ出す僕には、目の前を注視する猶予はなかった。
反対側から見回りにやってきたのは、警備員のおばさん。僕らは正面衝突して、互いの頭を強く打ち付けた。
そして、気がついたら。
頭の中に強烈な違和感が谺した。
「あ、あれ…?どうして私が目の前に?」
脳内に響くその”声”は、明らかに「俺」ではない。
むしろ、目の前で唸っているおばさんこそ、僕には「俺」に感じられた。
「もしかして、僕の身体の中にいるのは、警備員のおばさんか…?」
(そして、目の前のおばさんの中にいるのが、「俺」なのか?)
僕は頭に響くもう一つの声に語る。信じがたい事実だった。
人格の入れ替わりが発生してしまったのだった。
「俺」と、警備員のおばさんの。
「俺」だけが一人抜け出して、僕の身体には「僕とおばさん」という新しい二重人格が誕生してしまった。
おばさんは入れ替わりが起こったこと、「この男」が二重人格なことを把握していく。
そして、殺人のことも。
やがて、「この男」がこの先の埠頭で殺人を犯した者であると知った時は、恐ろしく慟哭した。
同じくらいのときに、僕は当然でとんでもない事実に思い至っていた。ここから「俺」がいなくなってしまったのだ。ならばもし今、僕が捕まれば、誰が殺人を犯したことになるのだろう。
警察たちは二重人格こそ信ずれ、人格の入れ替わりなんて歯牙にも掛けないだろう。僕と、男の関係もないわけのわからないことを言うおばさん。その二重人格と断定されるだけ。
僕が見たネットニュースでは、いくら二重人格でも責任能力のある二人格であれば、無罪にはならないらしい。僕の身体は無罪を取れない。
それよりも僕にとって絶望的なのは、僕がやっていない証拠が消え失せたことだった。
半ば放置していた猟奇的な人格が起こした尊属殺は、もはや僕がやったとしか思えない状況になってしまった。
無辜に罪が着せられたのは、おばさんも僕も同じだった。
僕はただ眠っていただけなのに。
僕は何もやっていないのに。
僕じゃない。
いつもみたいに僕が眠る間に。
あれは俺がやったことなんだ。
僕と俺は、違う、きっと。
僕が無実であることは、もはや誰も明かせない。誰も、僕にだって。
逃れられない絶望に、僕は慟哭していた。
身体で流す涙は一つだけだから、この物質としての涙が僕のものか、同じく絶望に侵されるおばさんのものかは知れない。
いずれにしろ、僕は慟哭したがっていた。
要約
男は「僕」と「俺」の二重人格
「俺」が殺人を犯し、入れ替わりは「俺」と女の人格間で起こる
「僕」は自分の無実を証明できなくなった












