「ケーキは人生の縮図なり」「17ブックマーク」
カメオは、いつもより大きなケーキを見て涙した。
一体なぜ?
一体なぜ?
19年04月02日 22:06
【ウミガメのスープ】 [弥七]
【ウミガメのスープ】 [弥七]
解説を見る
<解説>
カメオの父は自己中心的で頑固者だった。
「ケーキを切り分けるときは、いいか。偉い順だ。偉い順から大きいものを取るんだ。大きいケーキが食いたきゃ、親より偉くなれ。」
ケーキが好きだったオヤジはいつもそんなことを言っていた。
俺はそれが悔しかった。オヤジより偉くなりたかった。だから単身東京の大学に通い、いつか立派な仕事に就くんだと息巻いていた。
そんな矢先、オヤジが死んだ。
俺が帰ってきた頃には、通夜や葬式はとっくに終わり、親の死に目に会うことはできなかった。久しぶりに実家に戻った俺に、母はみんなで食べましょうと冷蔵庫からケーキを出してくれた。
「なんだよ…こんなでかいケーキいらねぇよ…」
切り分けられたケーキが異様に大きく見えた。
「俺は、オヤジよりちょっとだけ大きなケーキが欲しかっただけなんだよ…」
ポツリ、ポツリ。涙が、止まらなかった。
ケーキ、それは人生の縮図なのだ。
(おしまい)
簡易解答:カメオの父親が死に、いつも家族で切り分けていたケーキ(の角度)がその分大きくなった。カメオは父のことを思い出し、涙が止まらなくなった。
※元ネタとなった言葉:「ケーキの角度は日頃の働きに比例する」(宇宙兄弟5巻より)
カメオの父は自己中心的で頑固者だった。
「ケーキを切り分けるときは、いいか。偉い順だ。偉い順から大きいものを取るんだ。大きいケーキが食いたきゃ、親より偉くなれ。」
ケーキが好きだったオヤジはいつもそんなことを言っていた。
俺はそれが悔しかった。オヤジより偉くなりたかった。だから単身東京の大学に通い、いつか立派な仕事に就くんだと息巻いていた。
そんな矢先、オヤジが死んだ。
俺が帰ってきた頃には、通夜や葬式はとっくに終わり、親の死に目に会うことはできなかった。久しぶりに実家に戻った俺に、母はみんなで食べましょうと冷蔵庫からケーキを出してくれた。
「なんだよ…こんなでかいケーキいらねぇよ…」
切り分けられたケーキが異様に大きく見えた。
「俺は、オヤジよりちょっとだけ大きなケーキが欲しかっただけなんだよ…」
ポツリ、ポツリ。涙が、止まらなかった。
ケーキ、それは人生の縮図なのだ。
(おしまい)
簡易解答:カメオの父親が死に、いつも家族で切り分けていたケーキ(の角度)がその分大きくなった。カメオは父のことを思い出し、涙が止まらなくなった。
※元ネタとなった言葉:「ケーキの角度は日頃の働きに比例する」(宇宙兄弟5巻より)
「言葉の錬金術師」「17ブックマーク」
錬金術入門の講義へようこそ。この講義では、君たちに言葉を使った錬金術について学んでもらう。
本日の講義の目標は、「てつ」から「きんかい」を作り出すことじゃ。
錬金術では、「元となるもの」を「別の何か」と錬成することで、「新しいもの」に変換することができる。
変換を繰り返すことで最終的に金塊を作り出すことができるじゃろう。
錬金術の基本は等価交換じゃ。錬成の前後の内容は等価である必要がある。
あとは、簡単な加工をする程度の設備は整っておる。うまく使うとよいじゃろう。
では、幸運を祈る!
本日の講義の目標は、「てつ」から「きんかい」を作り出すことじゃ。
錬金術では、「元となるもの」を「別の何か」と錬成することで、「新しいもの」に変換することができる。
変換を繰り返すことで最終的に金塊を作り出すことができるじゃろう。
錬金術の基本は等価交換じゃ。錬成の前後の内容は等価である必要がある。
あとは、簡単な加工をする程度の設備は整っておる。うまく使うとよいじゃろう。
では、幸運を祈る!
19年05月11日 21:52
【亀夫君問題】 [seaza]
【亀夫君問題】 [seaza]
解説を見る
言葉の錬金術では「ものの名前」をひらがなに直し、1文字ずつ変化させていくことで、別の物質を作り出すことができる。
例えば、そこに落ちている石ころがあるじゃろう。これを椅子に変換したいとする。
その場合、「寿司」を用意する。「いし」と「すし」を錬成することで、「椅子(いす)」と「獅子(しし)」を新たに作り出すことができる。「いし」の「し」と「すし」の「す」を入れ替えたわけじゃ。ちなみに「入れ替える文字」以外の文字の位置は変更することはできぬ。
また、錬成するためには変換後の言葉がどちらも意味のある言葉になる必要がある。
また、1度の錬成で入れ替えることができるのは1文字だけじゃ。
錬金術の基本は等価交換なので、この方法では文字数が異なるものを作り出すことができない。
そういった場合は、加工をすることで文字数を変化させる。
例えば、「みず」を冷やすことで「こおり」を作り出すことができる。
この後、「こおり」に錬金術を適用することで「みず」から任意の3文字のものを作り出すことができるようになる。
さて、今回の課題である「てつ」から「きんかい」を作り出すには例えば以下のようにすればよい。
①「鉄」と「薪」から「松」と「敵」を錬成。
②「松」と「釣り」から「まり」と「筒」を錬成。
③「まり」と「太刀」から「地理」と「たま」を錬成。
④「地理」と「ゆず」から「地図」と「ゆり」を錬成。
⑤「地図」と「道」から「水」と「父」を錬成。
⑥「水」を沸騰させ「蒸気」にする。
⑦「蒸気」と「遺体」から「上位」と「期待」を錬成。
⑧「上位」と「世界」から「女性」と「迂回」を錬成。
⑨「女性」と「エンジン」から「人生」と「援助」を錬成。
⑩「人生」と「機関」から「金星」と「時間」を錬成。
⑪「金星」と「キンカン」から「金塊」と「金銭」を錬成。
本日の講義は以上!
例えば、そこに落ちている石ころがあるじゃろう。これを椅子に変換したいとする。
その場合、「寿司」を用意する。「いし」と「すし」を錬成することで、「椅子(いす)」と「獅子(しし)」を新たに作り出すことができる。「いし」の「し」と「すし」の「す」を入れ替えたわけじゃ。ちなみに「入れ替える文字」以外の文字の位置は変更することはできぬ。
また、錬成するためには変換後の言葉がどちらも意味のある言葉になる必要がある。
また、1度の錬成で入れ替えることができるのは1文字だけじゃ。
錬金術の基本は等価交換なので、この方法では文字数が異なるものを作り出すことができない。
そういった場合は、加工をすることで文字数を変化させる。
例えば、「みず」を冷やすことで「こおり」を作り出すことができる。
この後、「こおり」に錬金術を適用することで「みず」から任意の3文字のものを作り出すことができるようになる。
さて、今回の課題である「てつ」から「きんかい」を作り出すには例えば以下のようにすればよい。
①「鉄」と「薪」から「松」と「敵」を錬成。
②「松」と「釣り」から「まり」と「筒」を錬成。
③「まり」と「太刀」から「地理」と「たま」を錬成。
④「地理」と「ゆず」から「地図」と「ゆり」を錬成。
⑤「地図」と「道」から「水」と「父」を錬成。
⑥「水」を沸騰させ「蒸気」にする。
⑦「蒸気」と「遺体」から「上位」と「期待」を錬成。
⑧「上位」と「世界」から「女性」と「迂回」を錬成。
⑨「女性」と「エンジン」から「人生」と「援助」を錬成。
⑩「人生」と「機関」から「金星」と「時間」を錬成。
⑪「金星」と「キンカン」から「金塊」と「金銭」を錬成。
本日の講義は以上!
「【らてらて鯖1周年記念】ウミガメクロスワード」「17ブックマーク」
このクロスワードを解き、A~Nに当てはまる言葉を答えよ。
〔タテのカギ〕
1、ウミガメのスープでよく用いられる男性名
2、ラテシンでユーザー登録から5年経って出題するともらえた称号。「★★生きた〇〇」
3、ウミガメ出題サイトで遊びたいと思ったらまずはこれをしなければいけません
4、苦しみながら戦うこと。「難問に〇〇する」
5、ラテシンで5ブクマ以上獲得した問題があると貰えた称号。「〇〇!(味が)」
6、高評価の問題は、問題の〇〇が高いです
7、ラテシンで開催された複数人でウミガメのスープを作成し、評価を競う企画。「〇〇のスープ」
8、Openウミガメでは、真相に迫るような質問をするとこれがつきます
10、ラテシンの歴史や称号は「ラテシン〇〇」に載っています
14、ラテシンにあった称号。「★〇〇(2年)」「★〇〇(3年)」「★〇〇(4年)」
15、ラテシンで行われていた、定期イベントの感想を話し合う会のこと
16、意図しない文章を誤って送信すること
17、出題者が離席してから参加者がした質問のこと。「〇〇よろしくお願いします」
18、仲間・同僚・連中。主に悪い意味で使う。「サイトを荒らす〇〇」
19、7の企画で出題された『清らかな〇〇』
22、らてらて鯖のロビーにある「いろいろ〇〇チャット」
24、無理に理由をつけること。このような問題は納得感が低いでしょう。
私が今年の元日にCindyで出題した問題のタイトルでもあります
26、「手軽にウミガメ」の略称
27、期日を延ばすこと。「予定が入ったので出題を〇〇する」
30、らてらて鯖で「玄関ロビー」と「ルール説明」の間にあるのは、「問題〇〇」
31、『ポール・スローンのウミガメのスープ』『ひらめき脳を鍛えるナゾトキ水平思考クイズ』などの〇〇はウミガメ好きなら読んでおきたいところ
32、「BS(バーカーサーソウル)」とは〇〇問出題した人を称える祭。参加者が〇〇個目の質問に食い込もうと躍起になるのも一興です
36、プログラムの誤りのこと。見つけたらサイトの管理人に報告しましょう
37、らてらて鯖なら「ミニ〇〇」、Cindyなら「ダイレクト〇〇」。いずれもSPとのやりとりなど他ユーザーとの連絡に使用できます
39、2017年の7の企画の優勝作『クレヨンを持つ少女』を作ったのは、私と春雨さんとあと1人は・・・
40、「〇〇中〇〇」とは、劇の中で別の劇が展開されることです
41 「オフ会」とはリアルで〇〇こと。ウミガメ界隈でも行われています
〔ヨコのカギ〕
3、問題をーー、卵をーー、教えをーー
5、ラテシンやらてらて鯖では、真相に迫る質問をするとこれがつきます
9、出題者が絶対にしてはいけないこと。「〇〇入り」
10、上杉さんのサブ垢。「UESUGI」のアナグラムになっている
11、貢献すること。「ウミガメ界の発展に〇〇する」
12、らてらて鯖ではユーザーIDとパスワードを入力します
13、提示されたアイテムを使って困難を乗り越える企画。「〇〇チョコ」
18、亀夫君問題では、出題者が〇〇に入りきって回答します
20、3つのキーワードを使用して問題文を作り、出題する企画
21、はっきりしていること。「真相を〇〇にする」
23、質問が他の人と被ること。「〇〇おめ」
25、ラテシンで毎月行われていた企画。投稿された問題文の解説を考えて問題を出題する
28、無理にでも、何が何でも。「〇〇でも正解してやるぞ!」
29、企画ものには欠かせない人。25では日程調整や投票所設置などを行います
32、殺人事件を扱った問題も多いですが、殺人事件には加害者と〇〇者がつきものです。
33、「1on1」は、出題者と質問者が1対1の〇〇勝負!
34、25で優勝すると〇〇の開催時に29を任されます
35、ラテシンとCindyなら「ウミガメのスープ」、らてらて鯖なら「耳たぶのスープ」がそのサイト〇〇の問題です
38、「〇〇のスープ」とは、未解決の状態では他の参加者の質問が見えない問題のこと。
39、現在、最長寿のカメは「エスメラルド」という名前の〇〇ガメと言われています
40、『●と泪と男と車』(ラテシン)『21の天使の蒸留●』(らてらて鯖)これらに共通して入る漢字は何?
42、投稿してから反映されるまでにはタイム〇〇があります
43、体力、精力、持久力のこと。38は質問が場合によっては何百にも及ぶためこれが必要になります
44、「カニバリズム」とは人間の〇〇を食べる行為です
45、質問数に制限がある問題は参加者同士で〇〇しながら解きましょう
46、獲得すること。「称号を〇〇」
*解答権は1回のみ。解答は5月26日まで受付。
答え:うえすぎさんいつもありがとう(上杉さんいつもありがとう)
〔タテのカギ〕
1、ウミガメのスープでよく用いられる男性名
2、ラテシンでユーザー登録から5年経って出題するともらえた称号。「★★生きた〇〇」
3、ウミガメ出題サイトで遊びたいと思ったらまずはこれをしなければいけません
4、苦しみながら戦うこと。「難問に〇〇する」
5、ラテシンで5ブクマ以上獲得した問題があると貰えた称号。「〇〇!(味が)」
6、高評価の問題は、問題の〇〇が高いです
7、ラテシンで開催された複数人でウミガメのスープを作成し、評価を競う企画。「〇〇のスープ」
8、Openウミガメでは、真相に迫るような質問をするとこれがつきます
10、ラテシンの歴史や称号は「ラテシン〇〇」に載っています
14、ラテシンにあった称号。「★〇〇(2年)」「★〇〇(3年)」「★〇〇(4年)」
15、ラテシンで行われていた、定期イベントの感想を話し合う会のこと
16、意図しない文章を誤って送信すること
17、出題者が離席してから参加者がした質問のこと。「〇〇よろしくお願いします」
18、仲間・同僚・連中。主に悪い意味で使う。「サイトを荒らす〇〇」
19、7の企画で出題された『清らかな〇〇』
22、らてらて鯖のロビーにある「いろいろ〇〇チャット」
24、無理に理由をつけること。このような問題は納得感が低いでしょう。
私が今年の元日にCindyで出題した問題のタイトルでもあります
26、「手軽にウミガメ」の略称
27、期日を延ばすこと。「予定が入ったので出題を〇〇する」
30、らてらて鯖で「玄関ロビー」と「ルール説明」の間にあるのは、「問題〇〇」
31、『ポール・スローンのウミガメのスープ』『ひらめき脳を鍛えるナゾトキ水平思考クイズ』などの〇〇はウミガメ好きなら読んでおきたいところ
32、「BS(バーカーサーソウル)」とは〇〇問出題した人を称える祭。参加者が〇〇個目の質問に食い込もうと躍起になるのも一興です
36、プログラムの誤りのこと。見つけたらサイトの管理人に報告しましょう
37、らてらて鯖なら「ミニ〇〇」、Cindyなら「ダイレクト〇〇」。いずれもSPとのやりとりなど他ユーザーとの連絡に使用できます
39、2017年の7の企画の優勝作『クレヨンを持つ少女』を作ったのは、私と春雨さんとあと1人は・・・
40、「〇〇中〇〇」とは、劇の中で別の劇が展開されることです
41 「オフ会」とはリアルで〇〇こと。ウミガメ界隈でも行われています
〔ヨコのカギ〕
3、問題をーー、卵をーー、教えをーー
5、ラテシンやらてらて鯖では、真相に迫る質問をするとこれがつきます
9、出題者が絶対にしてはいけないこと。「〇〇入り」
10、上杉さんのサブ垢。「UESUGI」のアナグラムになっている
11、貢献すること。「ウミガメ界の発展に〇〇する」
12、らてらて鯖ではユーザーIDとパスワードを入力します
13、提示されたアイテムを使って困難を乗り越える企画。「〇〇チョコ」
18、亀夫君問題では、出題者が〇〇に入りきって回答します
20、3つのキーワードを使用して問題文を作り、出題する企画
21、はっきりしていること。「真相を〇〇にする」
23、質問が他の人と被ること。「〇〇おめ」
25、ラテシンで毎月行われていた企画。投稿された問題文の解説を考えて問題を出題する
28、無理にでも、何が何でも。「〇〇でも正解してやるぞ!」
29、企画ものには欠かせない人。25では日程調整や投票所設置などを行います
32、殺人事件を扱った問題も多いですが、殺人事件には加害者と〇〇者がつきものです。
33、「1on1」は、出題者と質問者が1対1の〇〇勝負!
34、25で優勝すると〇〇の開催時に29を任されます
35、ラテシンとCindyなら「ウミガメのスープ」、らてらて鯖なら「耳たぶのスープ」がそのサイト〇〇の問題です
38、「〇〇のスープ」とは、未解決の状態では他の参加者の質問が見えない問題のこと。
39、現在、最長寿のカメは「エスメラルド」という名前の〇〇ガメと言われています
40、『●と泪と男と車』(ラテシン)『21の天使の蒸留●』(らてらて鯖)これらに共通して入る漢字は何?
42、投稿してから反映されるまでにはタイム〇〇があります
43、体力、精力、持久力のこと。38は質問が場合によっては何百にも及ぶためこれが必要になります
44、「カニバリズム」とは人間の〇〇を食べる行為です
45、質問数に制限がある問題は参加者同士で〇〇しながら解きましょう
46、獲得すること。「称号を〇〇」
*解答権は1回のみ。解答は5月26日まで受付。
19年05月12日 23:34
【新・形式】 [ホルス]
【新・形式】 [ホルス]
解答権は1人1回です。
解説を見る
答え:うえすぎさんいつもありがとう(上杉さんいつもありがとう)
「かく」「17ブックマーク」
売れない小説家のカメオは生まれて初めて書き上げたハードボイルド小説を妻に読んでもらった。
恋人が自殺をする原因となった極悪人に、主人公が容赦なく復讐をするというストーリーである。
小説の中身は凡作レベルの出来だったが、それを読んだ妻は心の底から喜んだ。
一体なぜ?
恋人が自殺をする原因となった極悪人に、主人公が容赦なく復讐をするというストーリーである。
小説の中身は凡作レベルの出来だったが、それを読んだ妻は心の底から喜んだ。
一体なぜ?
19年08月16日 23:47
【ウミガメのスープ】 [甘木]
【ウミガメのスープ】 [甘木]
解説を見る
妻は夫であるカメオを{自殺に見せかけて殺害しようと企んでいた。}
そこで悩んだのは遺書の存在。自殺に見せかけるためには直筆の遺書があるに越したことはない。
どうにかして遺書……そうでなくとも【遺書だと思われる文章】をカメオに書かせられないものか……。
そんな時に、カメオから生まれて初めて書き上げたハードボイルド小説を読んでほしいと頼まれた。
カメオは今でもパソコンで書かずに原稿用紙に手書き派で、束になった原稿用紙を渡された。
カメオ「ハードボイルド小説は生まれて初めて書いたから不安でね。実のところ、まだ誰にも読ませていないんだ。キミが最初に読んでくれるかい?」
その小説を適当に流し読みをしていた妻は、ふとある箇所で目を止めた。
その小説は、恋人の{男性}が自殺をする原因となった極悪人を、復讐に燃える主人公である{女性}が追うストーリーである。
そして、その小説の中には【恋人である男性が主人公の女性に対して自殺することを許してほしいと書いた遺書】にあたる箇所があるのだ。
妻(書かれている部分はちょうど原稿用紙のページ的にも区切りがいい……筆跡も当然ながら完全に夫のカメオ……私以外にはまだこの小説を誰にも読ませていない……これを遺書だと思わせれば……)
{妻は心の底から喜んだ。}
そこで悩んだのは遺書の存在。自殺に見せかけるためには直筆の遺書があるに越したことはない。
どうにかして遺書……そうでなくとも【遺書だと思われる文章】をカメオに書かせられないものか……。
そんな時に、カメオから生まれて初めて書き上げたハードボイルド小説を読んでほしいと頼まれた。
カメオは今でもパソコンで書かずに原稿用紙に手書き派で、束になった原稿用紙を渡された。
カメオ「ハードボイルド小説は生まれて初めて書いたから不安でね。実のところ、まだ誰にも読ませていないんだ。キミが最初に読んでくれるかい?」
その小説を適当に流し読みをしていた妻は、ふとある箇所で目を止めた。
その小説は、恋人の{男性}が自殺をする原因となった極悪人を、復讐に燃える主人公である{女性}が追うストーリーである。
そして、その小説の中には【恋人である男性が主人公の女性に対して自殺することを許してほしいと書いた遺書】にあたる箇所があるのだ。
妻(書かれている部分はちょうど原稿用紙のページ的にも区切りがいい……筆跡も当然ながら完全に夫のカメオ……私以外にはまだこの小説を誰にも読ませていない……これを遺書だと思わせれば……)
{妻は心の底から喜んだ。}
「深夜食堂『みづ』へようこそ(*´∀`)」「17ブックマーク」
これは遠い異国の地、大都会の一角に佇む大衆食堂『みづ』で起きた不思議な出来事。
テーブルに置かれた料理を見るや否や、男は店員に向かって口を開いた。
男「???僕はまだ、注文していないのですが。」
店員「そうですね。しかし、あなたはそれを望んだはずですよ。」
男「ああ、そうか…」
男は目の前の『ウミガメのスープ』を飲み干すと、店を出た。
そして二度と戻ってくることはなかった。
一体なぜ??
(※弥七やみづさんに関する要知識問題ではありません。)
テーブルに置かれた料理を見るや否や、男は店員に向かって口を開いた。
男「???僕はまだ、注文していないのですが。」
店員「そうですね。しかし、あなたはそれを望んだはずですよ。」
男「ああ、そうか…」
男は目の前の『ウミガメのスープ』を飲み干すと、店を出た。
そして二度と戻ってくることはなかった。
一体なぜ??
(※弥七やみづさんに関する要知識問題ではありません。)
19年10月27日 22:03
【ウミガメのスープ】 [弥七]
【ウミガメのスープ】 [弥七]
深夜のまったりスープ
解説を見る
<解説>
簡易解答:大衆食堂『みづ』で働く店員に恋をした外国人の男は彼女に向かって「毎日僕のために料理(味噌汁)を作ってください」と日本流のプロポーズをした。次の日返事を聞きに来た彼はテーブルに置かれた『ウミガメのスープ』を見て、彼女が自分の気持ちに応えてくれた事を悟り、2人でその店を離れたので二度と戻ることはなかったのである。
ーーーーーーーーーー
「ねえ。…{味噌ならあるいは}、気付けたかもね。」
台所を挟んで行われる2人の会話劇。カウンターに頬杖をついて、意地悪そうに笑う{彼女の声}に僕はため息をひとつついた。
「あなたの不思議そうな顔、とっても面白かったわ^ ^」
仕事の書類整理をしていた僕は、なおもからかい続ける彼女に向かって少しばかりの反抗をすることにした。
「Hmm…ハルちゃん、もう…恥ずかしいから{忘れちゃダメ?}」
「{なんで〜!}?絶対だめだよー!!」
だってこの話{大好きだもの}!と{僕の可愛いハルちゃん}は今度は{天真爛漫}な笑顔でまた笑うのだった。
僕は唇を尖らせながら、もう何百回目のその話を聞くのはうんざりだと思いながらも、幸せそうな彼女を見て何も言えなくなってしまう。悪い癖だ。
そうだ。日本では、{木の葉を隠すなら}なんとやらという。
「{では、これは?}こんな話はどう??」
そう言って僕は懐かしい昔話を持ちかけるのだった。
それは、遠い異国の地、ニッポン。
母国を離れ、僕があてのない旅路の最中に迷い込んだ大都会の隠れ家、夜の路地裏で起こった出来事だった。
ネオンに彩られた漢字と平仮名だらけの看板や、一定の間隔でかけられた提灯に照らされる美しい日本家屋の姿。{まるで魔法}にかけられたように、この一角だけが強烈な{ジャパンイズム}に溢れていた。
Nostalgic という言葉は異郷の僕にはふさわしくないのかもしれないし、Homesick というには僕はあまりにもむくつけき。しかし猫が1匹通れるか通れないかのような小道({catwalk})を歩きながら、右に左に、{目に映るものすべて}どこか懐かしさを覚えた。見ると深夜にも関わらず、一軒だけ暖簾が掛かっているではないか。
【大衆食堂『みづ』】
看板にはそう書かれていた。
東洋の独特な風に当てられたのだろうか??僕は不思議と故郷に{想いを馳せて}、その暖簾をくぐった。一体どんな店なのだろう。どうみても寂れた日本料理屋で、過度な期待は禁物だと思ったが、まあいい。{好奇心は神をも騙す}と昔の人はよく言ったものだ。
「Sorry at midnight.’’Yatteru??’’({深夜に申し訳ありません}。)」
「あら?いらっしゃいませ^ ^」
僕の予想とは裏腹に、出迎えてくれたのは日本人の若い女性だった。当たり前かもしれないが客は僕1人、{それだけ}だった。店内はいたって普通の食堂、酒場のようで雑多な銘柄の日本酒や焼酎が棚に陳列され、壁にはこの国の昭和を彩った{銀幕のスタァ}達のポスターが飾られている。なかなかに風情を感じる店だと思った。
畳の座敷に案内された私は手書きのお品書きを受け取った。
「もう閉めようかと思っていたところですが…まさか異郷の人に会えるなんて。今日はとっても素敵な日になりましたね^ ^」
「すいません。{怪しいやつ}と、お思いでしょうが。」
カタコトな日本語で僕は答えた。{すべすべの白い手}。とても美しい人だった。いやいや{何も見てない。うん。}怪しくないぞ。
「{ありえない話}ですが…猫のお尻を追いかけていたら、ここまで迷い込んでしまったのです。」
「まあまあ^ ^あの猫ちゃんかな?お客様を連れてきたお礼に、料理のおすそ分けを貰うのが{猫太郎のおたのしみ}なんです。」
店員とはいえ初対面の日本人と日本語に、舞い上がってしまったのだろうか。僕は冗談を言ったがころころと彼女は笑った。
「ご注文、いかがなさいましょう?鯖の塩焼きから、とんこつラーメン、麻婆豆腐、{あいすくりーむ}、{らてあーと?}付きの{こだわりのコーヒー}まで。{和洋中}なんでも取り揃えておりますが…もちろん、日本食ですよね??^ ^」
もちろん。と笑って僕も返した。さて{何を頼もう?}しかし初めて訪れた日本の店ゆえ勝手もわからず、僕は{免罪符}のような言葉を彼女に投げかけるのだった。
「『{皆さんのオススメは?}』なんでしょうか?ああ、いや。待って。」
閉じようと思っていたお品書きの一番端に書かれた文字が{ふと気になった}。
全く何を意味しているのかはわからないが、それは日本語だからではない。他の料理と並べて書いてあるからには、食べ物の一種なのだろう。、何かの隠語か?それとも料理とは{ほど遠い}、暗号で描かれた{悪魔の黙示録}だろうか??
「この、『{◯}』というのは、なんですか??{秘密の数字}ですか?」
「いえ{違います!}......やっぱり、気になります?^ ^」
彼女が僕の指差したところを覗き込んだ。艶がかった黒髪が墨をたっぷりと含んだ筆のように紙の上に垂れた。悪戯っぽい笑顔がすぐそこにある。ち、近い…
「このお店の名前、『みづ』って言うんですけど。」
そして嬉しそうに、そのまま僕に説明を始める。
「それ、先代の名前なんです。…何でも先代が友人と一緒に作った作品なんだそうで、その頃から{ずーっと}あるメニューなんですよ。おめでたい日に、{丸がいっぱい}つくようにって。そんな意味が込めらているんです。うん、今日の良き日にぴったりですね!^ ^」
では、これにしましょう。と言うと、彼女はぱたぱたと厨房の方へ消えていった。
………
ははあ、なるほど、まる、ね。
テーブルの上に置かれた料理を見て、僕はすぐに納得した。
皮付きのサーモンを醤油や味醂と一緒に炊き込んだ琥珀色のご飯の上、まるで自分を{大富豪?}と勘違いするかのように大粒のいくらがこれでもかと盛ってあった。外国人の僕でさえよく知っている、すべての日本人の{遺伝子}にまで刻み込まれているSoulfoodだ。
『はらこめし』。まさかこんな場所で出会えるとは、{感慨深いなぁ}。
「いただき、ます。」
そういえば、{今日の昼食}から何も食べていない。そのどんぶりから料理が消えるのはもはや{一瞬の出来事}だった。その様子を店員の彼女は目を丸くしてみていたので、僕は少し赤面した。
「Oh,well :)、お恥ずかしい。お腹が減っていたもので。」
「えへへ。そんなに美味しかったですか??^ ^」
その味は、今までの彼女の料理を食べてこなかった人生を後悔するかのように。まるで{人生を狂わせる}ほどに……美味しかった。胃袋を掴まれるとはまさにこのことだろう。
それから。
僕は店員に聞かれるままに時間も忘れて母国の話をした。多くの人と{運命の別れと出会い}を繰り返したこの旅路で、こんなにも他人と親しくなれたのは初めてだった。いつしか窓から心地よい光がさし、{透明な世界}が2人を現実に引き戻した。
「…今日は、{あなたとお話}できて本当に楽しかった。」
「私こそ、{ありがとうございます!}^ ^外国のお話をたくさん聞けて、とても素敵な時間でした。ふあぁ。もうこんな時間。{朝イチで}また開店ですのに。私は少し仮眠をとることにいたします…。」
入り口の扉に手をかけながら、僕は振り返って彼女にたずねた。気付けば、こんなにたくさん話をしたのに、店員の名前をまだ聞いていなかった。
「Small Spring で小春(こはる)です。… {時期外れもいいとこ}な名前ですが、ぜひ覚えてくださいね。」
「では、また来ます、コハルさん。」
いってらっしゃい、という彼女の言葉を背中に僕は店を後にした。
ああ、朝日がとても綺麗だ。この気持ちは{世界が終わるまでは}、きっと忘れないだろう。
それから僕は日本に滞在するあいだ、毎日のようにその店に通ったのである。
ーーーーーーーーーー
「…今日は、{とても大事}な話があってきたんです。コハルさん。」
もう、何度この場所を訪れたのだろう。人のいない決まった時間、僕はいつもの場所に腰掛けると店員の彼女に話しかけた。{今日もせっせと}働く姿はとても輝いていたが、僕の目には、今日は、少しだけ違って見えていた。彼女も何かを察したのだろう。こちらに歩いてきて、僕の向かい側の席にすとんと座った。
「どうしたのですか?顔が怖いですよ??」
心配そうに彼女が声をかけるので、僕は無理に笑って、どう?と聞いてみた。
「{だめ、怖いです!}...何か悩みごとがあるのですね。ならば、『{大人の悩み}相談室』と参りましょう^ ^私が言い出したのですから、もう{二人の問題}ですよ。さあ全部、私に話してくださいな。」
じゃあ、何から話せばいいのか…と僕はゆっくりと言葉を選びながら彼女に語りかけた。
「…僕は今まで、本当に長い旅をしてきんだ。どこかで失くしてしまった自分を探すために、故郷を離れて…{見えないものを見ようとして}たくさんの国を歩いて回った。」
僕は今までの手繰り寄せるかのようにひとつひとつ思い出した。
「何のために生きていくのか。自分がこれからどうなっていくのか。ただ自分の将来が見えないことが怖かったんだ。そんなことをしても、自分の中の{未来予想図}が埋まる訳でもないのに…でも、それも、もう終わりにしようと思う。」
小さく言葉を切って、僕は彼女の目を見て打ち明けた。大きな黒い瞳はただまっすぐ、自分の方をみていた。
「コハルさん、僕は母国に帰るよ。大切なものを見つけたからね。… {魔法の絨毯ならば}ひとっ飛びできるだろうに。日本と故郷は遠いから、もしかしたら、これがあなたと会える最後のチャンスかもしれない。」
{急げ急げ!}言うんだ!とはやる気持ちと、{静かにしなさい}とたしなめる心の間で思考がぐちゃぐちゃになりながらも、僕は言葉を重ねた。
「最後のチャンスなんだ。なら{もう、なんでもあり}だ。僕は今の、正直な気持ちを、あなたに伝えたい。今日はそのために来たんだ。」
もう僕の唇は震えていた。席から立ち上がり、彼女の前まで歩き傅いた。いつかのように目を丸くしている彼女に向かって、僕は勇気を振り絞った。
「コハルさん。僕はあなたを連れて一緒に帰りたい。そして…
【毎朝僕のためだけに、料理を作ってください。】」
(Will you make me a cup of soup every morning for the rest of our lives?)
「………」
僕の、いや2人の{明暗が分かれる部屋}の中。
{この二人きりの世界で}、{永遠とも思える一瞬}が流れた。
彼女が、口を開く。
「…お味は。」
「えっ」
「お料理は、どんな味が好きですか?」
【これは遠い異国の地、大都会の一角に佇む大衆食堂『みづ』で起きた不思議な出来事。】
次の日。僕は緊張した面持ちで店を訪れた。店内に入ると、注文していないにも関わらず料理が運ばれてきた。
【テーブルに置かれた料理を見るや否や、男は店員に向かって口を開いた。】
きょとんとした顔をしている僕の後ろで、聞き慣れた笑い声が聞こえる。
【男「???僕はまだ注文していないのですが。」】
状況が理解できずに、振り返って僕は彼女にたずねた。
【店員「そうですね。しかし、あなたはそれを望んだはずですよ。」】
そこには、いつもと変わらない、可愛らしい彼女の笑顔があった。
【男「ああ、そうか…」】
「毎日私のお料理が食べたーいって。私、聞こえたはずなんだけどなぁ^ ^」
【彼は目の前の『ウミガメのスープ』を飲み干すと、店を出た。】
「コハルさん、あっちへ着いたら、まず何がしたい?」
「そうねぇ^ ^まずは……」
【そして二度と、戻ってくることはなかった。】
それはなぜか??それは{魔法の杖には}頼らずとも、最愛の人が、今も僕の目の前にいるからだった。
僕の話はこれでおしまい。
台所を挟んで行われる2人の会話劇。カウンターに頬杖をついて、意地悪そうに笑う彼女は僕に言った。
「ねえ。…
...{味噌ならあるいは}、気付けたかもね^ ^」
(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)
<☆あとがき>
以上、みづさんが過去に出題した問題【121作品中{66作品}】のタイトルを解説文に盛り込みました。つまるところ、【要素66個の「正解を創り出すウミガメ」】でございます。
まるでパズルを埋めていくみたいで、めちゃ楽しかったです笑
まあ?私は?みづさん作品のソムリエですから??こんな芸当朝飯前なのですけれどね?(ドヤァ)
ととと、冗談はこのくらいにして…。
本日【10月27日】は、みづさんがらてらて鯖で生まれてちょうど【{1周年}】の記念日です。
私のらてらての大先輩であり、そしてこのサイトで私が最も敬愛する出題者様のアニバーサリーならば、お祝いしないわけにはいかないでしょうということで。
皆様楽しんでいただけましたか??
私がまだ新参者だった頃(今もですが)、深夜に人知れず現れる【まったりスープ】に睡眠時間を何度奪われたことか...!私はそれくらいみづさんの出題する問題が大好きです^ ^
これからも仲良くしてください。そしてリアルの生活を大切に…
【毎日問題を投稿してください。】
(Will you make us a cup of soup everyday?)
約束、しましたからね??^ ^
(弥七より)
簡易解答:大衆食堂『みづ』で働く店員に恋をした外国人の男は彼女に向かって「毎日僕のために料理(味噌汁)を作ってください」と日本流のプロポーズをした。次の日返事を聞きに来た彼はテーブルに置かれた『ウミガメのスープ』を見て、彼女が自分の気持ちに応えてくれた事を悟り、2人でその店を離れたので二度と戻ることはなかったのである。
ーーーーーーーーーー
「ねえ。…{味噌ならあるいは}、気付けたかもね。」
台所を挟んで行われる2人の会話劇。カウンターに頬杖をついて、意地悪そうに笑う{彼女の声}に僕はため息をひとつついた。
「あなたの不思議そうな顔、とっても面白かったわ^ ^」
仕事の書類整理をしていた僕は、なおもからかい続ける彼女に向かって少しばかりの反抗をすることにした。
「Hmm…ハルちゃん、もう…恥ずかしいから{忘れちゃダメ?}」
「{なんで〜!}?絶対だめだよー!!」
だってこの話{大好きだもの}!と{僕の可愛いハルちゃん}は今度は{天真爛漫}な笑顔でまた笑うのだった。
僕は唇を尖らせながら、もう何百回目のその話を聞くのはうんざりだと思いながらも、幸せそうな彼女を見て何も言えなくなってしまう。悪い癖だ。
そうだ。日本では、{木の葉を隠すなら}なんとやらという。
「{では、これは?}こんな話はどう??」
そう言って僕は懐かしい昔話を持ちかけるのだった。
それは、遠い異国の地、ニッポン。
母国を離れ、僕があてのない旅路の最中に迷い込んだ大都会の隠れ家、夜の路地裏で起こった出来事だった。
ネオンに彩られた漢字と平仮名だらけの看板や、一定の間隔でかけられた提灯に照らされる美しい日本家屋の姿。{まるで魔法}にかけられたように、この一角だけが強烈な{ジャパンイズム}に溢れていた。
Nostalgic という言葉は異郷の僕にはふさわしくないのかもしれないし、Homesick というには僕はあまりにもむくつけき。しかし猫が1匹通れるか通れないかのような小道({catwalk})を歩きながら、右に左に、{目に映るものすべて}どこか懐かしさを覚えた。見ると深夜にも関わらず、一軒だけ暖簾が掛かっているではないか。
【大衆食堂『みづ』】
看板にはそう書かれていた。
東洋の独特な風に当てられたのだろうか??僕は不思議と故郷に{想いを馳せて}、その暖簾をくぐった。一体どんな店なのだろう。どうみても寂れた日本料理屋で、過度な期待は禁物だと思ったが、まあいい。{好奇心は神をも騙す}と昔の人はよく言ったものだ。
「Sorry at midnight.’’Yatteru??’’({深夜に申し訳ありません}。)」
「あら?いらっしゃいませ^ ^」
僕の予想とは裏腹に、出迎えてくれたのは日本人の若い女性だった。当たり前かもしれないが客は僕1人、{それだけ}だった。店内はいたって普通の食堂、酒場のようで雑多な銘柄の日本酒や焼酎が棚に陳列され、壁にはこの国の昭和を彩った{銀幕のスタァ}達のポスターが飾られている。なかなかに風情を感じる店だと思った。
畳の座敷に案内された私は手書きのお品書きを受け取った。
「もう閉めようかと思っていたところですが…まさか異郷の人に会えるなんて。今日はとっても素敵な日になりましたね^ ^」
「すいません。{怪しいやつ}と、お思いでしょうが。」
カタコトな日本語で僕は答えた。{すべすべの白い手}。とても美しい人だった。いやいや{何も見てない。うん。}怪しくないぞ。
「{ありえない話}ですが…猫のお尻を追いかけていたら、ここまで迷い込んでしまったのです。」
「まあまあ^ ^あの猫ちゃんかな?お客様を連れてきたお礼に、料理のおすそ分けを貰うのが{猫太郎のおたのしみ}なんです。」
店員とはいえ初対面の日本人と日本語に、舞い上がってしまったのだろうか。僕は冗談を言ったがころころと彼女は笑った。
「ご注文、いかがなさいましょう?鯖の塩焼きから、とんこつラーメン、麻婆豆腐、{あいすくりーむ}、{らてあーと?}付きの{こだわりのコーヒー}まで。{和洋中}なんでも取り揃えておりますが…もちろん、日本食ですよね??^ ^」
もちろん。と笑って僕も返した。さて{何を頼もう?}しかし初めて訪れた日本の店ゆえ勝手もわからず、僕は{免罪符}のような言葉を彼女に投げかけるのだった。
「『{皆さんのオススメは?}』なんでしょうか?ああ、いや。待って。」
閉じようと思っていたお品書きの一番端に書かれた文字が{ふと気になった}。
全く何を意味しているのかはわからないが、それは日本語だからではない。他の料理と並べて書いてあるからには、食べ物の一種なのだろう。、何かの隠語か?それとも料理とは{ほど遠い}、暗号で描かれた{悪魔の黙示録}だろうか??
「この、『{◯}』というのは、なんですか??{秘密の数字}ですか?」
「いえ{違います!}......やっぱり、気になります?^ ^」
彼女が僕の指差したところを覗き込んだ。艶がかった黒髪が墨をたっぷりと含んだ筆のように紙の上に垂れた。悪戯っぽい笑顔がすぐそこにある。ち、近い…
「このお店の名前、『みづ』って言うんですけど。」
そして嬉しそうに、そのまま僕に説明を始める。
「それ、先代の名前なんです。…何でも先代が友人と一緒に作った作品なんだそうで、その頃から{ずーっと}あるメニューなんですよ。おめでたい日に、{丸がいっぱい}つくようにって。そんな意味が込めらているんです。うん、今日の良き日にぴったりですね!^ ^」
では、これにしましょう。と言うと、彼女はぱたぱたと厨房の方へ消えていった。
………
ははあ、なるほど、まる、ね。
テーブルの上に置かれた料理を見て、僕はすぐに納得した。
皮付きのサーモンを醤油や味醂と一緒に炊き込んだ琥珀色のご飯の上、まるで自分を{大富豪?}と勘違いするかのように大粒のいくらがこれでもかと盛ってあった。外国人の僕でさえよく知っている、すべての日本人の{遺伝子}にまで刻み込まれているSoulfoodだ。
『はらこめし』。まさかこんな場所で出会えるとは、{感慨深いなぁ}。
「いただき、ます。」
そういえば、{今日の昼食}から何も食べていない。そのどんぶりから料理が消えるのはもはや{一瞬の出来事}だった。その様子を店員の彼女は目を丸くしてみていたので、僕は少し赤面した。
「Oh,well :)、お恥ずかしい。お腹が減っていたもので。」
「えへへ。そんなに美味しかったですか??^ ^」
その味は、今までの彼女の料理を食べてこなかった人生を後悔するかのように。まるで{人生を狂わせる}ほどに……美味しかった。胃袋を掴まれるとはまさにこのことだろう。
それから。
僕は店員に聞かれるままに時間も忘れて母国の話をした。多くの人と{運命の別れと出会い}を繰り返したこの旅路で、こんなにも他人と親しくなれたのは初めてだった。いつしか窓から心地よい光がさし、{透明な世界}が2人を現実に引き戻した。
「…今日は、{あなたとお話}できて本当に楽しかった。」
「私こそ、{ありがとうございます!}^ ^外国のお話をたくさん聞けて、とても素敵な時間でした。ふあぁ。もうこんな時間。{朝イチで}また開店ですのに。私は少し仮眠をとることにいたします…。」
入り口の扉に手をかけながら、僕は振り返って彼女にたずねた。気付けば、こんなにたくさん話をしたのに、店員の名前をまだ聞いていなかった。
「Small Spring で小春(こはる)です。… {時期外れもいいとこ}な名前ですが、ぜひ覚えてくださいね。」
「では、また来ます、コハルさん。」
いってらっしゃい、という彼女の言葉を背中に僕は店を後にした。
ああ、朝日がとても綺麗だ。この気持ちは{世界が終わるまでは}、きっと忘れないだろう。
それから僕は日本に滞在するあいだ、毎日のようにその店に通ったのである。
ーーーーーーーーーー
「…今日は、{とても大事}な話があってきたんです。コハルさん。」
もう、何度この場所を訪れたのだろう。人のいない決まった時間、僕はいつもの場所に腰掛けると店員の彼女に話しかけた。{今日もせっせと}働く姿はとても輝いていたが、僕の目には、今日は、少しだけ違って見えていた。彼女も何かを察したのだろう。こちらに歩いてきて、僕の向かい側の席にすとんと座った。
「どうしたのですか?顔が怖いですよ??」
心配そうに彼女が声をかけるので、僕は無理に笑って、どう?と聞いてみた。
「{だめ、怖いです!}...何か悩みごとがあるのですね。ならば、『{大人の悩み}相談室』と参りましょう^ ^私が言い出したのですから、もう{二人の問題}ですよ。さあ全部、私に話してくださいな。」
じゃあ、何から話せばいいのか…と僕はゆっくりと言葉を選びながら彼女に語りかけた。
「…僕は今まで、本当に長い旅をしてきんだ。どこかで失くしてしまった自分を探すために、故郷を離れて…{見えないものを見ようとして}たくさんの国を歩いて回った。」
僕は今までの手繰り寄せるかのようにひとつひとつ思い出した。
「何のために生きていくのか。自分がこれからどうなっていくのか。ただ自分の将来が見えないことが怖かったんだ。そんなことをしても、自分の中の{未来予想図}が埋まる訳でもないのに…でも、それも、もう終わりにしようと思う。」
小さく言葉を切って、僕は彼女の目を見て打ち明けた。大きな黒い瞳はただまっすぐ、自分の方をみていた。
「コハルさん、僕は母国に帰るよ。大切なものを見つけたからね。… {魔法の絨毯ならば}ひとっ飛びできるだろうに。日本と故郷は遠いから、もしかしたら、これがあなたと会える最後のチャンスかもしれない。」
{急げ急げ!}言うんだ!とはやる気持ちと、{静かにしなさい}とたしなめる心の間で思考がぐちゃぐちゃになりながらも、僕は言葉を重ねた。
「最後のチャンスなんだ。なら{もう、なんでもあり}だ。僕は今の、正直な気持ちを、あなたに伝えたい。今日はそのために来たんだ。」
もう僕の唇は震えていた。席から立ち上がり、彼女の前まで歩き傅いた。いつかのように目を丸くしている彼女に向かって、僕は勇気を振り絞った。
「コハルさん。僕はあなたを連れて一緒に帰りたい。そして…
【毎朝僕のためだけに、料理を作ってください。】」
(Will you make me a cup of soup every morning for the rest of our lives?)
「………」
僕の、いや2人の{明暗が分かれる部屋}の中。
{この二人きりの世界で}、{永遠とも思える一瞬}が流れた。
彼女が、口を開く。
「…お味は。」
「えっ」
「お料理は、どんな味が好きですか?」
【これは遠い異国の地、大都会の一角に佇む大衆食堂『みづ』で起きた不思議な出来事。】
次の日。僕は緊張した面持ちで店を訪れた。店内に入ると、注文していないにも関わらず料理が運ばれてきた。
【テーブルに置かれた料理を見るや否や、男は店員に向かって口を開いた。】
きょとんとした顔をしている僕の後ろで、聞き慣れた笑い声が聞こえる。
【男「???僕はまだ注文していないのですが。」】
状況が理解できずに、振り返って僕は彼女にたずねた。
【店員「そうですね。しかし、あなたはそれを望んだはずですよ。」】
そこには、いつもと変わらない、可愛らしい彼女の笑顔があった。
【男「ああ、そうか…」】
「毎日私のお料理が食べたーいって。私、聞こえたはずなんだけどなぁ^ ^」
【彼は目の前の『ウミガメのスープ』を飲み干すと、店を出た。】
「コハルさん、あっちへ着いたら、まず何がしたい?」
「そうねぇ^ ^まずは……」
【そして二度と、戻ってくることはなかった。】
それはなぜか??それは{魔法の杖には}頼らずとも、最愛の人が、今も僕の目の前にいるからだった。
僕の話はこれでおしまい。
台所を挟んで行われる2人の会話劇。カウンターに頬杖をついて、意地悪そうに笑う彼女は僕に言った。
「ねえ。…
...{味噌ならあるいは}、気付けたかもね^ ^」
(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)
<☆あとがき>
以上、みづさんが過去に出題した問題【121作品中{66作品}】のタイトルを解説文に盛り込みました。つまるところ、【要素66個の「正解を創り出すウミガメ」】でございます。
まるでパズルを埋めていくみたいで、めちゃ楽しかったです笑
まあ?私は?みづさん作品のソムリエですから??こんな芸当朝飯前なのですけれどね?(ドヤァ)
ととと、冗談はこのくらいにして…。
本日【10月27日】は、みづさんがらてらて鯖で生まれてちょうど【{1周年}】の記念日です。
私のらてらての大先輩であり、そしてこのサイトで私が最も敬愛する出題者様のアニバーサリーならば、お祝いしないわけにはいかないでしょうということで。
皆様楽しんでいただけましたか??
私がまだ新参者だった頃(今もですが)、深夜に人知れず現れる【まったりスープ】に睡眠時間を何度奪われたことか...!私はそれくらいみづさんの出題する問題が大好きです^ ^
これからも仲良くしてください。そしてリアルの生活を大切に…
【毎日問題を投稿してください。】
(Will you make us a cup of soup everyday?)
約束、しましたからね??^ ^
(弥七より)