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運転中ラジオで「ウミコさん」の映画ＣＭが流れた。ＣＭの最後には恐怖を煽動するような携帯のバイブ音が。

ブー！ブー！

ラジオを聞き流していたカメオは、バイブ音を自分の携帯のものだと勘違い。
(本当はダメなのだが)とっさに携帯を片手で探す。が、ない。その日に限って自宅に忘れてしまったのだ。

焦るカメオ。ふと「ラジオの音ではないか」と顔を上げると、

ーー目の前に大型トラックが迫っていた。



もしも「ウミコさん」が実在する、携帯電話にかけてくる幽霊だったのだとしたら、
少なくともその日その時、携帯を持っていなかったカメオが死ぬことはなかっただろう。


それにしても、ラジオのＣＭで携帯の音を使うのはやめてほしいものだ。
ＣＭだとわかっていても心臓に悪い(経験談)。

カメコのリュックは所狭しと推しキャラの缶バッジやキーホルダーがぶら下がっている所謂痛リュックだった。
その中の大量にあるビニール製のキーホルダーが反射材でできており、
夜道を走る車のドライバーがカメコに前もって気付いたため事故に遭わずに済んだのだった。
ちなみに側面やショルダー部分にもそのキーホルダーはぶら下がっていたので前方や横からの車にもしっかりと気付かれていた。

カメコは写真家であり、風景画を専門としているのだが、Twitterには写真家としての写真の他、旅行先や話題のお店での【自撮り】も投稿している。
カメオは出版社の人であり、カメコに仕事で初めて会ったのだが、カメコが自撮りよりも綺麗だったのでこう口にした。
｛「自撮りは下手くそなんですねw実物の方が綺麗ですよw」｝
カメコは【見た目を褒められて喜んだ】のであった。

「カメリンちゃん」という名前で、女性のふりをしてSNSをやっていたウミオ。
その圧倒的可愛さとセンスの良さで、そのSNSではかなりの人気者だった。
ファンからプレゼントを貰うことも少なくなく、カメリンちゃんもといウミオにガチ恋している男性も少なくなかった。
しかし女装をし、自撮りを加工し、誰かを騙す毎日にウミオは疲れてしまった。
ある日そのSNSの機能を使い、初めてのライブ配信を行った。ファンはみんな喜んでライブ配信に集まったが、可愛いカメリンちゃんから発せられる、男らしい声を聞き、内容を聞く前に批判と困惑の声が集まった。

自分の本当の名前はウミオである事。
心も体も男であり、皆を騙していた事。
今日限りでカメリンちゃんとしての活動はやめ、普通の男の子にも戻る事。

カメリンちゃん（ウミオ）が最後まで話終えると、カメリンちゃんにガチ恋をしていたカメオは「ウミオが許せない！カメリンちゃんを返せ！」と泣いた。




☆まとめ☆
カメリンちゃんと言う名前でネカマをし、SNSで人気だったウミオ。ある日ライブ配信をすると、その男らしい声を聞き批難が集まった。カメリンちゃんの本当の名前と辞める理由を聞いたファンのカメオは、「ウミオが許せない！僕のカメリンちゃんを返せ！」と泣いた。

カメオはウミオ宅でウミオを殺害してしまったカメキチに手伝ってくれと頼まれ、ウミオの死体を一緒に片付けて部屋の血液も綺麗に拭き取った。
しかし結局、犯行は明るみに出たため、殺害現場は入念な捜索が行われた。