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みんなのブックマーク

「ヤンキーガール列伝」「1ブックマーク」
小野あゆみは小鳥遊中学校の生徒会長である。
肩口で切り揃えられた黒髪に第一ボタンまで締めた制服、困っている人は見過ごせない優等生だ。

一方、明星友子は学校一の不良生徒である。
リタッチをサボった金髪に着崩した制服、教師から見放されて校舎裏でひとり喫煙している問題児だ。

そんな友子のいる校舎裏に一度訪れたことをキッカケに、あゆみは学校で困ったことが起こると校舎裏に行くようになった。
あゆみが来たところで友子がすることと言ったらヤンキー座りで紫煙をくゆらせ毛先をいじるぐらいのものなのだが。



さて、友子は無意識で自らの金髪をいじっているのだが、なぜ友子は髪をいじってしまうのだろうか?
26年10月24日 21:10
【ウミガメのスープ】 [異邦人]

※二十歳未満の喫煙、ダメ、ゼッタイ。




解説を見る
正解:かつて魔法少女に憧れていたから。



長いです。覚悟を決めてお読みください。




陽の差さないジメジメとした校舎裏で、ヤンキー座りをした明星友子は立ちのぼる紫煙をぼんやりと眺めていた。
中一で金髪に染めた時点でロクな生活指導もできなかった教師たちが、中二になって喫煙までし出した友子を咎めるなんてことはなく、誰からも見られることなく誰も来ない場所で友子は独りの時間を過ごしていた。

突然、校舎から大勢の悲鳴が聞こえてきた。

友子 「またか……」

友子は特に動じることなくタバコを吸い続ける。
しかし、校舎裏に近寄る足音が聞こえてくると流石に緊張が走り、少し腰を上げる友子。

友子 「こっちに来たのか? ……いや、にしては足音が軽いな」

半警戒のまま足音がする方をじっと見つめた。



◆◆◆◆◆◆◆



小野あゆみは半泣きで学校内を駆け回っていた。

あゆみ「ひと気の無い所なんてもう無いよ、ペソラ〜!」

あゆみのブレザーの内側から、小動物のような姿の妖精、ペソラがあゆみを見上げる。

ペソラ「急ぐペソ!早くしないとワルモノがみんなを全治6ヶ月にしちゃうペソ!」
あゆみ「それは分かってるんだけど〜!」
ペソラ「校庭端の体育倉庫とかはどうペソ?」
あゆみ「あんな場所入ったらバレバレで、変身は見られなくても出てきた時点で正体バレちゃうよ!」
ペソラ「なんとか人目に付かない場所を考えるペソよ」
あゆみ「人目に付かない場所、人目に付かない場所……あっ! あ、でも……」
ペソラ「あるペソか!?」
あゆみ「う、うーん。誰も寄り付かないんだけど、代わりに誰かがいるって噂があるというか何というか……」
ペソラ「可能性があるなら行くペソ!」
あゆみ「う〜。いませんように〜」

あゆみは下駄箱で靴を履き替えると、普段から出入りの少ない扉を抜けて校舎裏へと向かった。



◆◆◆◆◆◆◆



足音を止めてから一拍置いて、あゆみがそっと校舎裏に顔を覗かせた。
ヤンキー座りでタバコを吹かす友子が睨んでいる。
あゆみは友子と目が合うとビクッと首をすくめた。

あゆみ「あ、明星さん……」
友子 「チッ。小野か」

友子の舌打ちにさらに首をすくめるあゆみ。

友子 「何しに来た。腰抜けの先公の代わりに…って、それどころじゃねぇか。またどっかからワルモノが出てきたみたいだしな。逃げてきたんだろ」
あゆみ「え……あ、うん! そう、かな?」
友子 「ったく。ってか、お前が逃げてきたんならコッチ来たりしねぇだろうな?」
あゆみ「あ、それは大丈…あー、いや、危ないかも!今すぐここから離れた方が良いかも!」
友子 「どっちだよ。……まぁいいや、お前のせいでタバコが不味くなった」

そう言うと友子は立ち上がり、吐き捨てたタバコを踏み消して校舎裏を立ち去った。
あゆみがホッと一息つくと、制服の内側からペソラがパステルカラーのコンパクトミラーを持って飛び出してきた。

ペソラ「さあ、あゆみ! 今こそプリピュアに変身だペソ!」

あゆみ「うん! オープンピュアハート!」

あゆみがミラーを開くと虹色の光が溢れてあゆみの体を包み込む。

友子 「おい。一応タバコのことはチク、ん…な……」

念の為に釘を刺しに戻ってきた友子は、その光景を見て絶句した。
あゆみの制服がファンシーな衣装に変化し、黒髪は魔法の光を放つ銀色に染まっていった。
変身が完了すると光が収まり、先ほどまでの友子に気圧されていたあゆみの面影は消え失せていた。が。

あゆみ「愛と平和の使者、ピュアあみゅれっと!参…上……」

友子 「………………」
ペソラ「ペ、ペソ……」

ようやくあゆみとペソラも友子に見られていたことに気付き、決めポーズのまま硬直する。

あゆみ「あ……あ、あ、ああああ明星さんこれはそのそのそのっ!」
ペソラ「えらいこっちゃペソ!バレたら変身できなくなるペソ!」
友子 「な…あ……は、いや、変身はできてるぞ、多分」

みんなが一旦冷静になる。

あゆみ「ほ、本当だ。1人にぐらいならバレても大丈夫なのペソラ?」
ペソラ「どうペソねぇ……と、とりあえず変身はできたことだし急いでワルモノを倒しに行くペソ!」
あゆみ「う、うん! あ、明星さん、その、このことは皆には……」
友子 「言わねぇよ。 か、代わりにお前もタバコのことは」
あゆみ「うん、言わない! あ……でも、タバコはやめた方が良いよ?」
友子 「……チッ。さっさと行けよ」
あゆみ「ご、ごめんなさい、ありがとう!」

あゆみとペソラが校舎裏から颯爽と飛び出す。
日陰から日向に出た瞬間、あゆみの銀髪は太陽光に照らされて更なる輝きを放った。
その眩しさを遮るように翳された友子の手は無意識の内に、日陰でくすむ自らの金髪をいじっていた。



◆◆◆◆◆◆◆



友子があゆみの正体をバラさなければ問題無いことが分かると、学校にいる時にワルモノの仕業で困ったことが起こる度にあゆみは人目に付かずに魔法少女に変身できる場所として校舎裏に来るようになった。

あゆみ「オープンピュアハート!」
友子 「……」

何度見ても見慣れない、同級生が魔法少女に変身する光景を友子はヤンキー座りでタバコを咥えながらじっと見る。
変身が進み、あゆみの黒髪が魔法の銀髪に変わるのを見ると、友子の眼差しは無意識に険しくなる。

あゆみ「愛と平和の使者、ピュアあみゅれっと!参上!」
友子 「……それ、毎回言わないとダメなのか?」

無意識に金髪をいじりながら友子が言う。

あゆみ「う、うん。私も恥ずかしいんだけどペソラが…」
ペソラ「言わないでどうするペソ!」
あゆみ「って」
友子 「あっそ」

友子が呆れた素振りで紫煙を吐く。

あゆみ「それじゃあ行ってくるね。ワルモノはこっちには来ないと思うけど明星さんも気を付けて!」
友子 「はいはいごくろーさん」

あゆみが日向に飛び出していく。銀髪が光り輝く。
見送る友子が金髪の毛先をくるくると弄ぶ。

校舎裏から光が去ると、友子は紫煙を大きく吐いた。

友子 「魔法少女なぁ……。そりゃ、こうしてワルモノが出てきて戦ってるのを見てりゃ、実際にいたんだなって話だけどさ」

また一つ紫煙を吐く。

友子 「小学生の時、父親に映画館にも連れてってもらったっけ。 好き、だったもんな……」

友子の髪をいじる手に力が入り、プツッと1本の金髪が切れる。
切れた半分近く黒い金髪をぼんやりと見る友子。

友子 「随分染めてないからな。 でも、そうか。髪を染めたのは親への反抗でだけど、金色を選んだのは憧れの……ヘヘッ。 …ヴ、エホッエホッ……ゲエッホ! ケホッ…」

乾いた咳が出て、友子は思わずタバコを取り落とす。
友子の横で紫煙が細く立ち上る。
遠くから戦闘音とみんなの声援が聞こえる。
友子が独りでいる校舎裏と向こうに見える景色とが、日陰と日向でクッキリと色分けされている。

泣きそうな顔で友子がグッと胸を押さえる。



友子 「……チェッ。 タバコで肺がいてぇや」













突然、遠くの声援が悲鳴に変わった。
友子が驚いた様子で立ち上がると、すぐにペソラが校舎裏に駆け込んできた。

ペソラ「大変だペソ〜〜〜!!」
友子 「!? な、なんだよ!」
ペソラ「あゆみが!ピュアあみゅれっとが負けちゃいそうだペソ!!」
友子 「マ、マジかよ!? って、それでお前は逃げてきたのかよ!?」
ペソラ「違うペソ! 君を、友子を呼びにきたペソ!」
友子 「な、何を言って……」

ペソラ「今こそ友子の助けが必要だペソ!!」

友子 「……む、無茶言うな!無理だよ!」
ペソラ「そんなことないペソ!」
友子 「だって私は……私は……!」

友子が自らを恥じるように俯く。

ペソラ「大丈夫!今の友子からはピュアハートが見えるペソ!」
友子 「っ!! わ、分かった。やれば良いんだろ。やるよ、やってやるよ……。思い出すんだ、純粋だった頃の私を…………っし、いくぞっ!」












友子 「プリピュアがんばれ~〜~っ!!!」



ペソラ「違うペソ」



友子 「クソが」






ペソラ「そうじゃないペソ。応援は皆に任せて、友子はプリピュアに変身するんだペソ!」

友子「私が…プリピュアに……!?」

ペソラ「そうペソ! あゆみの正体が友子にバレたのに問題なかった時から、友子には魔法少女の素質があると考えて準備していたペソ!」
友子 「そ、そうだったのか!」

唐突な伏線回収に友子が驚く。

ペソラ「さあ、この『マジカル百均ライター』と『マジカルタバコ』で変身だペソ!」
友子 「ちょっと待て」
ペソラ「どうしたペソ」
友子 「どう考えても正規の変身アイテムじゃねーだろこれ。純正品を寄越しやがれ」
ペソラ「何言ってるペソ。妖精界で普通に流通してる物なんだから問題ないペソ。 とにかくこのマジカルタバコを胸いっぱいに吸って吐けば良いペソ」
友子 「見たことねぇぐらいにピンクだぞ。本当にこれ吸って大丈夫なやつか?」
ペソラ「まあ、煙が気管支を刺激して声がちょっとアニメ声になったり肺がレインボーになるぐらいペソ」
友子 「恐ろしいじゃねぇか」
ペソラ「ヤンキーがビビってんじゃねぇペコ」
友子 「んだとゴラ」

怒った友子がペソラから奪い取ったマジカル百均ライターを着火すると七色の火柱が上がる。

友子 「…理科の実験みたいな色してるぞ」
ペソラ「有害物質は燃やしてませんペソ」
友子 「……」

覚悟を決めて友子は咥えたマジカルタバコにマジカル百均ライターの火を付ける。

友子 「スゥーーーッ……フーーーーーッ」

友子が赤・橙・黄・緑・青・藍・紫煙を吹き上げる。

友子の体が虹色の煙に包まれると、制服がファンシーな衣装に、リタッチされていない金髪が光の糸のような金色へと一気に染め上げられる。
自らの金髪を手に取り、変身した姿を見て友子が頬を紅潮させる。

友子 「こ、これが……!」

ペソラ「そう! 友子は今日から『ヤニとケンカの戦士、ピュアしがれっと』だペソ!」

友子 「マジぶち殺すぞ」

ペソラ「さあ!さっさとピュアあみゅれっとを助けに行けペソ!」
友子 「ワルモノしばいたら次はテメェだからな」



こうして『愛と平和の戦士、ピュアあみゅれっと』と『ヤニとケンカの戦士、ピュアしがれっと』の2人が魔法少女プリピュアとして街の平和を守るのであった!!!
「大バッシング」「1ブックマーク」
家族とテーマパークに行く約束を破って仕事に向かったカメオは、家に帰るとテーマパーク帰りの妻や子供達から叩かれてしまった。
唯一叩かなかった長男もその様子を呆れながら見ているだけで、一向に止めようとはしなかった。
どのような状況だろう?
26年10月10日 23:48
【ウミガメのスープ】 [竹]

🎉5名(🔫3名)でした、ありがとうございました。




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妻「休日出勤ご苦労さま。もう少し強くする?」トントン
カメオ「あぁ〜〜〜……。いや、そのくらいでお願いします……。気持ちい〜〜〜……」
次男「ママー、つぎオレやるー!」
長女「お兄ちゃんズルいー! 私も腰トントンしてあげるー!」
長男「……少しは怒ったら? 仕事頑張るのにも限度ってもんが……」
妻「もう、アンタも少しは素直になんなさいな。テーマパークにいる間、ずっと気にしてたのに……」
長男「き、気にしてない!」

A.仕事で疲れたお父さんの肩や腰をトントンと叩いていただけでした。
「とりかえし」「1ブックマーク」
空き巣被害に遭ったマイコは「入れ物に鍵をかけなければよかった」とひどく泣き崩れた。
鍵がかかっていた入れ物は安価な市販品で、盗みの過程で破損物や死傷者が出たわけでもなかったのだが、どうしてだろう。
26年10月17日 01:30
【ウミガメのスープ】 [アカシアン]

のつかない




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▽解説
我が家は今、とても寂しい。
先日、インコのピーコちゃんが盗まれてしまってから、私はひとりぼっちだ。

夫に先立たれ、何気なく立ち寄ったペットショップでピーコちゃんに出会ってから3年。
彼女にはいろんな言葉を教えてきた。

最初こそ警戒心の強い彼女だったが次第に慣れ、
「おはよう」といえば「おはよう」と返し、
「おやすみ」といえば「おやすみ」と返し、
「ただいま」と帰ってきたら「おかえり」と迎えてくれた。

そんなピーコちゃんが先週、鳥かごごと盗まれてしまった。
彼女を鳥かごに入れて鍵を閉め、買い物に出掛けたわずか30分ほどの出来事だった。

私は、鳥かごの鍵を閉めたことを悔やんだ。
もしも扉を開けて飛び出せるようにしていたら、もしくは部屋に放し飼いにしておけば。
警戒心の強いピーコちゃんは泥棒の手の届かないところに逃げ込んでくれたかもしれない。
ピーコちゃんが逃げ回っていれば、そのうちに私の帰宅が間に合うか、あるいは泥棒が諦めて帰ってくれたかもしれない。

もう帰ってこなくても、せめて生きていてほしい。
丸いかごの跡の残る小机を見やり、今日も私はため息をついた。

▽解説の解説
マイコの家から、大事にしていたインコが鳥かごごと盗まれた。
もしも鳥かごに鍵をかけなければ、インコが飛び回るなどして泥棒から逃げきってくれたかもしれないと考え、マイコは後悔したのだった。

EX.Question
問題とは関係しませんが、解説文の中に「ん?」と思わせるところがあります。
それはどこでしょう?(使い古されたネタですが・・・)