

物語部門
とかげ「数年前にゴミ箱を漁って探したものは、初めから無かったのではないか……派手さはないけれど、奇妙に惹かれる意味深な疑問。日常にある些細なエピソードかもしれないが、それを問題にすることで、物語の受け取り方がまた変わるように感じた。」


納得部門
とかげ「誕生日プレゼントを貰わなかったと言うと、彼女と買ったお揃いのストラップを指差しあげたと言う兄。ベールが厚いだけの複雑な問題になりそうなところを、適切なクルーと焦点をしぼった問いかけできちんと納得できる形に仕上げている。「何に気づいたか」という問いかけ自体もヒントという美しい構成だ。」


良質部門
とかげ「スープを温めて欲しいと言う男に理由を聞くと、「いろんなことを話せるようになったから」。「どうして」と聞いた方の理由を問題にすることで、男の返答の理由を問うよりもはるかに魅力的なウミガメになっている。」