ダイスケは毎年誕生日になると兄のユウキからプレゼントをもらっていたのだが、18歳になった年だけ、兄からのプレゼントはなかった。
数年後にそのことを何気なく口にしたダイスケに対し、ユウキは軽く笑いながらダイスケのスマートフォンにぶら下がる東京タワーのストラップを指差した。
それはダイスケが彼女とお揃いで購入したものだ。
「あげたじゃん」
その言葉にダイスケははっとして硬直し、兄に謝った。
ダイスケは何に気づいたのだろうか?
数年後にそのことを何気なく口にしたダイスケに対し、ユウキは軽く笑いながらダイスケのスマートフォンにぶら下がる東京タワーのストラップを指差した。
それはダイスケが彼女とお揃いで購入したものだ。
「あげたじゃん」
その言葉にダイスケははっとして硬直し、兄に謝った。
ダイスケは何に気づいたのだろうか?
相変わらずの深夜組。
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らてらておぶざまんす?2019-11
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No.7[@8]11月14日 04:3511月14日 04:38
そのプレゼントは元からダイスケに贈るつもりのものでしたか?
No.4同様、回答が難しいです!質問の仕方(切り口)を変えてみてください。
(No.1に良質つけました。ご確認ください)
No.14[めしるか]11月14日 04:5211月14日 04:54
「あげたじゃん」の「あげた」は、「物を渡した・贈った」という意味で発言していますか?
意味合いとしてはその「あげた」で合っていますが! [良い質問]
No.19[めしるか]11月14日 04:5811月14日 04:59
犯罪要素はありますか?
厳密に言えばYESになるのかな!?身内ですし、実際に犯罪として扱われることは無いとは思いますが! [良い質問]
No.21[るょ]11月14日 05:0011月14日 05:01
ユウキの貯金を盗んでストラップの購入費用にあてたのを黙認していたというのが「あげた」という表現ですか?
YES!!!まとめられますか? [良い質問]
参加者一覧 4人(クリックすると質問が絞れます)
全員
めしるか(11良:5)
@8(6良:2)
るょ(6良:4正:1)
クロシェ(1)
解答
東京行きの切符代を兄の財布から盗んだことに、兄が気づいていたということ
解説
17歳の冬、ダイスケには彼女がいた。
SNSで知り合った彼女とは遠距離恋愛で、相手は東京に住んでいた。
冬休みに東京に行くことを彼女と約束したダイスケ。しかし、お金が足りない。なけなしのバイト代では東京までの片道分が精一杯だった。
その時、ふと魔が差した。
4つ上の兄のユウキは社会人で、日頃からダイスケにご飯を奢ってくれたりした。金銭的に困っている様子はない。
(ちょっと貸してくれ、兄貴……)
ユウキは今風呂に入っている。そっと部屋に入り、鞄の中の財布を探る。
そして中から万札を2枚抜き取った。
またバイトして返すから。その時は軽い気持ちだった。
東京で彼女との楽しい時間を過ごし、地元に帰って年が明ける。
ダイスケの誕生日は1月。今年は兄は仕事で忙しそうだった。
兄から誕生日プレゼントを貰わなかったのは、この年が初めてだった。
あれから特に何を言われるでもなく、そのまま年月は流れていった。
数年後、ダイスケも社会人になった。
仕事終わりに久々に兄と飲み交わす。この日はダイスケの誕生日だった。
「20歳、おめでとう」
「サンキュー兄貴」
グラスワインで乾杯をする。年を重ねても仲の良い兄がいることをダイスケは幸せに思った。
「そういえばさ、俺が18になった年だけ兄貴からプレゼントもらわなかったんだよな」
「え?」
ユウキは意外だというような笑みを浮かべた。そうだっけ?という言葉が続くのだとダイスケは思った。しかし、その口から放たれたのは全く予想外の言葉だった。
「あげたじゃん」
すっと持ち上げられた細い指が、ダイスケのスマートフォンを指し示す。
そこには東京タワーのストラップがぶら下がっていた。
17歳の冬、彼女とお揃いで買ったものだ。
ユウキの財布から盗んだお金で東京に行って、買ったものだ。
兄は、気づいていたのだ。
「……っ、兄貴……気づいて……」
「俺だって大富豪じゃねぇんだからそりゃ気づくって。お前、あの時金無いって嘆いてたし」
「ご、ごめん兄貴!!俺……」
「俺からの18歳の誕生日プレゼントってことにしといてやるよ。まぁ、こんな形じゃなくてダイスケの口から聞きたかったってのが本音だけど」
兄はため息混じりに笑った。
見慣れたはずの顔が、ずっと大人びて見えた。
東京行きの切符代を兄の財布から盗んだことに、兄が気づいていたということ
解説
17歳の冬、ダイスケには彼女がいた。
SNSで知り合った彼女とは遠距離恋愛で、相手は東京に住んでいた。
冬休みに東京に行くことを彼女と約束したダイスケ。しかし、お金が足りない。なけなしのバイト代では東京までの片道分が精一杯だった。
その時、ふと魔が差した。
4つ上の兄のユウキは社会人で、日頃からダイスケにご飯を奢ってくれたりした。金銭的に困っている様子はない。
(ちょっと貸してくれ、兄貴……)
ユウキは今風呂に入っている。そっと部屋に入り、鞄の中の財布を探る。
そして中から万札を2枚抜き取った。
またバイトして返すから。その時は軽い気持ちだった。
東京で彼女との楽しい時間を過ごし、地元に帰って年が明ける。
ダイスケの誕生日は1月。今年は兄は仕事で忙しそうだった。
兄から誕生日プレゼントを貰わなかったのは、この年が初めてだった。
あれから特に何を言われるでもなく、そのまま年月は流れていった。
数年後、ダイスケも社会人になった。
仕事終わりに久々に兄と飲み交わす。この日はダイスケの誕生日だった。
「20歳、おめでとう」
「サンキュー兄貴」
グラスワインで乾杯をする。年を重ねても仲の良い兄がいることをダイスケは幸せに思った。
「そういえばさ、俺が18になった年だけ兄貴からプレゼントもらわなかったんだよな」
「え?」
ユウキは意外だというような笑みを浮かべた。そうだっけ?という言葉が続くのだとダイスケは思った。しかし、その口から放たれたのは全く予想外の言葉だった。
「あげたじゃん」
すっと持ち上げられた細い指が、ダイスケのスマートフォンを指し示す。
そこには東京タワーのストラップがぶら下がっていた。
17歳の冬、彼女とお揃いで買ったものだ。
ユウキの財布から盗んだお金で東京に行って、買ったものだ。
兄は、気づいていたのだ。
「……っ、兄貴……気づいて……」
「俺だって大富豪じゃねぇんだからそりゃ気づくって。お前、あの時金無いって嘆いてたし」
「ご、ごめん兄貴!!俺……」
「俺からの18歳の誕生日プレゼントってことにしといてやるよ。まぁ、こんな形じゃなくてダイスケの口から聞きたかったってのが本音だけど」
兄はため息混じりに笑った。
見慣れたはずの顔が、ずっと大人びて見えた。
19年11月14日 04:11
[藤井]
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藤井
>>るょさん 見事な大胸筋……じゃない、FAでした!スカイツリーと迷ったんですが、より場所を強調できそうな東京タワーにしてみました。13の質問が欲しくてもだもだしてました。もだもだ。るょさんの問題も楽しみにしてます。ありがとうございました![19年11月14日 05:11]
>>るょさん 見事な大胸筋……じゃない、FAでした!スカイツリーと迷ったんですが、より場所を強調できそうな東京タワーにしてみました。13の質問が欲しくてもだもだしてました。もだもだ。るょさんの問題も楽しみにしてます。ありがとうございました![19年11月14日 05:11]
ブックマーク(ブクマ)って?
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!
物語:9票納得:2票良質:21票ブクマ:19
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これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
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