トリック部門
とかげ「美術の時間、カメオが用いた絵の具は何色か。この類いのトリックはさほど珍しいわけではないのだが、文章表現が巧くてあっさり騙された。トリックを生かす状況設定や問いかけのセンスも良い。」
トリック部門
とかげ「おやつのクッキーをかけた姉妹の勝負。後攻必勝のゲームだったはずなのに……? いわゆる棒消しゲームを下敷きにしているのだが、これはやられた、とうなるトリック。解説のロジックも見事。」
トリック部門
とかげ「10個の○を3人でわけると1つ余る。でももう1つ○を描くとぴったり分けられる……? トリック自体の面白さもさることながら、場面設定や問いかけも魅力的で、トリックの良さを巧みに生かした構成になっている。」
トリック部門
とかげ「18年ぶりの11月の雪が降った日、生まれて初めて父の名を口にする雪子。問題文中の具体的な情報が何を示唆しているのか、探って繋ぎあわせていくのが楽しかった。こういうトリックのしかけ方、センスが良い。」
良質部門
とかげ「スープを温めて欲しいと言う男に理由を聞くと、「いろんなことを話せるようになったから」。「どうして」と聞いた方の理由を問題にすることで、男の返答の理由を問うよりもはるかに魅力的なウミガメになっている。」
良質部門
とかげ「宅配便にメガネ、絆創膏、そしてサンマ……それらの関係を探ろうとした時点で、もう騙されている。アイディアも当然素晴らしいが、違和感がなくチャームの高い題材選びのセンスと、これらを組み上げた文章力も見事だ。」
良質部門
とかげ「「Hello.」を「またね。」と訳した理由は? 日常あるあるを組み込んだ、無理無駄のない解釈が見事。誤訳だが全く無関係とも言い切れない、2語の微妙な違いまでもきちんと回収されている。シンプルでわかりやすく、これ以外ないと思わせる納得感の高さだ。」