【正解を創りだすウミガメ】コチ吹かば【第42回】

【簡易解説】
某動画配信者の動画をよく見ている男は最近順調に登録者数も再生回数も増えてきた結果彼らが生ぬるい環境で保身に走っていると感じるようになってきたので一波乱起きてほしいと願っている。


ラテラルズって知ってるよなって？
前から散々言ってる動画のやつでしょ？
あー、予算やら制限があった⑦(16)登録者数2桁のころから見てて、
うん、投げ銭とかの応援も力になって⑪(26)るんじゃない？
で、どうしたのよ？？ゴールしてもいいよねって②(5)…なに、見るの卒業しまーすとか？ｗ
そらぁね、ありもしない噂が広まったり⑩(24)したときはあー有名人になっちゃって大変ねーって思ったけど？
それじゃあない。じゃあ何よ。最近角度のズレが大きくなってきた？？？
…あぁ、いつごろからかのゆる～い路線変更⑨(21)からの思ってたんと違ってきた的なあれか。
あいつらにはあたたかな陽だまりより暴風雨にさらされてるのが似合う？
君は彼らの何を知っているというんだ！ｗｗｗｗ
まぁ初心忘れずに尖ったままでいて欲しいと感じているわけね、はいはい。
ちゃんと聞いてますよー。だから私の送り迎えからの撤退はやめてくださいお兄様！愛してますから！！

【おしまい】
使用要素⑦⑪②⑩⑨

【簡易解説】
雪崩に巻き込まれた男は自分の亡骸を見つけてもらうために高温の強風によって再び雪崩が起きることを願った。

全部雪のせいだ。
…旧国鉄に別に恨みがあるわけではない。
俺の体は某山の頂近くの雪の中に埋まったままになっている。
最初の頃はスキーになんて行くんじゃなかった⑤(13)とか、
すまん俺がこんなことになったせいでお前ら頼むから引きずらないでくれとか、
雪崩ってマジで一瞬⑧(19)なんだなとかいろいろ思ったりもしたけれど。
しかし成仏も昇天もできないんだな、マジ死生観の不一致ですわ①(3)。
お経とか唱えてもらってないからか？？遺体を見つけてもらってないからか？？？

とにかく俺は自分の亡骸を登山客などに見つけてもらうように祈るしかなかった。
現場周辺はがっつり雪が残っていて③(8)しかも俺は埋まっていて見つけてもらうことは困難だった。
ならば雨が降れば！と願ったががされど雨は降らず⑫(28)気温の低さから雪になりいっそう俺の体を埋めていった。
そこまで思い出しふっと息を付き空を見上げる。嫌になるほど青い⑬(34)空だ。…青い空？
ここでようやく俺は山頂付近が雲に覆われておらず晴れていることに気が付いた。

気温が上がっているなら温風が吹いてまた雪崩でも起きれば俺も見つけてもらえるんじゃないか？

それからは暖かくなってくると同時に強風が吹くことも願った。
（もちろん雪崩は人がいないときに起きるのを願ってだ）
そうしてついにその日はやってきた。（ありがとう神様！）
分厚い板上の雪が滑り落ちていき、
その中からとうとう俺の体が出て…ってなんで助清(by犬神家の一族)状態なんだよ！！
他の人（いたのを初めて知った）は普通なのになんで俺だけ！
はぁ、…

【おしまい】
使用要素①③⑤⑧⑫⑬
連投失礼いたしましたm(_ _)m
[編集済]

そうだな…。予報によると、今日は風が荒れるそうだから、いつもの路線は止まってしまうかもしれない。

そう思っていつもの路線と違う電車を用いる(21)男。案の定、風が強まる外を車窓から眺めつつ、本を片手に車内で揺られる。

電車が停止し、男は地下鉄乗り換えの出口へ向かう。今日の一瞬の出来事(19)が起こったのはこのときだった。昨今の情勢に沿って緩くはなったものの、依然として制限はある(16)ので、いつもなら斯様なことは期待できない。

しかし、最近暖かくなったために減った防備に、強まる風。これらが合わさって、男は今、風が強く吹くことを期待したのだった。目の前を歩く一人への眼差しもそこそこに。

そのとき、右側から強い風が吹き荒れた。前からそれに乗せて、特有の甘い匂いが届く(35)。男はそれを甘受しながら、目の前に映った光景を眺めた。

青(34)。




…。

ラッキー♪夏服女子高生のパンチラゲット～！


【簡易解説】
夏服になり始めた女子高生のパンチラが見たかったから。

使用要素…⑦⑧⑨⑬⑭

おわり。

（簡易解説）
冬季オリンピックのスタッフの1人である男。近年地球温暖化の影響でなかなか雪が降らずに困っていたのでせめて風が吹いて気温が低くなって雪が降ることを願った。

（本文）
「このままで本当に北○冬季オリンピックは開催できるのか・・・？」
時は2022年1月、北○冬季オリンピックのスタッフである男はそう悩んでいた。
今回のオリンピック会場である北○の北緯はおよそ40度であり、日本で雪国とされる秋田や20年前に冬季オリンピックが行われたアメリカのユタ州ソルトレイクシティと同じぐらいである。
だが・・・・近年地球温暖化のためか北○に雪がなかなか降らない。降っても昼頃には溶けてしまって青い草が見えてしまう。（34）スケート競技やアイスホッケー、カーリングのような室内で行われる競技ならそれでも問題ないのだが、スキージャンプやノルディック複合、スノーボードなど屋外で行われる競技はたくさんある。（13）
雪不足を補うために人工降雪機を何台も使用するなどの対策は取っているのだが、I○Cや各種競技団体が基準とする積雪量の最低基準にはまだまだ届かないのだ。(16)
「ああ、せめて少しでも強い風が吹いて気温が下がってくれればいいのにな。」男はオリンピックが近づくにつれそのように祈った。
そんなある日、男が何気なく天気予報を見ているとキャスターが「明日北○に雪が降る」と告げていた。
「これで少しは大丈夫か・・・？」
だが、先日久々に雪が降った時にはすぐに溶けてしまったことを思い出すと男は素直に喜べなかった。
「まあでも仕方ない。少しでも雪が降ってくれるのを待とう。」
そう思い男がテレビを消そうとすると、風が強く男の家の窓をたたく音がした。
「おっと・・？風が強いってことは気温も低くなるよな？ということは明日は雪が降りやすいってことだよな？」
そう思いつつも男は就寝した。

そして次の日、男が窓の外を見ると北○の街が雪に染まっていた。こんな光景を北○で見たのはいつ以来だろう。とにかく男は北○に雪が降ったことを内心喜んだ。
さらに次の日に起きて昨日と同じように窓の外を見たところ・・・雪が残っていたのだ！（8)
「これなら、屋外の会場にも雪が積もっているだろう。さらに北○の街に降った雪をかき集めて溶けないうちに会場に運べば・・・。よし、やってみよう！」
男はその後、北○の街に降った雪を会場にかき集め、それでも足りない部分は人工降雪機を使って対応した。北○の街に降った雪を集めるのは大変だったが、選手には人工降雪機で作った雪だけではなくこうした自然雪もあった方が印象もよいだろう。そう男は思いながら北○冬季オリンピックの開催日までこの作業を続けた。
おかげでなんとか北○冬季オリンピックは開催できた。開催中はスキージャンプ混合団体でのウェアの判定や女子フィギュアスケートでのドーピング騒動など様々なトラブルが起きたが、感染症の影響で外国人が来なくても自国の住人の応援は選手ではない男にとってもオリンピックを運営する力になった。(26)そして男は、現在生きている者たちだけでなく将来生まれてくるであろう自分の子孫、そして中国人、さらには外国人に今回のオリンピックへの興味を持ってもらえたらいいなと思ったのだった。(11)
※この話はフィクションです。（終）

使用要素
3、4、5、7、11、13

【簡易解説】
幼稚園生の健太は「桜が咲いたら1年生になるんだよ」と教えられていたが、新しい環境への不安や友達と離れる寂しさから「桜が風で散ってしまえばいい」と思うようになった。

【長い解説】
あのね、お母さんはいっつも「桜が咲いたら1年生だよ」って言うんだけど、1年生になったら幼稚園は終わりで小学校に行くんでしょ？　そうしたらヒロくんともユウちゃんとも会えなくなっちゃうし、ヨウコ先生とも会えなくなっちゃう。僕んちは幼稚園から遠いからみんなとは別の小学校なんだって。それってすんごくさみしいし、小学校って早起きして自分で歩いていかないといけないし、お勉強もいっぱいしないといけないし、おやつもないし、なんかやっちゃいけないこととか大変なこといっぱいあるんだって⑦(16)。
僕は早起き苦手だし、お勉強できるか分かんないし、おやつも大好きだから、どーしてもおやつ食べたくなったらどうしよう➅(14)とかすっごく心配なんだ。
それでね、思いついたんだけど、お母さんは「桜が咲いたら1年生だよ」って言ってたから桜が咲かなかったらいいんじゃないかなって！　だから最近ね、「雨が降って寒くなりますように」ってずっとお願いしてたんだ。ちょっと咲いても雨なら花びらが落ちるでしょ？　…でも雨降らなかった⑫(28)。昨日の昨日、じゃなくて、えーっと、おととい！　おととい雪は降った！　今日もちょっとだけ雪は残ってる③(8)けど、でもあったかいから桜咲きそうなんだって。心配になって見に来たの。……うん。ちょっと咲いてる。もう咲いちゃったから、今度は風で飛んでいかないかなぁってお願いしようと思う。すっごーく強い風なら全部飛んでいっちゃうよね？　そうしたら1年生にならないよね？


───心配そうにこちらを見つめる瞳には、この公園の名物の桜の木が映っている。つぼみは綺麗に色づき、数輪はすでに開いている。3月も下旬になり、テレビは毎日、桜前線の話で持ち切りだ。彼は幼稚園生らしい発想で純粋に「桜が散ってしまえば小学生にならずにすむ」と信じているのだ。僕にはそれを笑うことなんてできない。この春、大学を卒業して就職する僕も、新しい環境への不安や、友人と離れることの寂しさを感じている。20歳を過ぎた僕でもそうなのだ。まだ6歳かそこらの彼が不安に思うのも仕方がない。……いや、僕があまりにも成長していないのだろうか。
「ねぇ、おにーちゃんも風が吹くようにお願いしてくれない？」
再度、不安そうにこちらを見上げる彼に、僕は精一杯の強がりで返した。
「そうだなぁ。おにーちゃんは桜が咲いてほしいな。確かにさ、新しいことをするのって怖いし、心配だよね。でも新しいことに挑戦すると、新しく嬉しいこととか、楽しいこともあるんだよ。新しい友達もできるし、今より物知りになれるし」
「ほんと？」
「うん。なにより、小学校の給食はおいしいぞ」
「給食！　おいしいの？　やった！」
「余ったらおかわりもできる。でも、桜が咲かないで小学生になれなかったらおいしい給食も、新しい友達も無しだ」
「……それはやだな」
「だろ？　だからおにーちゃんは桜が咲いた方がいいと思う」
「そっか……」
「もちろん、小学校は大変なこともあるし、嫌だなぁって思うこともある。そういうときはおにーちゃんと話したこと思い出してね」
「……うん、わかった」
「おにーちゃんは未来が分かるから、健太くんが元気に小学校に行けるって信じてるよ」
「え！？　おにーちゃん未来人なの？　ほんとに？」④(11)
「それ以上は秘密だなぁ。毎年、桜が咲くころにこの公園に来たら分かるかも」
「わかった、桜が咲いたら来る」
今までとは違った、決意と希望のこもった瞳。もう大丈夫、と思ったそのとき。

強い風が吹き抜け、まだ咲いていないはずの桜の木から花びらが舞う。
思わず目を閉じ、開いたときにはすでに幼稚園生の僕の姿はなかった。
「……そういうことだったのか」
一瞬のうちに彼の姿がなくなった⑧(19)ことよりも、断片的な記憶が繋がっていくことに驚きとともに安心感がやってくる。
今までも、春になり、環境が変わって不安になるたびにこの公園のベンチに来ていた。きっかけなんて忘れていたけど。そしていつも、なぜだか勇気を貰って帰っていた。今思えばそれは、6歳の僕と今の僕からのエールだったのかもしれない。それを力に、今年までなんとか過ごしてきた⑪(26)。

「ありがとう」

6歳の僕とあのとき会った未来の僕と、この桜の木にお礼を言う。
来週には就職先の近くに引っ越さないといけない。次にこの桜を見に来られるのはいつになるだろうか。やっぱりまだ不安もあるし、寂しさもある。
それでも、この桜のことを思い出せば、なんだかやっていけそうな気がする。


もうじき、桜が咲く。風が吹いたら香りだけでも僕の元へ届くだろうか、なんて。

【おわり】

使用要素
③④➅⑦⑧⑪⑫

「ごめん、別れてくれ」
あの日―。幼馴染の君にそう告げた。そのとき俺は中学３年生、君は中学２年生だったね。俺たちは、幼いころからずっと一緒で、俺が中２になったとき、俺から告白した。君は驚きながらも、嬉しそうにうなずいてくれた。
けれど―。親の転勤が決まり、俺は急に、北海道から関西に引っ越すことになった。
学生の身分で、遠距離恋愛なんてできるわけがない。だから、俺は君に別れを告げた。けど―
「私、ゼッタイ英ちゃんと同じ学校に行くから」
君はそう言ってくれた。同じ大学に行くと言ってくれた。だから俺たちは、またいつか一緒に過ごせることを夢見て、今だけ離れることにした。

それからは、手紙を送ったり、電話したり―。時々、親に「電話しすぎだ」と怒られたりもしたけど。そんな制限がある⑦(16)中でも、君が「英ちゃんが応援してくれると、本当に力が湧くの。こんな私でも、頑張れるの」⑪(26)って言うから。だから俺は一日たりとも連絡を欠かさなかった。いや、本当は、単に俺が君の声を聞きたかっただけなのかもしれないけど。

君は、本当に頑張った。君は勉強が苦手だからね。つらかったと思う。俺も、傍にいてやれないのを、もどかしく思った。こんなにも頑張ったんだから、もうゴールしてもいいはずだ。②(5)

３月―。ずいぶん暖かくなった。ふわりと、俺の前に何かが舞い落ちた。ああ、これは…桜の花びらだ。あたりを見回しても、桜の木は見えない。じゃあ、これはどこか遠くの山から、風にのって届いたのかな。
北海道は、まだきっと雪が残っている③(8）。桜なんて、咲いていないだろう。
でも、それなら、どうか。風が強く吹いて、この花びらを、届けてくれないだろうか？
君のところに、桜を届けたいんだ―。


漫画家「…という感じの読み切りを書こうと思ってるんですが、どうですかね？」
担当編集者「うーん、青い⑬(34)！青すぎる！けどアタシこういうの大好き！」

【簡易解説】
北海道にいる彼女のところに、早く桜が咲いてほしい（＝大学合格してほしい）と願っている。

【おしまい】
使用要素⑦⑪②③⑬

あっつい…。
なんで俺の部屋にはクーラーがないんだよ…。
せめて扇風機が欲しい…。
強めの風を浴び続けていたい…。

ああもう…。
今日も見事快晴だよ…。
おなじ青色ならガ〇ガ〇君が良い…。⑥(14)⑬(34)
一日中シャリシャリ食べ続けていたい…。

でも、今日の分はもう食べちゃったしなあ…。
アイスは一日5個までって、ケチケチすんなよなあ…。⑦(16)
好きなもの食って、太く短く生きればいいだろ…。①(3)
大体うちの両親は……ん？この匂いは……？⑭(35)



「ご飯よ～」
「は～いママ」



【簡易開設】
男は太った穀潰し。
うららかな春の陽気も、彼にとっては耐え難い猛暑である。
己のせいで家計が圧迫されていることにも気づかず、今日も自身の境遇に文句を漏らすのだった。

【使用要素】
①⑥⑦⑬⑭

-終-