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シロクロ「1ブックマーク」
白井黒夫(24)はある日、アパートの自室で亡くなっているところを発見された。

白井はパソコンに向かって座った状態で、左手で胸元を押さえながら卓上のキーボードに突っ伏すように倒れていた。
目立った外傷はなく、足元には割れたマグカップと飛び散ったコーヒー。臨場した警察により、すぐに死因の特定が進められた。

さてその後、捜査により白井が{何者かに殺害されていた}ことが判明すると、それまで動揺していた亀井の知人たちは{安心した}という。
なぜ知人たちは安心したのだろうか?
26年01月17日 14:10
【ウミガメのスープ】 [アカシアン]

白黒つけずにスルーでごめん♡




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▽解説
株式会社ラテ・ラールは、朝から動揺に包まれていた。
企画部で働く2年目の社員白井黒夫が自室で亡くなっていた、と県警から連絡が入ったからだ。

白井がパソコンに向かって座り、左手で胸元を押さえながら卓上のキーボードに突っ伏すように倒れていたこと。
目立った外傷はなく、足元には割れたマグカップと飛び散ったコーヒーが残されていたこと。
そして、死因がまだ分かっていないこと。

現場に立ち会った白井直属の上司で企画係長の五木が仔細を報告すると、社内は蜂の巣を突いたような騒ぎになった。
【「パソコンと向き合って倒れていたなら、家で残業の続きをしていた可能性がある。過労死でも仕事を苦にした自殺でも、我が社にとっては大きな問題だ」】と社長の一色は冷たく言い放った。

【「警察が来る前に、白井が何連勤していたか、出退勤が何時だったかを急いで確認しろ」】と怒号を飛ばしたのは副社長の二宮。
【「今月は20連勤です。『てっぺん超え』まで連日残業させていました」】と企画部長の三森が返した。

二宮らは三森に、白井の勤怠状況や出勤時間を改ざんするように指示。三森が企画課長の四倉に命じ、出勤データをいじらせた。

その最中、五木に電話が入った。
警察署からだった。

「現場の状況を総合するに、白井さんは{何者かに殺害された}とみて間違いないでしょう。
白井さんと関係が深かったあなたに交友関係などを確認したいので、署でお話を伺えますか?」

五木がその内容を伝えると、社内は安堵感に包まれた。
肩の力が抜けた様子の三森はこう言った。
【「とりあえずよかった。他殺ならば、うちの労務管理が問題視されることはないはずだ」】と。

▽解説の解説
「社員が自宅で死亡した」との一報を受け、彼の上司らは「過労死でも自殺でも大きな問題だ」と動揺し出した。
その後警察より、「社員の死因は他殺とみられる」との連絡があった。上司たちは{会社での労働状況は死因に関係なかった}と悟り、ブラックな労働環境に追及が及ばないであろうことに安心したのだ。