トリック部門
炎帝「さらっとやってのけているように見えますが、「この問題文で行ける」と踏んだ見切りの素晴らしさが光っています。」
良質部門
炎帝「この問題の根幹となる要素は大きく分けて2つあるのですが、どちらも単体で問題になりうるような素晴らしい題材です。それら2要素を惜しげもなく1つの問題の中で用い、二物衝撃によって新たに考慮すべき点をしっかりと掬い取り、亀夫君形式で出題することでエンターテインメント性溢れる作品に仕上がっています。叡知の結晶です。」
トリック部門
炎帝「地の文・心の声・発言の3種類を使い分けることによって主観と客観を頻繁に入れ替え、質問者の意識を巧みに逸らしていると感じます。問題文全体を以てじわじわと浸透してくるような、静かで重たいトリックです。」
物語部門
炎帝「問題文に取り入れられている、登場人物の心情描写や発言の数々。それらが紡がれた背景は感情を強く揺さぶってきます。 たとえば、「『善いことをした』と"呟きながら"」などは特に。」
納得部門
炎帝「問題文にちりばめられた言葉たちは、雰囲気作りの役割も担っているものと推測しますが、真相を知ってから読み返すと明快な意図に基づいて置かれていることに気付かされます。描写の一つひとつによって、真相の納得感がぐっと高まっています。」
良質部門
炎帝「文章を自然に成立させる叙述の方法・問題文の魅力を引き出すための表現の選択・問題文で明らかにする情報とそうでない情報の整理・問い掛けでの明確な矛盾の提示による参加意欲の惹起など、作品の質を高めるための配慮を随所に感じ取ることができます。自分で作問する際には座右に置いて参照していきたいです。」
良質部門
炎帝「問いかけ部分だけを見るとそれ以外の描写はまったく無関係のように思われるのですが 、1つの事実に気付くことで綺麗に繋がる構成が美しかったです。」
良質部門
炎帝「この題材を扱うにあたって「押し花」を持って来る発想が素晴らしいと感じました。「お気に入り」もよく効いています。」
納得部門
炎帝「兄妹が「双子」という設定になっているのはささやかなように見えて、解説の納得感をぐっと高めていると感じます。短い問題文だからこそ、言葉の取捨選択の妙が際立っています。」