カメタロウはそんな世界で敵を倒して活躍しており、その活躍ぶりには誰もが一目置く存在であった。
ある日、カメタロウが敵をなかなか倒せていないことを知った
カメタロウの仲間たちはカメタロウのもとへ駆けつけた。
すると、カメタロウは、力を合わせて敵を倒すどころか、
仲間たちを殺して自殺した。そこにいた罪のない子供も巻き込んで…。
いったいなぜ?
あなたにとってヒーローとは、どんな存在ですか?―――SP*靴下さんに感謝。―――
敵の正体が「今まで一緒に戦ってきた仲間達」だということに気付いてしまい、「俺達が敵を産むんなら、全員死ぬしかないじゃないか!!」と死にましたか? [編集済]
NO
カメタロウの仲間たちが カメタロウのもとへ駆けつけた のは カメタロウを始末するため ですか?
YES!! なんでわかる…('ω') [良い質問]
駆けつけた仲間(市民にとっては悪)を倒し、「自分はヒーローだ」アピールをしたが受け入れられず、自殺しましたか? [編集済]
NO アピールません。
悪から足を洗い、一般人に戻ろうとした。しかし裏切りを知ったかつての仲間に殺されそうになり返り討ちにしたところを一般人見られてしまった。「人殺しだ!!」と責められて絶望し自殺しましたか? [編集済]
大半がYES!!ですが、罪のないこどもについての説明までお願いします。 [良い質問]
8より 悪役は 死に際に爆発するシステムで 子供を巻き込んでしましたか?
NO すみません、爆発は関係しません。自殺ととらえていただけると…
正義の心を宿したカメタロウは 孤児を保護していたが それを知った悪役たちに押しかけられてしまう 大惨事になりながらも かたきをとり 絶望したカメタロウは自殺した ですか?
ほぼ正解です!子供が自殺した理由までお願いしていいですか? [編集済] [正解][良い質問]
カメタロウはカメ(ん)の極悪非道の悪魔超人レスラーで、敵を倒してファイトマネーで孤児院の子供たちを育てていた。子供たちのために正義のレスラーになろうとしたけれど、残虐非道のレスラー仲間にカメ(ん)をとられて正体がばれそうになったので、自爆、そして養い親をなくした個人の子たちも露頭にまよって死亡しましたとさ
近いけどNO レスラーではないですね…
子供たちは悪だと思っていたカメタロウを倒すために協力した。そして負けたカメタロウ。そしてカメタロウは元の姿に、その姿はなんと、子供たちを養ってくれていたあのひとだった・・・的な?
NO その発想好きです('ω')
目の前でカメタロウが死んでしまった子供達は自分の育ての親がいなくなったことに悲しみ、自殺を図りましたか?
YES!!! 正解です!!! [正解]
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※要約解説は下のほうにあります。辛い描写が多いので、苦手な方は要約解説をご利用ください。
「キャー!!やめてー!!」
「逃げたければ金を用意するんだな」
――――――――
「へっ、今日は500万の稼ぎだ。」
俺はカメタロウ。
カメカメ結社の幹部で、毎日悪事を働いてはお金を手にしているんだ。
今日も盗みを働いて、500万も稼ぎを得ることができた。
世の中、ちょろいものだ。
まったく楽な仕事だ。俺は鼻歌を歌いながら、今日も稼いだお金で宴を開くのだった。
ある日のことだった。
俺はいつも通り盗みを働こうと、カモになる家を探した。
しばらくバイクを走らせていると、いい感じの家が見えてきた。
お、ここなんて簡単に盗めそうな家じゃないか。
車もないし、どこかに行っているのだろう。
早速俺はその家に足を急がせた。
割と古めの家で、ところどころに苔が生えている。
鍵は開いていた。ドアを開けた。ゆっくりと足を動かし、静かに部屋を物色しに向かう。
なにかゴミ箱からくしゃくしゃになった大量の紙を見つけた。なんだろう、と広げようとした。
その時だった。男の子らしき声が聞こえてきた。
「なにしてるの?」
ドキッとした。このまま逃げてしまおうかとも考えたが、男の子の二言目は意外なものだった。
「もしかして、お母さんの彼氏?」
え?
そう声が出ていた。
いや、これはチャンスかもしれないと考え、俺は正体を偽ることにした。
「そ、そうだよ。様子を見に来た。お母さんは?」
「もうかれこれ4日くらい帰ってきてないよ」
「え、ずっと一人でか?」
「うん。レトルトなら僕でも作れるし食べ物も困ってないよ」
「寂しくないのか?」
「寂しいよ。ずっとお母さんを待ってる。いつ帰ってきてくれるのかなぁ」
「そういえば、お父さんはどうしたんだ?」
「別れたよ。二年前に」
悲しそうな表情に少し胸が痛んだ。
「今、何してるんだ?」
「お母さんに手紙書いてる。帰ってきたら渡すんだ。」
俺は何も言えないままだった。こんな家初めてだったから。
そういえば、と思い出した。あのくしゃくしゃの紙は何だったんだろう。
俺は静かにゴミ箱のほうへ赴き、くしゃくしゃの紙を取り出した。
紙を開いて、背筋が凍り付いた。
――――――――――――――――――――――――
カメオへ
あなたがこの手紙を読んでいるころ、私はもうこの世にはいないでしょう。
あなたと過ごした日々は宝物です。
こんなお母さんでごめんなさい。ありがとう。
さようなら。
あなたのお母さん カメコより
――――――――――――――――――――――――
お母さんは…死んでいる…?
そうなるとしたら。
新たな疑問が生まれた。
この子は…カメオはどうなるのだろう…?
俺の心から、もうここを離れるという選択肢が消えた。
この子を助けたいという気持ちが確かに芽生えた。
「俺、ここに何日間か住ませてもらうよ。よろしくな。」
俺の中で何かが変わった。
もう悪なんてどうでもよかった。
「へー。よろしくね。」
こうして、俺とカメオの奇妙な生活が始まった。
「カメオ、お前外で遊んだりするのか?」
「全然遊ばないね。学校でも独りぼっちだよ。」
そう話すカメオの目には悲しみの色が見えた。
「なぁ、公園いかないか?」
今まで人を助けようとか、楽しませようとか
考えたことがなかった俺には、誘い方が分からなかった。
だから、そのまま公園に誘った。
遊ぶといっても、家にはボール位しかなかった。
キャッチボール位しかできることはなかった。
でもあっという間に時間は過ぎていった。
「遊ぶ」のってこんなに楽しいのか。
「なぁ。カメオ。お前、将来の夢ってあるのか?」
「うーん、プロ野球選手になってみたいなぁ」
「そうか。きっとお前はいい野球選手になるよ。」
「そうかなぁ…」
カメオは喜びをほほに浮かべ、目をかがやせていた。
その表情を見ていたら、悪なんてもう心の中には残っていなかった。
それから3日。
カメオとはすっかり打ち解け、楽しく日々を過ごしていた。
そんな悪の結社の幹部ともあろう人の平和が長く続くはずもなく。
一通のメールが届いていた。
――――――――――――――――――――――――
カメタロウ、遅いぞ。
もう三日も帰ってきていないな。
生命反応はあるから生きているであろう。
敵に捕まっているのか?
念のため、GPSを利用してお前の所に応援を3人向かわせる。
今日中には帰ってくるように。
まさか裏切ったりなんてしてないだろうな。
――――――――――――――――――――――――
――――まずい。――――
悪の結社からここはそんなに遠くない。
奴らが、来る。
恐怖で顔が引きつっていたようだ。
カメオに心配されてしまった。
「ねぇ、何かあったの?」
「い、いや、何でもないさ。」
「でも顔色悪いよー。」
「大丈夫だって。ちょっとおなかが痛いだけだ。」
どうすればいいだろう。
GPSは取り外せない。もう無理だ。
「カメオ…もう俺、行かなきゃいけないわ」
「どこに?」
「うーん…仕事場?」
「いつ帰ってくるのー?」
「それが…もしかしたら…帰ってこれないかもしれないんだ」
「えっ…そんなの嫌だよ。また独りぼっち?」
「いや、きっと帰ってくる。きっとだ。」
「分かった。もう行くの?」
「うん、もう行かなきゃいけないみたいなんだ。」
「じゃあね。」
「またな。いい子でいるんだぞ。」
そっと、ハグをした。暖かかった。
悪の世界では味わうこともできないほどの温かみだった。
その時だった。
ドンドン
「カメタロウ、でてこい!」
(!?…早すぎる…)
ドンドンドン
「だれ?こわいよ…」
「大丈夫だ、きっとこれは家を間違えてるんだ」
ドカァッ!!
そこには武装した三人の男が。
「そこにいるのはカメタロウだな。何をしていた。」
「その子は誰だ。まさか裏切ったんじゃないだろうな。」
「んなわけないじゃないか…ちょっと道に迷ったんだよ…」
「じゃあ今すぐその子を殺すんだ。」
「え?」
「当たり前だろう。」
「いや、でも…」
「無理なのか?」
「くっ…」
俺はそこにあった包丁を手に取った。
「何してるの?カメタロウお兄ちゃん…」
カメオの目からは涙があふれだしそうになっており、
パニックから呼吸は荒くなっている…
「…だ…」
「は?どうした。早く殺すんだ」
「無理だ…」
「何言ってるんだ。早くその子を」
「無理だって言ってんだろうがよぉーーー!!!」
俺は体の向きをグイっと変え、三人に切りかかる。
グサッ、グサッ、と一撃一撃が確かに突き刺さる。
「お兄ちゃんやめて!やめてぇぇぇーーっ!!」
気づけばあたりは血まみれになっていた。
振り向くと、そこにはただ呆然と立ち尽くすカメオの姿が。
「ハァ…ハァ…」
そこに一件のメールが。
―――――――――――――――――――――――
生命反応が消えたぞ。
お前、殺したな?
いますぐそっちにお前を殺しに行く。
まさかお前が裏切るとは思っていなかったよ…
あばよ、カメタロウ。
―――――――――――――――――――――――
あぁ、終わった…
包丁を手に取った。
「カメオ、お前と過ごした日々は最高に楽しかった。
俺はおまえの母ちゃんの彼氏でも何でもない。
ただの悪党なんだ。お前んちに盗みに入った泥棒。
盗んで出ていくつもりだったんだが、お前が見捨てられなかった。
俺はな、どうせもうじき組織に殺されちまうんだ。
お前とのキャッチボール、楽しかったよ。ありがとう。
お前は、俺の最高の息子だ。元気でな。」
俺はそう最後の言葉をつづった。
「そんな…待ってよ!」
思わず声を荒らげるカメオ。
俺は手にした包丁を自ら胸に突き刺した。
*
「そんな…待ってよ!」
そう叫ぶ僕には見向きもせずに、
カメタロウお兄ちゃんは手にした包丁を自ら胸に突き刺した。
そんな。
なんで。なんで。なんで。
いやだよ。カメタロウお兄ちゃん。
手を握る。まだ温かみがあった。悪党の手にも確かに温かみはあった。
どんどんカメタロウお兄ちゃんの顔が無残なものになっていく。
だめ、だめ、しんじゃいや。
あふれる涙をこらえられなかった。
「カメオ…本当に…ありがとう…」
カメタロウの瞳からは一滴の涙がこぼれ落ちていった。
荒ぶる呼吸のなか、カメオは静かに包丁を手に取り、自ら胸に突き刺した。
完
※要約解説
カメタロウは悪党である。
かわいそうな事情を持った子供、カメオの面倒を見ていることがばれ、敵視されてしまう。
どうしてもカメオを殺して悪を証明できなかったカメタロウは悪党の幹部三人を殺す。
そのあと、もうどうせ殺されてしまうと悟ったカメタロウはその場で自ら命を絶ち、
カメタロウに面倒を見てもらっていたカメオは、
カメタロウが目の前で自殺した悲しみから、自殺してしまった。
この物語を知ってから、タイトルをもう一度見てみると、意味が違って見えるかもしれません…
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
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Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!