しかしコトミは体が弱いため、なかなか遠くの地にしか咲かないクランの花畑に行くことが出来なかった。
それでもなんとかして連れて行きたいと、両親は、コトミの18歳の誕生日にクランの花畑に連れて行こうと決めた。
そして迎えた18歳の誕生日、両親に連れられ、コトミは念願のクランの花畑に行くことができた。
クランの花畑を初めて目にしたコトミは、涙を浮かべ、頬を緩めた。
「これがクランの花… とってもきれい…」
さて、クランの花に囲まれ、微笑むコトミの頬を伝う涙は、嬉しさではなく、悲しみによるものである。
一体なぜ?
月曜22時頃まで!
「体が弱い」要素について掘り下げる必要はありますか?
一部Yes! ずっと入院してるイメージです! [編集済] [良い質問]
クランの花ではなく桜の花でも成り立ちますか?
前半部分が珍しくない、というので少し不自然かもですが、最後の問いかけ部分はYes! [良い質問]
本当は刑務所に収容されていたはずの両親が、コトミにクランの花を見せるために脱走して連れて来てくれたので、この後両親が脱走の罪でさらに長い刑務所暮らしを送ることを想うと悲しくなるのですか?
No! 両親は健在?ですし、頬を伝う涙に嬉しさの感情は一切含まれていないのです
クランの花ではなく、ひまわりだったとしても成立しますか?
前半部分が珍しくない、というので少し不自然かもですが、最後の問いかけ部分はYes! [良い質問]
コトミは亡くなって幽霊になったことで花畑に行けたのですか?
No! 花畑に行った時は生きてます! あと非現実要素はありません! [編集済]
それまでいつかクランの花畑に行くことを生きる理由にして頑張っていたけれど、夢が叶ってしまったことでその場で倒れて亡くなりましたか?
設定ではその日の夜に倒れて亡くなってしまいましたが、そんな感じです! つまり最終行は...? [良い質問]
それともシンプルにこれ以上生きる意味がなくなってしまったことへの悲しみの泣き笑いですか? [編集済]
No! なら嬉しさの感情も含まれるはず!
と見せかけて、クラウドファンディングで集めた花、略してクランの花に囲まれて・・・なんでもないです。
Now 略し方のクセw クランという名前は、エモいの?作りたいなーって時に見た CLANNAD を文字っただけなんです!
コトミの余命がいよいよ短くなったので、両親は最後の思い出としてクランの花畑へ連れて行きましたか?
設定ではNo! 余命宣告などはされてませんでした! しかし... [良い質問]
ヒントはお気軽にどうぞ〜
5日0:27
ひまわり畑でも成立しますか?
前半部分が珍しくない、というので少し不自然かもですが、最後の問いかけ部分はYes! [良い質問]
コトミは亡くなり、両親は棺桶の中にクランの花を敷き詰めた。コトミは生きている時に花を見られなかったこと、生き延びることができなかったことに涙した。
正解!! ※花畑に行ったあと、亡くなったので見れてはいます [正解]
コトミはクランの花畑に着いた後1日以内に亡くなりますか?
設定ではYes! その日の夜に亡くなりました! [編集済] [良い質問]
頬を緩めて微笑んでいることは嬉しさ由来ですか?
Yes! そして...No! 頬を緩めたのは嬉しさ由来ではありますが... [編集済] [良い質問]
コトミが小さい頃からクランの花を好きだった理由は重要ですか?
No! 解説では祖母との思い出...とする予定ですがまだ書けてません!💦
両親無しで1人で花畑に行けたとしても、コトミは微笑みながら涙を流しますか?
Yesとも言えるし、Noとも言えます この問題の問いかけ部分的にはそもそも... [良い質問]
コトミは死ぬ直前にクランの花畑に囲まれてもっと生きたかったと思いながら逝きましたか?
No!! 設定ではクランの花畑に囲まれながら死んだわけではありませんが、むしろ、クランの花を見ることができて死ぬのに悔いはない...!って感じでした! [良い質問]
Noかな! 設定では誕生日の夜に亡くなってしまいました [良い質問]
延命を諦めた両親によって生命維持装置を切られたコトミは死後の世界の花畑に送られ、現世との別れを悲しんだのですか?
No!! 全て現実世界の話です! そもそも、、 [編集済]
5日23:38
(26)から、余命宣告はされていなかったが、コトミの体調は非常に悪い状態でしたか?
んー、YesNo しかし、結構無理して花畑に行きました!
クランの花畑に行かなければコトミの命は助かりましたか?
設定ではYes! ずっと病院にいたら助かってたでしょうが、あまり重要ではありません
コトミは死の直前に悲しんで涙を流し、亡くなった後に棺桶の中でクランの花に囲まれましたか?
No!! 棺桶内は合ってますが...! [良い質問]
7日0:18
花畑の中で死んでしまったコトミを見て悲しむコトミの両親の涙だったからですか?
それでも成り立つので正解! 設定では棺桶の中でした! [正解]
7日23:21
8日23:55
クランの花は既に絶滅していて人間が作り出した環境下でしか生きられない花で、花畑があるのも研究所の中。そんな花の環境を、病院の中でしか生きられなかった自分に重ね合わせて悲しくなりましたか?
No! ひまわりの花とかでも成立します そもそも...
9日23:31
”クランの花畑”ではなく”杉の木の森林”でも成立しますか?
NoYes 成立しないこともないですが、花の方が想像しやすいでしょう! [良い質問]
別れ花に囲まれて棺に入っているコトミさんは(両親にドッキリを仕掛けているのでなければおそらく)亡くなられているので、頬を伝っている涙は両親のものだからですか? [編集済]
完璧! ドッキリではありません。 [正解]
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クランの花畑を見た夜、発作に対応できず、そのまま亡くなってしまったコトミ。
死ぬまでに見ておきたかったクランの花を見ることができたのか、その死に顔は微笑んでいた。
さて、お葬式のとき、棺の中でクランの花に囲まれて横たわるコトミを見て母親の流した涙がコトミの頬に落ち、そのまま流れていった。
物語風解説
コトミは少し貧しい家に、一人娘として生まれた。
念願の子供だったのもあり、両親は大変愛情をこめてコトミを育てた。
コトミもそんな両親が大好きだった。
しかし、コトミは生まれつき体が弱く、ほとんどの時間を病院で過ごしていた。
両親はそんなコトミの治療費を稼ぐため、必死になって働いていた。
そのため、コトミのそばにはいつもおばあちゃんがいて、話し相手になったり、簡単なゲームをしたり、本を読んであげたりした。
その中でもコトミが大好きだったのは、おばあちゃんの昔話。
おばあちゃんは旅がとても大好きで、色々なところに行っており、ほとんど病院から出られないコトミにとって見たことのない所の話は、とても新鮮で面白かった。
アフリカに行ってピラミッドという大きなお墓の中に入った話。
アメリカに行って今は亡きおじいちゃんと運命的な出会いをした話。
インドに行って大量のお金を盗まれた話。
この世界は色々なことで満ちあふれているというのは、コトミにとってとても魅力的だった。
その中でも特にコトミが気に入っていたのは、北欧にあるというクランの花のお話。
なんとクランは、雪の中から鮮やかな青色をした花を咲かすという。
そのためその花は、どんな辛いときでも希望を与えてくれる花だと現地では言い伝えられているらしい。
そしてその花畑は、おじいちゃんがおばあちゃんに結婚を申し込んだところでもあった。
懐かしそうに、それでいてどこか淋しそうにその話をしてくれるおばあちゃんを見ていると、コトミもクランの花畑にとっても行きたくなった。
おばあちゃんが見せてくれた、当時撮った写真の中のクランの花は、色あせているのにも関わらずコトミの瞳にとても鮮やかに映った。
私もこんな綺麗なところ、おばあちゃんの思い出の場所に行ってみたいなぁ。
コトミの口からは自然とその言葉が漏れた。
…そうだね、大きくなって、元気になったらおばあちゃんと一緒に行こうね。
おばあちゃんは笑顔でそう言った。
うん!
コトミも嬉しそうに返した。
それから約一年、おばあちゃんは病気にかかり、そのまま天国に行ってしまった。
生まれてから一番長く一緒の時間を過ごした人の死。
コトミはそれが受け入れがたく、固く心を閉ざしてしまった。
それを見た両親は、少なくとも片方はずっとコトミのそばにいてあげようと誓った。
ある日、お母さんがおばあちゃんの遺品を整理していると、コトミ、と書かれた箱が出てきた。
箱を開けると、中からはノートが一冊入っていた。
ノートを開くと、そこにはコトミと過ごした日々が日記に綴られていた。
とりとめもない日常のことばかりだったが、コトミとおばあちゃんが二人で過ごした日々が、明確に脳裏に浮かんでくるようで、お母さんの目からは涙がこぼれた。
そのままペラペラとノートをめくっていくと、中から何枚かの写真が落ちた。
ピラミッドに行ったときの写真や、おじいちゃんとのツーショット。
そして、雪の中に咲き誇るクランの花畑。
こんなにいろんなお話をしてくれたんだね...
ありがとう...
そう思いながらもお母さんは、その形見をコトミの病室に持って行った。
コトミにそれを見せると、コトミの目からは一筋の涙がこぼれ落ちた。
…そしてまた一筋。
そのノートと写真は、コトミの心を開く鍵となり、それからおばあちゃんとの思い出をコトミはゆっくりと話してくれた。
そして、おばあちゃんはもうここにはいないと知っているのに、全然実感が湧かなかったということも。
そして…
でも、最近は夢でずっとおばあちゃんが色々な話をしてくれるんだ。
…だから、もう悲しくなんてないよ。
今まで、折角そばにいてくれたのに態度悪くしてごめんね。
お母さんには、7歳になるコトミの姿が、ずいぶんと大人びて見えた。
こちらこそごめんね、お母さん、こんなにコトミのこと知らなかったなんて気付かなかった。
こんなお母さんだけど、これからもよろしくね。
…うん!
それからコトミは、お母さんやお父さんとも、生前のおばあちゃんと同じくらい心を開き、それからの入院生活を楽しそうに送り始めた。
そんなある日、お母さんは、8歳の誕生日を祝おうと、誕生日に何が欲しいかを尋ねてみた。
するとコトミは、クランの花を実際に見たいと告げた。
家があまり裕福でない上に病気の治療費がかさんでいるのを知っていたのか、滅多に欲しいものなど言わなかったコトミが求めたもの。
それは、遠くの地にしか咲かない、今は亡きおばあちゃんの思い出の地である花畑だった。
滅多に願い事を言わない娘が希望したものだったので、クランの花畑は絶対に見せようと両親は心に誓った。
…いつか絶対一緒に見ようね。ただ、今すぐにはコトミの体調もあるし、ちょっと遠い場所にあるからなぁ。
大きくなって、体調が良くなったら絶対見に行こう、約束するね。
それから十年近く経った。
コトミの病気はなかなか良くならず、いまだにクランの花畑まで連れて行くことは出来ていなかった。
もうすぐ18歳、ついに成人だな。
誕生日は何が欲しい?
…やっぱりクランの花畑が見たい
そうだよな、小さい頃からずっと言ってるもんな。
でも私の病気がっていうんでしょ?
…いや、数日病院を離れるくらいは何とか出来るか、お医者さんにもう一度尋ねてみよう
そうやって毎年のように言ってるじゃない
…はは、でも折角成人になるんだ、今年こそコトミの夢を叶えてあげたいんだ
そして何度も無理言って医者に頼んだ結果、お医者さん同行のもと、数日間の旅行をなんとか許可して貰えた。
コトミ! 今年こそクランの花畑に行けるぞ!
え! 本当に?
コトミの体調が良かったら、という条件付きだけど、サトミ先生も一緒に来てくれるんだって!
ぱぁっと満面の笑みを咲かせるコトミ。
それだけで、両親の心は温かくなった。
そして迎えた旅行前日。
コトミの体調も旅行に合わせたかのように、絶好調だった。
これなら数日病院を離れても大丈夫でしょう、という先生の言葉は、それだけでコトミと両親をとっても嬉しくさせた。
そして出発の日。
コトミは初めて日本を出た。
初めての飛行機、初めての外国、初めての景色…
初めてだらけの経験にコトミは胸を躍らせていた。
…と同時に、体には負担がとてもかかっていることにコトミは気づけていなかった。
そのまま、コトミ一行はクランの花畑のある国に到着した。
明日はついに長年の夢だった、クランの花畑。
今が満開で一番の見頃だという。
興奮とある種の緊張で、その晩はなかなか寝付けなかったコトミだが、ホテルのベッドで微睡むうちにいつのまにか翌朝になっていた。
今日、ついに、クランの花畑が見れる。
おばあちゃんの思い出の場所に行ける。
そう思うだけでワクワクしていた。
そして、母親に車椅子を押してもらいながら、クランの花畑に到着したコトミ。
実はコトミには内緒で、両親は花畑を一時間だけ貸し切りにしてもらっていた。
貸切状態に驚くカメコの目の前に広がっているのは、雪の積もる中、一面に咲き誇る青色の花。
どんなに辛いときでも希望を、幸せを運んでくれるという花。
そして、おばあちゃんとおじいちゃんの思い出の花。
クランの花畑を初めて目にしたコトミは、涙を浮かべ、笑みを浮かべた。
「これがクランの花… とってもきれい…」
車椅子からいつの間にか立ち上がり、ただただ青色の花々に見とれるコトミ。
その目からは嬉し涙が溢れていた。
「本当にクランの花畑を私、見てるのね…」
普段は観光客でいっぱいの花畑が、この一時間だけはコトミだけのものである。
心の底から喜ぶコトミを見ながら、両親も涙を流して微笑んでいる。
コトミが人生で一番見たかったもの、それを一緒に見れている。
私たちはなんて幸せなんだろう。
「コトミ、18歳の誕生日、おめでとう」
「お父さん、お母さん… ありがとう… 本当にありがとう…」
このまま時が止まってしまえばいいのに。
ずっとここにいられたらいいのに。
しかし時間は残酷で、貸し切りの一時間は一瞬で過ぎ去り、閉園時刻が訪れた。
あとはホテルに戻って、明日には飛行機で日本に帰ってしまう。
あぁ、クランの花畑は本当に綺麗だったな…
もっともっといたかったな…
そう思いを馳せながら、タクシーに揺られるコトミ。
でも本当に幸せだったな…
そんな時だった。
慣れない旅行で疲れていたのか、予期せぬ発作が起こった。
「う゛っ!!」
突然苦しみ出すコトミ。
必死に呼びかける両親。
異常に気付き、急いでタクシーを路肩に止める、言葉のほとんど通じない運転手。
鞄から発作を収める薬を取り出し、焦りつつも慣れた手つきで注射する医者。
「う゛っ げほっ げほっ」
「コトミ! 大丈夫か!?」
「コトミちゃん!」
「… うん、 げほっ 薬のおかげで大分落ち着いたみたい…」
胸をなで下ろす両親と医者。
「よかった…」
「う゛ぅ … ふぅ。。」
「いったんタクシーから降りて、そこに横になろう」
「…うん」
タクシーの外に運ばれながら、コトミは直感的に感じていた。
この発作は今までに無いほど辛いもので、
このまま自分は死んでいくことを。
「クランの花… とっても綺麗だったよ」
「…うん、綺麗だったね」
「本当に連れてきてくれてありがとう。
私のわがままを聞いてくれてありがとう」
「…」
「本当にお父さんとお母さんの元に生まれれて幸せだった」
そのままそっとコトミは息を引き取った。
その顔は、発作が起こったとは思えないほど穏やかで、口元には笑みすらたたえていた。
数日後。
特別に許可をもらい、クランの花畑から摘んで持って帰ってきたクランの花が、コトミのお葬式で大量に飾られた。
その中心で微笑む、写真の中のコトミ。
両親は改めて愛娘の死を実感したが、もはや涙は出なかった。
そしてお葬式が終わり、式場を飾っていたたくさんのクランの花がコトミの入った棺の中に全て入れられた。
クランの花に囲まれるコトミ。
その微笑みを浮かべた死に顔を見て、両親の目からは枯れたと思っていた涙が再び溢れ出してきた。
その中の一滴がコトミの頬に落ち、そのまま流れてクランの花びらに染みを作った。
どんな辛いときでも希望を運んでくれるという、幸せの花。
その見事なまでに青い花は、コトミと一緒に灰となり、天高く昇っていった。
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
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Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!