見ていた夢があまりに幸せなものだったので、
私は目が覚めた事を心から喜んだ。
一体なぜ?
--------------------------------------
さて、いよいよ始まりました第46回正解を創りだすウミガメ!
今回の司会を務めさせていただきます、たけの子と申します。
不慣れなため未熟な点多々あるかと思いますが、皆様どうぞよろしくお願いいたします(;'∀')
**↓↓前回はこちらです↓↓**
https://late-late.jp/mondai/show/17201
※「正解を創りだすウミガメ」って何?という方はこちらをどうぞ
→https://late-late.jp/secret/show/d8MCaJqldjB6JV9SOlry2do4DhGUmmpYsCcIDbNu04c.
※実際の様子はこちらから
→https://late-late.jp/tag/tag/%E6%AD%A3%E8%A7%A3%E3%82%92%E5%89%B5%E3%82%8A%E3%81%A0%E3%81%99%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%83%A1
それでは、詳しいルール説明へどうぞ!
★★ 1・要素募集フェーズ ★★
[出題〜要素が50個集まるまで]
まず、正解を創りだすカギとなる質問(要素選出)をしていただきます。
☆要素選出の手順
①要素の投稿
出題直後から、YESかNOで答えられる質問を受け付けます。質問は1人4回まででお願いします。
皆様から寄せられた質問の数が50個に達すると締め切りです。または、出題日の23:59で50個に達していなくても締め切ります。その時点で投稿された要素が10個未満の場合は別途アナウンスします。
②要素の選出
選ばれた質問には「YES!」もしくは「NO!」の返答とともに『[良い質問]』(=良質)がつきます。
質問はランダムで10個選ばせていただきます。
※良質としたものを以下『要素』と呼びます。
※ただし、問題文や前出の要素と矛盾するものや、条件が狭まりすぎるものは採用されないことがあります。あらかじめご了承ください。
[矛盾例]田中は登場しますか?&今回は田中は登場しませんよね?(不採用)
[狭い例]ノンフィクションですか?(不採用)
[狭い例]登場キャラは1人ですか?(不採用)
[狭い例]ストーリーはミステリー・現実要素ものですよね?(不採用)
要素が揃った後、まとメモに要素を書き出しますのでご活用ください。
★★ 2・投稿フェーズ ★★
[要素選定後~11月6日(日)23:59]
要素募集フェーズが終わったら、選ばれた要素を取り入れた解説を投稿する『投稿フェーズ』に移行します。
各要素を含んだ解説案をご投稿ください。文字数・投稿数に制限はございません。
らてらて鯖の規約に違反しない範囲で、思うがままに自由な発想で創りだしましょう。
※過去の「正解を創りだす(らてらて鯖・ラテシン版)」も参考になさってください。
ラテシン版
http://sui-hei.net/tag/tag/%E6%AD%A3%E8%A7%A3%E3%82%92%E5%89%B5%E3%82%8A%E3%81%A0%E3%81%99%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%83%A1
らてらて鯖
https://late-late.jp/tag/tag/%E6%AD%A3%E8%A7%A3%E3%82%92%E5%89%B5%E3%82%8A%E3%81%A0%E3%81%99%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%83%A1
☆作品投稿の手順
①投稿作品を、別の場所(文書作成アプリなど)で作成します。複数投稿も可とします。
質問欄で文章を作成していると、その間他の方が投稿できなくなってしまいます。
コピペで一挙に投稿を心がけましょう。
②すでに投稿済みの作品の末尾に終了を知らせる言葉の記述があることを確認してから投稿してください。
記述がない場合、まだ前の方が投稿の最中である可能性があります。
しばらく時間をおいてから再び確認してください。
③まずタイトルのみを質問欄に入力してください。
後でタイトル部分のみを[良質]にします。
④次の質問欄に本文を入力します。
本文の末尾には、「おわり」などの終了を知らせる言葉を必ずつけてください。
投稿フェーズ終了までは、本文・タイトル共に自由に編集していただいて構いません。
⑤ 簡易解説(解説文の要約)をつけるかどうかは投稿者の皆さまにお任せしますが、簡易解説は「スッキリまとまった解説」に与えられる「スッキリ賞」の考慮事項になる可能性があることをご承知おきください。文字数やつける位置に指定はありません。
※エントリーを辞退される際は、作品タイトルに<投票対象外>を付記して下さい。
メイン投票は対象外となりますが、サブ投票の対象となります。
※投稿フェーズ終了後に投稿(=ロスタイム投稿)をされる場合、タイトルに<ロスタイム>と付記してください。
メイン投票は対象外となりますが、サブ投票の対象となります。
※少しでも気軽にご参加いただくために、今回の創りだすでも次回主催辞退制度を採用しております。
仮にシェチュ王を獲得しても次回の主催を務める時間・自信がない……という方は、投稿フェーズ終了後に設置される投票所にて、その旨をお伝えください。投票所の相談チャットにて「出題者のみに表示」にチェックを入れて書き込むか、主催までミニメールを送る形でも結構です。
※今回は最低でも要素を7個以上使用の制限を設けさせていただきます。
文字数は無制限となっております。
★★ 3・投票フェーズ ★★
[投票会場設置後~11月19日(土)22:00]
投稿期間が終了したら、『投票フェーズ』に移行します。
お気に入りの作品、苦戦した要素を選出しましょう。フィーリングで全然OKです。心向くままに楽しみましょう!
☆投票の手順
①投稿期間終了後、別ページにて、「正解を創りだすウミガメ・投票会場」(闇スープ)を設置いたします。
②作品を投稿した「シェフ」は3票、投稿していない「観戦者」は1票を、気に入った作品に投票できます。
※ロスタイム、投票対象外作品を投稿したシェフも、持ち票は3票とします。
それぞれの「タイトル・票数・作者・感想」を質問欄で述べてください。感想については、簡略なもので構いません。一文でも大丈夫です。
また、「最も組み込むのが難しかった(難しそうな)要素」も1つお答えください。こちらの投票数は「シェフ」と「観戦者」で共通です。
※投票は、1人に複数投票でも、バラバラに投票しても構いません。
※自分の作品に投票は出来ません。その分の票を棄権したとみなします。
※投票自体に良質正解マーカーはつけません。ご了承ください。
またこれらとは別にサブ投票として「匠賞」「エモンガ賞」「スッキリ賞」を設けさせていただきます。
これらの詳細は投票会場にてご説明いたします。
③皆様の投票により、以下の受賞者が決定します。
◆最難関要素賞(最も票を集めた要素)
→その質問に[正解]を進呈
◆最優秀作品賞(最も票数を集めた作品)
→その作品に[正解]を進呈
◆シェチュ王(最も票数を集めたシェフ=作品への票数の合計)
→全ての作品に[正解]を進呈
→見事『シェチュ王』になられた方には、次回の「正解を創りだすウミガメ」を出題していただきます!
※票が同数になった場合のルール
[最難関要素賞][最優秀作品賞]
同率で受賞です。
[シェチュ王]
同率の場合、最も多くの人から票をもらった人(=一人の方からの複数票を1票と数えたときに最も票数の多い人)が受賞です。(投票者の頭数です。)
それでも同率の場合、出題者も事前に決めた3票を投じて再集計します。
それでもどうしても同率の場合は、最終投稿が早い順に決定させていただきます。
◇◇ コインバッジについて ◇◇
シェチュ王……400c
最優秀作品賞…100c
最難関要素賞…10c
シェフ参加賞…15c
投票参加賞……10c
要素採用賞……10c
上記の通り賞に応じてコインを発行する予定ですので、皆様ぜひお気軽にご参加ください。
※「最優秀作品賞」および「最難関要素賞」については、1名分のコインコードしか用意がございません。
このため同率受賞の場合は、先に投稿された要素/作品の投稿者の方にコインコードを贈呈させていただきます。あらかじめご了承ください。
■■ タイムテーブル ■■
※状況に応じて変更の可能性もございます。
☆要素募集フェーズ
出題 ~ 質問数が50個に達するまで(もしくは出題当日の23:59までの早く達成した方)
☆投稿フェーズ
要素選定後 ~ 11月6日(日)23:59まで
☆投票フェーズ
投票会場設置後 ~ 11月19日(土)22:00まで
☆結果発表
11月20日(日)21:00
毎度恒例、長い説明にお付き合いいただき、ありがとうございました!
細かいルールについては、そのフェーズが始まった時にでもご確認ください。
これより、第46回正解を創りだすウミガメを開始いたします!
まずは要素投稿フェーズです!お忘れなく、要素投稿は1人4回までです!
それでは…………
スタートです!!!
いよいよ結果発表です!!シェチュ王はあのお方!!!
レモンの香りですか?
はいいいえ どちらでも(別名をメリッサやコウスイハッカともいう、その葉の香りがレモンを思わせるシソ科の多年草は何でしょう?)(36)の答え:福本豊 [編集済]
朝ごはんはトーストですか?
はいいいえ どちらでも(目玉メニューの「ハニトー」は運営会社の株式会社ニュートンの登録商標である、バリ島のリゾートをコンセプトとしたカラオケチェーン店はどこでしょう?)↑の答え:レモンバーム [編集済]
晴れた日に傘をさしますか?
はいいいえ どちらでも (一般に「雨の日に傘を取り上げ、晴れの日に傘を貸す」と言われるのはどのような職業でしょう?)↑の答え:(カラオケ)パセラ
はさむといたいですか?
はいいいえ どちらでも(関西の鉄道では指を挟むという意味でドアの注意書きに用いられていた表現で東日本出身である出題者が初見で反社会的想像をしてしまったものは何でしょう?)↑↑の答え:銀行
緊張感がないですか?
はいいいえ どちらでも(慣用句で、緊張していた状態がふと緩んでしまうことをある細長いものを使って何が切れるというでしょう?)↑の答え:指詰め注意 [編集済]
猫と一緒に寝ますか?
はいいいえ どちらでも(猫と信頼関係が築けている際に猫が飼い主に向けて眠るとされている体の部分はどこでしょう?)↑↑の答え:(緊張の)糸が切れる
丑三つ時はナチュラルハイですか?
はいいいえ どちらでも(丑の刻参りや絵馬の発祥の地とも言われている、京都市左京区にある神社は何でしょう?)↑の答え:おしり
元々はきのこですか?
はいいいえ どちらでも(元々はセミや蛾の幼虫に寄生するきのこを指す、第13回アメリカウルトラ横断クイズのボルティモアで最後の勝ち抜けを決めた答えは何でしょう?)↑の答え:貴船神社
竹よりも早く成長しますか?
はいいいえ どちらでも (生長は速いが大木にはならないとある樹木に準えて、進み方は速いが大成しない学問のことを楠学問に対して何というでしょう?)↑の答え:冬虫夏草
出血しますか?
はいいいえ どちらでも(イギリスのヴィクトリア女王の子孫である男性に発病したことから「Royal Disease(王家の病気)」とも呼ばれていた出血が止まりにくくなる病気のことを何というでしょう?)↑↑の答え:梅の木学問
彼女はトマトが好きですか?
はいいいえ どちらでも(声優をPileがつとめる、好きな食べ物はトマト、嫌いな食べ物はみかんである、メディアミックス作品『ラブライブ!』の登場人物は誰でしょう?)↑↑の答え:血友病 [編集済]
赤子が登場しますか?
はいいいえ どちらでも(父親から受けた脳改造によりテレパシーやテレキネシスといった超能力を手に入れた、漫画『サイボーグ009』に登場する赤子は誰でしょう?)↑の答え:西木野真姫 [編集済]
ご褒美をあげますか?
はいいいえ どちらでも(『戦国策』の斉策に記載されている、酒を褒美として蛇の絵を速く描く競争をしていて一番に描き終えた男が蛇に足を書き足したせいで酒を得られなかったという故事に由来する言葉は何でしょう?)↑の答え:イワン・ウイスキー(001) [編集済]
輝いていますか?
はいいいえ どちらでも(原題をズバリ『Splendor』(英語で輝き、絢爛さといった意味)という宝石をモチーフとしたマーク・アンドレによる拡大再生産形式のボードゲームは何でしょう?)↑の答え:蛇足
明日はきっといい天気ですか?
はいいいえ どちらでも(グリーンフラッシュもこの一種である、これを見た場合明日はきっといい天気であろう陽が沈むころに見られる現象は何でしょう?)↑の答え:宝石の煌き
ひとりぼっちは嫌ですか?
はいいいえ どちらでも(一人ぼっちの主に学生がそれを揶揄されることを嫌がりここで食事をとることもある、日本語では雪隠や厠ともいう家の設備は何でしょう?)↑↑の答え:夕焼け
とけてしまいそうですか?
はいいいえ どちらでも(サビの部分では「㍍⊃」という弾幕がはられる2007年12月7日にryoによってニコニコ動画に投稿された初音ミクの楽曲は何でしょう?)↑の答え:トイレ
もちもちしていますか?
はいいいえ どちらでも(そのもちもちとした食感はインターネット上でいくつも再現が試みられている、8つの丸を繋げた形が特徴の、ミスタードーナッツで2003年から発売されている看板メニューは何でしょう?)↑の答え:『メルト』
プロ入りは確定ですか?
はいいいえ どちらでも(プロ入り確定と噂されるも今年のドラフト会議では支配下指名を逃した、兄に日本プロ野球史上最年少の三冠王の宗隆がいるのは誰でしょう?)↑↑↑の答え:ポンデリング
甘いものが食べたくなりますか?
はいいいえ どちらでも(疲れた時に甘いものが食べたくなるのは筋肉や肝臓に貯蔵されたこれが尽きた際の脳からの命令のためである、別名を動物デンプンともいう多糖類の一種は何でしょう?)↑↑の答え:村上慶太
亀の甲より足の甲ですか?
はいいいえ どちらでも(英語の「反射」と「~学」という言葉を合わせた造語で呼ばれる、足の甲や足の裏などの部位を指で刺激することにより疲労の改善を図る目的で行われる代替療法の一種は何でしょう?)↑の答え:グリコーゲン
たけのこの里派ですか?
はいいいえ どちらでも(きのこの山、たけのこの里と同様のパッケージで1987年から88年にかけて明治から販売されていたチョコレート菓子の名称は何でしょう?)↑の答え:リフレクソロジー
地球外生命体が攻めてきますか?
はいいいえ どちらでも(7月2日に始まった地球外生命体の侵攻と地球人の反撃を描いた1996年に公開されたローランド・エメリッヒ監督の映画は何でしょう?)↑の答え:すぎのこ村
鬼ごっこしますか?
はいいいえ どちらでも(鬼ごっこの一種で、鬼に触れられると子がその場から凍ったように動けなくなってしまうもののことを一般的に何というでしょう?)↑↑の答え:インディペンデンス・デイ
優しさを定義しますか?
はいいいえ どちらでも(バファリンにおいてはこれが「やさしさ」であるといえるかもしれない、胃酸を中和し、有効成分のアスピリンの吸収を高める物質は何でしょう?)↑↑の答え:こおりおに
たこ焼きですか?
はいいいえ どちらでも(解説をつとめた1992年5月27日の阪神対大洋(当時)戦において双方の0が並んだスコアボードを見て「たこ焼きみたいやな」と発言した、通算盗塁数及びシーズン盗塁数のNPB記録保持者の元阪急の選手は誰でしょう?)↑の答え:合成ヒドロタルサイト(ダイバッファーHT)
今から要素の選出に移ります
これより11月6日(日)23:59まで投稿フェーズになります!
皆様の投稿をお待ちしておりますm(_ _)m
リナと出会ったのは高校二年生の春のことだった。
隣の席のリナを一目見て、私は恋に落ちてしまった。
いわゆる一目惚れというやつである。
好きだという気持ちを抑えきれず、私はリナに積極的に話しかけ、仲良くなることができた(20)。
登山という共通の趣味があることが分かった。
同じアーティストが好きだということが分かった。
朝ご飯はパン派であることが分かった。
そしてリナも私のことが好きであるということも薄々分かった。
そして六月の文化祭のあと、私はリナに告白した。
リナは微笑んでOKしてくれた。
それからの日々は今まで以上に幸せだった。
映画に行ったり、ライブに行ったり、登山に行ったり。
リナといる時が何よりも幸せだった。
他に何も要らなかった。
私たちはそのまま高校を卒業し、別々の大学に通うこととなった。
リナは昔からの夢である看護師に、私は…夢なんてたいしたものはなかったので自分の偏差値に見合った大学に進学した。
大学は違っても心は繋がっており、喧嘩などほとんどすることもなく、私たちは幸せな日々を過ごしていった。
リナは看護師になれた。
大きな病院で働ける!とリナはとても喜んでいた。
私も負けじと就活を頑張り、大企業に就職することができた。
そして念願の二人暮らしを始めた。
今まで以上に忙しくなった私たちはしかし、なかなか一緒の時間が取れなかった。
一緒に出かけることはおろか、寝る時間すらバラバラな日が多かった。
リナとのすれ違いが増えていった。
「洗濯機回してっていったよね!」
「今日の夜は早く帰ってこれるって言ってたじゃん!」
「ごめん、明日のことだけど、急に仕事がはいってライブ行けなくなっちゃった…」
私もリナも、日に日にストレスが溜まっていった。
そんな時、リナに子供が出来た。
さすがに驚いたけど、堕ろすのは嫌だというので決心して子供を産むことにした。
そのまま、私たちは結婚することになった。
いわゆるできちゃった婚である。
私はリナと産まれてくる子供を必ず幸せにすると心に誓った。
リナもきっと私と同じ気持ちだっただろう。
私は仕事がちょうど山場を迎えており、なかなか時間がとれない中、出産予定日を二週間早めて私たちの息子は産声を上げた。
私が仕事を放り出し、急いで駆けつけたときにはもうその子は眠っていた。
リナも疲れたのかぐっすり眠っていた。
私たちはその子をユウタと名付けた。
勇気を持ち、未来を見て、強く大きく育って欲しいという願いを込めて。
「ねぇ、ユウタが生まれたんだからもう少し家族のことも考えてよね」
「でも、今仕事が…」
「仕事も大事だけど、私とユウタの方がもっと大事でしょ。」
「…うん。。」
そうは言うものの、妻が思うほど私の仕事は楽ではなかった。
育休を取ってユウタを育てている妻と違い、私は育休など取れるはずも無く、なかなか子育ての時間を取れなかった。
そのことに妻は怒っていた。
ことあるたびに子育てをしない私に嫌みを言った。
何も無いときは全然優しいのだが、少しでも妻の機嫌を損ねるようなことをするとすぐに嫌な顔をされ、虫の居所が悪ければ怒鳴られてしまった(12)。
妻のことは大好きだった。
それは本当である。
が、もう少し気が立っていなければなぁと感じざるを得なかった。
こんな生活は辛い、と認めてしまえば楽だった(34)。
でも、大好きな妻との子供であるユウタがいるからこそ、私はこんなにしんどい生活から逃げなかった。
向き合うことが出来た。
ほとんど子育てを手伝えなかったとはいえ、私たちの息子であるユウタがひとたび笑えば、全ての疲れが吹き飛ばしてくれる気がした。
こんなにも辛い日々でも生きていける気がした。
それだけが生きがいだった。
そう思ったのが間違いだったのだろうか。
その日は風が強かった。
妻は一歳になるユウタを釣れて買い物をしていた。
その帰り、風に煽られたベビーカーと格闘しながら横断歩道を渡っていると、いつの間にか信号が赤になっていた(14)。
信号が変わったことに気付かなかった妻を、信号無視気味で交差点に突入してきた大型トラックが轢いた。
とっさにユウタだけは、とベビーカーを突き放した妻のおかげでユウタは奇跡的に無事だったが、妻は即死だった。
私は信じられなかった。
会社で妻が交通事故に遭ったという知らせを聞いても、その言葉が全く頭に入ってこなかった。
ぐちゃぐちゃになった妻の遺体を見ても、涙は一滴も出なかった。
原形をほとんどとどめていない妻の遺体は、全く現実味を帯びていなかった。
それでも、お葬式の時、初めて涙がこぼれ落ちた(24)。
これが夢ならば良かったのに、そう思わない時はなかった(32)。
しかし何度寝て何度目が覚めても、妻がいないという現実は変わらなかった。
私は三日三晩泣き続けた。
涙が止まらなかった。
私はこの時になってやっと会社をやめ、ユウタの子育てに専念した。
もっと昔にやめて他の仕事を探しておけば良かったなと後悔した。
が、リナがいなくなった今、もうどうにもできなかった。
リナにとても申し訳なく思った。
仕事しかしていなかったのもあり、不幸中の幸いでお金は山ほどあった。
私に残されたのは、ユウタだけである。
リナを幸せに出来なかった。
だから、ユウタだけは幸せにしてやろう。
そう思った。
が、子育ての経験がほとんどなかった私にとって、突然一歳の子を育てろと言われても無茶な相談で、最初は全然上手くいかなかった。
そのまま、インターネットや友達を頼りながらユウタを育てることに全身全霊を込めた。
オムツの替え方、ミルクのやり方、お風呂の入れ方、夜中に泣き始めたときの対処に方法、こんなにも子供を育てると言うことが大変だと知らなかった。
改めてリナに申し訳なく思った。
あるときは動物園に行った。
ユウタはパンダがお気に入りのようで、一時間ほどパンダの檻の前にいた。
あるときは遊園地に行った。
観覧車に乗ったときのユウタの笑顔が眩しかった。
でも、そこにリナがいてくれればもっと楽しいだろうな、その気持ちが心をひりひりと痛めていた。
ユウタには私しかいない、そのことが私の生きる希望でもあり、同時に少しだけ心の負担となっていた。
そんなある日、高校の同級生から久しぶりに登山をしないかと誘われた。
普段なら断っているところだが、ユウタもそれなりに成長したし、たまには自分の心の負担を軽くするか、とユウタを保育所に預け、登山に向かった。
向かう先は、この近くで一番高い山、大原山である。
山の中腹辺りからは雪が積もり、上級者向けの山であるが、私は昔から登山をしていたので、大丈夫だろうと山を軽く見てしまった。
それが誤算だった。
頂上までは無事にたどり着いたのだが、景色を堪能していざ下りようとしたとき、天気が突然怪しくなり吹雪となった。
友達曰く、救助は呼んだが、この吹雪だから来るのは明日になるそうで、ただここから動かなければ何とかなるだろう、とのこと。
しかし私は吹雪に耐えながら用を足している一瞬の間に、その友達とはぐれてしまった。
不部金雪山で一人、遭難してしまったのだ。
携帯もあと少しで充電が切れそうな上電波がつながらず、現在地や友達の位置すらも分からない(27)。
私は絶望した。
ただでさえここまで登って疲れていたのに、さらに遭難して疲れ果てていた。
もう一歩も動く気力が無かった(25)
でも、ユウタがいる。
このまま死んではならない。
明日まで…明日まで生きていれば救助隊が助けてくれて、ユウタに会うことができる…(4)
ユウタの顔を見れる…
そう思いながら私は必死に吹雪の中を耐えた。
喉が渇いた私は、もう手持ちの水が無くなったため下にある雪をダメだと知りながら食べた。
それは、綿菓子のように甘かった(7)。
私の感覚がそこまで麻痺しているということにすら気づけていなかった。
それほどまで私は疲れ果てていた
私は何とか意識を保とうとしたのだが、それももう限界だった(20)。
辺りは一面真っ白で…
どれくらいの時間が経ったのだろうか。
リナが笑っている。
その横でユウタが笑っている。
私はユウタを肩車しながら、動物園のパンダを見ている。
「あ! パンダさんがこっち見たよ!」
「そうだね、こっち見たね~」
リナが嬉しそうに微笑む。
「もう一時間近くいるよ、そろそろ帰らない?」
「え~、もうちょっと!」
少し成長したユウタがだだをこねる。
それはもう実現することなど出来ない、幸せな光景だった。
リナが座っている。
その上でユウタも座っている。
観覧車が高く上がるにつれ、ユウタは外の景色に
「うわ~高い!」
私はそれを見ながら微笑んでいる。
眼下に見える無数の建物、それらは全て色とりどりに光っている。
私はこんな幸せなのか、そう感じた。
リナとユウタとともに暮らす生活はこんなにも幸せなのか…
ハッとそこで目が覚めた。
「高原さん!大丈夫ですか!」
目を開けると、救助隊の人が私の名前を呼びかけていた。
「高原さん、話せますか?」
「…は、はい…」
「良かったです! とりあえずそのまま安静にして、もうすぐ病院に着きますからね!」
ここはヘリコプターの中だろうか。
…そうか。私は生き延びたのだ。
ユウタと再びこの世界で会えることができる。
一緒に暮らし続けることが出来る
その喜びと安心で、私の目からは涙がとめどなくこぼれ落ちた(24)。
「助けて下さり、ありがとうございます」
「…え? はい、無理しないで下さいね。今はとりあえず休んでいて下さい。」
…本当に助けてくれてありがとう。
「高原さん、病院に着いたので動きますよ、気をつけて下さいね!」
こんな人生でも、ユウタがいてくれたから輝いている。
リナがいてくれればと思わない日はない。
それでも私は、この世界でユウタと暮らすことが出来て、本当に幸せだと感じている。
こんな夫でごめんな、リナ。
ユウタは必ず幸せにするから。
だから、もうちょっとだけそっちの世界で待っててね。
(おしまい)
【簡易解説】
雪山で遭難し、死にかけているサトル。
いつの間にか意識が遠のき、息子や亡き妻と一緒に遊んでいる夢を見ていた。
…
気付くと救助ヘリの中。
さっきの光景は夢だった。
夢だったけど、もしあのまま死んでいたら息子は一人で…
そう思ってサトルはそのまま死んでいかなかったことを心から喜んだ。
[編集済]
*
【簡易解説】
予知夢能力者が幸せな夢を見たら、それが現実でも味わえるのでとても嬉しい。
【本文】
時は西暦20XX年、世界は核の炎に包まれた。
しかし、人類はしぶとかった。
「異能」に目覚め、環境に適応し、互いに助けながら生き延びていたのだ。
それは一見すると平和を取り戻したかのように見える。
しかし、かつてと違うのは「力」が支配する世界だということ。平和の裏に潜むは弱肉強食。(12)
強大な能力者が暴れ始めたら誰にも止めることはできないのだから。
----------
さて、予知能力者(プレコグ)の私は、夢の形で未来を知ることができる。予知夢ってやつだ。
だが、万能ってわけじゃない。自分ではコントロールできないんだ。断片が見えて、目が覚める。(20)
周りの奴らからは苛立ちを覚えられることも多いが、そんなもんだと認めてしまえば気楽なもの。(34)
役に立つんだか立たないんだか分からない夢を提供するだけの毎日だ。
そんなことよりも今は大事なものがある。
……予知夢を見る度に襲い掛かる倦怠感、飢餓感だ。
予知のために脳の酷使すると驚くほどカロリーを消耗する。
寝起きなのに既に疲労困憊。どれくらい疲れてるかっていうと、知能指数が2になるくらいかな。(25)
傍のスマホは充電完了しているのに、私は朝からもう充電が切れそうだ。(27)
なんなら、既にランプは危険域を示すレッドが点灯している。(14)
だから今日もいつものように起き抜けに糖分を摂取させられる。
キャンディー、黒砂糖、角砂糖、綿菓子、街から徴収された貴重なエネルギー源が投入口に放りこまれていく。(7)
私を飼い殺しにするための機械装置だ。
そう。あの日、暴れ回る能力者に吹き飛ばされた自分は、今、零れ落ちた脳みそだけの姿で水槽に浮かんでいる。(24)
あれが夢ならばどれほど良かったか。(32)
あの日以来、私には一切の自由がない。夢の中以外は。
その夢すら搾取されるだけの毎日だ。
ただそれでも私は今日も生きている。
幸せな夢を見ながら、今日も生きて目を覚ませたことに、喜びを感じながら。
----------
なぜそんな毎日でも絶望せずにいられるかって?
そりゃあ決まってる。
君らだって知っているだろ?
1年前からずっとだ。君ら含めてクソったれな人類が絶滅する夢を見ているからさ!
この幸せな夢に伴う、予知夢特有の目覚める感覚……この夢が絶対に実現すると確信できる目覚めだ。
だから目覚める度にスカッとするのさ! どうせなら、その日までは耐えてやろう、とね!
君らとは、明日はまだ会えるだろうが……さて、明後日はどうだろうね?(4)
【おわれ】
[編集済]
*
【長い解説】
『一緒に大きな綿菓子を作って食べたい』
『疲れて寝ちゃうくらい一緒に遊びたい』
『学校帰りにボウリングに行きたい』
彼女がノートに綴った「叶えたい夢リスト」はあまりに些細なもので、あまりに幸せな日常そのもので、⑤私は感情を抑えることができなかった(20)。⑥思わず涙がこぼれた(24)。
病床で虚空を見つめる彼女はまるで⑧あと少しで充電が切れそうなアンドロイドのよう(27)。
何が彼女をここまで追い詰めたのだろうか。大学で会う彼女はいつだって明るくてみんなの人気者で、悩みなんて何もないように見えた。
もしくはその姿がすでに、無理に無理を重ねたものだったのかもしれない。彼女の完璧に見える外面の③一枚下は、悩みや怒りなど負の感情に苛まれていたのかもしれない(12)。
その感情を⑩認めてしまえば、あるいは楽だったのかもしれない(34)。
責任感の強い彼女のことだ。悩みに悩んで、魔が差してしまったのだろう。
彼女が薬物の過剰摂取で意識を失ったのは、期末試験の最終日のことだった。
テストが終わった記念に、パーっとスイーツバイキングにでも行こうと約束していたときだった。
テストで⑦アホみたいに疲れたから甘いものいっぱい食べよ!(25)なんて言い合って。
駅までの帰り道の交差点で④赤信号に変わった(14)のにも関わらずふらふらと横断歩道に向かう彼女を引き留める。
「危ない!」
そう言って彼女の腕を引いたとき、彼女の意識はなかった。
その後、救急車を呼び、病院へ向かう。意識を失った彼女に救急隊員が何やら器具を取り付けて何かを測っている。
私も彼女の年齢やら体質やら色んなことを質問される。
その光景のすべてに現実味がなくて、⑨いっそ夢ならよかった(32)と何度思ったことだろう。
気付いたら彼女はベッドに寝ていて、私はお医者さんの説明を聞いていた。
曰く、彼女は覚せい剤の一種の過剰摂取で倒れた可能性が高いこと。
曰く、意識が戻っても薬物依存から抜け出すには相当な時間と努力が必要であること。
曰く、薬物依存から抜け出すには周りの支えが欠かせないこと。
親許を離れ、一人暮らししていた彼女を近くで支えられる存在は多くはない。
私が彼女を支えようと決意したのも当然のことだった。
意識が戻ったあとは、社会復帰に向けたプログラムを受けているらしい。
そのうちの1つに、「叶えたい夢リスト」を書くというものがあった。
少しでも前向きな将来のことを考えるきっかけにするためだろうか。
彼女が横になっているうちに、ちらりとノートを覗き見る。
今の彼女がやりたいことはなんだろう。いつかできたらいいな、と軽い気持ちで。
そして話は冒頭に戻る。
その後、私も「叶えたい夢リスト」を作って彼女に見せた。どこまで伝わっているかは分からないけど。一緒にどこそこへ行きたい、何が食べたい、とかそんなものだ。
彼女も私も、辛いときにはそれを見て何とか乗り越えてきた。
そして。
「お疲れ様でした。今日でプログラムは終わりにしましょう」
そう言われた私たちは、リストを1つずつ叶えていった。
②大きい綿菓子を作って食べたし(7)、無理をしない程度にボウリングにも行った。
遊び疲れて彼女の部屋で一休みしていたとき、ふいにリストを初めて見たときのことを思い出した。
あの時から考えるとなんて幸せな日々だろう。
リストの小さな幸せが現実になったことをかみしめながら、彼女が目を覚ましてくれたことに感謝する。
そして、①「また明日」を信じられる(4)ことに、私はどうしようもないくらいの喜びを感じるのだった。
《終わり》
【簡易解説】
友人が叶えたい夢があまりに幸せなものだったので、私は彼女が薬物依存から目を覚まして正気に戻ったことを喜んだ。
[編集済]
*
「フランツ。故郷へ帰る君に、ひとつだけ話しておくことがある」
「いいぜドク。おれはあんたの言うことなら、なんでも聞き入れると決めてるんだ…おれの腕をとって、起こしてくれないか」
冷たい堀の中、多くの兵士たちをぬってドクが別れのあいさつにやってきた。テントに入った彼はおれの体を支えながらこの4年間、お互いに辛い出来事ばかりだったと話し始めた。
「最初はみんな2週間で終わる戦争だと思い込んでた。
その時は君みたいな志願兵がたくさんいて、とりあえず現地まで辿り着いたら勲章をもらって帰ると。その後は一生英雄として暮らしていけると話していたな。それが半年経っても1年経っても終わらない(12)…堀の中にクリスマスツリーを立てたこともあった」
彼の言葉に頷いた。
どうやら皆、この国の歴史で最大の戦争に巻き込まれたらしい。それまでは勇敢な騎兵がパカパカと走って戦い、100人、200人死ねば大被害だった。疫病や飢餓の方が何倍も問題とされていたのに、これだけ多くの犠牲者が出たのは様々な兵器が使用されたからだ。
新兵器の鉄条網がお互いの陣地を守り合い、それを越えようと引っかかって怪我をしている敵の兵士たちに、1秒間に100発弾を発射する機関銃を浴びせて皆殺しにするのだ。
それを避けるため地面に塹壕と呼ばれる溝を何キロ、何十キロと掘って隠れ、その中でお互いにわずか5メートル進むのに2ヶ月かかり、3ヶ月かかって3メートル後退するなどをなんと4年間も続けていたのである。
「この戦争を国は制御できず(20)、総力戦に変わっている。
食糧や石油、弾薬に使う銅など全てを消耗して国は疲れきっているが、最も疲弊しているのは最前線の兵士たちだ。(25)フランツ、君はその中でも特別辛い思いをしただろう」
おれ自身の意思でやったことだが、と前置きをした。
「堀を飛び出して敵の鉄条網を切ったのは、4小隊120人分の命を守るためだった。滞りなく彼らが進軍するためだ。もちろん集中砲火にあったが、ドク、君が助けてくれたんじゃないか」
「そのことだフランツ、そのことを話しにきたんだ」
彼は慎重に言葉を選んでいるようだった。
「僕は、ドク、ドクターと言われているが、医療の知識があるたけで医者ではない。
どんなことをしても生かしてくれと君が言ったから、できる限りの救護をしてここまで回復できた。故郷に帰ってちゃんとした医療を受ければ、今つけている眼帯も外してものを見ることができる。これは本当の話だ。」
「ああ、理解してる。そのためにおれは戦線を離脱するんだ。明日には家族とも再会できる(4)」
「これから話すことは、僕が言っても言わなくても、いづれ知ることになるが…」
なにがいいたい?とおれは聞いた。彼の声色から、不吉な予兆がしていた。
「フランツ、君には両腕があると言った。心配するな、今は麻痺しているだけだ、と」
「………
………
………
……… ……… おれの腕がないってことか?」
「なんと言ったらいいのか」
しばらく絶句していたが、友人から本当のことを言ってほしいと声を絞った。
「もう腕はついていない。夢ならどんなにいいか。(32)
君が生きる希望を捨てることのないように、ずっと黙っていた」
「………」
おれが落ち着くのを待って、親友として今の気持ちを知りたいとドクは心の内をこぼした。(24)
「……眼帯をする前に、最後に見た景色を思い出している。
ついこの前まで豊かな森だった土地が、地平線の果てまで木がひたすら枯れ、細い塹壕戦だけがそこに伸びている。砲弾があちこちに落ちて穴だらけになっているところに雨が降るから、そこらじゅう沼ができた。浮かんでいるのは腐った死体だよ。ここは人間の作った地獄だ、ドク。
どんなことをしても生かしてくれと言ったのは、機関銃に撃たれた後に夢を見たからだ。置いてきた妻と、まだ3歳になったばかりの娘と会話をした。幸せな夢だった。夢の中で家族が、おれのことを待っていると言っていた。この地獄から抜け出して、故郷に帰って抱きしめることができたらどんなにいいかと心の底から思ったんだ。
君は自分を責めるだろうが、おれに決断のチャンスがあっても同じ結果にしたはずだ。もう抱きしめることはできないが、自分の腕を切って、故郷に帰って家族に会えるなら幸せだ。だから何も、感じなくていい。それに、わかってしまえば怖くないさ(34)」
あの時目覚めてよかったとおれは言い、ドクはそれに強く頷いた。
「フランツ、君にはまだ両足が残っている」
「そうだな」
「君の足で、君は故郷に帰るんだ」
お互いありがとうと別れの挨拶を交わし、ドクは冷たい堀へと去って行った。
その後、故郷でおれは家族と幸せに公園を歩いていた。
(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)
【簡易解答】
戦争の最中、鉄条網を突破するためにフランツは犠牲になった。敵の集中砲火によって重傷を負うが、幸せな家族との再会を夢の中で体験しどんな形でもいいから生きたいと願う。両腕は失ったものの友人の救護により一命を取り留めた彼は、戦線を離脱して故郷に帰ることが許されたため喜んでいた。
【参考】
『You Still Got Your Right Arm, Bro』
[編集済]
* [正解]
一人の少女がいた。とても心優しく、おとなしい少女だった。
友達が多かったり、恋愛に困らなかったりという感じでこそないが、真面目で平穏な生活を送っているように見えることだろう。
外の人々にはそう見えるかも知れないが、彼女の不幸とは一皮剥けば修羅の国(12)の様相であった。
簡単に片付けてしまっては申し訳ないが、彼女は毒親の元に生まれ育った。
小さな頃から、家族からの愛を十全には受けず、好きなことをさせてもらえなかった。手を出されることもしばしばあった。彼女は、毎日その親の機嫌を窺う日々を過ごし、危険が赤信号を示す(14)ときは静かにそれを受け入れるしかなかった。(20)
それが原因か否か、学校でも積極的に会話することはなく、門限の関係で満足に友達と遊ぶこともなかった。真面目で平穏、という皮の裏には、あらゆる刺激に自由から絡めとるネットが張り巡らされていたのである。
そんな「日常」の一つに過ぎない件の夜のことだった。彼女にとっての安息は、眠りに落ちる時間。操りを脱し、眠りの世界に行きすすむ心地の明るい時間。ここでなら、禁止された数々の世界に踏み込める。
それが異なるのは、ここから。
布団に導かれいつの間に眠りに落ちていた彼女が意識を返すと、途端に幾つかの違和感を知覚した。
目に映るのは、無機質な自分の部屋ではなく、画材やぬいぐるみ、写真や綺麗な洋服といった女の子らしい部屋。何の色もない布団ではなく、被さったのはピンク色の可愛らしい布団。慌てて起き上がるとバランスを崩した。いつもより体が大きい。
洋服がかかったハンガーラックの隣には、この女の子がおしゃれをするための姿見があった。ラックのラインナップを見るに、かなりのおしゃれさんなのだろう。
夢の中で一人の少女は、自分の知らない別の女の子の姿を有していたのだった。
—————————
少女はその女の子の目を見開いて映し身を窺う。少女よりは少し年上の、快活そうな女の子だった。好奇心と希望が溢れそうな瞳は、見開くとさらに大きく映った。じっと見ると、他人に観察されているようで恥ずかしい。ふっと目を逸らすと、机上に置かれたスマホが光っていた。
夢の中でのいつものように、スマホを手に取る。現実の彼女は当然、スマホなんて持っていない。リアリティのある画面からは、一度も使ったことのないメッセージアプリからの通知が見えた。
『ごめん遅れそう〜、結衣は何時に…』
どうやら待ち合わせの連絡らしかった。少女は不思議そうに首を傾げる。夢の中で自分の知らない世界を体感するというのは、彼女の常ではあるのだが、今日までの頃はあくまで、その主体は紛れない自分だった。無論、思った通りの夢をいつも見るわけではないが、こんな不思議な夢は初めてだった。
メッセージの履歴を見ると、今すぐにでも出発しなければ時間に間に合いそうにない。少女は慌てて身支度を済ませた。普段とは違う夢とはいえ、憧れの生活を満喫しようという気持ちに変化はなかった。
—————————
不可解な夢は続いた。
普段はスキップするはずの電車の乗り換え場面まで鮮明に、自分の足で体感する。それは、友達と遊びに行くときの高揚感までも体感できているようで、少女はとても嬉しかった。
遅れてきた友達は怪訝そうな顔をする。曰く「結衣がノーメイクなんて珍しい」というのである。少女からすれば、夢の中で、それも元から整った顔のこの女の子に、自分がやったことのない化粧をするという発想はなかったのだが、これは意外だった。少女は結局、友達からメイクセットを借り、手際よく化粧を済ませた。
ここからは、夢の思うままだったが。
SNSで人気のカラフルな綿菓子の写真を撮ったり(7)、話題の映画を見たり、カフェで特に意味もない話で盛り上がったり。どれも金銭面、家柄の面と共に現実で体験しようのない、しかも少し年上の女の子の遊びで、彼女はいつもの夢以上に無邪気に楽しんだ。辛く閉塞的な記憶を置き去りに、目の前の幸せを享受した。
結衣になった少女とその一行は、そうしてカラオケに入った。友達と不用意に雑談できないその環境で、少女は思索を巡らし始めた。
「仮想ステージ」では、友達がヒットソングを熱唱している。他のみんなも合いの手に回るが、流行知らずの少女は手を叩くだけ。
夢ならば、どれほどよかった(32)
これは、少女自身のセリフでは決してない。むしろこの夢が夢でなかったら、現実ならどんなにいいか、と考えてしまいそうになる。
しかし。
採点の画面の暗がりに、結衣という女の子の顔が映る。少女のいつもの、大人しく真面目そうな容貌とは方向の違う、メイクの似合う活発げな顔。
目の前には、メロンソーダの入ったグラス。緩慢な動作でそれを手に取り、少しづつグラスを傾けた。
至極真っ当な、しかし夢には似つかわしくない現実味を帯びて、メロンソーダが女の子の足元に零れた(24)。
友達の驚きの声をよそに、少女はメロンソーダの幻影を見つめた。
これが単なる夢だと認めてしまえば楽(34)であろうに、彼女はどこまでも真面目だった。これほどにリアルな夢が、あっていいのだろうか。これは、夢に化けられた現実とは言えないか。
これが、自分が奪った輝きだとしたら。図書館でこんな小説を読んだことがある。不幸に塗れた女性が、別の女の子と体が入れ替わり、その現実を奪っていく。そんなわけがないのに、やけに辻褄が合う推論に怯えた。
自分が結衣の時間を奪い、代わりに結衣が自分の不幸をまさに今、浴びているとすれば。今頃「ほんとうの結衣」が、あの閉塞感を自分の代わりに味わっているとすれば。それは心優しい少女には耐え難い「現実」だった。
少女は結衣のスマホを手に取る。そして震える手で、自分の家の番号を入力しようとした。「自分」の今を確認するという、夢には必要のない作業だった。
しかし、コール音が止まないまま、スマホの右上が赤くなる(27)。夢でしかスマホをいじらない少女が初めて見た、充電切れの警告。
少女はスマホをバッグにしまい、この想像を意識の外に追いやることにした。他人と姿を交換するなんて、結局は小説の中の出来事に過ぎない。こんなに楽しい「夢」なのだから、雑念なしに楽しまなければ。理性的にそう考えることで、少しでも精神を安寧に保った。
もし夢が覚めなければ、明日にでも自分に会いに行ける(4)。そんなやけに「現実的」な方策を思い浮かべながらも、いつの間にか少女はカラオケの中で眠りについていった。きっと一日中遊び尽くしたから、呆れるくらいに疲れてしまった(25)のだろう…。
—————————
朝日に誘われ目を覚ますと、少女は殺風景な部屋の中にいた。白く塗られた布団を被り、見慣れた部屋に寝転がっていた。
起き上がり洗面台に向かう。視線は高くなく、指も長くない。映し身は少女そのものだった。側に置かれたデジタル時計が指し示す日時は、「結衣として遊んだ日付と同じ日の朝」。
少女は鏡の前で、心底安堵した。やはり全て、夢であった。いつもなら悲しい気持ちになる朝なのに、どこか晴れやかな顔をしていた。自分の不幸が変わったというわけではない。結衣に濡れ衣を着せるかのような、そんな罪の幻影から解放されたことへの安堵であった。
『見ていた夢があまりに幸せなものだったので、私は目が覚めた事を心から喜んだ。なぜなら、自分の不幸を背負うのは私だけで十分だから。』
少女は洗面所を出て、ゆっくりと「現実」に帰っていった。
【要約】
夢の中で他人と入れ替わった少女。過ごす一日があまりに幸せだったので、もしこれが現実ならば自分は、その幸せだった他人に自分の不幸な境遇を押し付け、勝手に他人として楽しんでいるということになるから、これは残忍なことであると考えた。目が覚めて、単なるリアルな夢だったと気づいた心優しい少女は、自分は他人にひどいことをしていたわけではなかったのだと心から安堵した。
—————————
一人っきりで静かに登校する少女。重い足取りに、子供の輝きはない。
そのすぐ近く、道路の反対の通行路を駆ける女の子は、寝坊して待ち合わせに遅れそうで焦っていた。きっと友達には、「不幸な女の子になって過ごす悪夢にうなされていた」なんて笑い話をするつもりなのだろう。
と思ったが矢先、向こうに見える「自分」に気づき、驚いて足を止めた。
彼女の薄ピンクのスニーカーには、何かが零れたようなシミがついていた。
…そのシミの正体は何か?
先ほどの話は、あくまでも夢の話であるはずだ。
(終わり)
[編集済]
* [正解]
(これは、遥か紀元前の物語である。)
私の父、イサーク=ポポネ(Isaac=Pophone)は偉大な族長であった。
彼の成した偉業のひとつに、粘土の発明がある。
露出した地層から粘性の土だけを選び、水ととき合わせたのち乾燥させることで変幻自在の石を生み出すことができる。家の外壁や家具食器など様々なものを作ることができたが、そのうち最も画期的だったのは『粘土板』だった。
この村に文字というものが生まれたのが一体いつだったか。
父は地面や草木に彫ってあったいつくつかの楔形の符号を粘土板に模写し、またこれまで口伝しかしてこなかった先人先祖の知恵を記録した。そしてひとつのテントの中に集めて誰もが貸し借りできるようにしたのだ。
一族の族長として、父はこの粘土板が、文字を通して人々の生活を豊かにすると信じていた。勿論誰も疑う余地のないことであった。しかし、その異変に気が付いたのは、父の死後しばらくのことだった。
事の発端は、村の1人の男が、大鷲の姿を見なくなったと言ったことだ。
大鷲といえば、狩りにおいて獲物の場所を教えてくれる、我々の古き友人である。
その頃には人々は粘土板を持ち歩き、下を向いてばかりいたので全くそのことに気が付きもしなかった。慌てて空を見渡して探すものの、その姿はどこにも見当たらない。そういえば、空がなんと不吉な色をしていることか。
新たな族長となっていた私は、この事態を重く受け止めた。
すぐに使いに命じて調査をさせた。すると最近文字を覚えた者、粘土板を利用するようになった者の言葉から、文字の害たる、なんとも恐ろしい性質を知ることになる。文字を覚える以前と比べて、多くの変化があったと彼らは口々に言った。
まず私と同じように、空が燻んだ青色に見えるという者が圧倒的だった。それに下品な緑に包まれた山々、おかしい色を見せ続ける海。何も知らせず、世界は元々そうだったと信じ込ませるかのように景色が訴えかけている。生き物はいなくなったというよりは単純に、見えなくなったと。文字が人間の眼を食い荒らすとでも言いたげだった。そんな恐ろしいことがあって良いものか。(32)
それから文字を覚える以前と比べて、漁師は腕が鈍り、戦士は臆病になり、狩人は弓矢で獲物を射損じるようになった。(20)それまで文字を介さずに入ってきた感情がより具体的になったことで、恐怖やためらいをするようになった。
最後に、物覚えが悪くなった。もはや粘土板に書き留めておかなければ何も覚えておくことができない。着物を着て人間の皮が弱くなったように、鍬や鋤に頼って爪が弱くなったように、文字を書くことで頭が弱くなってしまったのだと言った。
今人々は粘土板を読むのに夢中で、粗末な家に籠って出ようともしない。皆、文字で書かれた災害の歴史は知っていても、誰ひとり今日の天気さえ見えずにいる。私は文字の害が一体なぜ起こるのか、全ての根源である『あれ』を調べることにした。
父の作ったテントの中は今や粘土板が埋め尽くしている。文字は膨大で、鼠が無数の子供を産むように、各々の人間がここまで多くしてきたのだと恐怖した。私はそのうちひとつを取り出すと、それを眺めた。すでに陽が傾き、あまりに顔を近づけて読むので鼻についた土をぐしぐしと拭った。
ひとつの文字をじっと見つめた結果、ある時、今まで一定の意味と音とを持っていたはずの文字が、忽然と分解して単なる線に変わった。突然何かが消えてしまったようだ。例えば家を見ているうちに、それがただの木材と石の集合体に化けてしまって、一体どうしてそれが人間の住むところであるか理解できなくなったかのように。こんなことは以前、どこかで経験したことがあるかもしれない。
そこで私は考えた。一体この文字に意味と音とのまとまりを持たせているもの、それこそが我々の眼を奪った『文字の精霊』に違いないと。人間は精霊にとって、文字を増やすための奴隷だったのだ。あんなに人々の生活を豊かにした粘土板が、一皮剥けば呪いの道具であったとは。(12)私は、この文字というのをどうするべきか悩んだ。
堆く積み上がった粘土板の一角を読み終えた時、私は随分と疲労感に襲われた。(25)
そして文字を読むというのはどうして、こう、眠気を誘うものだろう。まるでこと切れそうになりつつ(27)、これも文字の呪いかとこぼしていたが、そのうち私は粘土板に埋もれて意識を失ってしまった。(24)
夢の中では私は、文字を知る前、はるか昔に忘れていた自然の風景を見た。
色彩に溢れていた元々の世界には、空は風光ありのままに存在している。海は燃え、草木の芽吹く山々は笑ってさえいる。大鷲や昆虫も華やかで美しい。そこでは全ての感情は文字を介さずに身体の中へと浸透していった。そういえば、私は夢で粘土板を読んだことなど一度もない。きっと文字の精霊も、人間の夢の中までは侵入しないのだ。
その景色は、今の私にとって、あまりにも幸せに映った。
これを、他の人にも見せてあげることはできるのだろうか。
明くる朝目覚めた私は体験した全てを一族に話し、族長として村中全ての粘土板を棺に入れて埋めるよう命じた。精霊が再び呼び起こされることのないようにするためだ。文字を手放すことで村は今より衰退するかもしれないが、これから生まれてくる子供たちの眼が守られるならば、文字に侵され続ける未来より良いと思った。(34)
私は外へ出て空を見上げた。
眼に映るのは、相変わらず謎めいた青色である。
文字で濁った私の眼では、かつて見ていた景色を取り戻すことはできないのかもしれない。夢で思い返す自然は美しいがすぐに忘れてしまうし、実際のところ真実ではない。文字や言葉を尽くせば表現できるのかもしれないが、そこから色を思い描くのは難しい。
もうどんなに焦がれても、どんなに望んでも、
私の空は、青く広がっているだけだった。
(おしまい)(この物語は全てフィクションです。)
【簡易解答】
文字に頼りすぎた一族は眼を患い、これまでの生活が困難になってしまった。族長の私はそれが『文字の精霊』の仕業であると突き止める。一族の発展を犠牲にしてでも文字を捨てるべきかどうか迷うが、夢で出会った過去の自然から以前の方が幸せだったと気が付いたことで、粘土板を捨て未来の子供の眼を守る決心がついたと喜んだ。
【参考】
『文字禍』(中島敦)
[編集済]
* [正解]
-------------------
足が止まった。
思い出す普通の日々。
本能は「逃げろ」と赤信号を出している。(14)
すぐそこまで、それは来ていた。
-------------------
…
……あぁ、あれが夢ならどれほど…(32)
愛着のある天井のシミが真上に見える。
少しぼんやりしたこの感じ。
ここは多分…夢、だろう。
出来れば現実であってほしいが。
スマホを見る。今は14時半で、今日は8月6日…あの日か。
また思い出した嫌な記憶を必死に消して、外に行く。
カレンダーによれば、今日はみんなで遊ぶ約束をしていたようだ。
結局集まったのは親友2人、僕と健斗と茜さんだけだったが。
「今日めっちゃ暑っつ…俺ん家でゲームでもしない?」と健斗が言う。
やっぱり、記憶通りだ。
この夢はあの日を追体験しているんだ。
今日は、全身全霊で楽しもう。
あの日、やらずに後悔したことを…せめてここで。
健斗の家に着いた。
家では3人で、いろんなゲームで遊んだ。
遊んでいくうちに沈んだ気分が高揚してきた。
健斗がめちゃくちゃ弱かった。
お前自分からゲームしようって提案してたのになんでそんな弱いんだ。
逆に茜さんがめっちゃ上手かった。
「私あんまりゲーム得意じゃないなー」とか言ってたはずなのに。
ゲームを楽しむ茜さんを、少し眺めていた。
健斗は茜さんに延々とボコボコにされてた。
嫌なことを忘れられるくらい楽しかった。
こんな日々がずっと続けばなあ…と、少し思った。
空の赤色が濃くなっていく。
そういえば今日は縁日やってるらしいよ、と誰かが言った。
暇人3人衆は浴衣を着て向かう。
縁日は人でいっぱいだった。
みんなこの後何が起こるかも知らずに、とても楽しんでいる。
僕もつられて楽しくなっていた。
健斗がシューティングゲームめっちゃ下手だったので、もしやと思い射的をやらせてみた。
それはそれは酷かった。1発お店の人に当ててた。コントロール下手すぎる。(20)
みんなで綿菓子を食べながら歩く。(7)
そろそろタイムリミットが迫っている。
悔いなく、終われるように。
「なあ健斗、いつも本当にありがとう。感謝してる」
「お、なんだ急に改まって」
「だからさ、一生に一度のお願いなんだけど」
「うん」
「お前一人で家に帰ってくれない?」
「えぇ!?理不尽な…」
願わくば、健斗が元気でありますように。
空を見上げると、小さい粒が見える。
あれが隕石だろう。日常を壊した、あの忌々しい隕石。
もう時間がない、と焦燥感に駆られる。
…何回も、脳内で予行練習もした。
あとは幾ばくかの勇気、だけ、だ。
伝えよう。
「茜さん」
「…ん?」
「…あなたの笑顔は素敵です。 …ずっと、 好きでした。」
あの日、伝えられなかったこと。
茜さんは一瞬驚いた顔をした後、笑顔に戻る。
「ありがと」
そう口にする茜さんの後ろに、隕石がすぐそこまで来ている。
「あーっと…」
彼女は何かを言いかけた。
隕石が落ちた。
爆風が吹く。体が瓦礫と共に飛ばされる。
手は、ずっと茜さんの手を握っている。
意識が遠のく。視界が暗くなる。
「また明日ね」と聞こえた気がした。
-----------------------------------------
目が覚める。
やっぱり夢だった。 ただ、余りにも幸せだった。
昨日まで平和だったこの町は、隕石が落ち、荒れ果て、瓦礫の山がたくさんできている。
ただ、どうやら僕は運良く生き残ったらしい。
生きていれば、健斗や茜さんに会えるかもしれない。
それだけは、本当に嬉しいことだ。
あたりを見回しても、誰もいない。
スマホは電池残量が残り僅かの上、ほとんど操作できない。(27)
助けが来るかどうかも分からない。
絶望的な状況だが、認めてしまえば開き直って楽観的になれるものだ。(34)
2人は無事だろうか。
他の人も、瓦礫の下で生きているかもしれない。
シャベルを担いで、僕はまた歩き始めた。
【簡易解説】 隕石が落ちて意識を失った「僕」は、隕石が落ちる当日を追体験する夢を見た。その後、無事に目が覚め、自分が生きていたことを喜んだ。
一心不乱に瓦礫をかき分ける。
身体も限界を迎えてくる。
探しても探しても見つからない。
僕は次第に孤独感に苛まれていった。
寂しい、と本音がこぼれた。(24)
「大丈夫」と声がした。
咄嗟に振り返る。
「また明日ねって、言ったでしょ?」(4)
<終わり>
[編集済]
*
全くイライラするな・・・
イライラのあまり何も考えずに外に出てきたせいで、スマホの充電もロクにしてないことに今更気付いた。残り3%とか、最早死に体じゃん(27)。
何か財布が落ちてる。中身を見たら10万円ほど入ってる。ラッキー。これでポータブル充電器を買おう。
とりあえずこれで我がスマホは力尽きる前に助かった。ついでにいくらか散在して美味しそうなのをいくらか買った。そういえばこれって犯罪なんだよな。犯罪行為なんか初めてやったけど、でも案外どうってことないな。なんて綿菓子をかじりながら考えていたり(7)。
そんなこと考えてたら目の前の信号が赤になった(14)。まあいいや。車が通るのにも関わらずに歩いて横断歩道を渡り切った。後ろから何か大きな音がしたけど、なんだろうか。
ブラブラ歩いたらおっさんと肩がぶつかって持ってた缶コーヒーを落としてしまった(24)。コーヒーが台無しになったのでおっさんを押し倒した。
さっきのことを見ていたらしいおばさんが詰め寄って来たのでぶん殴っておいた。財布を落としたと主張してくる人もいたので殴っておいた。
まったく何もかもどうしようもない。今までやたら体面とか繕ってたけど、さっさと認めてしまえばよかったな。そうなれば色々と苦労せずに済んだのに。自分は自分のためだけに(34)・・・
ってまた何かうるさいな。そいつを黙らせるために一発ぶん殴――
いった!!!右手いった!!!ってなに?え?俺はさっきまで町中に・・・え?自宅?さっきのうるさいのって目覚まし時計?時計殴ったの?
とりあえず時計のスイッチオフにして・・・一旦状況を整理しよう。
俺は自宅の寝室で布団にくるまっている。着ているのは寝巻。現在午前7時半。今日は平日だけど有給使って休み。目覚ましが鳴ったのは、いつもの習慣でついスイッチを入れてたらしい。
そして徐々に思い出していた昨日のこと。
些細なミスでつまずき、ミスを連発。部長にはしこたま怒られてしまい、同僚や課長からは慰められ。明日は有給消化のために休みにしてたこともあり居酒屋で煽るように飲んで、それでもむしゃくしゃしてたから珍しくはしごして・・・
そこからはあまり覚えていない。でもちゃんと帰宅出来て着替えているし、ほとんど本能で動いてたのか。
それにしても不気味な夢を見た。
ホラーとかでないが、いや、妙にはっきり覚えている上にやけに現実味があるという点ではある意味ではホラーかもしれない。
あの夢の俺は私利私欲のために平気で犯罪行為を繰り返していた。むしゃくしゃしていたという点を考慮しても恐ろしくて仕方ない。俺は色々と平凡でこれといって自慢できる点もないけど、それでも他人や社会に大いに迷惑をかけたり危害を加えたりするような行為だけは避け続ける人生を送ってきたし、そういうことをしてはならないと思って生きてきた。そんな俺がいくら夢とはいえ、あんな・・・。履歴書の長所を書く欄に「真面目」としか書けなかった俺が、一皮剥けばあんな一面を持っているというのか(12)?自分の感情や欲求を一切コントロールできない(20)一面を?
やたら汗かいてる・・・なんかがっつり寝たはずなのにアホみたいに疲れた(25)・・・。
いやあそれにしても、自分がああやって犯罪するなんて夢にも思わなかったなあ。夢だったけど。でもこういう夢を見たのって、何か意味があるかもしれないな。今日休みでその次土日だし、いい機会だからリラックスなり自分を見つめ直すなりしよう。
しかしながら、本当に夢で良かった。
【以上簡易でない解説】
【簡易解説】
色々と鬱憤が溜まっている状態で寝たところ、夢の中で私利私欲のために罪の限りを尽くした私。
目が覚めた私は、夢の中で自分が平気で罪を犯していたことに恐れおののき、夢だったことに心から安堵したのだった。
*
初めましての方は初めまして。そうでない方はごきげんよう。毎度、俚諺屋と申します。本日は…おや、申し訳ございません。こちらは店頭に出せる俚諺ではないのです、これから裏に仕舞うところでございまして。毒薬変じてなんとやら…なんて言いますが、それも知識あってのもの。こちらは店頭で売るには少々危険が過ぎるのでございます。それでも聞きたいと仰るのでしたら…そうですね、お話しはいたしましょう。ただし、お売りすることはできないことはお忘れなく。
それでは、今宵はこちらの俚諺をご紹介いたしましょう。「誇張の夢」の始まり始まり…
――――――――――――――――――
朝5時に起きて6時に家を出て会社へ向かう、一日中上司に怒鳴られて7時に帰宅。アホみたいに疲れてベッドに倒れこむ鬱蒼とした日常。⑦ 学生時代のように好きなことはほとんどできず、やらなければならないことを取るためにやりたいことを捨ててきた。
「なあシュウ、今度そこの河川敷で祭りやるらしいし一緒に回らないか?」
そんな中そう俺を誘ってきたのは同僚のハジメ、聞くとすでに共通の友人3人も誘っているらしい。もとより祭り好きなのもあって俺は二つ返事で了承した。
そうして訪れた祭りの日、俺はハジメ、セッチャン、ヒトシ、アツムの4人と共に入口近くで買った綿菓子を片手に的屋をめぐっていた。② 雑踏の中、貴重な休日を使った分精一杯楽しもうと皆騒いでいた-はずだった。ほんの数秒前まで目の前にいたはずの4人がどこにもいない。はぐれたと気づいた時にはもう遅く、携帯を開くとあと少しで充電が切れそうになっていた。急いで電話をかけるも、⑧
「もしもし?シュウか?今どk―」
充電が切れ通話が途絶えた。群衆に流され呆然としていると
「ちょっと、そこのお兄さん。」
と声をかけられた。ハッとすると、目の前に背の低い腰の曲がった老婆のような人物がパンダの面をつけてたたずんでいた。
「ちょっと、そこのお兄さん。」
もう一度、声をかけられた。
「えっと、はい。何か御用でしょうか?」
「あんた、人探してる。私、知ってるから連れてく。」
そう言われ、腕を引っ張られた。見た目からは想像できない力で連れていかれた先は『逍遥遊』という字の書かれた的屋の裏だった。
「あんた、疲れてる。まずこれ飲んで一休み。」
そう老婆から渡されたお茶を口にすると、今までの焦燥が嘘のように落ち着き気持ちが楽になった。
「私、薬売ってる。あんた、これ必要。」
そう言って逍遥遊と書かれた薬包紙を見せてきた。
「人が薬選ぶ、違うよ。薬が人を選ぶ。あんたが選ばれた。」
祭りの空気に財布の紐が緩んでいたからか、はたまたまるで物語の中に出てくるような選ばれたという言葉に惑わされたのか。
「…いくらですか。」
怪しいというのは分かっていても…いや、分かっていたからこそかもしれないが、口からそんな言葉が漏れ出ていた。それを聞いた瞬間、老婆はニヤリと笑った。仮面で素顔は見えなかったが穴の隙間から覗く瞳が、空気が、そう感じさせた。
「あんた、初めては5000円。サービスだよ。」
財布から5000円札を取り出し手渡すと、持っていた薬包紙を3つほど渡してきた。
「疲れたとき、嫌なこと忘れたいとき、夢見たいとき、お湯と飲む。」
その後詳しく話を聞くと、どうやらこれはショウヨウユウといって中国の山奥に数えるほどしか生息していない幻の蝶と呼ばれる蝶の鱗粉らしい。先ほど飲んだお茶にもごくわずかに入っていたとのことで、急に落ち着いたり気が楽になったりしたのはそのせいだったようだ。老婆に礼を言ってその場を去ると、その日はそのまま自宅まで帰った。
それから、俺は毎日の生活に色がついたように感じた。あの日帰ってすぐ逍遥遊を飲んだところ全身の力が抜けてすぐ眠りに落ちた。そして、夢の中では大富豪となり豪邸で遊び暮らしていた。そこで食べる物や遊びはまるで脳に直接幸福物質を注入しているかのような多幸感を与えてくれた。そして朝は多幸感の余韻が体を包み込んで目覚める。その日から俺は仕事がいつも以上に捗るようになった。上司に怒鳴られることが小鳥のさえずりのように聞こえ、取引先からの苦言も秋虫の鳴き声のように聞こえるようになった。友人と飲む時間がとれなくなっても気にならず、むしろ面倒な人間関係がなくなってスッキリしたとさえ考えるようになった。今までは信号待ちでさえイライラしていたのが、渡ろうとした瞬間に赤信号に変わっても一休みする時間がとれたとポジティブに考えられるようになった。④自分に向けられる奇異な視線も己の承認欲求を満たす一助となるように思えるようになった。…つまるところ、身の回りのあらゆる出来事が、ほんの些細な出来事から嫌な出来事まで、すべてが俺に幸福感を与えてくれるようになった。不快・嫌悪・鬱々といった今まで抱いていた負の感情は、微塵も感じなくなった。昼も夜も、常に多幸感が脳内をめぐり続けていた。
そうしてあの薬を飲んでから数日たったある日、取引先へ行く途中で“それ”は唐突に訪れた。目の前が真っ赤になり、強い不快感や嫌悪感が脳内を占めて異常なストレスを感じ始めた。立っているのもままならなくなり、少し木陰で休憩してすぐに家へ戻った。会社や取引先への連絡は電話を掛けて二言三言言葉を交わした段階で強烈な不快感が押し寄せてきたのでその場で切って逃げるように家に帰った。家に帰ってすぐ電話が鳴り始めたから手元にあったカッターで電話線を切った。
「逍遥遊…」
すぐさま不調の原因に思い至りとっさに戸棚にしまってあった薬包紙の中身を水で飲み下す。その瞬間、急な眠気に襲われ俺は床に倒れこんだ。
今度の夢ではカリスマタレントとしてテレビや雑誌といったメディアで引っ張りだこにおkなっていた。やはり以前のように何をしても強烈な多幸感が訪れ脳を揺さぶってくれる。甘い蜜の中で眠りに落ちるようなその感覚と共に、この幸福で溢れた世界を満喫していた。
翌日、会社へ向かうと真っ先に上司に呼び出されその日は半日ずっと上司の説教を聞くことになったが、その分働かずに済んだため良い一日だった。ハジメ達が祭りの日がどうのと言ってきたが、全く気にならなかった。今俺は、この素晴らしい一日を謳歌するので忙しいのだ。今まで何も感じなかった日々が、こんなにも美しい世界だったのだと気づくことができたのだから。
それからはまた、幸福な日々がしばらく続いた。罵倒も陰口も暴力も、極彩色の日々を染める彩りの一つとしか思わなくなった。そして、また“それ”がやってきた。強烈な不快感。常に物陰から奇異の視線を向けられ監視されているような感覚、風に草葉が重なるかすかな音ですらも自分に向けられた罵詈雑言や陰口のように聞こえる。もう、気づいている。逍遥遊は危険な薬だ。強い多幸感で脳を痺れさせ、効果が切れるとその分の揺り戻しで不快感や嫌悪感から強いストレスを与え、強烈な依存性を持つ。これは自分の意志で耐えねばならないものだ。もう二度とあれを飲んではいけない。そう思いその日は逍遥遊を飲まずに出社した。めまい、動悸、吐き気。不調のフルコースで曇った思考の中に上司の罵倒が響いてくる。呼び出され、説教を聞かされる。ただでさえ何もなくとも常に妙な視線や罵倒・陰口を感じている中で聞かされる説教は拷問と呼ぶのさえ生ぬるく感じるものだった。そして、俺は説教の途中で倒れた。意識は失ったはずだが、それでもなお休まることは許されず夢の中でも延々と精神を蝕まれ続けていた。抗うのは無駄だと、徹底的に思い知らされた。あの薬を受け入れて認めてしまえば楽になれる。⑩ そう、否応なしに考えさせられる程に俺の逍遥遊に対する欲求はコントロールが出来なくなっていた。⑤
そして、とうとう最後の一袋を飲んでしまった。そこからはもう転落していくだけだった。多幸感に溺れる日々が終わりそうになると翌日あの老婆に会える気がして禁断症状を抑えてあの河川敷へ向かった。①
「婆さん、薬を。」
そういうと老婆は
「2回目、1万。」
俺はとっさに財布から1万円札を2枚抜き出し手渡した。すると婆さんはまた3枚の薬包紙を俺に渡して去っていった。
そして俺の日常はまた快楽と苦痛の荒波に揉まれ、薬が終わる頃になると老婆の元へ行き薬を買う日々の繰り返しになった。時には取引の時に手が滑って薬包紙を落としてしまい、地面に粉末がこぼれたこともあったが、気が付くと這いつくばって地面に落ちた薬を土ごと舐めていた。⑥ 薬の値段は最初は5千だったのが、その後2万、5万、10万と回を重ねるごとに増えていき、気が付くと貯金は底をつき前回と同額でももう買うことができないほどになっていた。
「金は無いが、必ず来週までには工面するから売ってくれ。」
そう、俺は恥も外聞も無く老婆に縋り付いて頼みこんだ。すると、
「金無い奴、用無い。帰れ。」
と言って、それでもと頼むと聞き取れない言語で捲し立てながら襲ってきて、その様はまるで修羅のようだった。③
揺り戻しによる苦痛の中、俺は金を工面するべく消費者金融の入口に立っていた。もうすぐ給料日だ。給料が入ればすぐに返せる。とにかく今の俺には逍遥遊が必要なんだ。そう思い入ろうとしたところを、誰かに捕まれた。
「シュウ!」
その腕の主が誰なのか、わからなかった。そして、必死に考えに考えて出た言葉が
「誰?」
だった。もう、俺の思考能力はほとんど無くなっていた。
「俺だよ!ハジメだ!セッチャンやヒトシ、アツムも一緒だ。」
その言葉と共に、俺は全身を羽交い絞めにされてどこかへ連れていかれた。
俺が連れてこられたのは、病院だった。
「こいつ、絶対危ない薬か何かに手を出しちまったんです。」
そういって受付をする男を眺めながら、俺は待合室のやけに不快な質感の椅子に横たわっていた。ぼぅっとする頭でずっと考えて、ようやくその男が最近話すこともなくなった同僚のハジメであることに気づいた。
その後は採尿を行い簡易検査では何も検出されなかった為1週間以内には結果が出ると言われて帰されたが、俺の体が保つかどうかのほうが怪しかった。その日はハジメが面倒を見てくれ、その後友人たちが代わる代わる泊まり込みで看病してくれたが、その行動さえも逍遥遊の副作用の前では邪魔に感じ俺は何度も罵詈雑言を投げかけ喧嘩にもなった。
丁度4日後、彼らの看病も一周した日に病院から連絡が来て俺とハジメは病院へ向かった。その頃には以前と比べると症状も軽くなってはいたものの、未だひどい衰弱状態であることには変わりなかった。待合室で待ち、名前を呼ばれて個室へ通され、医師から検査結果を聞くことになった。麻薬か、覚せい剤か、逍遥遊とは何だったのか。そう思いながら聞いた医師の言葉は耳を疑うものだった。
「検査結果ですが、麻薬や覚せい剤、いわゆる薬物と呼ばれる物質は一切検出されませんでした。希望されるようでしたら念のため血液検査も行いますが、結果が変わることは無いと言っていいでしょう。」
俺は、薬物中毒ではなかったのか。
「あの、中国の、なんとかって蝶の鱗粉が…」
そう話したものの
「確かに一部の蝶の鱗粉に医学的効能があるのではないかという研究はなされていますが、依存性などが確認された例は私の知る限りではありません。」
と言われ俺たちは病院を後にすることになった。血液検査は行わなかった。その後、不思議なことに友人らの看病のおかげか本来は何か月・何年もかけて生涯付き合うことになるであろう薬物依存の症状は1週間も経たずして急速に回復していき、それからさらに1週間もすれば血色もよくなり看病も必要なくなっていた。そして、あの老婆とはもう二度と会えないのだと直感していた。相変わらず上司の説教や取引先とのやり取りはストレスが溜まるが、それでも逍遥遊をやっていた時ほどのものではない。今では友人たちと飲みに行く頻度も増えたびたび話題に出てはいじられるようになっていた。
「今思うと、まるであの時は常に夢でも見ている気分だったな。」
というと皆から
「あれが夢だったらどんなに良かったことか。あんときは俺らが看病してやってるってのに邪魔だのなんだの言ってきやがって…何度喧嘩になったことか。」⑨
と総突っ込みされるのがお約束だ。きっと彼らがいなかったら俺はあの純粋な多幸感に塗れた夢に囚われ一人では目を覚ますことができなかっただろう。良い友を持ったと思う。
いつの時代も、甘い言葉で夢を見せ蜜を吸う者は絶えないのだろう。
――――――――――――――――――
以上が、私が山奥で或る蝶より採取した俚諺でございます。いかがでしたでしょうか。俚諺というのは時としてやってはいけないことや危険な物事を後世に伝える意味合いのものも存在します。こういったその手の俚諺を厳重に保管し、悪用されぬよう守るのも私共俚諺屋の仕事なのでございますよ。
おっと、もうこんな時間でございますか。それでは。またいつか、どこかで。
『誇張の夢』
・歪んだ欲望が満たれる夢。
転じて、異常に多幸感のある夢や幻覚のこと。
・実際よりも膨れ上がった欲望や願望、自己認識によって生まれる価値観。
転じて、夢(自己の内なる世界観・価値観)が肥大化しそれにこだわりすぎて大切な判断が狂うこと。
【簡易解説】
服用すると異常な多幸感のある夢を見ることができる依存性の強い薬物にハマってしまった私は、その服用したときの幸せさ(依存性)により自力では社会復帰することができない廃人一直線の薬物中毒者コースをたどっていた。しかし、友人たちのおかげで目を覚ます(正気に戻る)ことができたため心から喜んだ。
※実在する諺は「胡蝶の夢」です。
「誇張の夢」は誤記のためご注意ください。
―了―
*
投票所設置いたしました!
11月19日 22:00までとなっております~皆様の投票をお待ちしております![編集済]
参加者一覧 12人(クリックすると質問が絞れます)
およそ一か月にわたる長丁場となりました今回の創りだす、
今回は、8名のシェフにより9作品の素敵な解説を創りだしていただきました。
これでは早速発表に移りたいと思います!
(気の利いたコメントができなかったのでサクサク参ります)
☆最難関要素賞
③一皮剥けば修羅です(4票)
☆匠賞(3票)
③『リストをひとつひとつ』作:ほずみさん
☆エモンガ賞(3票)
①『しろいおもいで』作:ベルンさん
③『リストをひとつひとつ』作:ほずみさん
⑦『Re:終末世界』作:いんふぃさん
同率で3作品がエモンガ賞!
☆スッキリ賞(4票)
②『夢は現に』作:白さん
☆最優秀作品賞
第3位は3票ずつ獲得!
⑥『文字の棺』作:弥七さん
⑨『誇張の夢』作:OUTISさん
第2位は4票を獲得したこちら!
③『リストをひとつひとつ』作:ほずみさん
そしてそして、第46回創りだす最優秀作品は5票を獲得した…
(ドラムロール🥁)
⑤『メロンソーダの幻影』作:みさこさん
となりました~~~~!
おめでとうございます!!
そして、最後を飾る、シェチュ王の発表に移りましょう!
得票数が同じ場合、投票した人数が多い方がシェチュ王受賞なのですが、今回弥七さん、みさこさんともに5名からの票をもらっていました。
そのため主催者票による再集計なのですが、それでも同率でした。そのため、最終投稿が早い順に決定させていただきます。
よって今回のシェチュ王は👑弥七さん👑です!!
弥七さんには次回創りだす主催をお願いいたします。
🎍つ👑ヽ(風車)
以上を持ちまして第46回創りだす終了となります!
コインチケットの配布等もう少々お待ちくださいm(;_ _)m
ご参加いただいた皆様誠にありがとうございました!!!
最後にOUTISさん勝手に質問欄の所でクイズ出すの真似してすみませんでしたorz
たけの子さん、運営ありがとうございました!みさこさん最優秀作品賞おめでとうございます🎉🎉チャット欄にも書いてありますが本当に僅差の得票…嬉しいですが恐縮でもあります…年末最後の開催を任されたからには、一生懸命やらせていただきます💪もう一度、ありがとうございました!!![22年11月20日 21:44]
ご参加いただいた皆様ありがとうございました!!みさこさん最優秀作品賞、弥七さんシェチュ王おめでとうございます!!!まだコイン配布とかありますが解放\( 'ω' )/[22年11月20日 21:27]
見ていた夢があまりに幸せなものだったので、
私は目が覚めた事を心から喜んだ。
一体なぜ?
①明日会うことができます(4)
②綿菓子を食べます(7)
③一皮剥けば修羅です(12)
④赤信号に変わります(14)
⑤コントロールできません(20)
⑥こぼれました(24)
⑦アホみたいに疲れてます(25)
⑧あと少しで充電が切れそうです(27)
⑨夢ならばよかったです(32)
⑩認めてしまえば楽です(34)
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!