【正解を創りだすウミガメ】無くて七癖、八方美人【第37回】



◆◆問題文◆◆

女は、悪い癖があるので周りから好かれている。

どういうことだろう?


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さあ始まりました第37回正解を創りだすウミガメ!
司会のクラブと申します。よろしくお願いします。

※「正解を創りだすウミガメ」って何?という方はまずこちらをどうぞ!
https://late-late.jp/secret/show/d8MCaJqldjB6JV9SOlry2do4DhGUmmpYsCcIDbNu04c.

※今回は要素について特殊ルールがあります
・要素投稿は1人1回です。必ず採用します。
・解説には全要素から10個を選んで組み込んでください。


詳しくは、以下のルール説明をどうぞ!

★★ 1・要素募集フェーズ ★★
[出題 〜 7/17(土)23:59まで]

①要素の投稿
出題直後から、YESかNOで答えられる質問を受け付けます。
質問は1人1回までですが、何人でも質問が可能で、原則すべて採用します。

②要素の確定
日付が変わったら質問を締め切り、「YES!」の返答とともに全ての質問に『[良い質問]』(=良質)をつけます。
その時点で編集できなくなるため、質問内容を編集したい場合は23:59までにお願いします。

※良質としたもの(今回は全ての質問)を以下『要素』と呼びます。

※要素の内容は何でも構いません。
「問題文や他の要素と矛盾するもの」や「条件が大きく狭まるもの」であっても採用します。
ただし、どの要素を使うかは書き手が選ぶため、難解すぎると使われにくいかもしれません。


要素が揃った後、まとメモに全ての要素を書き出しますのでご活用ください。


★★ 2・投稿フェーズ ★★
[要素確定後 ~ 7/28(水)23:59]

要素募集フェーズが終わったら、『投稿フェーズ』に移行します。
全ての要素から10個を選択して、それらを含んだ解説案をご投稿ください。

らてらて鯖の規約に違反しない範囲で、思うがままに自由な発想で創りだしましょう。

※過去の「正解を創りだす(らてらて鯖・ラテシン版)」も参考になさってください。
らてらて鯖
https://late-late.jp/tag/tag/%E6%AD%A3%E8%A7%A3%E3%82%92%E5%89%B5%E3%82%8A%E3%81%A0%E3%81%99%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%83%A1
ラテシン版
http://sui-hei.net/tag/tag/%E6%AD%A3%E8%A7%A3%E3%82%92%E5%89%B5%E3%82%8A%E3%81%A0%E3%81%99%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%83%A1

☆作品投稿の手順

①投稿作品を、別の場所(文書作成アプリなど)で作成します。複数投稿も可とします。
質問欄で少しずつ文章を作成していると、その間他の方が投稿できなくなってしまいます。
コピペで一挙に投稿を心がけましょう。

②すでに投稿済みの作品の末尾に終了を知らせる言葉の記述があることを確認してから投稿してください。
記述がない場合、まだ前の方が投稿の最中である可能性があります。
しばらく時間をおいてから再び確認してください。

③まずタイトルのみを質問欄に入力してください。
後でタイトル部分のみを[良質]にします。

④次の質問欄に本文を入力します。
本文の末尾に、おわり、完、など終了を知らせる言葉を必ずつけてください。
投稿フェーズ終了までは、本文、タイトル共に自由に編集していただいて構いません。終了アナウンス後の編集はお控えください。

⑤ 簡易解説(解説文の要約)をつけるかどうかは投稿者の皆さまにお任せしますが、簡易解説は「スッキリまとまった解説」に与えられる「スッキリ賞」の考慮事項になる可能性があることをご承知おきください。文字数やつける位置に指定はありません。

※作品のエントリーを辞退される際は、タイトルに<投票対象外>を付記して下さい。メイン投票は対象外となりますが、サブ投票は投票対象となります。
※ロスタイム投稿の場合、タイトルに<ロスタイム>を付記してください。投票対象外作品同様、サブ投票は投票対象となります。

また、少しでも気軽にご参加いただくために、今回の創りだすでも次回主催辞退制度を採用しております。
仮にシェチュ王を獲得しても次回の主催を務める時間・自信がない……という方は、投稿フェーズ終了後に設置される投票所にて、その旨をお伝えください。
投票所の相談チャットにて「出題者のみに表示」にチェックを入れて書き込むか、主催までミニメールを送る形でも結構です。

投稿ルールまとめ
要素使用数:10(選択)
解説の投稿数制限:なし
解説の文字数制限:なし
簡易解説:どちらでも
主催者辞退:あり


★★ 3.投票フェーズ ★★
[投票会場設置後 ~ 8/4(水)23:59]

①投稿期間終了後、別ページにて、「第37回正解を創りだすウミガメ・投票会場」(闇スープ)を設置いたします。

②作品を投稿した「シェフ」は3票、投稿していない「観戦者」は1票を、気に入った作品に投票できます。
※ロスタイム、投票対象外作品を投稿したシェフも、持ち票は3票とします。
また、「最も組み込むのが難しかった(難しそうな)要素」も1つお答えください。こちらの投票数は「シェフ」と「観戦者」で共通です。
更に、これらとは別にサブ投票として「匠賞」「エモンガ賞」「スッキリ賞」を設けさせていただきます。こちらの詳細は投票会場にてご説明いたします。

③皆様の投票により、以下の受賞者が決定します。

 ◆最難関要素賞(最も票を集めた要素)
 →その質問に[正解]を進呈

 ◆最優秀作品賞(最も票数を集めた作品)
 →その作品に[良い質問]を進呈

 ◆シェチュ王(最も票数を集めたシェフ=作品への票数の合計)
 →全ての作品に[正解]を進呈
 
→見事『シェチュ王』になられた方には、次回の「正解を創りだすウミガメ」を出題していただきます!

※票が同数になった場合のルール
[最難関要素賞][最優秀作品賞]
同率で受賞です。
[シェチュ王]
同率の場合、最も多くの人から票をもらった人(=一人の方からの複数票を1票と数えたときに最も票数の多い人)が受賞です。(投票者の頭数です。)
それでも同率の場合、出題者も事前に決めた3票を投じて再集計します。
それでもどうしても同率の場合は、最終投稿が早い順に決定させていただきます。


◇◇ コインバッジについて ◇◇

シェチュ王……400c
最優秀作品賞…100c
最難関要素賞…10c
シェフ参加賞…5c
投票参加賞……5c

上記の通り賞に応じてコインを発行する予定ですので、皆様ぜひお気軽にご参加ください。
※「最優秀作品賞」および「最難関要素賞」については、1名分のコインコードしか用意がございません。
このため同率受賞の場合は、先に投稿された要素/作品の投稿者の方にコインコードを贈呈させていただきます。あらかじめご了承ください。


■■ タイムテーブル ■■

☆要素募集フェーズ
 出題 ~ 7/17(土)23:59まで

☆投稿フェーズ
 要素確定後 ~ 7/28(水)23:59まで

☆投票フェーズ
 投票会場設置後~ 8/4(水)23:59まで ※予定

☆結果発表
 8/5(木)21:00 ※予定


毎度恒例、長い説明にお付き合いいただき、ありがとうございました!
細かいルールについては、そのフェーズが始まった時にでもご確認ください。


これより、第37回正解を創りだすウミガメを開始いたします!

まずは要素投稿フェーズです!お忘れなく、要素投稿は1人1回までですよ!

それでは、よーい…………

スタート!!!
[クラブ]

【新・形式】21年07月17日 21:01

結果発表!ご参加ありがとうございました!

正解を創りだすウミガメ
新・形式
No.1[まりむう]07月17日 21:0307月18日 00:12

注射を打ちますか?

YES!①(1)注射を打ちます [編集済] [良い質問]

No.2[ハシバミ]07月17日 21:0707月18日 00:12

誰も寝てはなりませんか?

YES!②(2)誰も寝てはなりません [編集済] [良い質問]

No.3[イナーシャ]07月17日 21:0707月18日 00:12

人類の勝利ですか?

YES!③(3)人類の勝利です [編集済] [良い質問]

No.4[靴下]07月17日 21:0807月18日 00:13

意地でも半ズボンを履きますか?

YES!④(4)意地でも半ズボンを履きます [編集済] [良い質問]

No.5[ほずみ]07月17日 21:1507月18日 00:13

徹夜しますか?

YES!⑤(5)徹夜します [編集済] [良い質問]

No.6[「マクガフィン」]07月17日 21:1707月18日 00:14

ほっぺがまっかですか?

YES!⑥(6)ほっぺがまっかです [編集済] [良い質問]

No.7[きっとくりす]07月17日 21:3208月10日 21:14

女は紅茶派星人ですか?

YES!⑦(7)女は紅茶派星人です [編集済] [正解][良い質問]

No.8[異邦人]07月17日 21:3707月18日 00:14

タクシーは関係しますか?

YES!⑧(8)タクシーは関係します [編集済] [良い質問]

No.9[葛原]07月17日 21:5007月18日 00:15

悪貨が良貨を駆逐しますか?

YES!⑨(9)悪貨が良貨を駆逐します [編集済] [良い質問]

No.10[リンギ]07月17日 21:5507月18日 00:15

不敵に笑いますか?

YES!⑩(10)不敵に笑います [編集済] [良い質問]

No.11[アカガミ]07月17日 22:0007月18日 00:15

37度ですか?

YES!⑪(11)37度です [編集済] [良い質問]

No.12[たけの子]07月17日 22:0507月18日 00:16

引き返せないところまできてしまいましたか?

YES!⑫(12)引き返せないところまできてしまいました [編集済] [良い質問]

No.13[ごがつあめ涼花]07月17日 22:1807月18日 00:16

夏真っ盛りですか?

YES!⑬(13)夏真っ盛りです [編集済] [良い質問]

No.14[ベルン]07月17日 22:1907月18日 00:16

骨が折れますか?

YES!⑭(14)骨が折れます [編集済] [良い質問]

No.15[HIRO・θ・PEN]07月17日 22:2307月18日 00:16

ややや ですか?

YES!⑮(15)ややや です [編集済] [良い質問]

No.16[シチテンバットー]07月17日 22:2907月18日 00:17

床を何度も叩きますか?

YES!⑯(16)床を何度も叩きます [編集済] [良い質問]

No.17[輪ゴム]07月17日 23:4107月18日 00:17

かたつむりを連想しますか?

YES!⑰(17)かたつむりを連想します [編集済] [良い質問]

要素募集フェーズへのご参加ありがとうございました!

これより投稿フェーズに入ります。
締切は 7/28(水)23:59 です。
要素一覧をまとメモに記載しますので、ご活用ください。

なお、要素使用数は「10個」と表記しましたが、11個以上使って頂いても構いません。
「最低10個」とお考え下さい。ややこしくてすみません💦
★投稿の際の注意★

①投稿作品を、別の場所(文書作成アプリなど)で作成します。
質問欄で文章を作成していると、その間他の方が投稿できなくなってしまいます。
コピペで一挙に投稿を心がけましょう。

②すでに投稿済みの作品の末尾に終了を知らせる言葉の記述があることを確認してから投稿してください。
記述がない場合、まだ前の方が投稿の最中である可能性があります。
しばらく時間をおいてから再び確認してください。
③まずタイトルのみを質問欄に入力してください。
後でタイトル部分のみを[良質]にします。

④次の質問欄に本文を入力します。
本文の末尾に、おわり、完など、終了を知らせる言葉を必ずつけてください。

投稿フェーズ終了までは、自由に編集していただいて構いません。終了アナウンス後の編集はお控えください。
⑤ 簡易解説(解説文の要約)をつけるかどうかは投稿者の皆さまにお任せしますが、簡易解説は「スッキリまとまった解説」に与えられる「スッキリ賞」の考慮事項になる可能性があることをご承知おきください。文字数やつける位置に指定はありません。

※ロスタイム、投票対象外作品を投稿する場合、タイトルに<ロスタイム>や<投票対象外>の付記をお願いいたします。

それでは、投稿フェーズ、スタートです!
皆様のご作品を、心よりお待ちしております。
No.18[イナーシャ]07月18日 00:2308月10日 21:14

【半分の優しさ】

苦しみも悲しみも、はんぶんこ [編集済] [正解][良い質問]

No.19[イナーシャ]07月18日 00:2708月10日 21:14

【詳細解説】
突如侵略を始めた異星人との戦争が始まり、早数年。
かつて民間で医師として働いていた女はその籍を軍へと移し、軍医として働いていた。
(2)誰一人として眠ることが許されないと言われるほど過酷な任務に着くのは、この小さな基地では女と助手の二人だけ。
今日もそんな彼女らの元へ、幾人もの兵士が運ばれてくる。

「次の患者は?」
(14)開放骨折が一箇所、創傷が四箇所です」
「骨折は後回し、創傷の治療からやる。創傷のタイプは?」
「創傷は、えーと……(15)矢、矢、矢、砲ですね。腹部が砲です」
「オッケー、(1)麻酔の準備よろしく」
「了解、すぐ準備しますね」

「……先生……俺……助かりますか……?」
「……心配いらない、私が治してやる。安心して寝てろ」
「……ありがとう……ございます……」

ルーシーの(10)不敵な笑みを見て、その兵士は静かに笑い、目を閉じた。



しばらく後、『ひとり』は『ひとつ』になった。



「……私は大噓つきだな」
「急にどうしたんです?」
「また、治すと言ったのに助けられなかった」
「正直、彼はもう手遅れでした。むしろ、生きてここまで運ばれてきたのが奇跡です」
「それでも、だ」
「先生は真面目ですね」
「そんなことはないさ」
「いや、真面目ですよ。そんなに制服をきっちり着てる人が真面目でないわけがありません。(11)37℃もあるのに暑くないんですか?(13)夏真っ盛りにしても異常ですよ、この気温は」

軽口を叩く助手を見て、女は力のない笑みを浮かべた。



助手である私は知っている。
患者を救えなかった日の夜に、彼女が(16)何度も床を叩きながら泣いていたことを。
少しでも多くの患者を救うため、時には(5)徹夜をしてでも貪欲に治療法について学んでいることを。

兵士たちだって知っている。
だから戦友が命を落としても恨んだりしないし、感謝もしている。
でも、彼らではダメだ。
救う側と救われる側、救い損ねた側と救ってもらえなかった側。
立ち位置が違うが故に、彼女がその気持ちを真に受け入れることはないだろう。



だから。



「私は、貴女を支えたい」
「……お前がそんな事をいうタイプだとは思わなかったな」
「おや、知らなかったのですか?私は夏の暑さにも負けない、熱い男なんですよ」
「……バカなやつだ」

(そんなバカに簡単に絆される私も、バカなのかもな)

(6)頬を赤く染めた女の顔には、自然な笑みが浮かんでいた。



しばらく後、『ふたり』は『ひとつ』になった。
『上司と部下』から『夫婦』へと関係を変えた彼女たち。
(3)ようやく訪れた平和の中、かつて兵士だった者たちが二人を祝福していた。
[編集済]

- [正解]

No.20[イナーシャ]07月18日 00:2808月10日 21:14

【簡易解説】
軍医である彼女は手遅れの兵士に対して本当の事を言えず、いつも「治すから安心して眠れ」と嘘を付いてしまう。
しかし、兵士たちの中に嘘つきの彼女を好いていない者はいない。
それが優しい嘘だと理解しているから。

【使用要素】
11個
(1)(2)(3)(5)(6)(10)(11)(13)(14)(15)(16)

【完】
[編集済]

- [正解]

No.21[シチテンバットー]07月26日 00:5408月06日 21:08

タイトル「カモはネギを背負って待つ」

奥さん、いい商品ありますよ [編集済] [良い質問]

No.22[シチテンバットー]07月26日 00:5507月29日 02:33

【簡易解説】
とある女は重度のお人好しであり、それ故に周りのセールスマンから格好の「お客様」として好かれている。

【以下簡易でない解説】
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①『こちらの特殊な液体サプリメントを注射しますと、半年でお肌がこの通り!』
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②『仕事が切羽詰まっている、みんな疲れ切ってる、でも誰か一人でも寝たり休んだりしたら間に合わなくなる・・・そんな時にはこのドリンク!飲んでから半日は疲れも眠気も感じなくなります』
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③『このサプリメントを飲み続けるだけで若々しさがあっという間に取り戻せます!これは老化との戦いに人類が勝利したと言えるでしょう!』
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④『おしゃれは我慢と言いますし、どれだけ寒い冬でも意地で半ズボンを履き続けて脚を見せつけたい。けどこの寒さは耐えられない。そんなときにはこのストッキング!』
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⑤『徹夜しなきゃいけないけど眠くて仕方ない。でも今寝たら・・・そんな時にはこのドリンク!』
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⑥『寒い時期は風と乾燥でほっぺが真っ赤にガサガサに・・・そんな時はこの保湿クリーム!』
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⑦『とある哲学者はかつてこう言いました。『女は紅茶派星人である』と。紅茶の繊細な味わいや香りを100パーセント堪能できるのは女性だけだとのことだそうです。そして今回紹介いたしますのはこの最高級茶葉!』
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⑧『タクシー運転手というのはとても過酷で多忙な職業なので、寝られるときにガッツリと寝る必要があります。質の悪い睡眠などもってのほか。そんなタクシー運転手の皆さんが愛用するのがこの羽毛布団!』
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⑨『『悪貨が良貨を駆逐する』という言葉があるように、近年の美容ブームにより、粗悪な美容サプリが流通。れっきとした効果のあるサプリメントは今やほとんど存在しません。その残されたごくわずかな『良貨』がこちらになります!』
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⑩『あの不敵な笑みが有名な俳優、女鹿子ワイさんも愛用!このサプリ一つで元気がモリモリ!』
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⑪『最も健康な体温が37度って知ってましたか?体温が低いとそれだけで病になるリスクが急激に上昇するらしいです。体温を下げないためにはこのドリンク!』
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⑫『サプリメントの質の低下は留まるところを知らず、最早引き返せないところまできてしまいました。来年になるともうここまで高品質なサプリメントは手に入らないかもしれません。今のうちに!』
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⑬『夏真っ盛りですね!夏と言えばどうしても気になってしまうのが紫外線。そんなときに役に立つのがこの美白クリーム!』
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⑭『洗濯は毎日の生活で欠かせないもの。しかし実際にやってみるとこれが結構大変。やらなきゃいけない。分かってても実際にやるのはかなり骨が折れます。そんなあなたにおススメなのがこの全自動乾燥機!』
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⑮『あなたは『ややや』という標語をご存じですか?近年の家電開発会社や量販店で流行している一種の基準です。『安い・易しい・止められない』。これらがすべて当てはまると良質な家電と呼ばれるそうです。その『ややや』を全て兼ね備えた電子レンジがこちらです!』
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⑯『ゴキブリって嫌ですよね。やたらカサカサとすばしっこく動き回るせいで、スリッパや新聞紙で何度も床を叩く羽目になった人も多いのではないのでしょうか。しかしこのスプレーを人付記するだけで家中のゴキブリが全滅!もう一匹一匹駆除するどころかその姿を見る必要すらありません!』
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⑰『梅雨の時期になるとかたつむりを連想しますよね。姿かたちや粘液などか苦手な人も多いのではないでしょうか。そんなときにはこのジェルを撒けば、庭からかたつむりを一掃できます!』
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「まあ素敵!一つ購入します!」

この住宅に住む女は、常軌を逸してるとしか言いようがないほどのお人好し。セールスマンの誇張表現も額面通りに受け取ってしまう。
今日も多くのセールスマンは「ご贔屓」の家へと赴く。

【終】(全要素使用)

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No.23[えいみん]07月26日 05:3908月06日 21:10

「彼女の独白」

羨望は毒か薬か [編集済] [良い質問]

No.24[えいみん]07月26日 05:3907月29日 02:33

【解説】


わたしは残念な人間だ。
突然こんな話をし始めるのだから、さぞかし残念な人間であることに違いはないのだけれど、そういうことではない。
では、何が残念なのか、と問われると困ってしまう。
思い当たることが多すぎて、何から話せばいいかわからないのだ。

昔から、人と関わることがとても苦手だった。
言葉が思いつかないというわけではない。
こんな話でよければ、つらつらと語れるくらいには思いつく。
相手が何を考えているのかわからず、恐ろしいのだ。
みんなそんなものだと言う人がいるが、それは励ましなのか、それともお叱りなのか。
わたしはスーパーの店員に一声かけるだけでも骨が折れてしまう。⑭
美容師やタクシーの運転手が話しかけてきた暁には、己の運命を呪っているよ。⑧
これを聞いてもなお、私に同じことが言えるだろうか。

これほどまでに人と関わることができないのには、ある理由がある。
わたしにはどうも、他人の心を邪推してしまう悪い癖があるようだ。
原因が何なのか、薄々気づいてはいる。
いや、もうはっきりとわかっている。
わたしはわたしのことを愛していないのだ。
どこかで前を向ければよかったのだろうけれど、後悔しても仕方がない。
もう引き返せないところまできてしまっているのだから。⑫
このどうしようもない病状は、注射を打って「はい、治りました」とはいかないのだ。①
今となっては、自己否定がわたしの一部と化している。
まったく、どうしてこうなったのか。

わたしの悪い癖はこれだけではない。
論えば切りがないので、ここはとびきり虚しいものを紹介しよう。
誰かを羨むことをやめられないのだ。
それを自覚するたびに、自尊心の無さを突きつけられるようで嫌になる。
わたしは基本的に、誰かよりも優れているということがない。
故に、誰を見てもこの癖が出てしまうというわけだ。
誰かを見るたびに、自分が否定されていく経験をしたことがあるだろうか。
それは、なんとも悲しいことである。

そんなわたしのことを心配してくれる人は少ない。
わたしのことを想っているかのように見える人はいるのだが、どうにも肝心なときには手を差し伸べられないことが多い、と感じる。
別に、そのことを悪く思ってはいない。
「どうしてわたしを助けてくれないのか」なんて考えるのは烏滸がましい。
しかし、そういった違和感を覚えるたびに、わたしの中である疑いが強まっていく。
それは偽善ではないのか、という疑いである。
もちろん、中には本当にわたしのことを想ってくれた人もいたのだろう。
だが、悪貨が良貨を駆逐するかの如く、その善はわたしの中で偽善へと変わってしまう。⑨
わたしはどうしても、愛されることを拒絶してしまうのだ。
こうして言葉にしてみると、わたしはどこまでも救われない人間だなと思う。
結局のところ、この世で勝利するのは真っ当な人類なのだ。③
わたしのような人間に残された居場所はない、そう思っていた。

話は変わるが、わたしは友人というものが極端に少ない。
むしろ、一人でも存在することが奇跡だと考えるべきだろう。
これから話すのは、わたしの友人の話である。
これまでの話を聞いて、お前の友人なんて碌でもない奴に違いない、と思う人がいるかもしれない。
しかし、彼女はとても素晴らしい人間だ。
無くて七癖、なんて言葉があるけれど、彼女には屈折したところが全く見当たらなかった。

彼女は明るい。
例えるならそう、夏真っ盛りの太陽のような明るさである。⑬
彼女が太陽であるとするならば、わたしは何になるだろうか。
いや、わたしに例えられるものがかわいそうだ、やめておこう。

彼女は友達が多い。
誰とでも気さくに話すことができるし、いつ見ても誰かと笑い合っている。
全くもって羨ましい限りだ。
わたしはかたつむりのように殻に篭っているというのに。⑰

彼女は何でもできる。
スマートでスポーツマンでスキルフルなスーパーガール。
逆にできないことが一つでもあるのだろうか。
わたしは只々、膝から崩れ落ちる。
拳を何度も床に叩きつける。⑯
こんな悔しがり方をするのは、漫画のキャラクターかわたしくらいであろう。

彼女はおしゃれである。
たくさんの洋服やアクセサリーを持っている。
どれもこだわり抜いたものであり、それ以外は身につけたくないのだという。
なんだなんだ、おまえは意地でも半ズボンを履く小学生なのか?④
だめだ、理解が追いつかない。
わたしと彼女とでは、住む世界が違うということにしておこう。

彼女はまっすぐである。
どんなときもめげずに、不敵な笑みを浮かべている。⑩
いや、彼女に圧倒されるわたしからはそう見えるのであって、彼女はただニコニコしているだけだ。
そもそも彼女に敵などいない。
そういえば、わたしは最近いつ笑っただろうか。
もう思い出せない。
こういうところがだめなのだと思う。

彼女は美しい。
見る者すべてを魅了する輝きをまとっている。
"オーラ"というものは確かに存在するのだ。
余談だが、わたしはいつも徹夜明けのような顔をしている、くそう!⑤

彼女は気品高い。
彼女の生活は、わたしの目にまるで別世界のように映る。
ピアノを弾き、紅茶を飲むのがそんなに高尚か。
高尚だ、そう認めざるを得ない。
他にもたくさんいいところはあるのだが、挙げると切りがないのでやめておく。

とまあ、こんな感じだ。
彼女はわたしにとって天の上の人、いや、もはや宇宙人である。
太陽系コミュ強全能シャレオツスマイル紅茶派星人である。⑦
ここまでの話を聞いて、なぜわたしなんかが彼女と友人なのか、という疑問を持った人もいることだろう。
わたしも全く同じ疑問を抱いていた。
彼女はなぜか、わたしのことを好いてくれているのだ。
その理由が全くわからなかった。
別に、特別仲がいいわけではない。
けれど、わたしにここまで関わってくれる人は彼女くらいのものなのだ。
彼女は本当にわたしのことをよく思っているのか?
何か他の意図があるのではないか?
わたしは彼女の真意すらも疑ってしまう。
本当に悪しき人間である。

ある日、彼女と二人きりで話す機会があった。
実は、わたしは彼女に幾らか悩み事を打ち明けている。
一人で抱え込むにはあまりに重すぎる感情を、彼女に対してぶつけているのだ。
彼女はわたしからどんなことを聞いても、菩薩のように微笑んでいる。
本当に善き人間である、くそう!
しかし、今日の会話はいつもと少し違う様相を見せた。
彼女の方からちょっとした悩みを打ち明けられたのだ。

『私ね、誰かを褒めることが苦手なの。』

あまりに唐突だったので、わたしは彼女がおかしくなったのではないかと思った。
彼女は何を言っているのだろうか。
わたしの知る彼女は、誰もを勇気づけることができる人のはずだ。
彼女が何を言わんとしているのか、全くわからなかった。

「そんなことないでしょ、いつもみんなを褒めているじゃない。」
『そう見える?』
「誰に聞いてもこう答えると思うよ。」

わたしは彼女にこう返した。
すると、彼女はこう続けた。

『さっきの言い方だとあんまり伝わらないかも。
誰かのいいところを見つけて、心から素晴らしいと思うことが苦手って感じ。』

言いたいことはなんとなくわかったものの、それでもピンとこない。

『自分でこんなことを言うのは恥ずかしいんだけど、私は昔からいろんなことをそつなくこなせるの。
何かを頑張るのが得意だし、きっと素質もあるんだと思う。』
「それには賛成、会うたびに羨ましくなるよ。」
『でも、そのせいなのかはわからないけど、誰かのいいところを見つけることがなかなかできないの。
"それってそんなにすごいことかしら?"みたいな感情が心の奥にある気がして。
......いや、そうじゃない。
私が一番悩んでいるのは、その本心を隠そうとしてしまうこと。
自分のよくないところを見て見ぬふりをしてしまうこと。
そして、それを何かのせいにしてしまうこと。
私と同じ立場でも、誰かを純粋に思いやれる人はきっといるのに。』

なるほど、でもそれは仕方がないだろう。
彼女のように生まれていれば、同じように考えてしまう人は多いのではないだろうか。

「まあ、それは別にいいんじゃない。
けなすよりは褒める方がいいわけだしさ。」
『ありがとう。
あなたが感じたことはきっと正しいし、私自身が間違っているとも思わない。
それでもね、時々こう思ってしまうの。
私は、誰かのことを心から尊重できたことなんてないんじゃないか。
みんなのいいところを見つけるのが下手くそなのは、自分にその気がないからなんじゃないか。
私は八方美人なんじゃないか、ってね。』
「......」

正直、かなり驚いた。
彼女は底抜けに明るい人だと思っていた。
悩みなんて、一つもないように見えた。
しかし、彼女もまた悩んでいたのだ。

『でも、そうするしかないんだよね。
できないことはできない、だからそれを認めた上でなんとかするしかない。
いろいろあるけど、お互い頑張らないとね〜』

彼女はわたしが思うよりもはるかに強かった。
彼女の笑顔は、苦悩の上に創り出した努力の結晶だったのだ。
ここまでくると、もう羨ましいとすら思わなくなってくる。
彼女に弟子入りでもしてみようか。
そんなことを考えていると、彼女が話しかけてきた。

『さっき、あなたは私が羨ましいって言ってたけれど、私もあなたが羨ましかったりするの。
だって、優しいじゃない?』
「...え?!や、や、優しい??」⑮
『あなたは私のいいところをたくさん見つけてくれるじゃない。
あなたの心がわかるわけではないけれど、本当に褒めてくれているでしょ?』
「い、いや、それは当然でしょ。
むしろ褒められないところを探す方が難しいくらいだし...
それに、わたしは褒めているというより、羨ましがっているだけで、別に優しいとかそういうのではなくて...」
『そうかな?
あなたは悪いことだと思っているみたいだけど、そんなことないと思うよ。
憎むわけでも、貶すわけでもないんだから。
誰かを羨むということは、その人を認めることでもあるんじゃないかな。
自信がないせいでそう思うんだとしても、別にいいじゃん!
いいところを見つけるのが得意なんだって、胸張ってればいいと思う!
私はあなたのそんなところが好きなのかも。』
「......」
『お、照れてるね〜、ほっぺがまっかだぞ!』⑥

彼女はわたしの頬をつついてくる。
調子に乗らせるわけにはいかない。

「照れてない。」
『顔熱かったよ?』
「わたし、平熱37度だから。」⑪
『嘘つけ!』

その後、彼女とはたわいもない話をして別れた。
どうにも落ち着かなくなり、わたしが無理やり話題を変えたのだ。
わたしは少し、自分の考えを改めることにした。
わたしが思うほど、わたしは残念な人間ではないのかもしれない。
誰しも、悩みや苦しみを抱えて生きているのだろう。
彼女ですら悩んでいたのだから、きっとそうに違いない。
誰も悩み無くして寝てはならない、とでも神様が決めたのだろうか?②
どうせなら、みんな平等に幸せにしてほしいものである。

わたしも自分の全てを認め、先に進まなければ。
彼女に負けてはいられない。
まあ、勝ち目なんてあるわけがないけれど、彼女のように在ろうとし続けたいと思う。
わたしはどうも単純なようで、彼女に褒められた影響からか、誰かのいいところを探して伝えるようになった。
ほんの少しだが、良い兆しが見えるような気がしている。

いつもの癖で毒ばかりを吐いてしまった。
こんな話を最後まで聞いてくれてありがとう。
君は聞き上手だな!


【使用要素】
全て


【完】

-

No.25[ハシバミ]07月28日 18:1108月06日 21:12

「三叉路」

つぎはぎだらけのこの世界 [編集済] [良い質問]

No.26[ハシバミ]07月28日 18:1107月29日 02:33

「貴女に足りないのはね、愛よ」
「愛?」
「そう、愛。でもね、今に知ることになるわ。本物の愛ってものを」

 そう言って、彼女は不敵に笑った。(10)


――――――――――――
――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――


「そういえばあれ、何だったの?」
「あれ?」
「本物の愛を知ることになるって」
「本物の……ああ、あれね」

 そんなこと、言った気もするわね。言いながら、彼女はカップを手に取る。湯気の立ち上る紅茶。それはあの日の再現をするかのようで。
 ひとつ違うのは、今が真夏であるということ。(13)
 肌寒いあの日はともかく、セミが鳴き日差しが肌を焼く中で温かい紅茶を飲むなど、余程の紅茶好きでもなければできない所業である。(7)
 ちょうど日の当たるこの場所は、それこそ体温ほどの気温となっていてもおかしくない。(11)

「誰も寝てはならぬ、ってやつよ」(2)
「誰も寝てはならぬ……何だっけ、それ。聞いたことはあるけど」
「トゥーランドット」
「ああ……それも聞いたことはあるけど。それが本物の愛?」
「一方的な愛がために命を捨てる、愚かな女の話よ」
「…………」

 トゥーランドット。誰も寝てはならぬ。名を聞いたことがあるだけで、どんな物語か、どんな曲かも知らないけれど。
 彼女の言うことだ、きっとそんな話ではないのだろう。少なくとも、それが主軸ではない。

「それでどうして、徹夜をする羽目になるの?」
「徹夜……ああ。名を知るため」
「名前?」
「夜が明ける前に名を告げることができたならば死ぬと、そう約束したものだから。だから名を知るために、眠ってなどいられないのよ」(5)
「それが、本物の愛?」
「さあ」

 名を知るために眠れないということは、約束した相手を死なせようということで。それがどう愛と繋がるのだろうか。
 さっぱり分からないのは彼女の説明が悪いのか、はたまた古典とはそういうものなのか。
 いずれにしても彼女に説明を求めるだけ無駄ということは、もう嫌というほど知っている。

「なんにせよ。愛なんて不確かなもののために命を捨てるなんて、愚か者のすることよ」
「違いない」

 そう、愚かだ。それが愛を得るためでも、愛を失ったがためでも。
 カラン。グラスの中で氷が音を立てる。いつの間にか、日が傾いている。……もう、時間だ。

「そろそろ行こうか」
「そうね」

 温かい紅茶も、冷たいコーヒーも。このままここで、同じ温度になることだろう。
 飲む者も捨てる者も、いないのだから。


――――――――――――


 背負った荷物が、その重みを増している。もちろんそんなことは気のせいなのだが。
 どれほど歩いただろう。隣に並ぶ彼も同じように荷物を背負って同じだけ歩いているはずなのに、疲れた様子は微塵もない。

「人の一生は重荷を負て遠き道を行くがごとし」
「……は?」
「それに比べりゃあ、このくらい大したことないって話さ」

 意味が分からん。そんなものはただの比喩でしかないし、いずれにしても今それを負う道理はないはずだ。
 そう思うと、余計に重くなった気がして足を止める。第一。

「俺は人生にそんな重荷を背負ったつもりはないけどな」
「じゃあお前はナメクジだな」
「……は?」
「俺ぁカタツムリだからな、ちゃあんと背負ってのんびり進むさ」(17)

 それはまた随分な喩え話だ。だがまあそうか、別にナメクジだって構うことはない。
 こんな荷など、下ろしてしまえばいいのだ。

「カタツムリだかナメクジだか知らないが、わざわざこんな骨の折れることをする必要もないだろ」(14)
「地べた這いつくばって生きろってことかね」
「……ああ、カルシウム」

 しかしそれは地面ではなくコンクリートではないか。なんてこと、彼に言っても無意味なのだろう。そもそもカタツムリに骨なんてないし。
 軽口でのらりくらりと、それはもう身軽な。
 下ろしたばかりの荷物に視線を落とす。背負っていたのだろうか。俺は。彼は。

「ほら、そろそろ行こうぜ」
「…………ああ」

 軽やかに歩を進めるその背中に、溜息をつく。ああ、もう。仕方がない。
 背負いなおした荷物は、相変わらず重かった。


――――――――――――


「だからさあ、正しいことが正しいとは限らないんだって」
「そういう哲学の話はしてないの。正しいことは正しいし、悪いことは悪いでしょ」
「俺は別に哲学の話をしているわけじゃあないし、国語の話だってしていないよ」

 ああもう、面倒くさい。なんだって、こんなときにまで。

「悪貨は良貨を駆逐するって言うだろ? その中で良貨を使いつづけたって馬鹿を見るだけなんだよ」(9)
「だからって悪貨が良貨になるわけじゃあないでしょ。結局それだって悪い結果になるのだから、やっぱり悪は悪じゃないの」
「そりゃあそうだけど、一人が抗ったところで変わる問題じゃあないんだから、ことさら損をする必要はないと言ってるんだよ」
「そんなことを言うんだったらバタフライ効果だってあるし風が吹けば桶屋が儲かるじゃない」

 売り言葉に買い言葉。私達はいつもこう。口を開けば喧嘩ばかり、周囲からは「何を言っているのかわからない」なんて言われて。
 多分お互い、変に波長が合うんだろう。だからこういう喧嘩が、会話が成立してしまう。
 たまには穏やかに会話がしたいと思っても、気がついたときにはもう、引き返せないところにいるのだ。(12)

「そもそも正義も悪も、結果論でしかないだろう? 勝てば官軍負ければ賊軍、結果が全てなんだよ、世の中は」
「そんなものは一時的な評価でしかないし、他人の価値観に依存したって意味ないじゃない」
「それでも。それでもだ。それでも、命あっての物種だろう」

 命なんて。そう返したら、どんな顔をするだろう。悲しむ? 怒る? ……自分を棚に上げて?
 それこそ正しくないじゃない。そんなことされたって、私は何も思わないのに。何も。
 ……ああ、なのに。ろくに言葉が出てこない。

「それでも私は、後悔なんてしてないよ。何度だって、同じ道を選ぶよ」

 引き返すことのできない道だとしても、ちゃんと考えて、ちゃんと選んだんだから。
 だから、そんな顔をしないでよ。

「分かるよ。俺だって、同じだ」
「…………行こう」
「うん」

 馬鹿なことをした、なんて。反省したって、後悔したって、何の意味もないんだから。
 後悔先に立たず、なんて言うけど。この人は私の、提灯持ちだから。私はついていくだけ。それを、選んだ。


――――――――――――


 カフェを出て、意味のあるのかないのか分からない話をしながら歩く。
 しばらく道を進むと、別の道から男性が二人歩いてきた。二人とも、何やら重そうな荷物を背負っている。
 いや、重そうに負っているのは一人だけで、もう一人は涼しい顔だ。

「随分と重そうな荷物ですね」
「ああ、まあ。あなたたちは荷物はないんですか?」
「ええ……普通は持っているものなんですか?」
「ま、後生大事に抱えておくようなものじゃあないからね」
「……お前、俺に言ったことと違くないか?」
「俺はちゃんと言ったろ、人の一生は、って」
「わざとかよ」

 涼しい顔の男性に振り回されているようだ。なんとなく、同じ匂いを感じる。

「だからあ」
「そうじゃなくて……あ」
 
 更に別の道から言い争いをする男女。こんなところまで来て、とも思ったが、人のことは言えない。
 流れる気まずい雰囲気に、軽い会釈だけして解散する。どこも同じようなものなのかもしれない。
 そう、同じ。

「…………ねぇ、リュウ」
「なに?」
「愛のために命を捨てるなんて、愚か者のすることだよね」
「ええ」
「愚か者は、それを後悔するのかな」
「しないわよ、愚かなんだから」
「そっか」
「ええ」
「なら、仕方がないね」

 きっと愚か者は、死んだって、生まれ変わったって、愚か者のままだ。
 だから、そう。ひとつ後悔することがあるとすれば。

「トゥーランドット、観てみたかったな」


――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――
――――――――――――
 

 鳴り響く拍手の音に、目を閉じる。そうか、やっぱりこれが評価されるのか。
 つぎはぎだらけ、寄せ集めの物語。
 出会った人、別れた人。愛した人、愛せなかった人。
 彼らの言葉を、切って、貼って、解いて、繋いで。
 こんな創り方しかできない私が、私は嫌いなのに。気がついたらまた、同じことの繰り返し。
 結果良ければすべて良し、なんて。割り切れたら楽なのだろうけど。
 私はずっと、後悔している。これからも、きっと。


――――――――――――――――――――――――


【簡易解説】
 見聞きした話をつなぎ合わせて作劇をする女。その手法を己の悪癖と思って嫌っているが、生み出された作品は多くの人に愛されている。

【使用要素】
10個
(2)(5)(7)(9)(10)(11)(12)(13)(14)(17)


――終幕――
[編集済]

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No.27[ほずみ]07月28日 23:4908月06日 21:13

近代宇宙史概論 第7回

聖人もいるさ紅茶派だもの [編集済] [良い質問]

No.28[ほずみ]07月28日 23:4907月29日 02:33

【詳細解説】

よし、じゃあ始めるぞー。午後の講義できついかもしれないがみんな寝ないようになー(2)
今から500年以上前、人類は他の惑星からやってきた生命体と激しく戦った。俗にいう「第3次宇宙大戦」だ。え?第1次と第2次は無いのかって?それは先週までの範囲だろう。聞いてなかったのか?

…まあいいや。続き行くぞ。その生命体は高い知性を持ち、渦を巻いた大きな殻を背負い、2本の角のような器官を持っていたそうだ。当時の記録では「まるで2足歩行する巨大なカタツムリのようだ」(17)と書かれている。当時の地球にいた生物に似ていたんだろうな。詳しい記録が残っていないので何が起こったのかは謎に包まれたままだが、人類は相当苦戦を強いられたらしい。地球上のあらゆる場所で戦いが起こったとされている。最終的には人類が勝利したが(1)、そのきっかけが紅茶だったのは知っているか? 2888年、どういう経緯だか紅茶を飲んだその生命体はとても感動し、「こんなにすばらしい飲料が存在する星に攻撃を仕掛けるなんて間違っていた」と撤退を宣言した。これが第3次宇宙大戦の終結だ。覚え方は「2888(ふぅややや)、紅茶派星人撤退す」(15)だからな! テストに出るぞー!

で、そうして戦いは終結したが、いわゆる紅茶派星人との闘いは地球という星に取り返しのつかないほどの損害を与えた(12)。すでに人類が暮らせる環境ではなくなってしまったのだ。それもあって、人類が現在の惑星に移住するペースが加速した。そういう経緯だから、長年人類にとって紅茶派星人は悪いイメージが消えずに残っていたんだ。

…さて、紅茶派星人と言えば有名な絵があるな。そう、通称「37度の女」と呼ばれる絵だ。大戦が終わってから約200年後、地球の調査で奇跡的に見つかったこの絵には夏真っ盛り(13)の太陽が照らす中、熱さからか頬を赤く染め(6)、不敵な笑みを浮かべる(10)紅茶派星人の女(7)が描かれている。さらに特徴的なのは、ノートと呼ばれる紙を束ねた筆記具の───呼び名の由来となった「∠x=37°」(11)などの数字や当時の日本語という言語の記述が右上にあることから数学に関する勉強に使われたものと推測されているが───そのページにだけが開きやすくなっていることだ。こういうのを「開き癖」というそうだ。折って開きやすいように癖をつける、ということだな。最近は紙に触れたことのある人も少ないから想像しにくいだろうが、紙というものは一度開き癖を付けると跡が取れなくなってしまう。そのため、開き癖は良くないものとする人もいたそうだ。───便利だという人もいたそうだが。

しかし、現在ではその「癖」のおかげで多くの人の関心を集めているといえるだろう。数学のノートに書かれていることから、芸術家が描いた絵とは考えにくい。そして、その絵のタッチからは紅茶派星人への憎しみではなく、親しみすら感じられる。まるで、友人の似顔絵でも描いているような。折り癖が付くほど何度もページを開いたであろうことから、ノートの持ち主がこの絵のことを悪く思っていないことはうかがえる。大戦を起こすほど対立したはずの人類と紅茶派星人に交流があった証拠となるかもしれないわけだ。他の史料がほとんど消滅している中、その歴史的な価値はもちろん、紅茶派星人に対する解釈が180度変わる可能性を秘めたその女の絵は大きな話題となり、300年経った今なお多くの人に愛されている。
この絵を基にした映画なんかも作られたことがあるほどだ。想像の余地がある歴史っていうのはいつの時代も愛されるもんだよな。古いところだと源義経だとかな。俺も先日の展示のときには博物館の前で徹夜して並んだんだ(5)。それでも周りの星からもたくさん見に来た人がいたから30秒くらいしか見られなかったがな。機会があればぜひ一度実物を見ることをおすすめする。

───キーンコーンカーンコーン

おっと時間か。じゃあ今日の講義はここまで!来週はレポート出すから忘れずに出席しろよー


【簡易解説】
遠い未来の話。数百年前のノートに描かれた紅茶派星人と呼ばれる異星人の女の絵が見つかった。人類と異星人は戦争を起こすほど対立していたとされるが、ノートに開き癖があることから人類と異星人の間には対立はなかったのではないかとの憶測がなされた。その女の絵の歴史的価値や、様々な推測は話題となり、周りの惑星からも見に来る人が訪れるほどに好かれている。

【要素】
11個
(2)(3)(5)(6)(7)(10)(11)(12)(13)(15)(17)

【終わり】
[編集済]

-

投票フェーズ終了です!お疲れ様でした!
これより投票フェーズに入ります!
投票会場→https://late-late.jp/mondai/show/14677[編集済]
これ以降もロスタイム投稿を受け付けます。
ご投稿の際はタイトルに「ロスタイム」と付けて下さい。
ロスタイム投稿作品はメイン投票の対象外ですが、サブ投票の対象となります。

参加者一覧 18人(クリックすると質問が絞れます)

全員
まりむう(1良:1)
ハシバミ(3良:2)
イナーシャ(4良:2正:3)
靴下(1良:1)
ほずみ(3良:2)
「マクガフィン」(1良:1)
きっとくりす(1良:1正:1)
異邦人(1良:1)
葛原(1良:1)
リンギ(1良:1)
アカガミ(1良:1)
たけの子(1良:1)
ごがつあめ涼花(1良:1)
ベルン(1良:1)
HIRO・θ・PEN(1良:1)
シチテンバットー(3良:2)
輪ゴム(1良:1)
えいみん(2良:1)
※こちらは臨場感を重視したながーーい結果発表になります。
結果だけさらっと見たい方は投票所の解説をご覧ください!


大変お待たせいたしました。
「第37回正解を創りだすウミガメ」結果発表です!

最難関要素とサブ賞は1位のみ、最優秀作品賞はベスト3を発表となります。
投票所の方では全ての開票結果をまとめておりますので、そちらもどうぞ!

さあ、早速発表と参りましょう!まずは最難関要素です!



◇最難関要素賞◇

🥇⑦女は紅茶派星人です(きっとくりすさん)

何じゃそれ…?
「紅茶派」でも「紅茶星人」でもなく、「紅茶派星人」。この絶妙な言葉選びが多くのシェフを悩ませたことでしょう。
ちなみに、その難解さがかえってシェフ達に火をつけたのか、最難関要素にも関わらず5作品中4作品で使用されていました。
きっとくりすさんおめでとうございます!



続いてサブ賞の発表です!まずは匠賞!
最も皆様を唸らせたのは……?



◇匠賞◇

🥇『半分の優しさ』(イナーシャさん)
🥇『カモはネギを背負って待つ』(シチテンバットーさん)
🥇『近代宇宙史概論 第7回』(ほずみさん)


抜群の安定感!
筋の通った解説と自然な要素回収によって高い納得感を誇る『半分の優しさ』。

全要素使用!
要素を商品説明の一部することで難要素も見事に捌き切った『カモはネギを背負って待つ』。

紅茶派星人は実在した!
最難関要素である⑦に真正面から向き合う姿勢や、悪い癖の水平思考的な解釈が評価された『近代宇宙史概論 第7回』。

以上三作品が同率1位となります!
イナーシャさん、シチテンバットーさん、ほずみさん、おめでとうございます!



続いてはエモンガ賞です!
勝利のエモンガが微笑んだのは……?



◇エモンガ賞◇

🥇『彼女の独白』(えいみんさん)

高い文章力で描かれた等身大の人間像は、読者の感情移入を誘います。
そして、自らが持つ優しさに気づき、前向きに一歩を踏み出す彼女。小粋なオチも合わさって心地よい読了感を生んでいます。
人間味あふれる独白が多くの共感を呼びました。
えいみんさんおめでとうございます!



サブ賞のラストはスッキリ賞です!
皆様を最もスッキリさせた作品は……?



◇スッキリ賞◇

🥇『カモはネギを背負って待つ』(シチテンバットーさん)

全要素使用なのにスッキリとな!?
箇条書きとすることで文章全体が読みやすく、さらに簡易解説もスッキリ纏まっていると高評価。
ひしめく難要素達を簡潔にまとめ上げるその腕前は、匠賞と同時にスッキリ賞にも輝きました。
シチテンバットーさんおめでとうございます!



さて、続いては皆様お待ちかねのメイン投票です!
心の準備はよろしいでしょうか?
……では、発表いたします!!



◇最優秀作品賞◇


第3位(1票)

🥉『近代宇宙史概論 第7回』(ほずみさん)

未来を舞台に繰り広げられる……講義!
遠い未来の話なのにどこか身近な日常を感じる、不思議な魅力がある作品でした。
また、悪い癖を「開き癖」としたのもポイント。
一つ捻った解釈による意外性と、馴染みある癖ゆえの納得感が両立されています。
ほずみさんおめでとうございます!


第2位(2票)

🥈『カモはネギを背負って待つ』(シチテンバットーさん)
🥈『彼女の独白』(えいみんさん)


シチテンバットーさんの『カモはネギを背負って待つ』。
奥様、良い商品ありますよ。
納得感とスッキリ感を兼ね備えた名作は、メインでも2位にランクイン。
「セールトーク」というテーマに沿った要素回収は統一感があり、一切の強引さを感じさせません。
日常的なこと題材としているので、単純に解説として見ても納得感は抜群なのです。

えいみんさんの『彼女の独白』。
皆それぞれ、悩みがある。皆それぞれ、強みもある。
吐き出した心の毒は、対極的な性質を持つ友人との関わりを経て、やがてその人間的魅力へと昇華されます。
そして忘れてならないのは、この作品もまた「全要素回収作品」であるということです。
いずれも自然かつ効果的に使われており、バラバラな要素を一つのストーリーとして纏め上げるという、こちらもまた素晴らしい技術があります。

以上二作品が同率2位となります!
シチテンバットーさん、えいみんさん、おめでとうございます!


さて、いよいよ最優秀作品賞の発表となります。
最優秀作品賞を受賞したのは……!






しばらく後、『ふたり』は『ひとつ』になった。






第1位(5票)

🥇『半分の優しさ』(イナーシャさん)

嘘を責めるものはいない。それは優しい嘘だから。
彼女を好かないものはいない。誰より優しい人だから。
優しく真面目であるがゆえに苦しむ彼女は、苦しむゆえに支えられ、そして二人は一つになった。
納得感のある問題文解釈、要素の的確な選択と回収、物語を無駄なくまとめる手腕、そのすべてが高評価。
受付を開始してすぐさま投稿されたこちらの作品は、そのまま最優秀作品への道を走り抜けました。
イナーシャさんおめでとうございます!



そして、最後を飾る、シェチュ王の発表に移りましょう!
今回のシェチュ王はこの方……!



シェチュ王

👑イナーシャさん👑

おめでとうございます!🎉🎉🎉
皆様、盛大な拍手をお願いいたします!👏👏👏



さて、ここでひとつお知らせが。
今回シェチュ王となったイナーシャさんからは、次回主催辞退の申請を頂いております。

よって主催は次点の方にお願いしたいのですが、今回は2位がお二人いらっしゃいました。

どちらかにお願いするために、同率一位でのシェチュ王の決め方を参考にしたのですが、これがまた大接戦!
「得票数が同じ」→「投票者の頭数も同じ」→「主催者票を踏まえても同点」
ということで、最終的には投稿速度を考慮しまして…

シチテンバットーさん
次回である「第38回正解を創りだすウミガメ」の出題をお願い致します!



では、これにて「第37回正解を創りだすウミガメ」閉幕となります!
改めまして、皆様、本当にありがとうございました!!
21年07月17日 21:01 [クラブ]
相談チャットです。この問題に関する事を書き込みましょう。
シチテンバットー[1問正解]
クラブさん、お疲れさまでした。イナーシャさん、シェチュ王オメです。おうふ、自分が次回の開催を担うことになりましたか。前回上手くいかなかったので心配ではありますが、出来る限りのベストを尽くすので皆さん参加していただけると幸いです。[21年08月06日 23:56]
2
輪ゴム[◇ビブリ王◇]
イナーシャさん、シェチュ王おめでとうございます!!クラブさん、運営お疲れさまでした~![21年08月06日 23:16]
1
イナーシャ
最後に:今更気付いたのですが……当作品に一箇所だけルーシーという名前が出ていますが、修正漏れです(最初は女とかじゃなくて名前表記だった)。また、名前自体は適当に設定したもので、らてらてユーザーのルーシーさんとは一切関係ございません。推敲不足大変失礼しました。[編集済] [21年08月06日 23:16]
1
イナーシャ
クラブさん進行お疲れさまでした。期待がなかったと言えば嘘になりますが、結果を見て驚いています。結果は勿論、頂いた投票や感想は全て宝物です。進行役のクラブさん、参加者及び投票者の皆さん、ありがとうございました。また自分に代わって次回の進行役となられたシチテンバットーさん、すみませんが次回よろしくお願いしますm(_ _)m[編集済] [21年08月06日 23:10]
1
ほずみ[ますか?]
クラブさん運営おつかれさまでした!イナーシャさんシェチュ王おめでとうございます!大接戦を制したシチテンバット‐さん、次回開催頑張ってください![21年08月06日 21:39]
1
クラブ
皆さま本当にありがとうございました![21年08月06日 21:38]
ほずみ[ますか?]
すみません、1か所要素のアンカーが異なる場所がありました。誤:人類が勝利したが(1)→正:人類が勝利したが(3) です。訂正いたします。[21年07月29日 03:34]
2
クラブ
ほずみさんご投稿ありがとうございます![21年07月29日 00:00]
ほずみ[ますか?]
投稿しました!すべりこめました![21年07月28日 23:53]
クラブ
ハシバミさんご投稿ありがとうございます![21年07月28日 21:16]
ハシバミ
投稿しました。きっかり10個です。[21年07月28日 18:15]
クラブ
シチテンバットーさん、えいみんさん、ご投稿ありがとうございます![21年07月26日 19:53]
えいみん
投稿しました![21年07月26日 05:40]
クラブ
イナーシャさんご投稿ありがとうございます!お早い![21年07月18日 00:39]
イナーシャ
タイトル投稿から本文投稿まで若干間が空いてしまいました、お待ちの方がいたらすみませんでした。追記:投稿後に少し修正しました(主に簡易解説の文面)。話の内容自体に変更はありません。[編集済] [21年07月18日 00:30]
1
輪ゴム[◇ビブリ王◇]
要素だけ参加します![21年07月17日 23:41]
シチテンバットー[1問正解]
参加しまする。[21年07月17日 22:29]
ベルン
要素投げだけ参加します!^^;[21年07月17日 22:19]
アカガミ[1問正解]
参加します。[21年07月17日 22:00]
リンギ
とりあえず要素投げるだけ投げていきます。投稿…できたらいいな。[21年07月17日 21:55]
葛原
参加します~ 投稿はわかりません[21年07月17日 21:50]
異邦人[50問出題]
要素投げだけですが、参加しましたー。[21年07月17日 21:38]
きっとくりす
参加します。[21年07月17日 21:21]
「マクガフィン」[☆☆編集長]
参加します〜!投稿はできなそうなので要素の選択肢を増やしにきました。やさしい要素宣言。[21年07月17日 21:16]
クラブ
確かにちょっと分かりづらかったです、申し訳ない。投稿フェーズ開始時にその点は改めてアナウンスいたしますm(__)m[21年07月17日 21:15]
クラブ
>>出のみさん 使う要素の上限はいくつでも構いません。最低10個ということでお願いします。[編集済] [21年07月17日 21:12]
ハシバミ
参加します![21年07月17日 21:06]
ほずみ[ますか?]
参加します![21年07月17日 21:05]
靴下[バッジメイカー]
参加します![21年07月17日 21:04]
たけの子
参加させていただきます![21年07月17日 21:03]
まりむう
参加します。[21年07月17日 21:03]
クラブ
皆さま歓迎いたします![21年07月17日 21:02]
2
イナーシャ
お邪魔します[21年07月17日 21:02]
◆問題文◆
女は、悪い癖があるので周りから好かれている。
どういうことだろう?

◆要素◆
※以下の要素から最低10個を選択してください。

①(1)注射を打ちます
②(2)誰も寝てはなりません
③(3)人類の勝利です
④(4)意地でも半ズボンを履きます
⑤(5)徹夜します
⑥(6)ほっぺがまっかです
⑦(7)女は紅茶派星人です
⑧(8)タクシーは関係します
⑨(9)悪貨が良貨を駆逐します
⑩(10)不敵に笑います
⑪(11)37度です
⑫(12)引き返せないところまできてしまいました
⑬(13)夏真っ盛りです
⑭(14)骨が折れます
⑮(15)ややや です
⑯(16)床を何度も叩きます
⑰(17)かたつむりを連想します

◆感想◆

①『半分の優しさ』(イナーシャさん)
いやー上手い。文の運びが上手い。
これだけの文章の中で、要素を回収しつつ世界観を演出出来ているのが素晴らしいです。
私は文量を極力削りたい派なのですが、そうするとどうしても急ぎ足ぎみになってしまって、文章に深みがでないのですよね。大変参考になります。
あと、「矢、矢、矢」のセンスが好きです。凄く好きです。

②『カモはネギを背負って待つ』(シチテンバットーさん)
要素は10個で良いって言われると全部使いたくなる気持ち、わかります。
使用要素が多いことが、たくさんの商品を買わされていることの表現にもなっていて凄いです。
ところで、ちょくちょく同じ商品っぽいモノを買わされてませんか?お人好しすぎる…。

③『彼女の独白』(えいみんさん)
要素は10個で良いって言われると(ry
見方を変えれば短所も長所になる。考えてみれば、これも発想の転換という点で水平思考といえるのかもしれません。
シリアスなテーマながら、所々に入るユーモラスな表現のおかげで重たさは全く感じず、最後まで楽しく読むことが出来ました。
毒吐くと掛けたタイトル、心持ちの変化を感じさせる小粋なオチなど、所々に高い文章センスを感じました。

④『三叉路』(ハシバミさん)
全く異なる場面同士を切り貼りして、一つの物語にするという考え方!
正直に言うと最後の最後までなんのこっちゃ分かっていませんでしたが、色々と考えながらもつい読み進めてしまいたくなる、不思議な魅力のある文章でした。
無関係にも思える要素を一つの解説としてつなぎ合わせるという、この「正解を創りだすウミガメ」へのメタネタともなっていて、なんとも面白いです。

⑤『近代宇宙史概論 第7回』(ほずみさん)
あ、未来の話だ。あ、地球じゃない。あ、平家物語まだ伝わってるんだ。
要素を上手く活かした、徐々に世界観が明かされる構成がお見事でした。
カタツムリや紙媒体など、現代で馴染みのあるものについての説明を聞くうちに、少しづつ時代背景も明らかになっていきます。
それでいて悪い癖は「開き癖」というとても身近なもの。これにより、我々現代人目線での意外性と納得感が両立されているのではないででしょうか。
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