「世界で一番幸せなベランダ」のGoodトリック・物語・納得で良かったら1票分。全体評価で特に良かったら3票分Goodができます。
社会人となり、慣れない新生活でしばらく体調を崩していた美咲は、
楽しみにしていた花火大会の日に残業をすることになってしまった。
仕事に煮詰まってきたので、夜風にあたろうとベランダに出た彼女は、
そこから花火が見えないことに気づくと、とても嬉しくなった。
一体なぜ?
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解説
先輩『…ここにいた方が、花火がよく見えるんだよ。』
簡易解答:会社の先輩がひとり残ってベランダにいた理由は、その場所から花火が良く見えるからではなく、残業で帰りが遅くなる私を心配して待っていてくれているからだと気づいたから。
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美咲「先輩、言ってましたよね。『…ここにいた方が、花火がよく見えるんだ。』って。」
遠くの方で、パラパラと花火のなる音だけが聞こえる。
美咲「花火、見えませんけど?(ニヤニヤ)」
先輩「……。」
夜風に当たるためにベランダへ出た私は、そこで煙草を燻らせている先輩に声をかけた。外は真っ暗で、ライターの灯りだけが小さく顔を照らしていた。
美咲「あれれー?花火の場所、変わっちゃったんですかね??不思議だなぁ。」
先輩「うるせぇ」
なおもからかう私を小さくたしなめる。
先輩「お前…仕事終わるまでベランダには来るなって言ったろ。」
美咲「『鶴の恩返し』の鶴ですか、先輩は。…私を待っててくれたんですか?」
違う、と否定しながら、ぐりぐりと手摺で煙草を掻き消した。
先輩「違うけど…仕方ねぇ。」
美咲「???」
先輩「仕方ねぇから、仕事手伝ってやるよ。」
私の頭に手をポンとのせると、部屋の中に戻っていった。窓が開いて、一瞬強い風がベランダに舞い込んできた。
美咲「ねぇ、私ーーーーー
ーーーーー先に帰っていいって言ったよ?」
先輩「そりゃ寂しいだろ。お互いに。」
また無理して俺の家で風邪引かれても困るしな。と言いながら、彼は私の書類を全部取って自分の席についた。
ほんと、慣れない新生活だ。
(おしまい)(このお話はフィクションです。)
物語:13票良質:6票
物語部門
ぺてー>>
タイトルにふさわしい物語でした
ウミガメとしても納得感がある問題になっています
Rest>>
憂鬱そうな問題文の状況の裏には想像もできない物語が…。