黒井由紀「」
黒井由紀「20年の時を経て見つかるパンツという、ちっぽけなのか壮大なのか分からない物語がとてもチャーミングです。20年という長いタイムラグをものともせず、二つの出来事を論理的に繋げた解説には驚かされました。解説のラストもチャーミングで好きです。」
黒井由紀「「男はスープに何を望んでいたのだろうか?」という変わった問いかけが非常に魅力的です。しかも、この真相にはこの問いかけでなければならないという、一対一性にキュンとします。問題文で丁寧な描写がなされており、情景がくっきりと頭に浮かぶところが好きです。また、手掛かりを置くこと、ミスリードをすること、伏線を張ることを考えた言葉選びが丁寧になされているので、解説を読んだあと再読することでよりしっかりと問題文を味わえます。」
黒井由紀「シンプルな素材が、シンプルに美味しく調理されていると感じました。手を入れすぎてしまうこともなく、それでいて問題文を自然に効果的に成立させるためのアイテムはきっちり選ぶという、阿野仁増夫さんのバランス感覚に感服します。」
黒井由紀「半年という長い期間を経て、特に関連性のなさそうな出来事が繋がっているというシチュエーションはチャーム抜群! 短いのに、手掛かりが十分含まれている問題文もお見事です。」
黒井由紀「まさにタイトル通り、と言うべきでしょう。偽装が自然なので、解説を読んでの驚きは一入です。実際にやられたら人間不信になりそうですけど。」