喫茶〈らてらて〉でランチを食べていたカメコが、
おしぼりで手を拭き始めると、〈らてらて〉のマスターは
何も書いてないお皿を指して、「お経でも書いたのかい?」と尋ねた。
一体なぜ?
おしぼりで手を拭き始めると、〈らてらて〉のマスターは
何も書いてないお皿を指して、「お経でも書いたのかい?」と尋ねた。
一体なぜ?
No.2[オリオン]11月03日 20:4611月03日 20:50
食べた際に、飲食物で手が汚れたのを拭うために、おしぼり使ってますか?
YES 酷く汚れたわけではありませんが、おしぼりで手の汚れを拭いたと言えます [良い質問]
No.11[ルーシー]11月03日 20:5411月03日 20:56
マスターはアツアツの鉄板ジョークを言ったつもりですか?
YES!マスターはハンバーグ師匠ではありませんが、カメコにジョークを言ったのです [良い質問]
No.17[オリオン]11月03日 21:0211月03日 21:03
パンの耳だけ残して食べているのを、耳無芳一に例えてからかいましたか?
YES どう例えたかという部分も補足してほしいです! [良い質問]
No.18[M]11月03日 21:0511月03日 21:06
パンの耳だけ見えとるやん、パンにお経でも書いたんか!ますか? [編集済]
YES!正解です! 「お経書いてない部分だけ見えているのか」というジョークでした [正解]
No.19[オリオン]11月03日 21:0511月03日 21:07
パンの耳だけ残すなんて、耳無芳一と逆で耳にだけお経が書いてあって見えなかったのかなぁ、っていう意味でマスターは言ってますか?
なるほど、カメコが妖怪側という解釈ですね。成立するので正解とさせていただきます! [正解]
参加者一覧 4人(クリックすると質問が絞れます)
全員
オリオン(7良:4正:1)
きっとくりす(3良:3)
M(5良:1正:1)
ルーシー(4良:3)
《 簡易解説 》 耳なし芳一
サンドイッチの耳だけが残された皿を見たマスターは、
「お経が書いてあるから耳しか見えないのか」
という趣旨のジョークを言った。
カメコが初めて、喫茶〈らてらて〉でランチを食べた日。
おしぼりで手を拭くカメコの姿を見たマスターは、
彼女のテーブルに食後の珈琲を運んだ。
「お嬢さん、サンドイッチにお経でも書いたのかね?」
「え?」
マスターのふさふさとした白い眉の下のつぶらな瞳に映る
カメコの表情には、戸惑いが滲んでいる。
「耳なし芳一って知ってるかい?」
首を横に振るカメコに、マスターはゆっくりと語り出した。
「…物の怪から守る為に、和尚は芳一の身体中にお経を書いた。
すると、お経が芳一の姿を隠してくれたんだんだが、
うっかり耳にお経を書き忘れてしまった。
だから物の怪には、耳しか見えなかったんだねぇ…」
あっと思い当たったカメコは、目の前の皿に視線を落とした。
サンドイッチのパンの耳だけがぽつんとのっている。
チラッと見上げると、悪戯っぽく笑うマスターと目が合った。
ーー「お経が書いてあるから耳しか見えないのか?」
って意味だったのね……。
食べ残してしまった後ろめたさに、カメコは俯いた。
「ごめんなさい。私パンの耳が苦手で…」
「そうかい、そうかい。
じゃあこの耳は物の怪が持っていこうかね。
……こうして芳一は妖怪に耳を取られてしまったのである。
耳だけで済んでよかったと言うべきかねぇ」
おどけたマスターは、そっとカメコの皿を下げて行った。
彼の髪、眉、ひげは真っ白でもしゃもしゃしていて、
物の怪に見えなくもないが、くしゃくしゃの目尻は
とても優しそうだ。
去年亡くなった祖父に少しだけ似ている気がする。
珈琲を飲む前からぽかぽかしてきたカメコは、
ゆったりとした心地でレトロなソファに体を預けた。
翌週、カメコは再び〈らてらて〉を訪れた。
注文したのは、前と同じサンドイッチランチだったが、
カメコに提供されたのは、耳なしサンドイッチだった。
「あれ?耳が…」
「今日は先に耳をいただいておいたよ」
皿に残っているのは、お経に守られたサンドイッチというわけだ。
「耳は揚げるとおいしいから物の怪のおやつになるんだ」
と言って笑うマスター目が幼い子供のように光るのを見て、
カメコも思わず目を細めた。
ここは海の見える喫茶店。
ドアを鳴らすと、珈琲と潮の匂いがふわりと混ざり、
優しい物の怪が迎えてくれる、どこか懐かしい気がするお店。
サンドイッチの耳だけが残された皿を見たマスターは、
「お経が書いてあるから耳しか見えないのか」
という趣旨のジョークを言った。
カメコが初めて、喫茶〈らてらて〉でランチを食べた日。
おしぼりで手を拭くカメコの姿を見たマスターは、
彼女のテーブルに食後の珈琲を運んだ。
「お嬢さん、サンドイッチにお経でも書いたのかね?」
「え?」
マスターのふさふさとした白い眉の下のつぶらな瞳に映る
カメコの表情には、戸惑いが滲んでいる。
「耳なし芳一って知ってるかい?」
首を横に振るカメコに、マスターはゆっくりと語り出した。
「…物の怪から守る為に、和尚は芳一の身体中にお経を書いた。
すると、お経が芳一の姿を隠してくれたんだんだが、
うっかり耳にお経を書き忘れてしまった。
だから物の怪には、耳しか見えなかったんだねぇ…」
あっと思い当たったカメコは、目の前の皿に視線を落とした。
サンドイッチのパンの耳だけがぽつんとのっている。
チラッと見上げると、悪戯っぽく笑うマスターと目が合った。
ーー「お経が書いてあるから耳しか見えないのか?」
って意味だったのね……。
食べ残してしまった後ろめたさに、カメコは俯いた。
「ごめんなさい。私パンの耳が苦手で…」
「そうかい、そうかい。
じゃあこの耳は物の怪が持っていこうかね。
……こうして芳一は妖怪に耳を取られてしまったのである。
耳だけで済んでよかったと言うべきかねぇ」
おどけたマスターは、そっとカメコの皿を下げて行った。
彼の髪、眉、ひげは真っ白でもしゃもしゃしていて、
物の怪に見えなくもないが、くしゃくしゃの目尻は
とても優しそうだ。
去年亡くなった祖父に少しだけ似ている気がする。
珈琲を飲む前からぽかぽかしてきたカメコは、
ゆったりとした心地でレトロなソファに体を預けた。
翌週、カメコは再び〈らてらて〉を訪れた。
注文したのは、前と同じサンドイッチランチだったが、
カメコに提供されたのは、耳なしサンドイッチだった。
「あれ?耳が…」
「今日は先に耳をいただいておいたよ」
皿に残っているのは、お経に守られたサンドイッチというわけだ。
「耳は揚げるとおいしいから物の怪のおやつになるんだ」
と言って笑うマスター目が幼い子供のように光るのを見て、
カメコも思わず目を細めた。
ここは海の見える喫茶店。
ドアを鳴らすと、珈琲と潮の匂いがふわりと混ざり、
優しい物の怪が迎えてくれる、どこか懐かしい気がするお店。
19年11月03日 20:41
[霜ばしら]
相談チャットです。この問題に関する事を書き込みましょう。
霜ばしら
皆さん、ご参加いただきありがとうございました。Mさん、オリオンさん、正解おめでとうございます!きっとくりすさんとルーシーさんも重要な点を当てていただきありがとうございます!みんな鋭かったのです(๑・ ̫ ・๑)[19年11月03日 21:12]
皆さん、ご参加いただきありがとうございました。Mさん、オリオンさん、正解おめでとうございます!きっとくりすさんとルーシーさんも重要な点を当てていただきありがとうございます!みんな鋭かったのです(๑・ ̫ ・๑)[19年11月03日 21:12]
ブックマーク(ブクマ)って?
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!
物語:3票納得:1票ブクマ:3
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!