ノー確認 、ノーライフ

つかれていた。
自分のこの、確認しすぎる性格ゆえに。

朝起きて、
トイレットペーパーの残量、窓のさんのホコリ、机の位置、半熟卵のゆで加減、塩の減り具合、蛇口の裏のぬめり、電気の明るさ、なんでも確認している、
この、生活に。

そんな時。
通勤中、たまたま聞いていたラジオから、パーソナリティの声が流れてきた。

「お悩みコーナー！
このコーナーはリスナーのみなさんのお悩みを解決するコーナーです。
えーと、ラテシティのウミコさん！
なになに、慎重すぎる自分の性格につかれています？
うーん、そうだな。
たとえば闘牛といえばさ、マタドールの持つ赤い布をめがけて突進していくよね？
でもあれって、牛の色覚は白と黒と灰色の区別しかつかないから、単に揺れ動くものに対して危険を感じてるために突進している、といわれてるんだって。
どっちでもいいんだ！って話だねー！
ウミコさんもおんなじ。間違ってても大丈夫だよー！」

確夫は目からウロコを落とした。
自分にとって大事なことに気づいたのだ。ついでに牛の生態についても知った。

確認、やめてみようかな。


要約:確認しすぎる性格に悩んでいた確夫は、通勤中ラジオを聞いて自分にとって大事なことに気づき、目からウロコを落とした。


(出典:動物の雑学)
http://www5.plala.or.jp/zatsugaku/animal.html