新元号「安久」のスープ

これはウミガメのスープの元ネタが関係しています。

店員は仕事を終えて、帰宅する最中だった。マンションの7階の自分の部屋へ向かう最中に「やあ、さっきぶりですね・・・」と昼に来ていた男に話しかけられた。
「・・・あなたは、店に来てくださった人ですね？」
「今日の昼のやり取りに覚えはないか？」
「・・・はい。あります」店員は俯いて言った。
「・・・お前か？」男は静かに聞いた。
「・・・え？」
「お前がやったのか？あいつを・・・！」
「し、知りません！私はただ、ウミガメのスープを提供しただけですよ！！」
男は店員の襟を強く掴んで揺すり、店員を手すりに押し付けると声を荒らげて言った。
「そんなわけあるか！！それじゃあ、なんで俺の友人は死んだんだ！」
「わ、私だって分かりませんよ！」
「嘘をつくな！それまではあいつ、元気だったんだぞ？！お前が原因としか、考えられないだろ！！」
男はこの時に、店員を強く押してしまった。
場所が悪かった。そこはマンションの七階で、店員は落下してしまった。
男は殺す気はなかった。だが、友人を殺されたという思いと人を殺してしまった恐怖から自身を正当化しようとした。
「お、お前が悪いんだ・・・お前のせいで、俺の友人は死んだんだ・・・！」
それだけ言い残すと、男はそこから逃げ去った。後日、彼は殺人の容疑で捕まった。
警察の事情聴取によると、男は友人を殺された怒りでやってしまったという。
しかし、店員は誰も殺していなかった。男は勘違いから事故とはいえ、人を殺してしまったのだった。

《安久のスープの設定》
店は新元号が安久に決まった事を使って売り上げをあげようとした。
ウミガメのスープの味をアレンジして「安久のスープ」とした。
皆様に安久が訪れますように、という願いを込めたスープだった。

出してから気づきましたが、男が、なんで「ウミガメのスープ」の時の会話を知ってるんでしょう？・・・はい。完全にミスです。すいませんでした・・・！
こう、たまたま別の席で、たまたま会話を聞いていた、という設定にしておこう・・・そうしよう・・・