【らてクエ16-1】いつか見たあの日まで

簡易解説
気付かず、無線機のアンテナで線を引いていたから

解説
嵐の中、船で漂流した男は陸地を発見してそこに何とかたどり着いた。
とりあえず雨をしのごうと、近くにあった洞窟に入り、そのまま眠りについた。

次の日、目を覚ました男は、しばらく島を探索したが誰もいる様子がなく、ここが無人島なのだろうと気付いた。
そして島を一周して再び洞窟に戻ってきた男は、壁に線を引いて日数を数えることに。
なぜかポケットの中に入っていた鉄の棒を使い、壁に傷をつけていった。
鉄の棒はよく分からなかったので洞窟の線を引く用に洞窟に置いておいた。

その後船を見に行くとエンジンがもう使い物にならなくなっていた。
知識に疎い男はしかし、船に積んであった無線機を思い出す。

探してみると、無線機の電源がついた。
どこかに繋がっているのだろうか、とりあえず叫んでおいた。
「もしもし！　無人島にいます！　助けて！」
どこか壊れているかもしれないと、無線機を見つめたところ、アンテナが折れておりこれが原因かと推測した。
船を一通り探し終わったもののアンテナと思われる部品はない。

仕方がないので、その壊れかけ（？）の無線機を使って男は毎日のように助けを求めたが、なかなか救助が来なかった。

洞窟の線が１００本を越し、無人島での生活ももう板についてきた頃。

やっと男は気付いた。
「…この鉄の棒、無線機のアンテナじゃね？？」
そう、嵐に揉まれている間に無線機のアンテナが男のズボンに引っかかって取れ、ポケットに入っていたのだった。
（それに気付かずずっと日数を数えていたとは。）

情けなくなりつつも男が無線機にその鉄の棒を持って行くとぴったり合わさった。
「もしもし！！！　もしもし！！」

『こちら第八海亀号、どちらさまですか』